521系とは、JR西日本・IRいしかわ鉄道・あいの風とやま鉄道が所有している交直流車両である。
概要
2006年10月21日の北陸本線長浜~敦賀・湖西線永原~近江塩津間の直流化に伴い投入された車両である。
2両1編成が基本で1次車は滋賀県と福井県が車両製造費4億円を負担している(JR西日本によると1編成あたりの価格は4億6千万円)。
223系5000番台の前頭部形状及び窓・座席配置と321系の構体設計を組み合わせた車体に681系・683系で培われた技術をこの車両に投入している。なお、2013年11月から製造されている3次車以降については前頭部が225系に似たものになっている。
この車両の投入と直流化に伴い419系は125系・223系・521系に置き換えられている。なお、敦賀以東で運用されている413系・471系・475系・457系などは2010年3月13日のダイヤ改正で新たに20両投入される521系にて一部置き換えが行われた。
2011年3月12日のダイヤ改正ではさらに40両が追加投入されている他、2012年3月17日のダイヤ改正では余力のある日中に限り富山まで運行される。さらに2013年度には38両、2014年度には4両が追加投入され、2013年度末時点で金沢駅~小松駅間は521系に統一され、富山駅~金沢駅間も6割が521系となる。
2014年10月18日のダイヤ修正後は泊駅まで運行区間を延長し、12月には糸魚川駅まで運行するようになる。
2015年3月14日のダイヤ改正では475系を完全に置き換えた。
2015年3月14日の北陸新幹線金沢開業と同時に並行在来線は第三セクター化したが、JR西日本は北陸本線の交直流車両の3分の2程度を521系に置き換えた上で新造費の3分の1程度の価格で第三セクターに譲渡する方針にした。
最終的にはあいの風とやま鉄道に16編成、IRいしかわ鉄道に5編成(うち2編成は3次車)が譲渡されることになった。
2017年にはあいの風とやま鉄道の独自形式となる1000番台が登場した。車外表示器がフルカラーLEDとなった他は0番台3次車と同一で、設計変更は特に行われていない。2021年に登場したJR西日本向け4次車も同様で、こちらは種別と行先が別個になった従来タイプとなっている。
2020年には七尾線向け100番台が投入された。制御装置・窓配置が変更された他、車内にICカードリーダーが設置されるなどワンマン運転を見越した仕様となっている。2021年3月13日ダイヤ改正より415系・413系を全て置き換え、ワンマン運転を開始。これにより金沢支社から国鉄型電車が消滅した。なお、線路使用料相殺を目的としてか、IRいしかわ鉄道も3編成を導入している。
スペック
- 編成:2両
- 最高速度:120km/h
- 電気:直流1500V、交流20000V・60Hz
- 制御装置:VVVFインバータ(IGBT)
- 保安装置:ATS-SW・ATS-P(第3編成以降・第2編成までは準備工事)
- 運用線区:北陸本線(全線)・七尾線(津幡~七尾)・IRいしかわ鉄道線(全線)・あいの風とやま鉄道線(全線)・えちごトキめき鉄道日本海ひすいライン(市振~糸魚川)・湖西線(近江今津~近江塩津)。他、小浜線に代走で入ることがある。
関連動画
関連商品
関連項目
- 1
- 0pt