「Old World Blues」とは、Obsidian Entertainment開発、Bethesda Softworks監修、販売のRPG「Fallout: New Vegas」の第三弾ダウンロードコンテンツである。
Xbox360北米版、PC北米版が2011年7月19日に、それ以外の地域(欧州、日本を含むアジア、その他)とPS3北米版が2011年7月20日に配信された。これは、PSNが同日にメンテナンスを行うためだったと言われている。
日本語ローカライズ版は配信日未定。
概要
モハビを旅する運び屋は、ニプトンの南にあるモハビ・ドライブインから不思議な電波が発信されていることを知る。
現場に向かった運び屋が見たのは、墜落した謎の人工衛星。その人工衛星に触れたとたん、運び屋は見知らぬ建物のバルコニーに立っていた。
そこは「Dead Money」で語られた「ビッグ・エンプティ」。またの名を「ビッグ・マウンテン」とも言うこの場所は、核戦争前に巨大なクレーターの中に築かれた複合型の科学研究所だった。
ビッグ・マウンテンを管理する「シンク・タンク」によって脳、心臓、背骨を機械と入れ替えられえてしまった運び屋。
しかもその脳はシンク・タンクの面々と敵対するドクター・モビアスによって盗まれてしまっていた。
自らの脳を取り戻すため、運び屋はビッグ・マウンテンで孤独な戦いを始めるのだった……。
「Dead Money」で何度か言及されたビッグ・エンプティことビッグ・マウンテンが舞台となる。そのため「Dead Money」に関連した技術や人物の痕跡が登場する。
例えば、ゴースト・ピープルが着けていたマスクと服、エリヤによって強制的にはめられた爆発する奴隷制御用の首輪、そのエリヤが残していった武器、エリヤを追ってこの地に来たクリスティーンの置いていった武器防具などである。
なお、クリスティーンは声だけだが「Old World Blues」にも登場している。また、「Dead Money」と「Old World Blues」では声が違う(「Dead Money」ではベラ・キーズの声を移植されたため)。
また、来る第四弾DLC「Lonesome Road」に登場すると思われる『本来プラチナチップを運ぶはずだった謎の男』の存在も示唆される。
ちなみに「Dead Money」「Honest Hearts」にはDLC内専用のコンパニオンが用意されていたが「Old World Blues」にはそれが存在しない。
更にこの「Old World Blues」も「Honets Hearts」「Lonesome Road」同様、武器防具、薬品や食料品、弾薬の持ち込みに制限はない(「Honest Hearts」は一部重量制限があったが)。
拠点となる「シンク」には収納がたくさんあるので、今すぐ必要のないものはそこに置いておくこともできる。
・主な登場人物
ドクター・モビアス
シンク・タンクの面々と敵対している科学者。ロボスコーピオンを手下に、運び屋に戦いを挑んでくる。
ドクター・クライン
シンク・タンクの一応のリーダー。主人公にドクター・モビアスの排除を要請してくる。
シンク・タンク
ドクター・クラインを筆頭とする戦前の科学者たち。ドクター・モビアスを含め、彼らは脳だけをロボットに移植し、200年以上生き長らえている。
シンク・セントラル・インテリジェント・ユニット
運び屋の拠点となる「シンク」のメインコンピュータ。「シンク」の設備(トースター、流し台、電灯のスイッチ、ジュークボックスなど)はそれぞれ独自のAIを搭載しており、個性付けがなされている。
それらの設備はビッグ・マウンテン内でアップグレードコードを見つけてくると様々な能力を得ることができる。
K-9000サイバードッグガン(銃)
ドクター・クラインとのスピーチチェックでもらえる三連装の銃身を持つ大型機関銃。しかし、使用弾薬はなぜか.357マグナム弾である。そのため、正確にはサブマシンガンの範疇に入ると思われる(拳銃弾を使用する機関銃=サブマシンガン)。
犬の脳を火器管制システムとして利用しているらしく、本体左側には緑色のジェルを満たしたコンテナに収められた脳があり、本体上部には犬の耳のように動くレーダーアンテナ(?)、脳の前方には自由に動く目、もしくは鼻に相当する装置がある。
modとして「mentat chow(射撃速度上昇)」「Resla roil(ダメージ増加)」が用意されている。
FIDO(銃)
K-9000の強化バージョン。設計図を手にいれればK-9000を作業台で改造することが可能。ただしこちらは弾薬として.44マグナム弾を使用する。
また、K-9000の時にmodを適用していても、アップグレードすると無効になる(modとして銃に装備されていても性能向上能力が働かない)。
ソニック・エミッター(エネルギー)
ドクター・クラインから渡されるピストル型のエネルギー兵器。本編に登場するパルスガンのようにロボット、パワーアーマーに有効なEMPを発する。
