2023年クラシック世代とは、2020年に生まれ、2023年にクラシック競走を走った競走馬の世代のことである。
代表馬
2025年現在5歳世代。以下は4歳シーズンとなる2024年終了時点での記述であり、今後評価が大きく変わる可能性がある。
現時点での世代代表は、史上7頭目の牝馬三冠、史上2頭目の世代牝馬GI完全制覇を達成し、2023年のジャパンカップでも世界最強馬イクイノックスの2着に入った「お嬢さん」リバティアイランドだろう。
牡馬では2015年クラシック世代の産駒3頭が三冠を分け合い話題を呼んだ。京成杯での衝撃的な勝利からキャリア3戦で無敗の皐月賞馬となったソールオリエンス(父キタサンブラック)、日本ダービーでそのソールを破りクラシック三冠全連対を果たしたタスティエーラ(父サトノクラウン)、そして23年ぶりの皐月賞馬vsダービー馬となった菊花賞でその2頭を2着3着に下した上がり馬ドゥレッツァ(父ドゥラメンテ)である。3頭とも古馬戦線ではやや苦戦しているものの、3頭がそれぞれ順に2024年の宝塚記念、天皇賞(秋)、ジャパンカップで2着に入っている。
ほか、朝日杯馬ドルチェモアは3歳以降は見る影も無くなってしまい大井へ移籍。NHKマイルカップ馬シャンパンカラーもその後は惨敗が続いている。3歳でエリザベス女王杯を制したブレイディヴェーグはその後ほぼ1年休むことになってしまった。
2024年の古馬GⅠでは、ダービー4着のベラジオオペラが大阪杯を制し、ルガルがスプリンターズSで西村淳也に初GⅠ制覇を贈っている。
また豪州の超高額賞金レースであるザ・ゴールデンイーグル(格付けなし)を制したオオバンブルマイが、定義上ではGⅠ未勝利ながら獲得賞金で世代上位にランクインしている。
ダート方面では、2歳王者でUAEダービーを圧勝しケンタッキーダービーに挑戦、そしてブリーダーズカップ・クラシックで日本馬初の連対を果たしたデルマソトガケと、デビュー前の衝撃の追い切り動画に始まり、サイコロで決めたような出走ローテとコロコロ変わる鞍上、ダービーでの落馬競走中止、2歳芝王者なのに基本ダートで好走と、ネタに事欠かない謎の馬ドゥラエレーデが代表。
ほかGⅠ未勝利の面々では、芝牡馬ではダービーに散った未完の大器スキルヴィング、ホープフルSでフジテレビに勝ったものとしてテロップを出されたトップナイフ、母父トウカイテイオーの活躍馬として注目を集めるレーベンスティール、2024年天皇賞(秋)で3着に逃げ粘ったホウオウビスケッツ、マイル戦線ではエルトンバローズ、短距離ではビッグシーザーなど。
牝馬では国内には6頭しかいないディープインパクトのラストクロップでシンザン記念を制したライトクオンタム、アルテミルSでリバティアイランドを下したラヴェル、ローズSで日本レコードを叩き出したマスクトディーヴァ、葵Sでの超好スタートが語り草となったモズメイメイなどがいる。
ダートでは無敗のままBCディスタフに向かったが理不尽な出走取消を食らったオーサムリザルト、新馬戦で歴代最大着差の圧勝を見せ4歳途中まで無傷の6連勝で大きな注目を集めたヤマニンウルス、これまたデビューから無傷の5連勝で注目を集めたがGⅠでは苦戦しているセラフィックコール、貴重なロゴタイプ産駒の活躍馬ミトノオー、レパードSで牡馬を破った牝馬限定重賞の常連ライオットガールなどがいる。
地方では、最後の無敗南関東三冠馬ミックファイアを筆頭に、道営のベルピット、高知のユメノホノオと各地で3頭の三冠馬が誕生。南関東ではマンダリンヒーローがアメリカGIサンタアニタダービーで2着に入り、浦和のヒーローコールとともにミックファイアのライバルとして注目を集めた。他地域でも金沢のショウガタップリ、名古屋のセブンカラーズ、岩手のミニアチュールなどの強豪牝馬が出現し、地方競馬にも注目が集まる世代となった。
海外では、ディープインパクトの数少ないラストクロップの1頭であるオーギュストロダンが英ダービー・愛ダービーを制し、産駒全世代クラシック制覇を達成。最終的にG1を6勝し、2024年ジャパンカップにラストランとして参戦した。そのオーギュストロダンを制して2023年のカルティエ賞年度代表馬に輝いたのが、6戦無敗で凱旋門賞を制したエースインパクトである。
ほか、20年代香港最強スプリンターになりつつあるカーインライジング、安倍晋三元総理が馬名の由来である豪州2歳王者シンゾー、3100mの仏G1を連覇したダイワメジャー産駒(!?)ダブルメジャー、2024年凱旋門賞を勝ったイギリスの牝馬ブルーストッキング、欧州最強マイラーとして2024年マイルCSに参戦したチャリン、2024年のキングジョージを勝ちJC参戦時の陣営のノリノリぶりが話題を呼んだフランスのゴリアットなどがいる。
