当記事では、2014年2月9日に執行された東京都知事選挙について述べる。
概要
医療法人徳洲会グループからの収賄疑惑で猪瀬直樹前都知事が辞任したことを受けて行われた選挙である。猪瀬が1年、猪瀬の前任の石原慎太郎が4期目当選から1年半といずれも短期間で辞任しているため、過去3年間で3度目の都知事選となった。
告示日は1月23日、投開票日は2月9日(小笠原諸島の母島のみ2月8日)。期日前投票は1月24日から2月8日まで。ネット選挙解禁後初の都知事選ということもあり、各陣営のインターネットの活用方法にも注目が集まった。
巨大与党の支援を受ける舛添要一元厚労相を軸に、都議選・参院選と好調な共産党を筆頭とする左派勢力の結集で雪辱を狙う宇都宮健児元日弁連会長、小泉純一郎元首相とのタッグで「脱原発」の争点化による無党派層への訴求を目指す細川護熙元首相、旧太陽の党や維新政党・新風などの支援を背景に中道寄りで除名経験のある舛添を忌避する自民右派層の切り崩しを図る田母神俊雄元航空幕僚長の3候補が争う展開となった。
選挙の結果、分厚い自民・公明支持層の大半を固め切った舛添が大差で当選を果たした。当初有力な対抗馬とみなされていた細川は中間層・無党派層への浸透に失敗し失速、予想外にこれらの層に喰い込んだ宇都宮の後塵を拝した。田母神は右派系ネットユーザーを中心とする圧倒的なネット応援キャンペーンの後押しを受け、右派的な若年男性層からの得票では善戦したものの、それ以外の層への広がりを欠き4位に終わった。
その他の候補の中ではドクター・中松やマック赤坂と言ったお馴染みの面々が得票を落とす中、初挑戦の家入一真が約9万票を獲得する健闘を見せた。3年間で3度目と選挙自体に新鮮味が欠けるうえ、前日までの豪雪の影響もあって投票率は46.14%に留まり、都知事選史上3番目に低い数字となった。
立候補者一覧
立候補を届け出た候補者は以下の16名(並びは届け出順、年齢は立候補当時のもの。太字は大百科に記事のある人物)。19名が出馬した1999年に次いで2番目に立候補者数の多い都知事選となった。
候補者名 | 年齢 | 経歴 | 支持党派 (上段:政党・政治団体 下段:政治家個人) |
備考 |
---|---|---|---|---|
ひめじけんじ (関口安弘) |
61 | 建物管理会社社長 元航空自衛官 |
||
宇都宮健児 | 67 | 弁護士 元日弁連会長 |
共産党 社民党 新社会党 緑の党 |
前回2位(968,960票) |
ドクター・中松 (中松義郎) |
85 | 発明家 | 前回5位(129,406票) | |
田母神俊雄 | 65 | 軍事評論家 元航空幕僚長 |
維新政党・新風 石原慎太郎(維新)ほか旧太陽の党所属議員 |
|
鈴木達夫 | 73 | 弁護士 元NHK職員 |
革命的共産主義者同盟全国委員会(中核派) |
|
中川智晴 | 55 | 設計事務所代表 元文部省職員 |
||
舛添要一 | 65 | 元厚労相 元参議院議員(2期) |
自民党 公明党 新党改革 連合(労働組合) 渡辺喜美(みんな) |
|
細川護熙 | 76 | 元首相 元衆議院議員(2期) 元参議院議員(3期) 元熊本県知事(2期) |
民主党 結いの党 生活の党 小泉純一郎(自民) 松野頼久(維新) |
|
マック赤坂 (戸並誠) |
65 | 政治団体代表 貿易会社社長 |
スマイル党 |
前回8位(38,855票) |
家入一真 | 35 | 起業家 | ||
内藤久遠 | 56 | 元派遣社員 元陸上自衛官 |
||
金子博 | 84 | ホテル運営会社社長 | ||
五十嵐政一 | 82 | 社団法人理事長 コンサルタント会社社長 |
前回9位(36,114票) | |
酒向英一 | 64 | 元瀬戸市職員 | ||
松山親憲 | 72 | 警備員 | ||
根上隆 | 64 | 政治団体代表 元中野区職員 |
日本維新の会の非太陽系陣営(いわゆる大阪派・橋下派)は自主投票としたものの、松野頼久国会議員団幹事長が細川支持を明言し[1]、党幹事長の松井一郎大阪府知事も「本音では細川」と漏らすなど[2]、細川を後押ししようとする動きも見られた。
