『GUILTY GEAR -STRIVE-』とは、アークシステムワークス開発の2.5D対戦型格闘ゲームである。
概要
『GUILTY GEAR』としてのゲームシリーズとしては4作目に位置付けられており、タイトルロゴが"-STRIVE-"のようにローマ数字の4(Ⅳ)が浮き出て見えるようになっている。
コンセプトは「ギルティギアの当たり前を見直す」。ということで、大幅にシステムやゲームバランスが改変され、特にマニアックな部分の印象は大きく変わっている。
「アニメの技法で描かれた2Dに見える3Dグラフィック」という、今やアークシステムワークスのお家芸であるグラフィックは前作XrdRev.2から継承・進化しているとのこと。
ストーリー
『慈悲無き啓示』による未曽有の危機…最大級のギア「ジャスティス」の蘇生による人類の駆逐と新人類による新世界の創造という目論見は、連携した人類とソル=バッドガイ、そして『あの男(ギアメーカー)』によって寸前で阻止され、一時の安寧を取り戻すのであった。
その後、『あの男(ギアメーカー)』こと飛鳥=R=クロイツはアメリカ合衆国へ投降する。
愛憎では語れぬ宿敵ソル=バッドガイとの決着を直前に控えて……
本作も前作GGXrdと同様、アクションゲーム要素なしのドラマ形式のストーリーが収録されている。
今や2.5D表現の先駆者であるアーク・システムワークスの美麗なグラフィックと共に堪能されたし。
システム
8方向レバーと5ボタン(パンチ(P)、キック(K)、スラッシュ(S)、ヘビー/ハイスラッシュ(HS)、ダスト(D)の5種)で操作し、対戦相手よりも先に体力ゲージを奪いきることを目的としたゲーム。
家庭用版を想定して、ロマンキャンセルやダッシュなどの各種コマンドを要する基幹的な動作をワンボタンで可能になる簡略キーアサインが可能になっている。
アークシステムワークス製2D格闘ゲームの例にもれず、構成要素が多いので詳細は個別スクロールにて。
※βテスト時点においては開発中かつプレイヤーの反応を見ている段階なので、試遊会の度にシステムが変更されている。現状、ここに記載されている情報はあくまで確定前情報なのは留意されたし。特にクローズドβバージョンのU.Iは「社内のアセットを組み合わせている仮置きに過ぎない」とのこと。
ここでは前作XrdRev2からの変更点を中心に記載する。
大きく変更された点は赤文字で表示しているので、既存作の経験者はそこに注目すると良いだろう。
ガトリングコンビネーション
- PやKといった弱攻撃からSやHSといった強攻撃へのルートが大幅に制限されている。
迎撃や拾い用のKやS、強襲や牽制用のSやHSといった旨の使い分けが必要。
また、2K(出の早い下段技)からのコンボが伸びにくくなっており、単純な中下二択のリターンが小さくなった。 - 後述の受け身関連の変更もあって、短いレシピ(比較的)忙しくない操作で完結してガッツリ減るコンボが可能になった。
一方、技ごとの始動パターンと相手との位置関係を把握して行うアドリブコンボは高度なやり込みとして難易度が上がっている。 - 一部、目押しでつながるルートがあるため、要練習。
ダストアタック
- ニュートラルDで発動する全キャラ共通の中段技。
タメが追加され、無タメはのけ反るのみだが高速発生、フル溜めHITすればホーミングジャンプが発生し、空中コンボが可能となった。 - しゃがみDで足払い。全キャラ共通の下段・確定ダウン技。
- 『前or後ろ入力+D』で投げ。従来の「レバー入れHS」で投げは出なくなった。
また、投げの成立に時間がかかるようになり、スカモーションが出るようになったため、投げ暴れが難しくなっている他、以前のような“HSとKを同時入力して、スカってもKで隙を小さくできる”という小技が使えなくなっている。 - 投げ相殺も存在。ただし、従来作と同じく受付猶予は短い。
テンションゲージ
基本的に変更なし。だが、後述の変更要素に繋がるため解説する。
いわゆる「超必殺技ゲージ」にあたるもので、フォルトレスディフェンス(特殊ガード)、ロマンキャンセル、覚醒必殺技(超必殺技)等の各種特殊操作使用時に消費する。
テンションゲージは攻撃を当てたり必殺技発動で増加するのは他の格ゲーと同様だが、GUILTY GEARシリーズではその他にも「攻めに繋がる行動」でもテンションゲージが貯まる。
(極端な事を言えば、前に移動するだけでもゲージが貯まる。)
また、本シリーズにはテンションバランス(テンションゲージの増えやすさ)というシステムがあり、攻めに繋がる行動を取り続けることでテンションバランスが良くなり、テンションゲージがより貯まりやすくなる。