2022年時点での話題
血統面から
長きにわたってリーディングサイアーであったディープインパクトの産駒はこの世代が最終世代となる(国内6頭、海外7頭が血統登録)一方、サトノダイヤモンドやリアルスティールといった、ディープインパクトの後継種牡馬の初年度産駒が誕生。次代のリーディングサイアーを占う意味で重要な世代になっている。
血統保存の観点からは、オグリキャップを3代父に持つ2頭が注目されている。
その他、話題(?)の馬達
競走馬の名前付けが2022年ごろに行われることもあり、2021年のアプリ配信で一大ブームを巻き起こした異色の競馬ゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』にあやかったと思しき名前の馬も複数登録されている。競馬界ではありがちな一過性の話題で終わるのか、それとも第二のジャスタウェイとなる活躍馬が登場するのか、その点でも注目である。
- ウマピョイ(父ゴールドアクター(父父父グラスワンダー)・母サニツ・母父ロードカナロア)
- ウマダッチ(父*ディスクリートキャット・母カネツプリンセス・母父サクラバクシンオー)
- アゲマセン(父ビッグアーサー(父父サクラバクシンオー)・母ソヴールトウショウ・母父スズカフェニックス)
- ユメヲカケル(父ミッキーロケット・母イツノヒカ・母父アドマイヤムーン)
- ガールズレジェンド(父ロードカナロア・母モルガナイト・母父アグネスデジタル)
- リトルココン(父ビッグアーサー(父父サクラバクシンオー)・母ブレイクダンサー・母父ファルブラヴ)
- ビターグラッセ(父ルーラーシップ(父母エアグルーヴ)・母アンソロジー・母父サクラバクシンオー)
- ハッピーミーク(父ファインニードル・母アモーレエテルノ・母父ゼンノロブロイ)
- オレノアイバ(父ダンカーク・母イシュトリルトン・母父ムーンバラッド)
- パクパクデスワ(父イスラボニータ(父父フジキセキ)・母タイクローサー・母父フォーティナイナー)
お笑いトリオ・ジャングルポケットの斉藤慎二が購入したジャングルポケット産駒・オマタセシマシタ(母ハロウィーン・母父エルコンドルパサー)もこの世代である。
リアルダビスタ企画ではモーメントキャッチ(父モーリス・母シュシュブリーズ・母父フジキセキ)が誕生している。
勝利馬
中央平地
世代別GI
古馬GI
競走名 | 2023年(3歳) | 2024年(4歳) | 2025年(5歳) | 2026年(6歳) | 2027年(7歳) |
---|---|---|---|---|---|
フェブラリーステークス | コスタノヴァ | ||||
高松宮記念 | |||||
大阪杯 | ベラジオオペラ | ベラジオオペラ | |||
天皇賞(春) | |||||
ヴィクトリアマイル | |||||
安田記念 | |||||
宝塚記念 | |||||
スプリンターズステークス | ルガル | ||||
天皇賞(秋) | |||||
エリザベス女王杯 | ブレイディヴェーグ | ||||
マイルチャンピオンシップ | |||||
ジャパンカップ | |||||
チャンピオンズカップ | |||||
有馬記念 |
中央障害重賞
競走名 | 2023年(3歳) | 2024年(4歳) | 2025年(5歳) | 2026年(6歳) | 2027年(7歳) |
---|---|---|---|---|---|
小倉サマージャンプ(~2024) 小倉ジャンプステークス(2025~) |
スマイルスルー | ||||
阪神スプリングジャンプ | |||||
中山グランドジャンプ | |||||
京都ハイジャンプ | |||||
東京ジャンプステークス | |||||
新潟ジャンプステークス | |||||
阪神ジャンプステークス | |||||
東京ハイジャンプ | |||||
京都ジャンプステークス | スマイルスルー | ||||
中山大障害 |
ダートグレード競走
日本世代別GⅠ
競走名 | 2022年(2歳) | 2023年(3歳) |
---|---|---|
全日本2歳優駿 | デルマソトガケ | |
ジャパンダートダービー | ミックファイア |
海外世代別重賞
競走名 | 国名 | グレード | 2023年(3歳) |
---|---|---|---|
UAEダービー | アラブ首長国連邦(UAE) | GⅡ | デルマソトガケ |
古馬GI
競走名 | 2023年(3歳) | 2024年(4歳) | 2025年(5歳) | 2026年(6歳) | 2027年(7歳) |