一方みんなの党は党是である脱原発を訴える細川を推さずに自主投票としつつ、細川の首相時代の借入金問題を追及する構えを見せた[3]。なお同党の渡辺代表は個人的な見解は舛添支持に近いとしている[4]。さらに民主党の支持母体である連合は、東電労組など原発推進派労組の圧力もあり脱原発色の薄い舛添支持に転じた[5]。
都議会に3人、都内の市区議会に約50人の議員を擁する東京・生活者ネットワークは、「脱原発を掲げる候補を応援する」としつつも、宇都宮を支持した前回とは異なり細川・宇都宮いずれの脱原発派候補を支持するかは明言せず、自主投票とした[6]。ただし都議3人は独自に細川支援を表明した[7]。
なお猪瀬知事への辞任圧力が強まりつつあった2013年12月に突如として衆議院議員を辞職した東国原英夫も、2011年の都知事選で約170万票を獲得した実績があったことから有力候補とみなされており、実際に水面下で公約作成などの準備を進めていたものの、1月中旬になって出馬を正式に断念した[8]。
選挙結果
順位 | 候補者名 | 得票数 | 得票率 | 順位 | 候補者名 | 得票数 | 得票率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 舛添要一 | 2,112,979 | 43.4% | 9 | 中川智晴 | 4,352 | 0.1% |
2 | 宇都宮健児 | 982,594 | 20.2% | 10 | 五十嵐政一 | 3,911 | 0.1% |
3 | 細川護熙 | 956,063 | 19.6% | 11 | 姫路けんじ | 3,727 | 0.1% |
4 | 田母神俊雄 | 610,865 | 12.5% | 12 | 内藤久遠 | 3,575 | 0.1% |
5 | 家入一真 | 88,936 | 1.8% | 13 | 金子博 | 3,398 | 0.1% |
6 | ドクター・中松 | 64,774 | 1.3% | 14 | 松山親憲 | 2,968 | 0.1% |
7 | マック赤坂 | 15,070 | 0.3% | 15 | 根上隆 | 1,904 | 0.0% |
8 | 鈴木達夫 | 12,684 | 0.3% | 16 | 酒向英一 | 1,297 | 0.0% |
当選者は背景色を赤色、供託金を回収した候補者(得票率10%以上)は背景色を青色で表している。
出口調査などから見た各候補の支持分布
舛添要一
高支持率を維持する自民党と都内に100万近い基礎票を持つとされる公明党の支持層をがっちりと固め、さらに普段は民主党を支持している東電労組を始めとする労組票の一部も確保するなど支持を広げた。中道寄りで公明・民主支持層に喰い込みやすいスタンスだったことも影響していると見られる。無党派層からの支持率もトップであり、仮に高投票率であったとしても圧勝は揺るがなかった可能性が高い。
年代別・男女別で見ても全区分で支持率トップとなった。ただ年代別では明確な老高若低の傾向が見られた。女性問題がネックとされることの多い舛添だが、女性からの支持率も高水準を保った。今回の選挙でも女性問題が特に槍玉に挙げられたが、その多くは十数年も前から何度も取り上げられた昔の愛人たちや既知の隠し子に関するものが大半を占め、新たな愛人や隠し子を暴露するものではなかったため、やや新鮮味を欠いたきらいもあった。
ネット上では田母神を支持する右派系ネットユーザーが中心となって繰り広げたネガティブ・キャンペーンの最重点対象となった。既存メディアが報じる女性問題や金銭問題に加え、在日認定や夫人の創価学会員認定、自民党東京都連BBSの炎上など様々な攻撃に晒されたが、大勢に影響を与えるには至らなかった。
宇都宮健児
前回と異なり支持基盤が左派のみとなったため供託金没収の惨敗も予想されたが、共社支持層の大半を固めたのみならず、無党派層からも舛添に次ぐ支持を集めるなど、意外な善戦ぶりを演じた。中道陣営の乗らない純粋左派候補の得票としては80年代以来の高水準であり、敗れはしたものの一定の意地は見せた形となった。
年代別の支持率では主要4候補中もっとも偏りが少なく、老若問わず概ね20%前後の支持に収まった。男女別では女性からの支持の方がやや多かった。政策別で見ると、エネルギー政策よりは雇用や福祉に関心を持つ有権者からの支持が高くなる傾向が見られた。
細川護熙
