Ploom TECH(プルーム テック)とは、日本たばこ産業が製造・販売していた加熱式タバコの製品名である。現在はヒートスティックタイプの「PloomX」のみが展開されている
概要
かねてから開発していた加熱式タバコ「プルーム」を更に小型化されたもの。
バッテリーによる熱を使って水蒸気を発生させ、その水蒸気がタバコ葉を通り抜けることで発生するニコチンを吸入する方式。
日本で販売されている加熱式タバコには他にもIQOS、gloというものがある。2016年3月より福岡県を中心にテスト販売が開始され、東京や愛知に販路を広げ、後に全国販売されている。
2019年より従来のモデルから吸入する蒸気の量が増加したPloom TECH+、iQosやgloのようなヒートスティックタイプのPloom S/Xが公開され、専門店およびオンラインショップで先行販売された。
2023年6月29日、Ploomブランドのうち、Ploom tech+とPloom tech+ withが7月上旬に順次発売を終了、Ploom techを8月上旬に発売を終了することが発表。2023年8月7日より Ploom tech+と互換性のある新ブランド「with」による新デバイス「With2」を販売開始(オンライン先行)。関連するたばこカプセルは販売停止及び一部パッケージはリニューアルされた。これに伴いWith2からは「インフューズドたばこ」として定義された。
2020年6月3日から2023年3月15日まで「Ploom 定額プラン」も行われた。本体価格を1年間の分割払いにすることで月ごとの負担を軽減することができる。年間での合計価格は通常価格より割高になるが、製品の配送は無料で行われ、オンランショップで使用できるクーポン1500円分がついてくる他、CLUB JTのプラチナステータス(最上位)が自動付与される。自損の場合は交換保証が2回、紛失の場合でも1回までは送付対応してくれるようになっていた。
Ploom S→Ploom X
Ploom TECH+と同時発表された新モデル。こちらはiQOSやgloと同様のヒートスティックタイプ。他のPloom TECHと異なり煙の量も大幅に向上。ただしヒートスティックタイプになったことで本体の掃除等メンテナンスが必要になっている。
また、iQOSとは異なり、スティックにブレードを刺す形ではなく、スティックの周辺を温める形となっており、メンテナンスはこちらのほうがやりやすくなっている。[1]
2021年7月より在庫売りつくしを持って販売終了となり、次世代モデル「Ploom X」が同年7月26日に発売(全国販売は8月3日、コンビニへの販売は8月17日)される。デザインが一新され、スマホとのBluetooth接続でバッテリー残量などを参照できるようになっている。タバコはPloom Sのものと共通。
構造(旧モデル)
バッテリー
プルームテック本体となるバッテリー。カートリッジを装着して吸引することで電源が入り、カートリッジ内のリキッドを蒸気に変える。50パフで青点灯されここがカプセルの交換の目安となる。吸い込む回数ではなく、累計吸引時間100秒を目安に点灯が入る仕組みとなっている。
バッテリー1本で一箱分が目安。バージョン1.25であれば本体の充電に1時間半ほどで、バージョン1.5であれば1時間ほど。
バージョン1.25の充電器は上位モデルのタイプとは互換性があるとは言えず十分な充電が行えないため注意。バージョン1.5は従来機より1.5mm長くなっているが、充電器は見た目は一見変わらない。
カートリッジ
内部にリキッドが入っている。バッテリーと合わせて吸引することでここから蒸気が出てくる仕組み。内部のリキッドが切れてしまうと蒸気は出てこなくなる。内部にリキッドを染み込ませる構造のため、外部からリキッドを注入することで補充は可能。
たばこカプセル
内部にたばこが詰められており、蒸気を通すことで吸引する。直接燃焼させないためタールは出ず、ニコチン量も微量。たばこを購入するときはこのカプセルとカートリッジが封入されている。1箱に付きカートリッジ1本とたばこカプセル5個。
メリット
- 臭いが出ない
- ヒートスティックタイプの電子タバコと比較して直接燃焼させない分、たばこ臭さが非常に小さく臭いも残らない。
- メンテナンスがいらない
- 使い切ったたばこカプセルやカートリッジはそのまま廃棄するため、ヒートスティックタイプのように本体を都度掃除する必要がない。
- 吸うタイミング、やめるタイミングを自分で決められる
- 吸い込むことで電源が入る仕組みのため、一度吸ったら吸い切るまでやめられないということがない。1カプセル分を吸ってもいいし、ひとくちだけで終わらせるなんてことも可能。
- 導入価格が安価
- スターターキット(バッテリー、充電器、ケース)の価格が3000円ほど。他の電子タバコと比べると半分近い。
デメリット
- 煙の排出量が非常に小さい
- 蒸気をたばこに通す仕組みのため紙巻きタバコや他のヒートスティックタイプと比べて煙の量や排出されるニコチン量がかなり少ない。このため、ヘビースモーカーほど吸った気がしない、なんてことも
- ランニングコストが上がりやすくなる
- 上記のように煙の量が少なく、ある程度ニコチン消費量の多い人だと大量に使ってしまい、他のヒートスティックタイプより高くつくことも。
- 消費量をある程度コントロールできればコストも抑えることは可能だが…
Ploom TECH+
2019年1月に発表された新モデル。バッテリーが大型化し、排出する蒸気の量がアップ。蒸気温度も従来の30℃から40℃に上がった。操作方法はPloom TECHと比べて手順が必要となったが、カプセルを使い切ったまま交換を忘れてしまうといったミスをしにくくなっている。
操作方法
Ploom TECH+ WITH
2020年10月に発表された新モデル。Ploom Sに近い形状になり、Ploom TECH+と比べコンパクト化。ディスプレイが搭載され、カプセルの消費状況が見えるようになったほか、バックライトでリキッドの残量も見やすくなっている。充電ポートもUSB type-Cに代わり、充電速度も上がっている。
操作方法が一部変更されており、終了操作は3回クリックに変更。自動終了を止める操作(6分操作なしでも電源が切れない)が3秒長押しとして追加されている。
2020年11月2日よりオンラインショップで、11月3日より東京で先行発売。
銘柄
当初はメビウス3種のフレーバーのみだったが、後に変更、追加を伴ってメビウスに加え、ピアニッシモにもフレーバーが追加された。また、Ploom S/Xにはメビウスにキャメルとそれぞれで専用のフレーバーがある。
関連項目
脚注
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