『CARRION』とは、2020年発売の逆ホラーアクションゲームである。
意味は「腐肉」。
概要
ゲーム情報 | |
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ジャンル | 逆ホラーアクション |
開発元 | Phobia Game Studio |
販売元 | Devolver Digital |
機種 | PC(Steam) Nintendo Switch Xbox One PlayStation4 |
発売日 | 2020年7月23日 2021年10月22日(PS4) |
価格 | Switch/Steam:2,050円 Xbox One:2,350円 PS4:2,090円 |
ゲームソフトテンプレート |
2020年7月23日、Devolver Digitalから販売。開発はポーランド・ワルシャワのPhobia Game Studio。多言語対応となっており、日本語は架け橋ゲームズによって翻訳されている。
プラットフォームはPC(Steam)、Nintendo Switch、Xbox One、PlayStation4。
怪物が潜む研究所で、次々に人間が襲われるホラー物…の怪物側になるゲームである。
主人公は赤い触手、無数の目と牙を持つ正体不明のモンスター。
プレイヤーは人間ではなくこの触手を操る事となる。
最初は「レリスサイエンス」なる会社の研究所の格納ユニットに封印されているが、これを破壊して研究所から逃亡。その後も様々な施設内を探索しつつ人間を捕食して体力を回復し、隔離されたユニットの中身と融合して様々なスキルを入手・成長してゆく。
逃亡する道中には謎の分析器があり、そこに入ると何故か「人間」の追体験が出来る。何故モンスターが研究所に捕らえられていたのか、過去に何が起きたのかをうっすらと類推する事が可能。
ドット絵で描写されてはいるものの、人体破壊描写や悲鳴などに手抜きはなく、本作はCERO:D(17歳以上)またはPEGI:18(18禁)相当の扱いをされている。
システム
ゲームとしてはいわゆる「メトロイドヴァニア」、つまり複雑広大なマップ内の探索、敵との戦闘、新能力を得て新たなマップの開拓を目指すタイプのゲームである。
触手の怪物だけに、移動は這い回るタイプながら非常に速く、壁を這い登ることで高所も楽々。
特殊能力も硬化させた触手の刺突攻撃や人間に寄生して操るなど、怪物らしいものが揃っている。
モンスターの形態には三段階あり、残り体力によって使える能力が変化する。
第一段階は脆弱だが光学迷彩や粘液の糸による拘束など、隠密プレイに特化しており、第三段階では触手の銛を無数に繰り出したり、装甲を固めて身を護るなどの攻撃型行動が可能となる。
溶液につかって体を分離させ意図的に体力を落とし、形態をダウングレードさせる事も可能。もちろん分離した体を回収して元に戻ることもできる。
恐ろしいモンスターではあるが防御面は意外にも脆く、保安員の銃撃や武装ロボット、タレットにはあっさりやられてしまう。また何故か非常に燃えやすい体質でもあり、火炎放射器にも弱い。
敵を扉ごとぶち抜いて殺す、不意をついて狭い場所に引きずり込んで捕食する、寄生して操ることで同士討ちさせるなど、モンスターらしさと慎重さを兼ね備えた攻略が必要となる。こうした特性を踏まえてかセーブポイントとなる「巣」は難敵前に配置される事が多く、リトライは容易な部類に入る。
能力
共通
- エコロケーション(Echolocation)
鳴き声を上げ、捕食できる死体を探知する。近くの人間を恐怖・警戒させることもできる。 - ハイドロフィリア(Hydrophilia)
水中でイトミミズ状に分裂し、狭い隙間を通り抜けられる。 - パラサイティズム(Parasitism)
触手を伸ばして捕捉した人間(死体でも可)を操作できる。 - パイロフィリア(Pyrophilia)
火炎に耐性がつく。隠し要素の能力。 - エレクトローシス(Electrosis)
エネルギー量が増える。隠し要素の能力。 - ポリカイリア(Polycheiria)
触腕を一つ増やせる。隠し要素の能力。
第一段階
- アラクノプティシス(Arachnoptysis)
粘液の糸を吐いて敵を拘束したり、離れた場所のレバーを動かせる。 - フォトキネシス(Photokinesis)
透明化。透明化中の行動速度は鈍化する。エネルギーを消費。
第二段階
- ザイフォーリア(Xiphorrhea)
身体に鎌状の刃を作り、短距離の突撃で特定の壁やオブジェクトを破壊できる。当たれば人間も真っ二つ。 - アカントーシス(Acanthosis)
全身に棘を生やし、体当たりした相手を串刺しにする。エネルギーを消費。
第三段階
- ハルパゴーリア(Harpagorrhea)
無数の銛を突き刺して攻撃。栓状の封鎖ユニットを引っこ抜ける。 - ケラトーシス(Keratosis)
全身をケラチン質の装甲で覆い、完全防御する。エネルギーを消費。
敵
研究員
研究所の従業員。敵とはいうものの逃げ惑うだけの、怪物のおやつである。
保安員(一般)
拳銃を装備。こちらの鳴き声から遠ざかる傾向がある。不意をついて掴みさえすれば捕食、無力化できる。ザイフォーリア、アカントーシスによる突撃も効果あり。また水中に引きずり込むと溺死する。
パラサイティズムで操ることもできるが、寄生を解除すると寄生対象を食い破って怪物本体になる(操っていた場所から寄生対象がいる場所まで本体が移動する)ので安全を確保して解除しよう。
保安員(防護服)
防護服を着込み、自動小銃または火炎放射器と電磁バリアを装備。重装備をしているだけあって火力・防御力ともに高い。こちらの鳴き声に近づく傾向がある。
警戒中は前方に電磁バリアを張る為、正面から掴むことはできない。物をぶつける、隙をついて捕まえるなど、うまく不意をつく必要がある。また水中に引きずり込むと溺死する。
こちらは咀嚼はできるが食べられず、回復も出来ない(振り回した挙句ぺっと吐き捨てる)が、倒した後もパラサイティズムによる「再利用」は可能。食い破ってしまう他のすっぴんの人間とは異なり、何度でも寄生することができる便利なお人形さんである。
タレット
こちらの存在を探知すると連射してくる据え付けのタレット。火力は非常に高い。探知範囲に引っかからないよう立ち回るか、近くにある電源を切る必要がある。
ドローン
浮遊しながら弾を発射するボール状の中型タイプと、追尾・接近して切り刻んでくる小型タイプがある。糸攻撃による無力化→掴んで振り回して破壊するか、攻撃型スキルやオブジェクトを掴んでぶつけるなどの対処が必要。
ロボット
センサーとマシンガンを搭載した二足歩行ロボット。火力はトップクラス。外装をはぎ取って操縦者を引きずり出すか殺さない限り、無力化は不可能。誰も乗っていないものはパラサイティズムで操った人間を搭乗させることで、間接的に操縦することができる。
スティッキーボム
こちらを探知すると射出、貼りついて時間経過で爆発する。探知されると回避不可能、かつ即死するので非常に危険。第三形態のケラトーシスでしか防げない。
余談
- 開発段階でPhobia Game StudioがさまざまなGIF画像を公開しており、一部界隈で話題となっていた。
Steamでは発売にさきがけて無料のデモ版『CARRION Sneak Peek』がリリース。発売後1週間で20万本という、インディーズゲームとしては上々のスタートを切っている。
またマイクロソフトのサブスクリプションサービス「Xbox Game Pass」では数十万ユーザーがプレイしたと報じられた。 - 8月4日、Switch版のアイコンが「女性器を想像させる」として差し替えられる旨が報じられ、後日変更された。
関連動画
関連項目
外部リンク
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