“Q. どんなゲーム?
A. カードを出しまくる → アルパカ無限に出る → 相手は死ぬ”
(Steamストアページの公式説明より)
Overdungeonとは、2018年11月20日にアーリーアクセスが開始され、2019年8月23日にリリース版となった、ローグライクとデッキ構築型カードゲームとタワーディフェンスを組み合わせた全く新しいゲームである。
概要
Overdungeon (オーバーダンジョン) |
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基本情報 | |
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ジャンル | デッキ構築型カードゲーム ローグライト タワーディフェンス |
対応機種 | PC |
開発 | ポケットペア |
発売 | Lightning Games ポケットペア (Steam) |
配信日 | PC(アーリー) …2018年11月20日 PC(正式版) …2019年8月23日 |
価格 | 1480円 |
その他 | |
ゲームソフトテンプレート |
プレイヤーは願いをかなえる黄金の卵を手に入れるため、ランダムで出現するカード・レリック(パッシブアイテム)等を駆使し、入るたびに姿を変えるダンジョンを攻略していく。
デッキ構築型カードゲームとローグライクを融合させ、2018年のSteamを風靡したSlay the Spireのフォロワーゲームの一つだが、これにタワーディフェンスのリアルタイム要素を加えることで似て非なるゲーム性を生み出している。大量の動物・建物が強敵とPCを蹂躙する様は、タワーディフェンスとデッキ構築による拡大再生産が組み合わさったこのゲームならではの光景だろう。[1]
本ゲームのBGMはアトリエシリーズでおなじみの矢野達也氏が担当しており、壮大なオーケストラと民族調の個性的かつ壮大な音楽によってリアルタイムの忙しい戦闘を盛り上げている。
アップデートはかなり積極的に行われており、一時期は100日以上に渡って文字通り毎日アップデートを行っていた。またその期待の高さから一時期Steamの国内売上ランキングで1位になったこともある[2]。また、Steamのゲームとしては珍しく日本人[3]によって開発されているため、バグ報告・面白そうなカードの提案等は日本語で気兼ねなくできるようになっている。
戦闘の概要
- プレイヤーのターンから開始、以降プレイヤーと敵のターンが交互に回ってくる。
- プレイヤーはターン開始時にデッキ(山札)から4枚のカードを引き、ターンを開始する。
- プレイヤーは手札が2枚になるまでカードを使用できる。使用したカードは原則捨て札に行く。カードには下記のような種類・効果がある。
- [種類]アニマル:アニマルを召喚するカード種。アニマルは敵に向かって移動する。
- [種類]建物:敵を攻撃する・バフ効果を生む建物を建造するカード種。建物は動かない。
- [種類]アタック:タワー・アニマルに直接攻撃するカード種。
- [種類]呪文:バリア・バフ等、アタック以外の効果を持つカード種。
- [効果]オーバーロード[4]:次ターンの手札を減らす、コストに相当する効果。
オーバーロードによって手札が2枚にまで減った場合、そのターンは強制的にパスとなる。 - [効果]挑発:敵リーダーがこの効果を持つ対象を1ターンに1回だけ優先的に狙うようになる。
これが無い場合、攻撃は全てプレイヤーに向けられる。 - [効果]バリア:一度だけプレイヤー・アニマル・建物のダメージを無効化する効果。
- [効果]廃棄:その戦闘中はデッキから取り除かれる効果。
- プレイヤーが手札を2枚にするか自ら強制的にターンを終了すると、残った手札を全て捨て札にして敵のターンに移る。
- デッキ(山札)が0枚の状態でさらにカードを引く必要がある場合、捨て札のカードを新たな山札にしてカードを引く。[5]
- 敵リーダー(=敵タワー)はターンが回ってくると予告した行動を実行する。
- 全ての敵が行動し終えるとプレイヤーのターンに戻る。敵は次ターンの行動を予告する。
- 2ターン目以降、プレイヤーが行動しないまま一定時間が経過すると、プレイヤーのターン中に敵の行動が実行される。
