AQUAPAZZA(アクアパッツァ)とは、アクアプラス制作、エクサム開発のアーケード向け2D格闘ゲーム。
概要
2011年6月22日稼動。基板はTAITO TYPE X2。
アクアプラス作品オールスターが登場するアーケード格闘ゲーム。参戦タイトルはファンタジーバトルもののうたわれるものやティアーズ・トゥ・ティアラからバトル要素皆無のWHITE ALBUMまで実に幅広い。
また、本作ではアクアプラスによるオリジナルストーリーが展開される。
企画と宣伝、立ち絵やカットインアニメなどビジュアル面はアクアプラス担当、格ゲー部分のシステム面はエクサムが担当している。
エクサムとしては初のNESiCAxLive配信のゲームでもある。全国のNESICA筐体でプレイ可能。
なお、正式に発表されたのは2011年1月(雑誌掲載も同時期)だが、2009年末のイベント「アクアプラスフェスタ2009」にてデモムービーが先行公開されていた。イベント参加者は一年間全裸待機していたことになる。
稼動からまもなくして、一部キャラクターにアシスト攻撃を絡めた即死コンボが発見されたりしているが、状況含め限定的ということもあり、いわゆる「世紀末」的な空気はまったくない。
また、キャラ性能が非常にはっきりしているため、「アルカナハート」と同様にキャラ相性差の激しい部分も見受けられるが、アシストの存在もあってか致命的な破綻は現時点ではない。
2012年8月30日にPS3版が発売。家庭用専用の「アナザーストーリー」、「スコアアタック」、「ネットワーク対戦」が追加されている。「アナザーストーリー」はアーケードでプレイできる通常ストーリーの後の話という設定で、既に登場キャラ全員が知り合いになったようで違った勝利台詞や会話が用意されている。
また、 アーケードでプレイできる部分も含め会話部分が全てフルボイスとなっている。(ゲームで使用できないキャラ数人は喋らないが)
2012年11月22日に熱帯のラグ改善+機能改善のパッチが配信された。
ゲームシステム
開発が「アルカナハート」で有名なエクサムということでコンボゲーと推測しがちだが、「空中ダッシュが無い」「一発が重い」「反確ポイントが多い」と、立ち位置としてはむしろ差し合いゲーの様相を呈している。
しかし後述のパートナーシステムとアクティブエモーションシステムを搭載することにより、アクティブな試合展開を可能にしている。
基本コンボが簡単にでき、コマンドも難しくないので格闘ゲーム初心者でも比較的とっつきやすいと言える。
- 基本操作
8方向レバー+4ボタン操作。攻撃ボタンのA(弱)B(中)C(強)と、「パートナーアシスト」を担当するDボタン。小、大、多段ジャンプの有無、ダッシュがラン型かステップ型かなどの移動系システムはキャラによって異なる。
体力は全キャラ共通で20000、パワーゲージは最大5本までストック可能。 - アクティブエモーションシステム
本作の特徴的なシステムの1つ。 ギルティギアシリーズなどにおける「ネガティブペナルティ」を極端にしたもの。
攻撃や前進など、アグレッシブな行動を取るとキャラに赤いオーラが付き、攻撃力と防御力の上昇、ヒット時の相手の硬直増加、超必殺技の強化など様々な恩恵を受けることができる。
逆に攻撃をしない、ガード、逃げなどの行動を続けると青いオーラが付き、攻撃力と防御力の低下、ガードクラッシュの危険性を伴うなど厳しい状況に立たされる。
キャラによってエモーションによるステータスの変化量やガードクラッシュの耐久値は大きく異なるので、使うキャラがどういうクセを持っているかは把握しておこう。
美少女ゲーム作品が原作という点を活かし、プレイヤーへの好感度が上下するという形式を取っており、ライフゲージ端のキャラ表情も連動して変化を見せる。「俺の嫁」にガッカリされないように、積極的なアタックでいいところを見せろ!(※無謀な攻めで玉砕しても責任は取りません ※男キャラもいますが各自脳内補完して下さい) - パートナーアシスト