また、ビッグ・マウンテン内のあちこちにあるバリアを解除する能力もある。
modは用意されていないが、発する音を変更する(=サンプル音声を見つける)と、様々な付加能力を得ることができる(クリティカル発生時に敵を燃やす、爆発させる、ノックバックさせるなど)。
LAER(エネルギー)
一見、パルスガンやソニック・エミッターのようなEMP兵器に見えるが、実際はただの強力なビームライフルである。ロボット、パワーアーマーに特別に有効な訳ではないが、そのまま普通のエネルギー兵器としてオールラウンドに利用できる。
ただし、CNDが下がりやすいため、その対策が必要となる。
modとして「Auxiliary recharger chip(4発に1発、弾丸を必要としなくなる)」「Prismatic lens(ビームを分割してダメージを増やす)」が用意されている。
エリヤの改造LAER(エネルギー)
その名のとおり「Dead Money」に登場したファーザー・エリヤが改造したLAER。ダメージと正確性が強化されているが普通のものよりCND値が下がりやすくなっている。
LAERのmodを両方とも適用可能。
プロトン・アックス(接近戦)
ソニック・エミッターやパルスガンのようにEMP能力を持つ大型の斧。機動戦士ガンダムシリーズに登場するヒートアックスやビームトマホークのようなデザイン。
プロトン・インヴァーサル・アックス(接近戦)
プロトン・アックスの強化版。ユニークではなく、複数存在する。
プロトン・スローイング・アックス(投擲用)
その名のとおり、投擲用のプロトン・アックス。
サタナイト・フィスト(格闘)
見た目はパワー・フィストだが「Dead Money」で登場したコズミックナイフと同じ宇宙時代の新素材(セラミック複合材の一種)で作られている。
サタナイト・フィスト・スーパーヒート(格闘)
サタナイト・フィストを熱して炎上効果を付加した物。コズミックナイフスーパーヒートと同じく、その熱が冷めることはなく、使用する人間も火傷を負うことはない。
シンクをアップグレードし、トースターに頼むと作ってくれる。
・主な追加防具
ステルススーツマークツー
「Dead Money」で登場したアサシンスーツの改良型。アサシンスーツは、このビッグ・マウンテンからクリスティーンが持ち出したものと思われる。
アサシンスーツとの違いは、fallout3に登場した「プロトタイプ・メディック・アーマー」のようにダメージを受けると自動的にスティムパックとMed-Xを着用者に(問答無用で)注入することにある。
そのため、特にMed-Xを大量に所持したままダメージを受けるとありったけのMed-Xを注ぎこまれてあっという間に中毒になるので注意が必要である。
また、ステルスと銘打つ割にはfallout3の中国軍ステルススーツのような透明化機能もない。
防毒マスク、化学防護服
「Dead Money」でゴースト・ピープルが着ていた緑色に光るゴーグルの防毒マスクと、それとセットになる防護服。
防毒マスクにはかぶると自動的に発動するナイトビジョンが装備されている。
戦前、シエラ・マドレ・カジノの建設に携わった労働者たちに配布されたものらしい。
ロボトミー患者のマスク、ゴーグル
ビッグ・マウンテン内を徘徊しているロボトミー手術の犠牲者たちが装備しているゴーグルやマスク。ゴーグルとマスクが一体になったものも存在する。
・主な敵
ロボスコーピオン
ドクター・モビアスが開発したサソリ型のロボット。接近戦用の針を装備した物と射撃用のブラスターを装備した物があり、そのサイズはモハビ・ウェイストランドで見かけるラッドスコーピオンからジャイアントスコーピオン程度。しかし、中には人が乗って操縦できそうなサイズのものも存在する。
あくまでもロボットなので、「Robotic Expert」のPerkがあれば、気付かれずに接近して動力を止めてしまうことも可能。また、EMP能力を持つ武器を使えば有利に戦える。
サイバー・ドッグ
本編のコンパニオンであるレックスと同じサイボーグ化された犬。警察用、軍事用のものがあるが、それらが野生化(もしくは凶暴化)して群れをなし、襲ってくる。
サイボーグではあるが、EMP攻撃は効かない。
ロボトミー手術の犠牲者
シンク・タンクによってロボトミー手術を施され、打ち捨てられた犠牲者たち。通常はゴーグルやマスクを付け、粗末なジャンプスーツに身を包み、集団で行動している。
ただし、プレイヤーのレベルによってはハンティング・リボルバーやブラッシュガンを装備しているので注意が必要である。
その他、モハビで普通に見かけられるMr.ガッツィー、Mr.ハンディー、警戒ロボ、セキュリトロンなどのロボット系の敵のバリエーションがあちこちを徘徊している。更に、ナイトストーカーやカサドレスも登場する。
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関連項目
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