4K2Kとは、4000×2000ピクセルに近い解像度の映像や画像、あるいはそのフォーマットである。単に4K(読み方:よんけー)とも呼ばれる。
概要
フルHD(2K)とスーパーハイビジョン(8K)の中間に位置する解像度。代表的なものでは、以下の2種類の解像度がある。
3840×2160(QFHD)
QFHD:Quad FullHDの名の通り、フルHDの縦横をそれぞれ倍にして、面積では4倍にした解像度。ITU(国際電気通信連合)で4K UHDTVとして承認されている。これをさらにそれぞれ倍にしたのがスーパーハイビジョン(8K UHDTV)である。縦横を倍にしただけなので、当然アスペクト比はフルHDと同じ16:9。現行ソースのアップコンバートなどの都合や、そもそもあまりに横長なディスプレイにどこまでニーズがあるかということもあるので、アスペクト比が据え置きになるこちらが広まる可能性が高い。
iPhone6以降のiPhoneでは、この解像度での動画撮影が可能となっているほか、Android端末でもXperia Z2以降の一部機種が撮影が可能となっている。但し、スマートフォンでの撮影の画質はそれなりのものであるほか、電池の発熱の関係で長時間録画には向いていない。
また、2016年以降のデジタル一眼レフカメラやミラーレス一眼では、4Kの動画撮影ができる機種も現れている。コンパクトデジタルカメラではPanasonicのDMC-TZ85-S以降の一部機種が対応。
タブレット端末では、第2世代以降のiPad Proが4K撮影に対応している。HDR撮影には未対応。
4096×2160
ハリウッドの映画大手映画スタジオが集まって策定したDCI(Digital Cinema Inisiatives)の仕様での4Kの解像度。映画撮影や上映の機材での4Kといえばこちらが使われるのであろうが、映画愛好家向けなどの一部民生機もこの解像度を採用する製品が出続ける可能性もある。アスペクト比は16:9より横長で、映画で普及しているアメリカン・ビスタと比べてもちょっとだけ横長なアスペクト比。しかしビスタ同様によく使われるシネマスコープほどは幅広ではない、そのためDCIではこれの上下をカットした4096×1716の4K版スコープ仕様も規格に盛り込んでいる。
新4K8K衛星放送
2018年12月より本放送開始された、日本における4K放送の名称。スーパーハイビジョンである8K放送も同日開始されているため、名前に8Kが付いている。8Kについては省略する。
国内での4K放送開始時の放送局はNHK BS4K、BSテレ東、BSフジ、BS-TBS、BS朝日、ショップチャンネル、QVC、ザ・シネマの8局。日テレやWOWOWは翌年以降に開局する見込み。
2019年現在は、NHK以外の局はほぼBSデジタル放送の無料BSチャンネルと同じ内容が放送されている。映画などは、2Kのアップコンバート版であったり、4Kのみ異なるプログラムが放送されることもある。
NHKでは、黒澤明作品やウルトラシリーズの4Kリマスター版などが目玉ラインナップとなっていた。
また、開局した2018年より紅白歌合戦の同時中継も行われている。
4KでのBS放送では「電波を従来とは逆方向に回転させて発信する衛星」を用いて放送する、左旋BS放送というものが新たに追加された。BS放送は電波を螺旋状に回転=円偏波として発信しており、従来これが右回り=右旋放送であった。4KでのBS放送では右旋と左旋が両方用いられる。
要するに4Kであっても、右旋BS放送であれば互換性は一部保たれている。互換性は下記の通り。
- 右旋BS放送の4K(大半):4Kチューナーと4Kディスプレイ・テレビ必須。アンテナ・ブースター・各種配線は交換不要で、現状のものがそのまま使用可能。
- 左旋BS放送(QVC 4KやWOWOW 4K対応放送など):アンテナ・配線含めて全て対応品に交換必須。
なお新4K8K衛星放送では、B-CASカードが廃止され、基板内蔵(一部製品はドングル)型のACASチップとなっている。これは対応製品であれば、従来放送でもB-CAS互換機能によりACASチップが用いられるため、ドングル型の一部を除きB-CASカードは付属しない。
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テレビ
上記のテレビは超解像度技術によりフルHDの映像をアップコンバートして4K2Kで映している。
また、4K2K/60fpsの映像入力には別売の純正オプション(20万円)を買う必要がある。
こちらは、アダプタ無しでも30fpsであるがHDMIで4K映像の入力が可能で(HDMIの4K2K/60fps伝送は規格未策定)、PCや後に登場することが予定されている4Kソフトを再生するプレーヤーや衛星放送のチューナーなども接続できる。現状では大画面テレビを求める層の中でも、その多くが24fpsで制作されている映画などを好んで見る人向けかもしれない。当然ながらHDから4Kへのアップコンバート機能は標準搭載。
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