プレイヤーが主に動かせるプレイヤーキャラとは別に、アシスト専任のサポートキャラが存在する。
キャラセレクト時にプレイヤーキャラとサポートキャラを1人ずつ選択する。なお、「アルカナハート」シリーズと異なりキャラ固有の組み合わせはない。
普段は画面奥で佇み、発動時に手前に出て行動する。この時は当たり判定があり、攻撃を食らえば即後退してしまう。
回数制限は無いが一度使うと暫く行動不能になり、時間経過でまた行動可能になる。時間はキャラによって差がある。
行動時のタイプに「打撃」「射撃」「万能」「補助」の4種類、非行動時に「追従」「待機」「特殊」の3つのタイプがある。 - アクティブアシスト
攻撃がヒットorガードされた時にパートナーアシストを使用。パワーゲージ1本消費。
強力な連携を組んでダメージを伸ばしたり、ガードされた時の隙をフォローできる。 - パッシブアシスト
相手の攻撃をガードしている時にパートナーアシストを使用。パワーゲージ1本消費。
連携の隙から割りこんで攻めに転じることができる。 - ヘヴィスマッシュ
BC同時押しで発動。相手を吹き飛ばす強力な攻撃。
連携の〆や中継で使ってダメージを伸ばすことができる。 - レジストスマッシュ
ガード時にレバー相手方向+BC同時押し。パワーゲージ1本消費。
ガード硬直を解除して反撃する所謂ガードキャンセル攻撃。 - インパクトガード
所謂ジャストディフェンスの類。相手の攻撃が当たる直前にガードすることで成立する。
ガードクラッシュへの蓄積と削りダメージを無効化し、好感度が上昇するというボーナスが発生する。
成立時はキン!という音と共に画面端に表示が出る。 - スプラッシュアーツ
超必殺技の更に上をいく強力な必殺技。体力半分以下で解禁され、パワーゲージを3本消費して放てる。
発動時はキャラごとに迫力のカットインアニメが差し込まれる。大ダメージを与えたり特殊な効果を発動したり一発逆転の要素を持つものばかりなのでここぞというときに決めていきたい。 - シンプル操作モード
格ゲーの操作が苦手な人のためのモード。
A連打でコンボ、Cで必殺技、A+Bで超必殺技、B+Cでスプラッシュアーツが出せる。
簡単に技が出せるようになるが、代わりに一部行動ができなくなる。
参戦作品・キャラクター
プレイヤーキャラクター
- 柚原このみ(CV:長谷優里奈 出典:ToHeart2)
ランダッシュと大小ジャンプ、2種類の突進技とスピードで攻める近接ラッシュキャラ。無敵対空も持ち挙動も分かりやすいので初心者でも使いやすい。反面攻めのパターンが少ない、好感度が下がりやすい等の弱点も顕著。
SAは「ちょっと待ってよゲンジマル~!?」。一度画面外に出た後、飼い犬のゲンジマルを引き連れて突進するガード不能攻撃。見た目に反し、とんでもないダメージを誇る。 - 向坂環(CV:伊藤静 出典:ToHeart2)
原作でお馴染みのアイアンクローを始めとした多数の投げ技を駆使する威圧力の高い投げキャラ。
機動力も低くなく、対空も優れているが中距離では殆どなにもできないため迎撃されずに密着する必要がある。
SAは「戦慄のお仕置きタイム」。サムスピの「無の境地」のように一定時間相手の動きだけを遅くする特殊な技。 - 小牧愛佳(CV:力丸乃りこ 出典:ToHeart2)
本を武器とし、判定の強い飛び道具と、相手を端に運ぶ切り替えしで逃げに徹する待ちキャラ。
戦術ゆえ好感度が非常に下がりやすい。ステップ派生攻撃など近距離でも独特の動きを見せる。
SAは「委員長ってよばないで~」。腕に抱えた大量の本をばらまく当身技。時間経過でも発動する。 - 久寿川ささら(CV:小野涼子 出典:ToHeart2 ダンジョントラベラーズ)
2011/12/1のver.1.5Aよりダンジョントラベラーズ枠で登場。
衣装はヴァルキリーで、技もダンジョントラベラーズで使えるものから構成されている。
