GOD W(`・ω・́)RLD -ごっど・わーるど-とは、日本のライトノベルである。
吉村夜著。挿絵は早川ハルイ。富士見ファンタジア文庫より刊行。
全2巻が発売中。
神概要
もしも異世界で「神」となって中二病特有の「俺設定」がもしも本当に具現化できたら?
そんな夢を適えてしまう、ファンタジーな異世界「タイタン」へ突如、神として召喚された少年少女たちのストーリー。
ちなみに著者は2巻のあとがきで、1巻時点で売れ行きが宜しくなかったことを前置いた上で「ストーリーは2巻で打ち切り」となった事を表明しており、読者達に対して続きが書けない事を謝罪している。
神ストーリー
中学校の卒業式を終え高校生活の始まりを控えた少年・坂上大樹は中学生でいられる最後の日に、スポーツチャンバラ(スポチャン)で切磋琢磨してきた幼馴染の三浦会音と中学校生活最後の果し合いをするため、卒業式の翌日に学校のグラウンドにきていた。
だが、そんな時突如足元から謎の鏡が出現し、気がつけば見たことも無い神殿に一人、見た事も無い金髪の少女が聞いたことも無い言語でただ事ではない様子で語りかけてくるようだ。やがて彼女の言葉が理解できるようになると、彼女は大樹に問いかけてくる。
「あなたは『ダジュラ神』でしょうか?」
「そういう『設定』だけど、なんで知ってるの?」
そんなやり取りの後、神殿を襲ってきた蜂の魔物を素手で難なく倒してしまったり、長年温め続けた中二設定を最大限に発揮して「神粘土」から英雄や武器を創造する力があることを悟った大樹ことダジュラは、この異世界での自分は自らを召喚した「アンデル王国」の危機を救う『神』である事を知る。
そしてグラウンドで待っていたはずの無二のライバルにして幼馴染・会音こと女神カイネが一緒にこの世界へやって来たこと、そして彼女の推薦、もとい導きで自分がこの世界へやって来た事を知らされると、カイネ神と共にアンデル王国を脅かす「邪神」を倒すために神々の戦いへと身を投じるのだった。
登場人物
- 坂上大樹(さかがみ だいじゅ) / 闘神ダジュラ
本作のヒロイン主人公。会音とは幼少時からスポチャンを楽しんできた幼馴染にして、無二の相棒。そして中学への進学を機に一緒に中二病に発症し、互いの考えたお気に入りの「俺設定」を演じながらスポチャンに興じることに目覚めていく。
闘神ダジュラの名は「大樹」という名前に戦いの神・阿修羅(アシュラ)を組み合わせて作ったもので、あらゆる次元を旅して強者との戦いに明け暮れる戦いの神(という設定)。事実、「ダジュラ神」の呼び名に恥じない戦いぶりで王国に迫った危機を魔物の軍勢の襲撃から救い出したこと、そして「神粘土」を通して長年温め続けた中二設定をフル稼働させ活躍、する一方で想定外の事態に慌てたり「頼りない神」と評されたりパリエルに口先であしらわれるなど、どこか三枚目な場面もある。 - 三浦会音(みうら かいね) / 正義の女神カイネ
本作の主人公ヒロイン。大樹とは幼少時にスポチャンを通して知り合って以来の幼馴染。好物はバナナ。
正義感や度胸がとても強い男勝りな少女で、中学に入ってからはスポチャンで薙刀を振るい、大樹と共に不良をぶちのめした武勇伝まである。そのため学校内でも人気が高いが、大樹が「ロマンスな展開は向こう百年来ない」と評するくらい恋愛沙汰な展開は見込めない仲。
異世界タイタンには大樹よりも先に召喚され、神粘土から創造した「天意の薙刀」で邪神の軍勢を相手に無双をかまし暴れ回り、強力な敵が現れても軽快な台詞を飛ばし威勢良く啖呵を切る、まさに「正義の女神」。
戦国武将・織田信長を「ノブさん」と呼び憧れていて、邪神を倒してこの世界を自分が平和にしようと新たな野望を見つけだす。邪神街道まっしぐら。 - 雷撃パリエル
本作のもう1人のヒロイン。「神粘土」からダジュラが創造した英雄。大樹が思い描く「美少女」の要素を結集した容姿で、電気や雷を自在に操る能力を持ち、電撃を応用した様々な技を持つ、雷の化身。
闘神ダジュラに仕える百八の英雄の1人で、天界髄一のお転婆娘という設定が生かされているのか、冷たい性格でダジュラの言葉に反発したり衝突する事も多い。ツンデレ。
好物はダジュラが創造し、初めて食した「カツカレー」。 - 聖霊アイス(アイちゃん)
本作の影のヒロイン。カイネが創造した、猫耳幼女。カイネ達からは「アイちゃん」と呼ばれ愛されている。
モチーフは小学校時代に会音が気に入っていた猫から。
創造術のキーアイテムたる「神粘土」をサーチする能力を持っている。 - 魔神ナタス