連合の離反が響いて最大の支持基盤となるはずだった民主支持層の約4割しか固められず、さらに当てにしていた無党派層からの得票でも宇都宮に後れを取るなど苦戦を強いられた。また脱原発派の票も宇都宮はもちろんのこと、表向きは脱原発に賛同する舛添にもある程度流れており、争点化・差別化に失敗したことが窺える。
年代別では舛添以上に老高若低の傾向が見られ、特に20代では主要4候補中最下位に落ち込んだ。若い世代はそもそも政治家時代の細川を基本的に知らないため、知名度ブーストが働く余地がなかったと言える。男女別では大きな差は見られなかった。
政策関心別で見ると、エネルギー問題を挙げた有権者の票は比較的多く集められたものの、他の分野を挙げた有権者からの支持は総じて低調であり、シングルイシュー型選挙の限界を示す結果となった。
田母神俊雄
中道寄りの舛添を忌避する自民支持層の一部と維新支持層の一部(石原派・旧太陽派)を喰い取ったものの、無党派層からの支持率は宇都宮・細川にも大差を付けられており、総じて右派層以外への浸透を欠いた。
田母神自身は都政レベルの災害対策や雇用問題を積極的に訴えるなど「マッチョ右派」としてのイメージを緩和しようと試みた節があり、実際雇用問題に関心のある有権者からの支持率は細川を上回り、宇都宮と競り合うほどだった。だがネット内外の応援者や選対はむしろ歴史認識や国家観、外交防衛問題などイデオロギー的テーマをより大きく取り上げて田母神を賛美する傾向が見られ、ややちぐはぐな対応となった。
年代別では明確な若高老低の傾向が見られ、特に右派層が厚くなりつつあると言われる20代では舛添に次ぐ2位と善戦した。この事実は敗北に打ちひしがれていた右派系ネットユーザーにとっての救いとなり、精神的充足やある種の勝利感をネット上で表明する者も少なからず現れた。ただ若い世代は絶対数・投票率ともに低いため、得票増に大きく貢献することはなかった。男女別で見ると女性からの支持率が男性の半分程度に留まっていた。
ネット上では右派系ネットユーザーの大半から支持を受け応援量で他候補を圧倒。右派系政治・サブカル評論家の古谷経衡は「ネット保守の田母神候補に対する熱の入れようは過去最大級」と評し、既存保守と支持層を異にする田母神の得票数は、こうした「新たな保守勢力」の実勢を図る一つのバロメーターになると論じた[9][10]。
ラジオNIKKEIや日刊スポーツなどが行ったネット参加型アンケートでは7割・8割といった凄まじい支持率を叩き出し、田母神自身も「ネットでは私が一番人気」と豪語するほどだったが、同じネットでも母数の圧倒的に大きいニコ動ネット世論調査(後述)では2回とも実際の順位と同じ4位に留まった。
討論会開催を巡る問題
今回の都知事選では候補者による公開討論会がなかなか開催されない状態が続いた。
まずは東京青年会議所が1月14日に公開討論会を企画していたが、宇都宮以外の主要3候補(舛添・細川・田母神)が不参加を表明したため中止に。そこで次は都内各地青年会議所の主催により、ニコニコ生放送などを利用してのインターネット配信型公開討論会を1月18日、ニコファーレにて開催する運びとなった。
ところがこちらも無条件での参加を表明したのは宇都宮のみで、田母神は舛添の参加を、舛添は細川の参加を自身の参加条件とした。そして細川が「総合的な判断」として不参加を表明したため、連鎖的に舛添・田母神も不参加を表明、結局参加者は宇都宮一人となってしまい、またもや中止を余儀なくされた[11]。
東京青年会議所は以下のようなプレスリリースを発表し、不参加を決めた候補者らを批判した[12]。
私たちは、都民のため、有権者のためにこの公開討論会を計画しました。その公開討論会に「誰々が出ないから出席しない」等の欠席理由は理解に苦しみます。
誰が出席しても誰が欠席しても、東京都知事というリーダーを目指す志が本気であるならば、立候補予定者の皆様にはビジョンや考え、そしてご自身の覚悟を都民のために本日の場で示していただきたかったと強く思います。本公開討論会への欠席という事実と上記の欠席理由は有権者を置き去りにするものだと考えます。
この対応が当選するための選挙戦術であるならば、立候補予定者の多くは、都民には政策を自身の言葉で語らなくても、理解をされなくても、「後出しじゃんけん」で知名度やメディア露出に関しての選挙戦術をとれば東京都知事に当選できると考えていると思わざるを得ません。まさしく、都民をないがしろにする行動であり、本当に都民のための東京都知事を目指して立候補を表明されたのか疑問を抱かずにはいられません。