---|---|---|---|---|---|
川崎記念 | |||||
かしわ記念 | |||||
さきたま杯 | 2024年よりJpnI昇格 | ||||
帝王賞 | |||||
マイルチャンピオンシップ南部杯 | |||||
JBCレディスクラシック | |||||
JBCスプリント | |||||
JBCクラシック | |||||
東京大賞典 |
海外平地GI
競走名 | 2023年(3歳) | 2024年(4歳) | 2025年(5歳) | 2026年(6歳) | 2027年(7歳) |
---|---|---|---|---|---|
クイーンエリザベス2世カップ (女皇盃) (QEII Cup) |
タスティエーラ |
英クラシック
競走名 | 2023年(3歳) |
---|---|
1000ギニーステークス | Mawj |
2000ギニーステークス | Chaldean |
オークスステークス | Soul Sister |
ダービーステークス | Auguste Rodin |
セントレジャーステークス | Continuous |
米三冠
競走名 | 2023年(3歳) |
---|---|
ケンタッキーダービー | Mage |
プリークネスステークス | National Treasure |
ベルモントステークス | Arcangelo |
JRA表彰
表彰名 | 2022年(2歳) | 2023年(3歳) |
---|---|---|
最優秀2歳牡馬 | ドルチェモア | |
最優秀2歳牝馬 | リバティアイランド | |
最優秀3歳牡馬 | タスティエーラ | |
最優秀3歳牝馬 | リバティアイランド | |
表彰名 |
2022年(2歳) |
2023年(3歳) | 2024年(4歳) | 2025年(5歳) | 2026年(6歳) | 2027年(7歳) |
---|---|---|---|---|---|---|
年度表彰馬 | ||||||
最優秀4歳以上牡馬 | ||||||
最優秀4歳以上牝馬 | ||||||
最優秀短距離馬 | ||||||
最優秀マイラー | ||||||
最優秀スプリンター | ルガル | |||||
最優秀ダートホース | ||||||
最優秀障害馬 |
※2023年より最優秀短距離馬が最優秀マイラーと最優秀スプリンターに区分化
大百科に記事のある2023年クラシック世代の競走馬
国内
- アオラキ
- ウマピョイ(競走馬)
- ウメムスビ
- エイシンフェンサー
- オーサムリザルト
- オオバンブルマイ
- オマタセシマシタ
- オマツリオトコ
- キタウイング
- ゴールデンハインド
- コスタノヴァ
- コルドゥアン
- サトノグランツ
- シャンパンカラー
- シュヴィル
- ショウガタップリ
- シランケド(競走馬)
- シンリョクカ
- スキルヴィング
- セラフィックコール
- ソールオリエンス
- タスティエーラ(競走馬)
- デルマソトガケ
- ドゥラエレーデ
- ドゥレッツァ
- トップナイフ
- ドルチェモア
- ハッピーミーク(競走馬)
- ハルオーブ
- ヒーローコール
- ビターグラッセ(競走馬)
- ビッグシーザー
- ファントムシーフ
- フォルキャップ
- ブルーアーカイブ(競走馬)
- ブレイディヴェーグ
- ベラジオオペラ
- ヘルシェイク
- ベルピット
- ポリゴンウェイヴ(競走馬)
- マイネルラウレア
- マスクトディーヴァ
- マンダリンヒーロー
- ミックファイア
- ミトノオー
- モーメントキャッチ
- モズメイメイ
- ヤマニンウルス
- ユメノホノオ
- リトルココン(競走馬)
- ライトクオンタム
- リバティアイランド
- ルガル
- レーベンスティール
- ワイズメアリー
海外調教馬
- ヴィクトリアロード(愛)
- エースインパクト(仏)
- オーギュストロダン(愛)
- カーインライジング(香)
- カビールカーン(首)
- ゴリアット(仏)
- コンティニュアス(愛)
- シャルディーン(英)
- シンゾー(豪)
- ソウルシスター(英)
- ダブルメジャー(仏)
- チャリン(英)
- パディントン(競走馬)(英)
- ファンタスティックムーン(独)
- ブルーストッキング(英)
- ブルーローズセン(仏)
関連リンク
関連項目
前世代 | 当記事 | 後世代 |
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- シュヴィル
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