- 2ターン目以降、プレイヤーと敵リーダーによる自衛攻撃・アニマルと建物の行動はターン関係なくリアルタイムで行われる。
- 敵リーダー全員のHPを0にすれば勝利、プレイヤーのHPが0になればゲームオーバー。
プレイヤーキャラ・カードパック
ゲーム中に登場する可能性のあるカードは、プレイヤーキャラに割り当てられた初期デッキおよびメインパック・選択式のサブパック・その他のカード(店売り・戦利品等)に分類される。
※アップデートにより古いバージョンの記述になっているため、正確な効果はゲーム内のカードリスト・レリックリストを参照してください。(最終更新:2019年3月16日・v1.1.109)
吸血鬼リリス
「朝起きたら吸血鬼になっていた元人間。願いをかなえるという黄金の卵を手に入れるために、ダンジョンに挑んでいる。露出度の高い格好をしているものの、実は恥ずかしく思っている。」
一番最初に実装されたプレイヤーキャラ。スケベボディかつ露出度の高い格好だが、残念ながらゲーム中は大体前を向いている上リアルタイムでゲームが進行するため見る暇がない。
メインのカードパックは癖が少なく、アニマル・建物・アタックとどのデッキも狙える構成となっている。
初期レリック | |
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ブラッドポーション | 戦闘終了時、HPを一定割合回復。 HPの回復手段が限られているこのゲームにおいて、 少しのダメージを無かったことにできるこのレリックはかなり強力。 ただし高難易度では回復量が低くなるため過信は出来ない。 |
初期デッキ | |
アルパカ | 挑発持ちのアニマル、アルパカを召喚する。 このゲームの顔にして、初期デッキの生命線。 |
突撃ポニー | 足が速く高火力のアニマル、ウマを召喚する。 |
ストライク | 単体に小ダメージを与える最弱のアタック。 |
オーバーストライク | 単体に大ダメージを与えるが、オーバーロードのついたアタック。 考えなしに撃つと次ターンはパス確定。 |
迫撃砲 | 砲弾を継続的に発射する迫撃砲を建設する。 1発1発は弱いため、数や攻撃速度アップで補いたい。 |
メインパック『リリスのテクニック』 カードの一例 | |
にわとり | ヒヨコを生むアニマル、にわとりを召喚する。 にわとり自身の性能はかなり低いため、生まれるひよこを活かしたい。 |
アルパカブラザーズ | アルパカを左右対称(と中央)に召喚する。 強化済アルパカより範囲攻撃に巻き込まれにくいのが強み。 |
ターボエンジン | 建物の攻撃速度を上昇させる建物を建造する。 大量のエンジンで強化された迫撃砲の弾幕は圧巻。 |
セクシービーム | 全敵リーダーに小ダメージを与え、敵アニマルを全て味方にするアタック。 スケベボディの有効活用。 |
メイクアップ | ランダムな手札をその戦闘中のみアップグレードする呪文。 長期戦に向いており、複数回アップグレード可能なカードとシナジーが強力。 |
終焉の声 | 多段アタックと引き換えに超大量のオーバーロードも受ける絶滅の星に変わる呪文。 発動までに時間がかかる、アタックデッキの切り札カードの一つ。 |
ヴァリー
「力の代償に記憶と感情を失った凄腕のソルジャー。いつか交わした約束を果たすためにダンジョンに挑んでいる。しかし、その約束がどんなものだったかはもはや覚えていない。実際物忘れも多い。」
三番目に実装されたプレイヤーキャラ、細マッチョなイケメン。(画像左)
アニマルの攻撃力を上げ、そのアニマルが消えた時に敵へダメージを与える攻撃系の追加効果「剣」、アニマル・建物へバリアを付与する防御系の追加効果、デッキの内容・山札のサーチ結果により効果が変わるカードが特徴的。
初期レリック | |
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王家の髪飾り | カード獲得時、HPを一定割合回復。 戦闘以外でもHPの回復が可能な反面、デッキ圧縮とは相性が悪い。 |
初期デッキ(他キャラとの共通カード除く) | |
シャドーストライク | ストライクを生成し、使用するアタック。 生成したストライクは戦闘終了まで残るため、デッキを圧迫することに。 |
武器を手に取れ | アニマルに「剣」を付与する呪文。 アニマルが長く生存してもすぐ消えてもありがたいバフ。 |