アンデル王国とは別にタイタンに存在する国の1つ、ナヴレス皇国で召喚された神で、創造術を私利私欲のために行使し続ける事で辺境の国々へ、ひいてはタイタン全土へ災いをもたらした悪神。
神である以上、おそらくはダジュラやカイネと同じ世界から召喚されてきたと推測されるが、詳細は現段階では不明。
本作の黒幕・ボスキャラ。 - 魔将軍ゼイモラ
ナヴレス皇国で、ナタスに召喚された英雄。全身に甲冑を纏った姿をしており、魔物の軍勢たちを率いてアンデル王国へ侵攻した。ダジュラの快進撃を阻み、最初に立ち塞がったボスキャラ。その後ダジュラとの大一番で敗れたのち、改心してダジュラの元へ降る。しかし、ナタスの発言からすると裏切りの相が見える危険も匂わせているが・・・。
関連用語
いずれも「1巻」時点で判明している内容を記述。
- 異世界タイタン
本作の舞台たる異世界。ダジュラやカイネのような「神」を召喚し神にしか使えない万物を創造できる力「創造術」によって世界が発展してきたらしい。タイタンとは原初の神で、タイタンの世界の大地や海を創造していったとされる神の名らしく、その後も別の様々な神たちによって動植物や人間に至るまであらゆるものが創造されてきた。しかし、力と私利私欲に溺れて邪神へと墜ちた神々によって何度と無く災いがもたらされたり世界の危機にも直面しているため、神を召喚する際は召喚した神が悪の道へ墜ちないよう戒める教訓も根付いている。 - 神
いわゆるGOD。召喚術でタイタンへ召喚されてきた者。作中では大樹や会音、魔神ナタス以外にも大昔のタイタンにはローマ帝国時代からやって来たと思われる神の存在が確認されている。元の世界では凡人でも、この世界へやって来た神は神粘土から万物を作り出す創造術(クリエイション)を得て、しかも身体能力などもタイタン出身の人間や生物が及ばない程に高くなるようだ。
タイタンの世界を発展させ、タイタンに住まう人々へ幸福や発展をもたらした一方で力と欲望に取り憑かれ邪神へと墜ちた神々も少なくない数存在したため(そして神の力には同じく神の力でしか対抗できない)、強力な力を持った神は同時に、自らを律する善性も要求される。
大樹たちが住んでいる世界(地球)以外の世界からも「神」がやってくるのかは現段階では不明。 - 神粘土
本作の、神にしか扱えない神が神であるためのキーアイテム。元は特殊な鉱石だが、ダジュラやカイネたち「神」が触れると粘土のように姿形を自在に変化、神が思い描いたとおりのものを『創造』できる。武器防具や食べ物、日用品などの道具、人間(生物)や魔法を操る英雄、果ては魔物までも作り出す事ができ、「俺設定」をしっかりと頭の中にイメージすればそれらの設定も盛り込まれている。
ただし何でもアリアリに見える神粘土にもやはり制約は有り、神粘土には大きさなどで力が違うため強力な武器や英雄を創造するには希少価値の高い強力な神粘土が必要となるため、文字通りの「ぼくのかんがえたさいきょうの○○」を作りたければそれ相応のグレードに位置する神粘土を用意する必要がある。グレードが適正であっても、神の創造するイメージがあやふやだと不完全な能力の英雄しか誕生しない。また、「グレードの低い神粘土を高グレードの神粘土へと創り直す」「神粘土から沢山の神粘土を、或いは神粘土の永劫機関を作る」「神粘土を創造できる能力や、それに類する能力を持った英雄を創造する」といった所謂『願い事を増やす』類のイカサマはできない。
材質は不明だが粘土だけに金銀鉱石と同じく土中に埋まっているらしく、採掘される事で人々に保管され、神へと渡る。邪神となった神は民衆たちを奴隷のように使い神粘土の採掘へと当たらせる事もあったようだ。 - 英雄
高グレードの神粘土を用いた「創造術」によって作り出された、風や炎を操る、神と同じく創造術を使う(ただし能力は神に劣るが)等といった特殊な能力を備えて誕生した存在。大抵は人間。
基本的には自らを創造した神に付くが、彼(彼女)らもまた人間や「神」と同じように自由意志を持った一個の存在であり、必ずしも神に従うとは限らない。カイネが創造したアイちゃんはカイネ達を無邪気に慕う女の子だが、ダジュラが創造したパリエルはダジュラの言う事に背いたり、逆らったりもしている。
作中では「英雄は作れても、心身共に神に付き従う奴隷を作ることはできない」とも説明されている。
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