SA「ダンジョントラベラーズ」発動時には、パラディン→ダークナイト→ダークロード→侍→ファイター→ヴァルキリーと全ての衣装が登場する。そして何よりファイターでの乳揺れである。 - HMX-12 マルチ(CV:堀江由衣 出典:ToHeart)
リーチと機動力に乏しい本体性能の低さを立ち回りで補うテクニカルキャラ。
武器のモップと、ドジっ娘な動きを合わせた特徴的な技を使いこなすセンスが問われる。
SAは「妹たちの大掃除」。大勢の量産型マルチとセリオによる突進攻撃を行う。発生は遅いが強力。 - アロウン(CV:大川透 出典:ティアーズ・トゥ・ティアラ)
飛び道具、無敵対空、中下段派生、ゲージ吸収など多彩な技を持つスタンダードキャラ。
攻めも守りも強く安定した立ち回りが可能。弱みとしては身体が大きく技がやや大振りな点。
SAは「神破斬」。突進して相手をロックし、乱舞剣技の〆に魔法攻撃を繰り出すイケメン技。 - リアンノン(CV:後藤邑子 出典:ティアーズ・トゥ・ティアラ)
魔法による遠距離攻撃と設置技で相手を寄せ付けずに封殺する弾幕砲台キャラ。
接近された時の切り返しと機動力を犠牲に、長大なリーチとゲージ効率で押しまくる。
SAは2つ。「世界樹」は3回の詠唱を経て、4回目で発動し大量のレーザーを発射する大技。「活性」はパートナーの行動不能時間を回復する特殊効果技。 - モルガン(CV:中原麻衣 出典:ティアーズ・トゥ・ティアラ)
変則的な移動技や弓による飛び道具で距離を選ばずに掻き回せるトリッキーキャラ。
矢を用いた必殺技は毒や相手の技を封じる強力な効果があるが弾数制限がある。
SAは「狩人の矢」。斜め上に矢を放つ空中ガード不能攻撃。当たらずとも時間差で無数の矢を降らせる。 - ハクオロ(CV:小山力也 出典:うたわれるもの)
鉄扇による当身と判定の厚い飛び道具で守りを重視したディフェンスキャラ。
ストライカーも従え、ドッシリと構えられる反面自分から攻め込むのは苦手としている。
SAは3つ。「ヤツモロロの薬湯」は攻撃を受けるまで体力を一定量回復する。「皇陣扇」は乱舞超必から派生させる追加攻撃。「ウィツァルネミテア」はうずくまりながら黒いオーラを発生させ、ヒットした相手を画面ごと切り裂く。 - カルラ(CV:田中敦子 出典:うたわれるもの)
大剣を振り回し、リーチと破壊力に優れる技でワンチャンスから一撃を狙うパワーキャラ。
押しが強力なぶん隙も莫大、機動性も良くないのでプレイヤーが逆に振り回されないよう注意である。
SAは「烈震爆焔渦」。空中から大剣を叩きつけたあと巨大な炎で大ダメージを与える豪快な技。 - トウカ(CV:三宅華也 出典:うたわれるもの)
居合い斬りによる、奇襲性に富んだ高性能な技の数々で緩急自在の攻めが可能なカウンターキャラ。
うっかり攻撃を外したときのリスクが大きく、確実にヒットさせていくスマートな試合運びが要求される。
SAは「飛翔絶影斬」。空中に突進し、怒涛の連撃を加えた後に上空から一閃する。 - オボロ(CV:桐井大介 出典:うたわれるもの)
2012/4/4のver.2.0より登場。第三の男。部下のドリィとグラァの兄弟を呼び出す技も使う。
機動力と、キャンセルルートの広い通常技で押していくキャラ。
SAは「影縫い爆滅弾」。ドリィとグラァの弓連射が最後までヒットすると、オボロが炎をまとって特攻する。 - 柏木千鶴(CV:柚木涼香 出典:痕-きずあと-)
2012/4/4のver.2.0より登場。出典の痕はアクアプラス名義では発売されておらず、PCゲーブランドのリーフからのみ。というのも、アクアパッツァの公式サイトで行われた追加キャラ希望投票で1位になったから(だと思う)。機動力が高く、近接格闘が得意。SAは、各技の性能が上昇する「あなたを、殺します」と、あなたを、殺します中に発動することで相手をかっさばく「ごめんなさい……」の2つ。
(ネタバレ注意!)
