GAINER(ゲイナー)とは
曖昧さ回避 |
- 自動車レースSUPER GTなどに参戦するレーシングチーム。旧名称は「JIM GAINER」(後述)。当記事で解説。
- 広島化成シューズが開発・製造している靴のブランド名。
- 光文社がかつて発刊していた男性ファッション雑誌。2016年8月号をもって休刊。
概要
2013年のチーム体制 | ||||
エントラント | GAINER 監督:山本 俊茂 チーフエンジニア:小笠原 康介 |
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カーナンバー | 10 | カテゴリ | GT300 | |
マシン名 | GAINER Rn-SPORTS DIXCEL SLS | |||
ドライバー | 田中哲也 / 植田正幸 | |||
ベース車両 | メルセデス・ベンツ SLS AMG GT3 | |||
搭載エンジン | メルセデス・ベンツ M159 6.2L V8 | |||
カーナンバー | 11 | カテゴリ | GT300 | |
マシン名 | GAINER DIXCEL SLS | |||
ドライバー | 平中 克幸 / ビヨン・ビルドハイム | |||
ベース車両 | メルセデス・ベンツ SLS AMG GT3 | |||
搭載エンジン | メルセデス・ベンツ M159 6.2L V8 | |||
タイヤ | ダンロップ |
車両の変遷
2007年まで走らせていたF360は、童夢製シャシに独自チューンのエンジンを載せており、その製作経緯から「和製フェラーリ」「国産フェラーリ」と呼ばれたりする事もある。だからと言うわけではないが、イタリア車であるにも関わらず右ハンドルとなっていた。F360は、レギュレーション上問題無い事から、一時は無限製エンジンを搭載していたが、エンジンを変えてしまうという改造にフェラーリ社からクレームが付いてエンジンを元に戻したと言う経緯がある。
2008年シーズンは、前年まで使用していたシャシにF430のエンジン(F136E)を搭載し、ボディもF430に仕立て直し、エンジンを開発しながら参戦、オートポリス戦ではポールポジションを獲得した。また、レース参戦と並行し、夏からは、2009年用にF430GTの設計製作を開始した。そして、2008年末に自チームで設計製作したシャシが完成し、シェイクダウンを行った。
2009年はシーズン、10号車のF360も復活参戦させ、新規開発の11号車:JIMGAINER F430と共に2台体制となった。
2010年に新規投入した11号車の“F430GT2”は、前年にアジアル・マンに参加した際に投入したミケロット社製のFIA-GT2仕様の車両である。2009年に使用したJIMGAINER製シャシの“F430”は、SUPER GT向けにJIMGAINERが独自で作成したものであり、FIA-GT2仕様車とは外観や構造だけではなく、マシンの特性も異なる。主だった点で言うと、JAF-GT仕様“F430”はエンジンの搭載位置等を低くしており、ボディバランスも含めて全体的に低重心化が図られ、サードダンパーも備え、コーナリング性能を向上させており、コーナリング性能はGT300最速であった。しかし、開幕前に同じF430ベースである、JAF-GT仕様とFIA-GT2仕様とで比較し、吸気リストリクターが優遇されストレートスピードが圧倒的に速いミケロット社製のF430GT2の方が優位であると判断し、JAF-GT仕様での出場を見送った。
2011年シーズンはGT300のチーム中、1番に参戦体制を発表。国内レースでは初の参加となるフェラーリ458GTCを走らせると表明した(FIA-GT3仕様ではなく、LM-GTE仕様)。ドライバーによるマシンの評価は「コーナーでは速く乗りやすいが直線はどん詰まり」。
シーズン開幕戦(Rd.2・富士)で、スタート直前での大降りになった雨で、タイヤが合わずスピン、通常なら諦めてしまう所をピットでタイヤ交換し、2雨のダンロップの『異様な』速さを見せ2位を獲得、以降好成績を収めチャンピオン間違いなしと言われていたが、性能調整での100kg搭載とポイントによるウェイトにより失速し、最終的にシーズン2位の成績で終える。
2012年シーズンはFIA-GT3車の優遇を見て、アウディR8 LMSウルトラの世界第1号車を投入る。ドライバーは変更なし。
開幕戦の岡山では優勝を飾った。
その後BOPが変更されるとスピードは激減、入賞もままならない状況になってしまった。
2013年は、メルセデス・ベンツ SLS AMG GT3を2台投入、田中哲也は10号車、平中克幸は11号車を担当する。チームメイトは、10号車が植田正幸、11号車がビヨン・ビルドハイムである。
開幕戦の岡山では11号車が圧倒的なスピードを見せつけて2年連続、異なる車種での優勝を飾った。一方で10号車は他車との接触によってドアのヒンジが破損し、ピットインの際に脱落してしまうアクシデントに見舞われた。
第2戦では一変してスピードが上がらず、予選では2台ともQ1脱落を喫してしまう。しかし決勝ではライバルがデブリを踏んでのパンクに見舞われる中で上位に上がり、11号車は6位入賞を果たす。10号車も10位入賞で1ポイントを獲得した。
スポンサー問題
2008年までスポンサーに「日本統計事務センター」と言うところがあった。
ここは日本漢字能力検定の採点業務を請け負っており、運営していたのが漢検理事長の息子である副理事長で、団体は日本漢字能力検定協会のファミリー企業であった。
レースがこの副理事長の趣味であり、団体の資金がチームのスポンサー費として流れていたと噂された為、2009年に漢検のスキャンダルが発生した際には「漢検マネーを趣味のレースに流用していた事が発覚」と大々的に報じられ、チームもNHKの「クローズアップ現代」に不本意な形で紹介される羽目になった。
