CB無線(Citizen Band 無線)とは、個人向けに免許不要で使用できる無線のことである。各種規格が存在する。
概要
電波は有限の資源であり、各国とも所轄部署(日本では総務省)により厳しい規制が敷かれている。そのため、原則として免許が必要である(実は携帯電話もwi-fiも免許を受けている)
しかし、日常業務で利用する場合、いちいち免許では非常に不便である。そこで「指定された規格の無線機を利用する場合に限り、免許不要で利用可能にする」という制度が設けられている。例えば運動会で使うあの「飛ばない」トランシーバー(特定小電力トランシーバー)もCB無線の一種である。
規格
おそらく「CB無線」といえば真っ先にこれである。1960年代(携帯電話すらなかった時代)に「近距離向けの通信手段が欲しい」という要望に応えて制定された。27MHz・0.5wで数km程度しか飛ばないのだが、当時は非常に重宝されたようだ。また、27MHzは条件次第では異常に飛ぶ(例えば東京~沖縄)ため、趣味として運用する人も多かったようだ。しかしながら、一部ダンプカー・トラック野郎が「深夜の話し相手が欲しい」とのことで「アメリカ規格のハイパワー5w機を運用する(トラック野郎シリーズに登場する車載無線機はコレ)」ことに始まり「より遠くと通信するために出力を上げる(摘発事例では数kwもある)」ことが流行したため、混信が酷く全く使い物にならなくなってしまった。そのため、現在では「一部の無線愛好家」と「ダントラ野郎」ぐらいしか運用していない。。。と思ったら2017年に新製品が登場した。但し無線家向けの製品で10万円以上するため、どのみち運用するのは無線家である。
市民ラジオが荒廃してしまったため、1982年に受け皿として制定された。バブル絶頂期と重なったことから「ドライブをしながら話したい」という一般人向けに大流行した。違法CB無線の教訓を踏まえて「取り外し不能なROMチップを使って違法運用できないように」したはずであったが…案の定改造されて荒廃してしまった。元々900MHzは飛びにくいため、携帯電話が登場すると急速に利用者が減少し、「携帯電話のために周波数を空ける」とのことで規格そのものが廃止されることになった。
市民ラジオが違法CB無線で使い物にならなくなったため、1989年、「乾電池を使い、そこそこ長時間、そこそこの距離で使いたい」人のために制定された。「家電屋で買える」「電池の持ちが良い」「面倒な手続きが要らない。買った瞬間に使える」ということで趣味・業務問わず現在でもつかわれている。「トランシーバー」と聞いたら、おそらくこの規格を想像する人が多いのではないだろうか?出力0.01wと非常に小さいが、これで遠距離通信に挑戦する無線家もいる(条件が良ければ百km飛ぶとか)
2008年「特定小電力無線では飛距離が足りない」人向けに作られた規格。周波数の節約のため、デジタル処理して通信をすることになった。「5wの高出力」「アンテナの取り換え自由(但し許可されたものに限る)」など、高性能であることから、利用者がそれなりに増えている。また、無線家も「高出力で話し相手が多い」「異常伝播で遠距離通信に挑戦する(事例としては京都~北海道など)」…と利用者が多い。
機材自体が高性能な代わりに「事前に届け出が必要」という面もある。なお、交信の時にトランシーバーの個体番号を送信しているため、「無届け」「異常な高出力」等違法運用をするとすぐバレる(らしい)
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関連項目
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