メインパック『ヴァリーの追憶』 カードの一例 | |
でしゃばりアルパカ | 使用した時以外に、他カードの効果で公開されても出てくるアルパカ。 アルパカ 参戦!! |
タルモゴーフの血族 | 捨て札のカードのタイプ数に応じた数のイヌを召喚する。 発売当初はネタ扱いされたが、後に再評価され暴騰したカードを彷彿とさせる。 |
ハイランドのヒツジ | 同じ名前のカードが2回出るまで山札をサーチし続け、 見た山札の枚数に応じた数のヒツジを召喚する。 |
伝説の剣 | 召喚したアニマルに剣を付与するマスターな建物を建造する。 |
ハートレス†ストライク | 単体にオーバーストライク以上のダメージを与えるアタック。 オーバーロードが無い代わり、獲得時呪いが付いてくる。 |
キングダムアーツ | 「ストライク」と名の付くカードを全て使用する使い捨てアタック。 シャドーストライクとの相性が良い。 |
俺が守ってやる | アニマル・建物にバリアを付与する呪文。 剣を持った突撃しないアニマル・強力な建物に付けると便利。 |
背中に気をつけな | アニマルが自由配置になり、好きな場所にアニマルを召喚できるようになり、 敵リーダーがヴァリーに背を向けている間ダメージを与える呪文。 |
シュガー
「シュ(レディン)ガーの猫の化身。実験やイタズラが大好きで、ダンジョンに散歩に行っては、動物実験をしている。「えへへ、シュガーだよ~ほらほら、逃げないと死んじゃうよ~!!」」
二番目に実装されたプレイヤーキャラ。(画像左)
上級者向けのキャラクターとされており、メインのカードパックは地面に設置するトラップを中心に、その他カードも癖が強いトリッキーな構成となっている。特にアニマルとの連携が重要なトラップは配置位置に気を配る必要があるが、使いこなせれば他二人とは一線を画す派手な展開になる。
初期レリック | |
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奇数ページの本 | カード使用時、稀に追加で1回使用。 強力なカード/使い捨てのカードで発動すると嬉しいが、期待は出来ない。 |
初期デッキ(他キャラとの共通カード除く) | |
イヌ | 小さくて速いアニマル、イヌを召喚する。 突撃するアニマルの中では弱く、質より量で押すことになる。 |
気まぐれ子猫 | 気ままに動くネコを召喚し、HPを回復する。 ネコは攻撃をせず、攻撃もされず、その動きはネコのみぞ知る。 |
あいつがやりました! | ストライクより弱いが、アニマルに挑発を付与するアタック。 |
メインパック『シュガーの策略』 カードの一例 | |
マジウザ・ダミー | 敵を挑発するだけの建物、つまりただのカカシ。 他の挑発持ち建物より弱い代わりに、バリアを持つため攻撃一回は耐える。 |
チートメカニズム | バンパー以外のトラップが発動する度に極小ダメージを与える建物。 トラップを上手く配置出来た時の弾幕は必見。 |
ひよこ床 | ひよこ以外のアニマルが踏むとひよこを召喚するトラップ。 たかがひよこ、されどひよこ。 |
やる気スイッチ | アニマルが踏むとやる気…ではなく魔力[6]が得られるトラップ。 |
バンパー | アニマルをはじき返すだけのトラップ。 単体ではほとんど何の仕事もしないが、他と上手く組み合わせると… |
飛んで弾けろ! | アニマルを敵リーダーに向かって飛ばすアタック。 アニマルを大量召喚しておけばとどめの一撃にも。 |
データ改ざん | 敵リーダーに小ダメージを与え、行動をひよこ召喚に上書きするアタック。 |
遅延選択 | 最後に使用したカードをもう一度使用する呪文。一部カード以外は対象になる。 |
サブパック・その他共通カード
サブパック『ズートロピカル』 カードの一例 | |
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怒涛のヒツジ | 範囲攻撃のアニマル、ヒツジを召喚し、このカードの複製を捨て札に加える。 山札の一番上が怒涛のヒツジ(強化後はアニマル)であれば追加で使用する。 |
シェフィ | 召喚されているヒツジの数に応じたヒツジを召喚する。 産めよ増やせよ地に満ちよ。 |
ゾウ | 高耐久・挑発持ちのアニマル、ゾウを召喚する。 召喚コストは高いが頼れる壁役。 |