2009年以降、チームのスポンサーにこの団体の名前は一切出てこなくなり、チームからも一切話に出なくなった。
現状では関係が無い。
チームの呼称について
チームは2004年以前は「Team GAINER(チーム ゲイナー)」としていたが、2005年より「JIMGAINER」と改めた。
元々の「JIMGAINER」呼称は「ジム ゲイナー」と読まれていたが、2010年シーズンからテレビ中継などでは「ジェイ アイ エム ゲイナー」と呼ばれるようになった。
これについてチームからの説明は無いが、2008年以前のスポンサーや、それに関する問題との兼ね合いもあるのだろうと推測される。
2012年からはかつての呼称であるGAINERに戻した。
戦績
参戦年 | カテゴリ | No. | 車両名/ベースマシン(タイヤ) | ドライバー | 優勝 | 順位(D/T) |
1999 | GT300 | 111 | JIM GAINER F355 フェラーリF355 (YH) |
井倉淳一/真稀遊世 | - | - / - |
2000 | GT300 | 111 | JIM GAINER F355 フェラーリF355 (YH) |
井倉淳一/真稀遊世 | - | 28/15 |
2001 | GT300 | 11 | JIM・メディコム GT3R ポルシェGT3 (YH) |
井倉淳一/牛窪宏次(Rd.1)/真稀遊世(Rd.2~6) | - | 18/15 |
2002 | ||||||
2003 | GT300 | 11 | JIM RodeoDrive ADVAN F360 フェラーリF360 (YH) |
松田秀士/田中哲也 | - | 8/8 |
2004 | GT300 | 10 | JIM GAINER アドバン F360 フェラーリF360 (YH) |
田中哲也/余郷敦 | 1(Rd.1) | 3/3 ※1 |
11 | JIM RodeoDrive フェラーリF360 (YH) |
松田秀士/菅一乗 | - | 8/3 ※1 | ||
2005 | GT300 | 10 | MACH-GO FERRARI DULOP フェラーリF360 (DL) |
三船剛/松田秀士(Rd.1・3~5・7・8)/番場琢(Rd.2・6) | - | 10(三船)/4 ※1 |
11 | JIM GAINER FERRARI DUNLOP フェラーリF360 (DL) |
田中哲也/パオロ・モンティン | 1(Rd.8) | 4/4 ※1 | ||
2006 | GT300 | 10 | T&G FACE NETWORK DUNLOP F360 フェラーリF360 (DL) |
ヒロミ/尾本直史/山田英二(Rd.6③) | - | -/- |
11 | JIM CENTER FERRARI DUNLOP フェラーリF360 (DL) |
田中哲也/青木孝行 | 1(Rd.7) | 8/9 | ||
2007 | GT300 | 11 ※2 |
TOTAL BENEFIT・JIM CENTER F360 フェラーリF360 (YH) |
植田正幸/松田秀士(Rd.1~3・6③)/菅一乗(Rd.4~8)/安田裕信(Rd.9) | - | 26(松田※3)/20 |
2008 | GT300 | 11 | JIM CENTER ADVAN F430 フェラーリF360 (YH) |
田中哲也/植田正幸 | - | 24/15 |
2009 | GT300 | 10 | JIM GAINER ADVAN F360 フェラーリF360 (YH) |
植田正幸/川口正敬 | - | 23/16 |
11 | JIM GAINER ADVAN F430 フェラーリF430 (YH) |
田中哲也/平中克幸 | 1(Rd.8) | 3/3 | ||
2010 | GT300 | 10 | 不出場 フェラーリF430 (DL) |
不出場 | ||
11 | JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430 フェラーリF430GT (DL) |
田中哲也/平中克幸 | - | 7/7 | ||
2011 | GT300 | 10 | Rn-sports JIMGAINER F430 フェラーリF430 (YH) |
植田正幸/川口正敬 | - | -/24 |
11 | JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458 フェラーリ458GTC (DL) |
田中哲也/平中克幸 | - | 2/2 | ||
2012 | GT300 | 11 | GAINER DIXCEL DUNLOP R8 アウディ R8 LMS ウルトラ (DL) |
田中哲也/平中克幸 | 1(Rd.1) | 7/6 |
2013 | GT300 | 10 | GAINER Rn-SPORTS DIXCEL SLS メルセデス・ベンツ SLS AMG (DL) |
田中哲也 / 植田正幸 | - | 20/15 |
11 | GAINER DIXCEL SLS メルセデス・ベンツ SLS AMG (DL) |
平中克幸 / ビヨン・ビルドハイム | 1(Rd.1) | 2/2 | ||
備考: タイヤ DL=ダンロップ YH=ヨコハマ ※1 2005年シーズンまで、チームポイント・ランキングは同一チーム合算方式 ※2 Rd.9のみ10号車 ※3 松田のポイントは88号車で獲得したもの |
関連項目
外部リンク
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