JR四国8600系電車とは、JR四国が保有する特急型電車である。
概要
予讃線で使用している2000系気動車の老朽化置き換えと、特急「しおかぜ」「いしづち」の電車車両への統一を目的として配備された特急型電車。
JR四国としては8000系以来の特急型電車新製となる。
8000系同様に曲線通過速度向上の為に車体傾斜機構を搭載しているが、コスト削減のため8000系が制御付き自然振り子なのに対し8600系は空気ばね式を採用している。傾斜角度は最大2°で、台車はボルスタレス台車。曲線通過速度は半径R≧600mで本則+30km/h、600>R≧400mで+25km/h、400m>Rで+20km/hで、振り子車と同等の性能を確保した。パンタグラフはシングルアーム式を採用したが、これはJR四国史上初である。
前面は貫通運転台となっている。「レトロフューチャー」をコンセプトに蒸気機関車を連想させるデザインとした。客用扉はこれまでのプラグドアを止め、オーソドックスな引き戸となっている。これにより再開閉が可能になった。また、全座席にコンセントが設置されている。一方で車内販売の終了を受け、車販準備室はない。
車両・編成
当形式は4種類の車両から構成されている。
- 8600形:岡山・高松方の制御電動車。トイレ・自動販売機を備える。定員56名
- 8700形:松山方の制御車。車椅子対応席・多目的トイレ・多目的室・集電装置を備える。定員12名(グリーン席)/17名(普通席)
- 8750形:松山方の制御車。車椅子対応席・多目的トイレ・集電装置を備える。定員45名
- 8800形:付随車。定員68名
2両編成は8750+8600、3両編成は8700+8800+8600で、全車松山運転所所属。
運用
2014年6月、2両編成2本がデビュー。「いしづち」1往復に使用された他、多客期には宇多津折り返しのピストン列車にも使用された。予備車がないため、検査時には2000系気動車が代走した。
2016年に入り量産車が次々と運用入り。同年3月のダイヤ改正で「しおかぜ」「いしづち」4往復に投入され、2000系を置き換えた。また、宇和島発着の「しおかぜ」「いしづち」が消滅した。この時点でも予備車がないため、検査時には8000系電車が代走した。2018年に予備車として3両編成1本が追加投入され、運用も増加した。
原則として「しおかぜ」は5両、「いしづち」は2両(単独列車は4両)で運転される。多客期は「しおかぜ」のみ7両で運転される。「いしづち」を3両編成が代走したり「しおかぜ」が8両で運転される場合もある。
関連動画
関連コミュニティ
関連項目
- 0
- 0pt