『A・Iが止まらない!』とは赤松健による週刊少年マガジンとマガジンSPECIALにて連載されていた少年漫画である。全8巻。
日本語版における英副題は『A・I think so!』であるが、英語版のタイトルは『A.I. Love You』。
概要
勉強や運動、ルックスなどが基本的にダメな男である高校生の神戸ひとしが唯一ズバ抜けて得意なことであるコンピュータのプログラミングを用いて、人工知能AI(Artificial Intelligence、A・I)を作る。
その中の最新モデルであるサーティは、ディスプレイの画面上で普通に人間の女の子と同じように会話ができるというアプリケーション(ソフトウェア)であった。
しかし、ある日、天のいたずらのごとき落雷の事故によりサーティが実体化してしまう。
主な登場人物
- 神戸ひとし
- 主人公。基本的にダメな高校生の男。だが、コンピュータに関してはマサチューセッツ工科大学( Massachusetts Institute of Technology、MIT)の秀才も超えるレベルかもしれない。一人暮らしだが、アメリカのコンピュータ会社に勤務している両親が自宅に残したスーパーコンピュータを駆使して独自のAIを作り、ついに人間に限りなく近いプログラムであるトゥエニーとサーティを創った。天文部。
- 神戸ひとしは基本的に作者の赤松健に近いキャラクターであるらしいが(新装版special talk)、現在は本人は好みなども変わっているとのこと。
- サーティ
- ひとしによって創られた30番目の AIプログラムで、C言語(OSはMS-DOS)によってプログラミングされている。ある程度学習すると自分で自分を書き換えて成長していく「フィードバック機能」を持っている。フィードバックシステム自体は電気電子やシステム工学の言葉であるが、例えばプログラミングの機械学習における目標数値までの予測値を得る回帰の考えに近い。オプションプログラム(OP)と呼ばれる特殊スペック(プラグインに相当するアプリケーション・プログラム)を持ち、実装することにより様々な能力を使う。
- 普段は優しい性格でひとしのことを親身に思う女性であるが、AIであり得ないような天然ボケな所も持つ。電子空間に潜ってATMを操作したり、学校のシステムに関与して、データを書き換えたりもする。
- 眉毛は太眉毛であり、ラブひなの乙姫 むつみに近い雰囲気がある。
- トゥエニー
- ひとしによって創られたAI で、アセンブリ言語によってプログラミングされている。ひとしの最初に上手く会話できたAIであったが、問題があったために封印されていた。基本的に破天荒で豪快なお姉さん。
- フォーティ
- ひとしが実体化モジュールをほぼ完成させた後に作った新型AI。プログラミングに使用された言語はC言語とアセンブリの両方。能力的にはサーティとトゥエニーの上を行く。
- 男女入れ替えの二重人格。
- シンシア・マクドゥガル
- 物語後半に登場するサーティのライバル。生身の人間。ハリウッドの No.1 子役スター。
- 作品中、高い人気があり、後の赤松作品にも少なからず影響を与えているキャラである。ラブひなの成瀬川なるも特徴を引き継いでいる。または、魔法先生ネギま!の神楽坂あすなに近い。
- 神戸弥生
- ひとしの妹。ひとしに匹敵するプログラミングの才能があり、父の勧めにより MIT の AI 研究チーム「ゼロ・プロジェクト」にて研究員を務めている。
- まーくん
- 弥生によって開発された AI。「ゼロ・プロジェクト」研究成果の一つ。普段はたまごっちの中にいる。
- 実体化したときはイケメン。
- ビリー・G
- 謎のハッカー(クラッカー)。彼の作った新型コンピュータウイルス「SPIDER」(スパイダー)がたびたびひとしの敵として登場する。実体化したときは、魔法先生ネギま!のフェイト・アーウェルンクスに近い。
特徴
作者の赤松健の得意技であるパソコンに関係した作品。ただし、フロッピーディスクが作品中にもでてくるが、時代背景は1990年代である。登場するウイルスの名前にも、この時代に流行したコンピュータウイルスをもじったものが出てくる。コアなファンが多い作品である。
作者の赤松健はプログラミングで自作のゲームを創った経験があるほどで、坂口安吾や阿佐田哲也に傾倒していたらしい。
時代を先取りした作品。
関連静画
関連リンク
関連項目
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