またニコニコ動画を実質的に運営する株式会社ドワンゴは1月20日、Yahoo・Ustream Asia・LINE・楽天の4社と共同で主要4候補に対する申し入れを行い、1月23日夜に候補者・応援者のネット演説会を、31日に候補者の公開討論会を開催するので必ず参加するよう強く要請した[13]。
ネット演説会にはひめじ・中川・金子・酒向の4候補を除く12名が参加。またネット公開討論会には主要4候補全員が参加した。
ネット世論調査
今回の選挙でもネット上の各所で有権者の関心や各候補者の支持率を調べるためのアンケート調査が行われた。特にニコニコ動画では2度に渡って大規模な公式ニコ割アンケートを実施し、特別生放送で結果を発表した。
ニコニコ動画(第1回)
1月17日から19日までの3日間、公式ニコ割アンケートの形式によりニコニコ動画ユーザーを対象とした都知事選世論調査が実施された。 調査対象は期間中にニコニコ動画を視聴したユーザーで、全国では90万人以上、東京都民に限定しても約11万人(東京都の有権者数の約1%)という大規模な調査となった。結果は1月21日に放送されたニコニコ生放送の中で発表されている。 |
最も注目を集めた主要候補者の支持率は、そのまま公表すると公職選挙法で禁止されている「人気投票の公表」(同138条の3)に該当するおそれがあるとの判断から、各候補者の名前を書いた風船のサイズで表現するという苦肉の策が採られた。
風船のサイズは舛添のものが最も大きく、細川は舛添よりもやや小ぶりとなった。宇都宮は細川の半分以下のサイズに留まり、田母神は宇都宮よりもわずかに小さかった。また「投票先をまだ決めていない」という回答者の数も風船で表現されたが、こちらは細川の風船よりも一回り小さなサイズだった(参考画像)。
その他の都知事選関連の調査結果で番組中にデータが公表されたものは以下の通り。なお数字の上段は東京都民の回答率、下段は全国での回答率を示す。
投票に行くか(東京都民のみ) | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
回答 | 総合 | 年齢別 | 男女別 | |||||
50代 以上 |
40代 | 30代 | 20代 | 10代 以下 |
男性 | 女性 | ||
必ず投票する | 54.5 | N/A | ||||||
投票するつもりだ | 23.9 | |||||||
たぶん投票に行くと思う | 10.6 | |||||||
投票に行かないと思う | 11.0 | |||||||
投票・支持に際して重視するものは何か | ||||||||
回答 | 総合 | 年齢別 | 男女別 | |||||
50代 以上 |
40代 | 30代 | 20代 | 10代 以下 |
男性 | 女性 | ||
掲げている政策 | 39.0 34.8 |
N/A | ||||||
候補者の思想 | 20.4 22.1 |
|||||||
これまでの実績・肩書き | 14.5 15.0 |
|||||||
人柄・イメージ | 13.4 14.9 |
|||||||
支持母体 | 5.0 5.4 |
|||||||
知名度 | 1.4 1.4 |
|||||||
ポスターなどのビジュアル | 1.3 0.9 |
|||||||
その他 | 5.1 5.5 |
|||||||
原発問題は都知事選の争点だと思うか | ||||||||
回答 | 総合 | 年齢別[14] | 男女別 | |||||
50代 以上 |
40代 | 30代 | 20代 | 10代 以下 |
男性 | 女性 | ||
思う | 21.9 23.2 |
24.1 | 19.4 | 18.9 | 24.9 | 30.6 | 21.9 23.8 |
25.5 31.5 |
思わない | 56.2 52.2 |
61.4 | 62.4 | 61.5 | 50.4 | 41.3 | 58.5 53.1 |
44.8 35.2 |
どちらとも言えない | 21.9 24.6 |
14.5 | 18.2 | 19.6 | 24.6 | 28.1 | 19.6 23.1 |
