98甲子園とは、魔法株式会社から発売されたプレイステーション専用の高校野球ゲームである。
概要
1989年にファミコンで初代作が発売された甲子園シリーズの6作目。北は北海道から南は沖縄まで実に4000もの高校から1校を選び、夏の甲子園にて優勝を目指して闘っていく高校野球シミュレーションである。収録校は過去の実在するものをベースにした強豪校から無名の高校までほぼ網羅しており、とある方法を行えば実在校でプレーすることもできる。
後述のエディットに目が行きがちであるが、当時のPSクオリティながらもOPムービーの出来は高い。シミュレーション本編でも過去作にはいなかった主人公選手が存在、ストーリー性も大幅に上昇。主人公の入学式から始まり、新入部員~レギュラー~キャプテンと段階を経ていく。
実況は古谷徹。解説は加藤精三とかなり豪華。もちろん巨人の星の飛雄馬と一徹をモチーフとしてるのは言うまでも無い。
エディットモード
このモードにより投球モーションを自由に弄ることができる。これによりアンダースローより遥かに低いリリースポイントからフォークを投げたり、体が回転したり、ノーモーションで150km/hのストレートを投げたりと現実では到底ありえないとんでもない投球フォームが作れることで有名である。
一見どのような投球フォームも作れるように見えるが、体のどこか一部が地面に接しているために宙に浮けない、体の中心の位置が固定(回転させることは可能)されているがために腰がふれない、投球に要する時間は3秒、などの制限もある。
投球フォームはフレームごとに指定していくため、全20ページのパラパラマンガを作るような感覚である。動かすことのできる部位は全身、頭、胸、上腕、前腕、上腿、下腿、腰のみに限られており、それより細部の動きを指定することはできない。ちなみに各部位の動きを方向キーとR2L2を使って指定するのだが、作っている間に「最初はR2L2で腕が回転してたのに、いつの間にか違う動きになっている」ということがよくあるため、このモードを使いこなすには若干の馴れがいる。特にマサカリ投法やUFO投法など実在するフォームに近いものほど難度が高い(と思う)。「オーバースローとか既存のフォームを改造すりゃいいじゃん」と思うかもしれないが、既存のフォームに一度手を加えてしまうと何故かカクカクの不自然な投球フォームになってしまう。
投球フォームを変更することのできる投手の数はデータ1つ(3ブロック)につき三人まである。某動画のようなMADを作る場合、あらかじめ複数のデータを作っておき投球フォームを作り終えたら一度リセットして対戦モードで録画、という作業を繰り返す必要がある。また投球時間は3秒を超えることは不可能であるため、某動画のように何秒も回転し続ける(ように見せる)には、回転してる部分の動画を連続して再生する必要がある。某動画において主審やバッターの動きが不自然なのはそのためと思われる。
投球フォームを編集する時のカメラ視点は投手側からの視点となっているが、対戦で実際に投球する際は観客側からの視点なので注意が必要である。つまり録画する際にこちらに向けてなんらかのアピールを行っているフォームを作る時は後ろ向きの投手の動作を指定していかなくてはならない。□ボタンを押しながら十字キーを操作することで、視点を変えることができるが、そのまま左右のボタンで反転させると、微妙に前後にズレが生じる。故に「実際対戦等で投げてみると思っていたものと違う」といった問題が起きやすい。尚、体全体が回転するような投球フォームはその限りではないので非常に作りやすいという利点がある。
以上のように若干の欠点を抱えているものの、手書きでアニメーションを作ったり、1からCGを作る作業に比べれば遥かに手間のかからない作業工程であり、間違っても「面倒くせ~」などとほざいてはいけない。ほざいてはいけない。
ほかのMAD職人さん達はこれよりはるかに面倒な作業工程を踏んでいる場合も少なからずあるので、それくらいは我慢しよう。
ユニフォームもエディットできるが、あらかじめ最初から用意されている複数の色を部位ごとに決定していく仕様である。自分で新たに色を作り出すことは出来ない。
※他にも校歌や校旗も自分で製作することが可能だが、いずれも微妙に作りづらい仕様となっている。(やり直しが効かない、ツールが消しゴムとペンしかない等)
関連動画
関連項目
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