OPLLとは、ヤマハ株式会社が開発したFM音源チップの一種である。
概要
正式名称はYM2413。MSXで標準となったFM音源チップである。MSXでの規格名はMSX-MUSIC。
性能は2オペレータのFM音源9chまたは6ch + リズム5chで、ベースとなったYM3526(OPL)に準拠しているものの、ユーザーが作成した音色は同時に1種類しか利用できない(それ以外は15種類のプリセット音色から選択する)、OPLの廉価版である。
当初MSXに投入された拡張カートリッジMSX-AUDIO(Y8950)は価格の高さから普及しなかったが、MSX-MUSICは比較的価格の安いFM-PAC(バッテリーバックアップ機能とFM音源、拡張BASIC等の入ったカートリッジ)に搭載されたことで普及した。
MSX2+規格には含まれていなかったが(日本では松下電器(現:パナソニック)製のA1FXのみ搭載せず)、MSXturboR規格で本体の標準機能となった。
リズム音源はその独特の音の軽さからポコポコドラムと言われることが多い。そのため、メーカーによってはリズム音源を使用せずにPSGでドラムパートを演奏させることもあった。
また、セガマークIIIのオプションであるFM音源パックに採用され、日本で売られたマスターシステムには標準搭載された。
そのほか、コナミのファミコン向け拡張メモリーコントローラーチップVRC7にも、OPLL互換のFM音源(6音)が搭載されている。
業務用途ではプライズゲーム機(例:SNK「ネオミニ」)やキッズライド、パチスロ機などの音声に割り当て可能なリソースが限られた機器に多く用いられた。
関連動画
関連項目
- 1
- 0pt