29.7 33.3 |
新知事が取り組むべき最重要課題は何か | ||||||||
回答 | 総合 | 年齢別 | 男女別 | |||||
50代 以上 |
40代 | 30代 | 20代 | 10代 以下 |
男性 | 女性 | ||
雇用の確保 | 18.6 18.0 |
9.3 |
12.2 |
16.4 |
20.3 |
18.5 |
N/A | |
首都直下型地震への備え | 18.5 15.8 |
26.7 |
19.7 |
16.9 |
14.1 |
13.8 |
||
東京五輪の成功 | 16.5 19.1 |
17.7 |
18.9 |
18.7 |
19.4 |
20.2 |
||
首都としての機能の拡充 | 12.7 12.0 |
15.0 |
15.4 |
13.4 |
10.3 |
7.9 |
||
社会福祉の充実 | 12.4 9.0 |
8.4 |
8.1 |
8.3 |
9.7 |
9.1 |
||
エネルギー問題の解決 | 8.9 11.4 |
10.9 |
10.5 |
10.6 |
12.0 |
15.5 |
||
地方分権の実現 | 3.6 6.1 |
6.1 |
7.1 |
6.8 |
5.5 |
4.1 |
||
その他 | 8.8 8.6 |
5.9 |
8.1 |
8.8 |
8.6 |
11.0 |
||
猪瀬前都知事の辞任についてどう思うか | ||||||||
回答 | 総合 | 年齢別 | 男女別 | |||||
50代 以上 |
40代 | 30代 | 20代 | 10代 以下 |
男性 | 女性 | ||
東京五輪成功のためにも 続投すべきだった |
14.2 11.8 |
13.6 11.8 |
13.6 12.0 |
14.1 11.6 |
14.5 11.9 |
18.0 13.6 |
N/A | |
捜査で白黒がはっきりするまでは 辞任すべきではなかった |
18.7 18.5 |
15.2 13.3 |
16.4 15.6 |
18.1 17.5 |
19.8 19.8 |
26.6 21.0 |
||
説明が二転三転したので 辞任もやむをえなかった |
35.0 35.8 |
31.6 33.5 |
36.6 37.3 |
35.9 37.4 |
34.0 34.5 |
23.1 28.0 |
||
違法の疑いがあったので 辞任は当然だ |
22.5 23.8 |
32.9 34.0 |
24.7 26.5 |
22.3 23.9 |
22.0 23.0 |
23.2 25.3 |
||
その他 | 9.6 10.1 |
6.6 7.4 |
8.7 8.6 |
9.6 9.6 |
9.7 10.7 |
9.2 12.1 |
ニコニコ動画(第2回)
1月31日から2月1日までの3日間、公式ニコ割アンケートの形式によりニコニコ動画ユーザーを対象とした都知事選世論調査が実施された。 調査対象は期間中にニコニコ動画を視聴したユーザーで、約12万人から回答を得た(明言はされていないが東京都民のみの数字と見られる。調査自体は東京都民以外にも行われた)。結果は2月3日に放送されたニコニコ生放送の中で公表されている。 |
前回と同じように主要候補者の支持率は風船のサイズで表現された。前回と比べて舛添が大きくなる一方で細川は同程度のサイズに留まり、主要候補者中で最も前回よりサイズを増した宇都宮に僅差に迫られた。田母神も支持を広げたものの、宇都宮との差は前回よりも広がった(参考画像)。
ネット上でのネガティブキャンペーン
主要な候補者が出揃うにつれ、ネット上では候補者たちに対するネガティブキャンペーンが盛んに行われるようになった。ネガティブキャンペーン自体はれっきとした政治的表現活動の一種であるが、全く無制限に許されるわけではなく、一定の法的規制が存在することに留意する必要がある。
- 公職選挙法上の規制
- ネット上で特定候補へのネガティブキャンペーンを行う際には、記載内容に責任を持たせ、かつ反論の機会を確保するために、当該キャンペーンにかかる記述(ウェブページ、ツイート、掲示板へのレス等)に発言者に対する連絡が可能になる情報(メールアドレス等)を併せて記載しなければならない(公職選挙法142条の5第1項)。また電子メールによるネガティブキャンペーンは候補者・政党以外の個人が行ってはならない(同142条の4)。
