地面が揺れ、部屋の電球が破裂した。 どこからともなくきしみ音が聞こえてくる。 部屋の壁に空いた穴に呼ばれている気がして、懐中電灯一つを手に、穴をくぐった。
"Creaks" は、チェコのゲームスタジオ Amanita Design によって開発されたアドベンチャーゲームである。2020年7月23日発売。
概要
ゲーム情報 | |
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ジャンル | アドベンチャー パズル |
開発元 | Amanita Design |
販売元 | Amanita Design |
機種 | PC (Windows, Mac OS) iOS (Apple Arcade) Xbox One PlayStation 4 Nintendo Switch |
発売日 配信日 |
2020年7月23日 |
価格 | ¥2,200 (PCおよび各コンソール版) 月額¥600 (Apple Arcade) |
その他 | -- |
ゲームソフトテンプレート |
2018年10月のティザートレイラー公開と共に、正式に開発が発表された作品である。
ユーモラスな作風が特徴的であったこれまでのAmanita Design の作品とは異なり、自分の部屋の中に隠された広大な空間や、怪物だらけの巨大屋敷など、どこか不気味な雰囲気が感じられる作品となっている。
とはいえ、あからさまなスプラッタ描写やジャンプスケアといったホラー描写は存在しないため、そういった描写が苦手な人も安心できる。
また、言語に頼らないストーリーテリングという同スタジオの基本姿勢は、本作でもしっかりと継承されている。例によってキャラクターたちの発する言葉は意味不明であるものの、前後の流れからストーリーを追えるようになっている。
元々はメインデザイナーのRadim Jurda とJan Chlup が大学在学中に開発を始めた作品で、それがAmanita Design の興味を惹いたことで、同スタジオからリリースされることになったという経緯がある。
ストーリー
ある晩1人の青年が、地響きによって自室の壁紙が剥がれたことで、その裏に隠されていた謎の穴を発見する。どうやらこの地響きも、穴の奥から聞こえてくるようだ。この穴の先で、尋常ならざる事態が起こっている……。そう感じた青年は、懐中電灯1つを手に、穴の奥に隠された通路に潜り込む。
通路の奥の古ぼけた梯子を下った先には、地下とは思えないほどの広大な空間と、謎めいた生物にあふれた巨大な屋敷が存在していた……。
キャラクター
※注: 本作には字幕がなく、主人公を含めたキャラクターの名前はゲーム中では語られない。主人公と屋敷の住人たちは、Steamのトレーディングカードに記載されている呼び名を掲載している。クリークたちは名称が判明していないため、呼び名は全て仮称。
- The Hero (主人公)
本作の主人公。ぼさぼさとした茶髪を持つ青年。
彼が自室に隠された通路を発見したことで、本作の物語は動き出す。
作中の行動からは、体力・知力・精神力共に人並み以上であることが伺える (とはいえ、クリークたちに襲われてしまった場合に抵抗できるほどの力は無い)。
作中で我々が理解できる言葉を発することはないものの、本作の販売ページには「僕にあるのはほんの少しの勇気とユーモアくらいだ」といった、彼の心の声が掲載されている。
- 屋敷の住人
屋敷に住まう4名の住人たち。後述のフェライン・クリークを静めるため、主人公は彼らと協力することとなる。
- The Librarian (司書) - 主人公が最初に出会う住人で、紫のガウンを着た鳥人。移動時に杖を突くことや他の住人を取りまとめるような行動をとる描写などから、住人たちの中では最も年上であると考えられる。
- The Hunter (狩人) - 茶色を基調とした体色とトサカが特徴的な鳥人。武器や罠といった手段でフェライン・クリークに対抗しようとする。
- The Inventor (発明家) - 青の体色と長い後ろ髪を持つ鳥人。管理人と共に行動していることが多い。フェライン・クリークを根本的に静める方法を探しているようで、力尽くで倒そうとしている狩人とはたびたび言い争いになる。
- The Janitor (管理人) - 金属パイプのような頭部を持つ亜人で、住人たちの中では唯一鳥人ではないキャラクター。破壊された屋敷の修復にあたっているものの、広大な屋敷であるゆえに手が回っていないようだ。
- Creaks (クリーク)
屋敷に潜む怪物たち。本作の敵キャラクターである。フェライン・クリーク以外のザコクリークは共通して「接触すると襲われてゲームオーバーとなる」「無敵であり、ステージ上から排除することはできない」「電球の光を恐れ、避ける」「光を直接照射している間だけ、物体に変化し無害化する」という特性を持つ。- Feline Creak (フェライン・クリーク) - 他のクリークとは一線を画する巨体を持つクリーク。節目節目で登場しては住人たちや主人公を襲撃し、屋敷を破壊していく。
- Dog Creak (ドッグ・クリーク) - 犬のような姿をしたクリークで、ザコクリークの中では最も攻撃的。普段はステージ上の決まった位置で眠っているが、近づくとこちらを察知し、追いかけてくる。光を浴びると小型の「タンス」に変化する。
- Jellifish Creak (ジェリーフィッシュ・クリーク) - クラゲのような姿で、空中を浮遊しながら所定のルートを巡回している。光を浴びると「地球儀」に変化する。
- Spy Creak (スパイ・クリーク) - トレンチコートを身に着けた人型のクリーク。男性型 (緑色) と女性型 (ピンク) の2種類がいる。どちらも自発的には移動せず、主人公の動きに合わせて左右に移動するが、男性型は主人公と同じ方向に、女性型は主人公と逆方向に移動するという違いがある。光を浴びると「洋服掛け」に変化する。
- Goat Creak (ゴート・クリーク) - ヤギのような姿のクリーク。これが登場するステージの地面には必ず草の生えた部分があり、普段はそこに向かって移動し、草を貪っている。気が弱いのか、主人公を見かけると一目散に逃げ出す (とはいえ無害ではなく、接触すると襲われる)。光を浴びると「椅子」に変化する。
- Worm Creak (ワーム・クリーク) - 天井から垂れ下がった芋虫のようなクリーク。近づくとこちらに反応して体を伸ばしてくる。光を浴びると壊れた「水道管」に変化する。
関連動画
関連リンク
関連項目
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