400系新幹線電車とは、かつて東日本旅客鉄道(JR東日本)に在籍していた新幹線車両である。
概要
新幹線と狭軌から標準軌へ改軌した在来線(奥羽本線)とを直通運転する車両。本系列は、山形新幹線「つばさ」用としてJR東日本により開発され、1992年7月1日より営業運転を開始した。なお、車両を保有しているのは「山形ジェイアール直行特急保有株式会社」という第3セクターであり、JR東日本はここから車両を借りて運転している。
編成記号はL。当初は6両編成だったが利用者が増加した為中間車1両を追加して7両で運転されている。全12編成。
新幹線車両であるが在来線区間を走る事もあり車体は在来線規格に合わせている。この為東北新幹線区間ではホームと列車の間に大きな隙間が出来る。これはステップを自動的に出すことで解決している。この機構はE3系にも受け継がれている。
1999年の新庄延伸を機にE3系1000番台が製造・配置されるとそれに合わせる形で塗装を変更、内装などもリニューアルしている。
運用開始から15年以上経過して新幹線車両としては経年を迎えている事や、E5系登場に伴う東北新幹線の速度底上げなども影響し400系をE3系2000番台に置き換える事が2008年10月に発表された。2009年夏までの置き換えを目指していたが2010年春までL3編成が運用され、2010年4月にE3系2000番台の最終編成が投入された為2010年4月18日にラストランとなった。400系は全編成が引退するが、一部車両は保存される予定。
技術
JR東日本初の新形式新幹線車両であるが、トラブルを避けるためか同時期に開発されたJR東海の300系に比べると走行装置などは既存の技術をベースとしており、積極的に新技術を採用してはいない。
車体は普通鋼製。200系や300系で用いられたアルミ合金製の車体は採用していない。
モーターは200系と同じくサイリスタ位相制御方式の直流モーターであり、全電動車とすることとモーターの回転数の限界を引き上げることで編成の加速力や最高速度240km/hの高速性能を確保している(後に付随車を1両増結している)。奥羽本線の急こう配に対応するため歯車比を低速寄りに対応させてあるのと同時に抑速ブレーキも装備している。
台車は高速運転に対応するためヨーダンパ付きのボルスタレス台車を装備しているが、ミニ新幹線車両であるので在来線側の急曲線に対応するため、車軸間距離を新幹線規格のものと比べて少し短くしてある。
車内
普通車はフリーストップ式のフリーストップ式のリクライニングシートを装備する。在来線規格での車体幅となったため、新幹線車両と比べると室内が狭く、そのためシート配置は2列+2列配置となっている。また、定員確保の観点から自由席のシートピッチを指定席のシートピッチに比べて詰めている(指定席:980mm、自由席:910mm)。リクライニング角度も小さくなっている。
グリーン車は2列+1列となっている。
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関連項目
東北・北海道・上越・北陸新幹線及び山形・秋田新幹線の車両 |
200系 - 400系 - E1系 - E2系 - E3系 - E4系 - E5系/H5系 - E6系 - E7系/W7系 |
東北・北海道・上越・北陸新幹線及び山形・秋田新幹線の列車 |
東北・北海道: はやぶさ - はやて - やまびこ - なすの - あおば 上越: とき - たにがわ - あさひ 北陸: かがやき - はくたか - つるぎ - あさま 山形・秋田: つばさ - こまち ※下線付きは現在不使用 |
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