- なお総務省によると、TwitterやFacebookのように投稿時に自動的に連絡可能なユーザー名が表示されるものについては別途メールアドレス等を記載する必要はなく、ホームページでもメールアドレス等を記載したトップページへのリンクが設置されていれば各ページに記載する必要まではないとのこと[15]。
- 名誉権に関する規制
- 選挙の立候補者に対するものであっても[16]、社会的評価の低下を伴う事実の摘示が無制限に許されるわけではなく、当該事実が真実でなく、かつ真実と誤信したことにつき「確実な資料、根拠に照らして相当の理由があると認められる」事情がないのであれば、名誉毀損による民事上・刑事上の法的責任を免れない。
- なお個人によるインターネット上の名誉毀損行為に関しては「確実な資料、根拠」の基準を緩やかにしてもよい(相対的に曖昧な根拠でもよい)のではないかという議論も存在するが、最高裁は2010年にネット外での一般の名誉毀損と同じ厳しい基準で判断すべきとの判決を下している[17]。
- 人格権に関する規制
- 選挙の立候補者のみならず、一般に個人の氏名や出身地は人格の重要な構成要素の一部であるから、たとえ価値中立的な指摘であってもこれらについて虚偽の事実を公に述べることは、当該個人の名誉感情や人格的利益を損ねる行為として、民事上の不法行為責任を免れないとされる。
- 過去に右派系論壇誌の「Will」が社民党の土井たか子元衆議院議員を在日認定した上で「土井は在日であるから北朝鮮の利益を図っていたのだ」とする内容の記事を掲載した事件では、執筆者が裏付け等の取材を全く行っていなかったため相当性の抗弁も成立する余地がないとした上で[18]、在日認定の部分は人格的利益の侵害、記事全体は名誉権の侵害にあたるとして、200万円の損害賠償を命じられている[19]。
関連動画
出馬会見
その他
関連静画
関連商品
関連チャンネル
関連項目
外部リンク
脚注
- *【都知事選】細川氏、14日にも小泉氏と会談 - MSN産経ニュース
- *「脱原発の細川氏に頑張ってほしいが…石原御大に怒られる」維新・松井幹事長が本音吐露 - MSN産経west
- *【都知事選】細川氏は「佐川の資金問題」説明を 渡辺みんな代表、「争点は『政治とカネ』」 - MSN産経ニュース
- *時事ドットコム:みんな、都知事選は自主投票
- *連合東京が舛添氏支援へ 都知事選、民主都連と一線 :日本経済新聞
- *東京都知事選挙について | 東京・生活者ネットワーク
- *都知事選:都議会ネット、細川氏を支援 /東京 - 毎日新聞
- *東国原氏、都知事選出馬見送り…周囲に意向 : 地方選 : 選挙 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
- *田母神陣営の戦いから見る「ネット保守」のゆくえ ポリタス 「東京都知事選2014」を考える
- *都知事選で見えた「ネット保守」人口=250万人(古谷経衡) - 個人 - Yahoo!ニュース
- *都知事選、公開討論会が中止 参加表明、宇都宮氏のみ:朝日新聞デジタル
- *1/18予定の東京都知事選挙公開討論会中止に対するご報告
- *東京都知事選挙に関する申し入れ‐ニコニコインフォ
- *番組中に表示されたグラフでは10代以下の数値が抜けていたため、グラフのサイズから推計した値を掲載している。
- *改正公職選挙法(インターネット選挙運動解禁)ガイドライン第1版
31~32頁。
- *一般人が対象の場合は「摘示事実の公共性」「公益目的」まで要求されるが、選挙の立候補者についてはこれらの要件が不要となっている(刑法230条の2第3項)。
- *最高裁第一小法廷平成22年3月15日判決。
- *執筆者は産経新聞政治部長などを務めた花岡信昭。在日認定の部分は一部の右派系ネットユーザーがネット上で喧伝していたものをそのまま転記していた(在日名「李高順」など)。
- *神戸地裁尼崎支部平成20年11月13日判決。後に大阪高裁で控訴棄却、最高裁で上告棄却され確定している。
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