LAメタルとは、ヘヴィメタルのジャンルのひとつである。
ただし主に日本で使われる分類であり海外では通用しにくい。
概要
80年代に流行したヘヴィメタル音楽、及びそのバンドを意味する。
アメリカのロサンゼルス(LA)を中心に流行したためこう呼ばれる。
83年の「USフェスティバル」にヴァン・ヘイレンやオジー・オズボーンらと共に
当時まだ新人のモトリー・クルーが出演したのをきっかけにブームが始まる。
RATT、ドッケン、クワイエット・ライオット、ストライパー、W.A.S.P、ポイズンなどが次々と登場しシーンを席巻していく。
外見的特徴としては、外見を重要視するグラムロックからの影響が強く、長髪にパーマをかけ、男ながら化粧をしたり、派手な服装や金属アクセサリーをたくさんつけたりする者が多かった。
そのような外見から「化粧バンド」などと批判の対象になる事もある。
(※日本では90年代以降増え始めたヴィジュアル系と呼ばれるバンドにも影響を与えた。)
音楽的特徴としては、強烈なメッセージ性や叙情的なメロディーといった要素は少なく
「女の子がどうした」「パーティーでどうした」というエンターテイメント性を重視した歌詞、ラウドなドラムにザクザクとリフを刻むギターなどが特徴で、またギターソロを重視し、速弾きを多用するバンド、ギタリストも多かった。
70年代のハードロックブームから続く速弾き戦国時代に一層の拍車をかけたとも言える。
またバラードを取り入れるバンドが多く、それらがヒットするものもあった。
80年代終盤にはガンズ・アンド・ローゼズが大ブレイクしブームは頂点を迎える。
しかしその後音楽シーンの主流はグランジ、オルタナティヴロックに移り変わり、シンプルなサウンドと内省的な歌詞が若者の支持を多く集め、エンターテイメント性重視のロックバンドは長く氷河期を迎える事となる。
2000年以降になると、内省的なロックブームは一段落し、エンターテイメントとしてのロックが再評価され始め、80年代に絶大な人気を誇ったバンドが再結成するなどの動きも出て来る。
ちなみに「LAメタル」は主として日本でのみ使われる言葉であり、
海外では上記のようなバンドは「グラムメタル」「ヘアメタル」などと呼ばれる。
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