本項目ではイギリスのロックバンド、Queenのライブ、特に1986年7月26日に行われたハンガリー・ブダペストにあるネープスタディオンでのパフォーマンスとそれに関することを解説する。
概要
1985年夏のライヴ・エイド出演をきっかけに、制作意欲に勢いが出たクイーンは、アルバム「カインド・オブ・マジック」を発表した。これは英国で1位を獲得する大ヒットとなり、ヨーロッパでも各地で人気が再上昇。
ライヴ・エイドやアルバム発表の興奮も冷め遣らぬ最中、1986年6月7日のスウェーデン・ストックホルム公演を皮切りにクイーン史上最大規模のスタジアムツアーである「マジック・ツアー」を行うと発表。
そしてそのツアー日程にこのハンガリー公演を組み込んだのだ。政治的にみても当時、西側勢力のロックバンドが“鉄のカーテン”を越えてライブを行うことは異例中の異例であった。
チケットは限られた場所で限られた人しか購入できないような情勢。にもかかわらず、収容能力5万6000人分のチケットはすぐに完売。いかにこの時期のクイーンに追い風が吹いていたのかが伺い知れるエピソードである。
ドキュメンタリー映画
この日のライブ映像は国の映画会社などから集められた17人のトップカメラマンが撮影したとされている。その撮影には35mmフィルムが用いられた。この時に使われた機材などは国内にあるだけの機材を提供したとあって、ハンガリー政府の監視のもと行われたという。
そして、滞在中の4日間で撮影された映像は「ライヴ・イン・ブダペスト」(原題:Live In Budapest)としてまとめらた。
1987年版
ライブが終わって半年足らずの1986年12月12日にハンガリーのホールで初めて上映され、そして1987年にVHSでリリースされた。ちなみに一部の演奏曲は時間の都合のせいかカットされてしまった。
この時の問題点としては、なんと言っても“音声が早送りになってピッチが上がってしまった”ことがある。なぜこのような事態になったかというと、もともとは24fpsの映像を25fpsに変換したせいである。しゃァねェなァ、スタッフよ。
2012年版
2012年夏ごろに公式サイト上で、「ハンガリアン・ラプソディ ライブ・イン・ブダペスト」(原題:Hungarian Rhapsody Live In Budapest)として世界の映画館で上映されると発表され、その後の上映に先駆けて広告がYou Tube上にアップロードされるとHDリマスターと5.1チャンネルミキシングが施されたこの映像は大きな反響を呼ぶ。しかしながら編集は1987年版のままだということで一部から非難されてしまう。すでにマスター映像が存在しないらしいです。南無。それから実際に2012年9月20日から世界各地で上映され、大きな反響を呼ぶ。日本でも11月24日に各地の映画館で上映される予定。
これにボーナス映像を加えたものが11月5日に世界でBlu-ray盤、DVD盤が発売される予定。フォーマットはBlu-Ray、DVD、Blu-ray+2CD、DVD+2CD、ダウンロードの5形態。日本ではDVD、DVD+2SHM-CDのみでBlu-Ray無し。日本ユニ婆の糞仕様、嗚呼。関連商品の項を参照のこと。
CDはBlu-RayやDVDと違いライブの全貌を聴くことが出来る完全版であるが、単独リリースはないとのこと。
関連動画
1987年版
2012年版
関連商品
リージョンコードと再生方式の違いにより、輸入盤DVDは載せていない。
輸入盤Blu-Rayは再生できる(はず)なので是非購入すべし。
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関連項目
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