J・A・シーザーとは、作曲・作詞家であり、演出家である人物。演劇実験室◎万有引力主宰者。
※表記としてピリオドを使用した"J.A.シーザー"は誤記。正しくは中黒点を使用したJ・A・シーザーである。
J・A・シーサーでもない。
2009年に「J・A・シィザー」に改名していた。これは美輪明宏から「画数を一つ増やすとよい」と勧められたことによる。しかし結局のところ2011年ごろにあっけなく戻してしまった。
概要
正式な芸名はJulious Arnest Cesar(本人は何の略でもないとも発言しているが)。
海外の人かと思いきや日本人で本名は寺原孝明。宮崎生まれの静岡育ち。
元々は、日本三大フーテン(新宿三大ないし四大フーテンとも)として新宿を中心に活動。後に演劇の師匠となる寺山修司と出会い、演劇実験室・天井桟敷に入団。同劇団では寺山に勧められ、入団するまで全くの未経験だった音楽と演出を担当していた。寺山の死後は天井桟敷メンバー31名と共に結成した演劇実験室◎万有引力にて活動を継続中。本来はアングラ劇団の人なのだが、『少女革命ウテナ』の劇中歌で世界中のアニメファンにその名を知らしめる。
非アニメファンには『書を捨てよ町へ出よう』『田園に死す』『身毒丸』の音楽を手がけた人といえばわかる人もいるかもしれない(多分、その場合は映画ファンか演劇ファンが大半かもしれないが)
現在も万有引力にて、師である寺山修司が目指していたであろう革新的な演劇を作り続けている。一方で、かつてニコニコ動画でも百想皇帝ライカPとして活動していた地下102階のa_kiraらが参加している、Asian Crackによって過去作品が整理され、これまで知られていなかった音源が次々と発掘。00年代前半までに比べると情報発信と音源発表も積極的に行われるようになった。
なお、『少女革命ウテナ』に関する曲を引き続き作っており、10年代後半には『バルバラ矮星子黙示録 -アルセノテリュス絶対復活光とオルフェウス絶対冥府闇-』、『少女錬金術師 卵・バラモノガタリ』と立て続けに2作のアルバムを発表した。
さらに2020年にテレビアニメ『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』に参加。『少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録』以来10年以上ぶりにアニメ作品にかかわることとなった。
ウテナとJ・A・シーザー
彼にあるアニメの劇中歌を手がけるという依頼が舞い込む。後に彼の代表作となるアニメ『少女革命ウテナ』である。彼は製作メンバーの一人である幾原邦彦の代表作『美少女戦士セーラームーン』のファンであった事、幾原監督自身も万有引力のファンであり、ウテナの代名詞の一つでもある歌「絶対運命黙示録」に衝撃を受けた事から、シーザーはこの仕事を引き受け、アニメファンを中心に高い評価を受ける。このウテナの仕事がアニメファンに大きな衝撃を与えた。今でも「絶対運命黙示録」が脳裏に刻まれてるファンもいるのではないだろうか。
シーザーさんはアニメのほうが合ってるような気がするんですよ。アニメーションって様式美だから。だから、詞の意味よりも、ことばの様式化を重視しているシーザーさんの歌は、アニメーションってマッチすると思ったんです。
実際に幾原自身がアングラ劇団の手法や理念等を作品に投影している事も手伝い、シーザー氏の楽曲は視聴者の脳裏に刻まれたのではないだろうか。余談だが、当初、「絶対運命黙示録」提供が決まったときにシーザーはテレビの電波に乗ることを考慮して歌詞を変えようかと提案したが、幾原はそれにゴーサインを出さず、そのまま使用することを提案、これにシーザー氏が了解したという。(ただ実際には「絶対運命黙示録」内の「産婆 乳母」は「燦場 宇葉」へと書き換えられている)もっとも、シーザーは「まぁテレビで僕の音楽を使うこと自体が、もうかなりアブナイというか(笑)、大変なことなんでね。」とも発言していたが、使ってくれるならとのことで特に悪く思っていなかった。
ちなみにウテナで使用された曲は大半が既存の万有引力の劇中歌を光宗信吉が編曲したものであるが、後半よりシーザー自身が新たに書き下ろし、自身が編曲したものが使われている。これらについてはシーザー曰く「ウテナのための曲、というより架空の演劇のための劇中歌というつもりで作曲した」とのことである。
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