逆に攻めに繋がらない行動(遠距離でバックステップを繰り返す等)を行い続けると、テンションバランスがどんどん悪化していき、それでもなお消極的な行動を取り続けると、最後には「ネガティブペナルティ」という罰が課せられてしまう。
「ネガティブペナルティ」を受けるとゲージ全部没収に加え、一定時間ゲージが増える行動をしてもゲージが増えなくなる。
- デッドアングルアタック(ガードキャンセル技)、ブリッツシールド&チャージアタック(攻撃弾き&専用反撃)は削除された。 後述の黄色ロマンキャンセルを使おう。
- 覚醒必殺技とロマンキャンセル発動後に「クールタイム(テンションゲージが少しの間貯りにくくなる)効果」が存在する。(過去作では一定時間上昇値に-75%のペナルティだった)。
これは、覚醒必殺技よりもロマンキャンセル発動後の方がクールタイムが長くなっているので、ロマンキャンセルの乱発は注意。
ガード関連
- ガードに対するペナルティとしてR.I.S.Cゲージ(旧ガードバランスゲージ)は続投。
通常ガードすれば増加、フォルトレスディフェンスでは増加せず、時間やダメージで減少。
このゲージがある間のダメージは高く(コンボ補正が緩く)なり、最大値まで貯まるとどんな攻撃もカウンターヒット扱いとなり、コンボされやすくなる。 - 相手の地上技を空中通常ガードできるようになった。ただし、その場合は「R.I.S.Cゲージが大幅増加する」というペナルティを負う。
「空中ガードというシステムがあるのに、空中フォルトレスディフェンスが半ば必須技能になっていた」従来作のシステムに一意性を持たせるためにこのような仕様にしたとのこと。 - 直前ガードのメリットが「テンションバランス向上」・「後退距離減少」の効果のみになった。
「直前ガードによる硬直軽減ありきのシビアな攻防(を前提とした調整が必要だった状況)にメスを入れるべくこのようにした」とのこと。 - 直前フォルトレスディフェンス追加。直前ガードのタイミングでフォルトレスディフェンスを成立させると、相手だけを大きく後退させることが出来る。同社製格ゲーブレイブルーにも『ギリギリガード』として存在していたが、後退距離はさながら往年のカプコン格ゲーの“アドバンシングガード”に近い。
コンボ・ダウン関連
- 空中コンボからダウンが取りづらくなり、起き攻めをし続けることが困難になった。
これは空中コンボからの復帰が「転がってから素早く起き上がる」モーションになったため。
「相手の起き上がりに強烈な起き攻めを仕掛け、そこからダウンを奪えるコンボに繋げて(以下繰り返し)」という、「ギルティの基本戦術にして『ハメゲー』と呼ばれる原因」にとうとうお仕置きが入った。
一応足払いやカウンターヒットで取れるダウンは起き上がりが遅い、受け身タイミングが一定のため、基本セオリーやセットプレー次第で完全になくなったわけではない模様。 - 空中受け身が削除された。
空中の敵を追撃できれば受け身を気にせずダメージを取れるが、受け身狩りはできなくなった。 - ダウン追い打ちにかかる強制ダメージ補正の廃止。さらにそこから壁張り付け(後述)ができればダウンから引きはがせるようになった。
ロマンキャンセル
- 「発動モーションと共に打撃属性の円形の波動が発生し、それにHITorガードした相手に特殊な効果を及ぼす」ようになった。
波動は一部を除いてガード可能で、発動した状況によって色と効果が変わる。
また、波動を出すモーションはあらゆる操作でキャンセル可能(通称、ロマキャンキャンセル)「波動なんかいらないからすぐ次の行動にいく」こともできる。波動が打撃属性なので、“ロマンキャンセル波動を食らったらサイクバーストできる”ことは覚えておくといいだろう。 - ゲージ消費量が全ての色で50%に統一された。
- 発動モーション中にレバーを入力することで、その方向にわずかだがスライド移動するようになった。
位置調整やロマンキャンセル後の状況をよくすることが出来る。うまく使いたい。
壁張り付け・壁割れ
空中食らい状態で画面端に到達すると、ヒビが入るエフェクトが発生する。その状態から高攻撃レベル(強攻撃)のコンボが入ることで追加ダメージに加え、画面端が割れてスローモーションになる、そこで追撃することで吹き飛び、隣のエリアへ移動する演出が入る。
エリア移動後は画面中央・五分の硬直で仕切り直し(覚醒必殺技での壁割れ演出時のみ、割った側が早く動ける)。割った側はテンションバランスが上昇(POSITIVE)するため、テンションゲージ回収のチャンスとなる。
