Plan1501 ベヘモスとは、賀東招二氏のライトノベル「フルメタル・パニック!」、及びそれを原作とするアニメシリーズに登場する人型兵器、アーム・スレイブの機種名である。名前の由来は旧約聖書に登場する悪魔「ベヒモス」。
概要
アマルガムが開発した規格外の超大型アーム・スレイブ(以下「AS」と表記)。その全高は通常のASの約五倍である40mにも達し、片手でM9 ガーンズバックを握り潰せる程の巨体を持つ。対AS用のガンポートとして設計されており、大量の武装を満載してその圧倒的な火力で地上を蹂躙する為の機体である。
重量も数千トンに達し、本来ならば自力では歩くどころか立ち上がる事すら不可能なのだが、その解決策として当機はラムダ・ドライバを搭載しており、常にこれを展開し続けて物理法則を捻じ曲げ、自重を軽減し、強引に自壊を防いでいる。
また、当機には長編二巻「疾るワン・ナイト・スタンド」で初登場した際の初期型と、この初期型の欠点を改善し武装を強化して長編七巻「つづくオン・マイ・オウン」でメリダ島を強襲した後期型の二種類が存在する。初期型の建造費は巡洋艦二隻分なので、後期型は更に高価と思われる。初期型・後期型共に、不可視モード付きのECS(「電磁迷彩システム)を搭載している訳でもないのになぜ赤く塗装されているのかは不明(敵への心理的な威圧効果を考慮したのか?)。
なお、「疾るワン・ナイト・スタンド」において本機と交戦した陸上自衛隊の96式は文字通りなす術もなく蹂躙されており、これが96式改修のきっかけとなった。
攻撃力
初期型も後期型も、固定武装として頭部に「竜の息(ドラゴン・ブレス)」と呼ばれる30mm機関砲(恐らくA-10攻撃機が搭載しているガトリング砲、GAU-8アヴェンジャーと思われる)を左右に二門ずつ、計四門装備している。これに加えて、初期型はチタン合金とセラミックスを重ねて作られた「太刀」という名の、通常のASの三倍以上はある長大な近接格闘用の剣を装備していたが、これは実際には剣というより棍棒に近い鈍器である。
後期型は前述の「竜の息(ドラゴン・ブレス)」に加え、肩部や腕部に数カ所のハード・ポイントが増設されており、各種のミサイルやロケット弾を多数搭載している。初期型の「太刀」は装備しておらず、代わりにアイオワ級戦艦の主砲を流用して自動化した16インチ(40.6cm)の規格外な超大型ライフル(ミスリル側はその外観から「物干し竿」と名付けた)を装備している。
また、ラムダ・ドライバ搭載機なだけあって、Plan1056 コダールやARX-7 アーバレストの様に斥力場を攻撃に用いる事も可能。
防御力
当機はその巨体故に前方投影面積も陸戦兵器としては桁違いに大きい上、回避運動を行う事も事実上不可能であり、遠距離から戦車やミサイルの様な長射程の兵器で狙われれば良い的でしかない。その為、自重の軽減以外に、防御の面でもラムダ・ドライバは不可欠な装備となっている。ちなみに、自重の軽減(A-ファンクション)と障壁の展開(B-ファンクション)は同じラムダ・ドライバでも別系統の機能なので、障壁を展開しても自重が支えられなくなる様な事は無い。但し、ラムダ・ドライバの強度は使用者の精神状態や集中力によって大きく変動する為、操縦者の不意さえ突ければ通常兵器でも打撃を与える事は可能。また、初期型は腰の後ろにラムダ・ドライバの冷却装置が位置しており、これを破壊されると自重を軽減出来なくなり自壊してしまうという欠陥を抱えていたが、後期型ではこの欠陥は改善された。
ラムダ・ドライバ無しの純粋な装甲防御力では、初期型は陸上自衛隊の96式三機から40mmアサルトライフルの一斉射撃を受けても全く損害は無かったが、AS用の対戦車ロケット・ランチャーや超高速ミサイル(本作独自の架空兵器で、過去に現実のアメリカ陸軍が開発していたLOSATの様な物)の直撃には耐えられないという。
対して後期型は、二重の複合装甲を持ち、現行の如何なる火砲やミサイルでも一撃でこれを射抜く事は不可能。メリダ島攻防戦では上記の超高速ミサイルを同一箇所に三発同時に被弾しても貫徹を免れていた。
機動力
当機はその破格の自重故に動きそのものは鈍重に見えるが、歩幅も大きい為、実際にはそれ程最高速度は低くはないと思われる。後期型は自力で渡洋しての揚陸作戦も可能(水上を航行しているのか、海底を歩いているのかは不明)で、水上速力は30kt以上。ちなみに、揚陸作戦時には海底の地形や機雷の位置を把握する為、膝に高周波ソナーを装備する。稼働時間は、初期型が40時間だが後期型は不明。
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