包囲ゾウ | ゾウを召喚すると同時に全タワーに攻撃、与えたダメージ分のHPを回復する。 (1)(白)(黒)(黒)で召喚できる別世界のサイを彷彿とさせる。 |
ヒヨコ小屋 | ヒヨコをたくさん生み出す建物を建造する。 |
クローン | 範囲内の味方アニマルの数を倍にする呪文。 アニマルデッキの切り札カードの一つ。質より量派。 |
巨大化 | 味方アニマルのHPと攻撃力と大きさをパワーアップさせる呪文。 アニマルデッキの切り札カードの一つ。量より質派。 |
サブパック『カードダンス』 カードの一例 | |
群れアルパカ | アルパカをアップグレードに応じた数だけ召喚する。アルパカを育てろ。 |
首刈りウサギ | 敵リーダーの数だけウサギを召喚し、敵リーダーに小ダメージを与える。 召喚されたウサギはニンジン弾で遠距離攻撃を行う。 |
連続砲撃 | 単体ではストライクより弱いが、デッキの上のアタックも追加で使用するアタック。 アタックデッキでは疑似的なドローソースに。 |
モノポール | 手札にモノポールがある場合のみ大ダメージを与えるアタック。 このカードの複製を捨て札に加える効果もある。強圧縮デッキ向き。 |
決意のナイフ | 敵に与えたダメージと同量の魔力を得るアタック。 素の火力は1しかない、魔力バフ前提のアタック。Determination. |
野生のアルパカが あらわれた! |
アルパカが出るまで山札をサーチ、出たアルパカを使用する呪文。 ダブルバトル・トリプルバトル・群れバトルのどれになるかはデッキ次第 |
フィーバー! | 手札のカードを全て使用する呪文。 使用したカードでドローしたカードも片っ端から使用する。 |
サブパック『ファクトリエ』 カードの一例 | |
テスラ | 短射程で挑発持ちのテスラを建設する。 建物デッキにおけるアルパカポジション。 |
鉄工所 | 毎ターン最初に建てる建物の数を増やす建物。 |
不安定なポータル | 毎ターン最初に召喚するアニマルの数を増やす建物。 |
弾幕シューティング | 使用する度永久的にアップグレードされる使い捨てアタック。 アップグレードにより最終的に弾幕の名に恥じない攻撃回数に。 ただし素の火力は1しかないため、魔力バフ前提。 |
マジックバリア | 敵の攻撃を防ぐバリアを張る呪文。 |
究極の技術 | 建物の数を倍にする呪文。 建物デッキの切り札カードの一つ。質より量派。 |
カルノーサイクル | 建物が与えるダメージを増加させる呪文。 建物デッキの切り札カードの一つ。量より質派。 |
その他カードの一例 | |
ヒヨコ | 小さくて最弱のアニマル、ヒヨコを召喚する。 高難易度では『黄金の災厄』として初期デッキに紛れ込む。 だが『黄金の災厄』は時として全てを滅ぼす。 |
バーサーカーソウル | 「手札を全て捨て、効果発動! こいつはアニマル以外のカードが出るまで何枚でもカードをドローし、 ドローしたカードは追加でプレイする!1枚目ドロー!アニマルカード! 2枚目ドロー!アニマルカード!3枚目ドロー!アニマルカード!(以下略)」 |
関連動画
※アーリーアクセス中の動画を含むため、現在とはカード・レリックの効果、イベントの内容等が異なる場合あり。
関連リンク
関連項目
脚注
- *設定で戦闘中の最大ユニット数を常識的な値にすることでPCへかかる負荷は軽くなる。逆に最大ユニット数を∞に設定することも可能だが**設定変更は、ご自身の責任でご利用ください。**(ゲーム中の注意書きより)
- *Steam国内売上ランク1位達成の新感覚カードゲーム『Overdungeon』早期アクセスを実施 - GAMY
- *開発は東京都渋谷区にある会社「株式会社ポケットペア」が行っている。メインスタッフの中には「チルノ見参」シリーズでおなじみのクロスロッジ(ウェレイ氏)も。販売はライトニングゲームス(日本法人は解散)。
- *英語ではOverload、つまり過負荷のこと。
- *ライブラリーアウトによるゲームオーバーはない。この「捨て札を再利用する」システムは、ドミニオン(ゲーム)等のデッキ構築型カードゲームではよくある。
- *アタックのダメージにボーナスを与えるバフ。
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