PS3版で登場したアナザーストーリーではとある理由によりラスボスとして登場、常に「あなたを、殺します」を発動している状態で襲いかかってくる。さらにスコアアタックモードでもラスボスとして登場し…
(ここまでネタバレ)
パートナーキャラクター
- 十波由真(CV:生天目仁美 出典:ToHeart2)
「打撃」「待機」タイプ。
MTBに乗って相手に突進する。発生が遅いものの、速度と判定に優れる。 - ラスティ(CV:植田佳奈 出典ティアーズ・トゥ・ティアラ)
「打撃」「追従」タイプ。
ハンマーによる威力の高い打撃を行う。追従型ながら移動が遅い。 - オクタヴィア(CV:田中理恵 出典ティアーズ・トゥ・ティアラ)
「万能」「追従」タイプ。
帝国の剣技による攻撃を繰り出す。再行動可能までが非常に早い。 - ウルトリィ(CV:大原さやか 出典:うたわれるもの)
「射撃」「待機」タイプ。
風と雷の法術を扱う。空中に出現するため潰されにくい。 - カミュ(CV:釘宮理恵 出典:うたわれるもの)
「射撃」「待機」タイプ。
空から法術で攻撃する。相手の行動を抑制するのに便利。 - 森川由綺(CV:平野綾 出典:WHITE ALBUM)
「補助」「特殊」タイプ。
フィールドに攻撃判定のある雪の結晶を降らせ、キャンセルルートを解放する。 - 緒方理奈(CV:水樹奈々 出典:WHITE ALBUM)
「補助」「特殊」タイプ。
通常技に遅延して分身を発生させる。森川由綺と共に再行動可能までが非常に長い。 - 湯浅皐月(CV:釘宮理恵 出典:Routes)
「射撃」「追従」タイプ。
愛銃による弾速に優れた射撃攻撃を行う。クセがなく使いやすい。 - 高瀬瑞希(CV:茶山莉子 出典:こみっくパーティ)
「打撃」「待機」タイプ。
スポーツで鍛えた運動神経で接近し攻撃する。単発威力が高く、かつ追撃できる。 - 猪名川由宇(CV:茂呂田かおる 出典:こみっくパーティー)
2011/12/1のver.1.5Aより登場。
「打撃」「追従」タイプ。
素早いハリセン攻撃は使いやすく、追撃もしやすい。 - 来栖川芹香(CV:岩男潤子 出典:ToHeart)
2012/4/4のver.2.0より登場。
「万能」「待機」タイプ。
相手のコピー技や、ヒットすると拘束する技を使用する。 - スィール(CV:名塚佳織 出典:ティアーズ・トゥ・ティアラ)
2012/4/4のver.2.0より登場。
「万能」「追従」タイプ。
ガードポイント付きの攻撃は、攻めの起点としやすい。 - まーりゃん(CV:小暮英麻 出典:ToHeart2)
「万能」「追従」タイプ。
2011年7月22日のアップデートで解禁された。必殺のまーりゃんきっくに加え、花火による援護射撃もこなす。発生・判定に優れるが、「呼び出し時にまーりゃんが向いている方向にしか攻撃しない」という独特のクセを持つ。 - (ネタバレ注意!)
- まーりゃん先輩(CV:小暮英麻 出典:ToHeart2)
「万能」「追従」タイプ。
本作の元凶であり、CPU専用アシスト。プレイヤー版とは服装で見分けられる(CPU専用版はマント装着)。プレイヤー版より技の性能が優秀で、ゲージ回復速度も異様に早い。また、プレイヤー版に加え技が2つ追加され、その内の1つは(そのラウンドを取るとプレイヤー勝利・ゲージ3本以上いう条件付きだが)戦闘キャラが倒れると体力1本分まで回復させて蘇生する反則スレスレの技となっている。
また、PS3版ではストーリーモードをいずれかのキャラでクリアすればストーリー系モード以外では使用できるようになる。きちんと調整は行われており、再使用までの時間も異なり上記の蘇生を初めとした強力な技は使用できない。 - (ここまでネタバレ)
関連動画
関連項目
- AQUAPLUS/Leaf
- エクサム
- アルカナハート
- ToHeart
- ToHeart2
- ToHeart2 ダンジョントラベラーズ
- ティアーズ・トゥ・ティアラ
- うたわれるもの
- WHITE ALBUM
- Routes
- こみっくパーティー
- 痕
- 渡辺製作所(12年前、「Leafキャラオールスターの格闘ゲーム」という本作と同コンセプトの作品で躍進した同人サークル)
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