初心者としては「画面端に押し込められたまま逃げられずに負ける」「画面端に追い詰めてもうまく活用できずに逃げられる」ケースを回避しやすくなり、一方上級者にとっても「画面端を割らずに有利な状況を維持する」か、「壁割りの固定ダメージをコンボに乗せつつ、テンションゲージを優先するか」という駆け引きに繋がる、システムと言える。
その他
プレイアブルキャラクター
ソル=バッドガイ (CV.中田譲治) |
過去に決着を付けるため、200年近くもの間世界を放浪し続ける賞金稼ぎ。 従来作通りの豪快な突進技と一撃必中(当たればデカいが、空振れば大惨事)のコンセプトを持ったガン攻めスタンダードタイプ。 コンボが繋がりにくくなった本作だが、横押しの強い技の数々は健在。 |
カイ=キスク (CV.草尾毅) |
ソルのライバル。本作では衣装がカジュアルなものとなった。 従来通りのリーチと判定、波動・昇竜揃った迎撃型スタンダードタイプ。 必殺技のガード削り、HIT時の仰け反り時間が延長する「ショックステート(帯電)」デバフと新技により、攻めのバリエーションが多彩に。 |
メイ (CV.こおろぎさとみ) |
快賊団の女の子。服装が海賊服から女の子らしいパーカーに。 小柄でキレのあるジャンプに反し、単発火力が高いパワータイプに分類される性能。 突進技やジャンプ攻撃が中心の事故らせキャラなのは変わりないが、飛び道具による間合い制御力もある。 |
アクセル=ロウ (CV.難波圭一) |
生まれ育った時代に戻る手がかりを探すタイムトラベラー。 鎖鎌によるリーチの長さからダルシム系に近い要素を持つが、引き寄せてガードを崩す能力にも優れる。 当身・昇竜といった切り返し能力は失ったが、中~近距離での迎撃ができる技が増えつつ、アウトレンジのエキスパートとして特化することになった。 |
チップ=ザナフ (CV.川原慶久) |
建国に燃える男。真の忍術を修めているが、相変わらず日本観が勘違いで出来ている。 激烈な機動力は鳴りを潜めたが、三段ジャンプや壁走りを持ち、分身打撃となったγブレードや鋭い通常技といった地上技の強さが大きく底上げされた。 ただし紙耐久は相変わらず。シッショー! |
ポチョムキン (CV.近藤隆) |
機械の国の巨漢な兵士。Xrdと同じ衣装だが、ディテールが増えよりメカメカしくなった。 シリーズを象徴する投げキャラで、高耐久・長リーチだがダッシュ不能なのが欠点。 ガトリングコンビネーションが変更された本作でも過去作と同じ立ち回りにしやすいキャラであり、既存ユーザーでもすんなり馴染めるのが強み。 |
ファウスト (CV.近藤隆) |
己の贖罪のために世界を股にかける闇医者。本作の狂気じみた雰囲気の理由や如何に。 相変わらずの長大なリーチの通常技とトリッキーな必殺技が特徴。一新されたアイテムに戦いを合わせられるかがポイント。 |
ミリア=レイジ (CV.住友優子) |
暗殺組織の現頭領。頭髪を武器にした美しき女暗殺者。顔つきがより大人っぽくなった。 「起き攻めの女王」と称されていた彼女は健在。素早くも固い機動力や、独特の中~近距離の攻め方を理解し、夢の封殺にたどり着けるか。 |
ザトー=ONE (CV.子安武人) |
禁獣「エディ」を従える暗殺者。攻撃グラフィックが一新され、以前よりも異形感が増している。 エディの攻撃パターンの変化に注目。エディが担う役割のニュアンスが変わっているが、うまく連携できたときの密度の高い攻め、操作性の変わった浮遊を絡めた択の厭らしさは健在。 |
ラムレザル=ヴァレンタイン (CV.潘めぐみ) |
かつて“慈悲無き啓示”の尖兵だった少女。 XrdでのPとKの組み合わせによる独自コンビネーションや設置関連の操作は削除され、触りやすさが向上。 剣所持状態のHSやSの激烈なリーチは健在、画面端の火力が激烈になる技を持っているなど、行動指針も分かりやすいキャラへとリファインされている。 |
レオ=ホワイトファング (CV.稲田徹) |
イリュリア連王国を統治する尊大な第二連王。 背中を向ける独特の構えと、そこから繰り出される緩急自在の双剣術は健在。あのインファイトの強みは本作で発揮できる。 |
なごりゆき 名残雪 (CV.楠大典) |
新キャラクター。見た目はドレッドヘアの黒人だが、和装と兜を纏う吸血鬼。 重厚なサムライ剣術が特徴で必殺技を必殺技でキャンセルできる。 必殺技は『ブラッドゲージ』を溜めるデメリットがあり、満タン時の『ブラッドレイジ』状態は必殺技使用不可、激烈な自傷ダメージが発生するため、ゲージコントロールが要。 |
ジオヴァーナ (CV.新谷真弓) |
