P. D. Q. バッハ（1807～1742）とは、20世紀に発見されたヨハン・ゼバスティアン・バッハの21番目の息子である。
概要
1742年4月1日にヨハン・ゼバスティアン・バッハとアンナ・マクダレーナの間に生まれる。
両親にただ"Pretty damn quick"（大至急）の略であるP. D. Q.とのみ名付けられ、正式な名前を与えられなかった彼は、音楽教育すら受けられず、父親の死後に残されたのも、カズー一つであった。
1755年に、ミュージックソーの発明者ルートヴィヒ・ツァーンシュトッヒャーにようやく音楽を学ぶ。翌年レオポルト・モーツァルトに会い、彼の子ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトにビリヤードの遊び方を教えるよう助言した。
その後、サンクトペテルブルクへ行き、遠縁に当たるレオンハルト・ジギスムント・レオンハルト・バッハのもとに身を寄せ、その娘のベティー・スーとの間に子をもうける。
1770年にようやく楽曲を書くようになるが、それはほとんど他の作曲家のメロディーを登用したものであった。1807年にバーデン・バーデン・バーデンでなくなるが、墓石には生没年が逆に記されてしまっている（よって本記事もこれに倣う）。
1954年、ピーター・シックリー「教授」がバイエルンの古城で自筆譜を発見し、以後シックリーによって伝記が記され広められることとなった。
…その正体は、クラシック音楽愛好家には今更感のあるネタなのだが、ピーター・シックリー「教授」が、自身の作曲した「冗談音楽」を発表する際に用いるペンネームであり、ヨハン・ゼバスティアン・バッハにそんな息子はいない。
18世紀に存在した人物の設定ではあるものの、ブラームスやチャイコフスキー、ドヴォルザーク、ラフマニノフといった19～20世紀の作曲家の旋律の引用や、ミニマル音楽にまで傾倒していたりと、やりたい放題である。そんなシックリー「教授」も、2024年1月についに天に召されていった。天国の大バッハは笑って許してくれるだろうか…？
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