新キャラクター。霊体の狼「レイ」を憑依させている慇懃な大統領特別警護官の女性。 多段技のSや、意図的に隙間ができる各種必殺技や特殊技によるラッシュ・固めが特徴の近距離キャラクター。格ゲー的にわかりやすいキャラ性能をしており、ステップ移動をうまくコントロールしたときのキレは随一。 |
御津闇慈 (CV.神奈延年) |
武術に至るほどの舞を修めた男。GGXrd越しの念願のプレイアブル復帰。 ガードポイントシステムは失ったが、効果中に受けた相手の技硬直を伸ばす当身『水月のはこび』を獲得。“敵の攻撃を敢えて食らい、攻めに変える”特徴はなおも輝いている。 |
イノ (CV.井上喜久子) |
自分が望む未来に至るべく暗躍する魔女。 前進ダッシュが空中に浮くホバーダッシュを持ち、中距離からの急接近が強力。『狂言実行』を絡めた見切りづらい浮遊連携はアレンジされつつも鋭い。 |
Season1Pass 追加キャラクター
ゴールドルイス・ディキンソン (CV.木村雅史) |
新キャラクター。現アメリカ国防長官。聖戦を乗り越えた歴戦の兵であると同時に、優秀な指揮官でもある。ジオヴァーナの上司。 弱みを握って服従させている宇宙人(本人曰くUMA)の入った棺桶を見た目通りの巨大な判定で振り回すごり押し型のパワーファイター。地上・空中含めて16種類ものモーションに変化する「ベヒモスタイフーン」のコマンドは初見だと困惑すること請け合い。 |
ジャック・オー (CV.五十嵐裕美) |
前作で破壊神と謳われるギア、ジャスティスの核となっていた女性…アリアの治療としてその身にアリアの人格を定着させたが、現段階でもジャック・オーと名乗るその理由とは。 前作の“家”ではなく、サーヴァントを任意操作できる飛び道具として扱うキャラとしてコンパクトになった。だが、前作に匹敵・あるいは上回る密度の連携攻撃は凶悪。 |
ハッピーケイオス (CV.高橋信) |
新キャラクター。エキセントリックな男。“あの男”が作ろうとして着手する前に廃案となった端末のコードネームを名乗る理由とは…? 射程不問・即着弾の飛び道具と、脱出困難な固め連携が可能な攻め能力が図抜けて高いテクニカルキャラクター。一方、2つの専用ゲージとデバフ、なにより低い自衛力ゆえ間合いの管理が難しい。 |
梅喧 (CV.浅野まゆみ) |
故郷を“あの男”に焼かれ、復讐を誓う隻腕の剣士。 シリーズにあったガードキャンセル技はなくなったが、その分多彩な崩しパターンを備えることでハイバランスな攻防を実現できるようになった。 |
テスタメント (CV.小林ゆう) |
かつて破壊神ジャスティスの副官として活動していたギア。現在はディズィーの育ての親を扶養しながら自由気ままに趣味を探す日々を過ごしている。 トラップ設置キャラではなく、リーチの長さと限定的なワープを活かすアウトレンジキャラとなった。 特定の技で付着する「ステイン」を絡めた圧のある攻めを持ち味とする。 |
Season2Pass 追加キャラクター
ブリジット (CV.石見 舞菜香) |
因習から令嬢として育てられた青年。因習こそ自身の成功で晴らすことができたが、それゆえにアイデンティティを見失っていて、燃え尽き感を持ちながら賞金稼ぎを続けている。 YOYO設置に制限はついたが、長リーチ、YOYOに向かって移動する回転移動からの攻めのバリエーションが豊富なテクニカル型オールラウンダー。 |
シン=キスク (CV.宮崎一成) |
連王カイ=キスクの令息として扱われるようになったが、今日も元気溢れる野生児のままの少年。 攻撃は大振りだが必殺技の性能が高く、時間回復するカロリーゲージにより大技から大技が次々に繰り出される圧力でラッシュをかけるパワフルさを持ったラッシュ型能力は健在。 |
ベッドマン? (CV.-) |
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??? (CV.) |
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??? (CV.) |
プロモーションソング「Smell of the Game」
Compose(作曲):DAISUKE ISHIWATARI(石渡太輔)
Vocal(歌唱):NAOKI HASHIMOTO(橋本直樹)
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関連項目
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