Item #: SCP-096 The "Shy Guy" ("シャイガイ")
Object Class: Euclid
特別概要プロトコル
SCP-096のオリジナルの文章はインターネット上に掲載されています。英語が理解できない職員に向けた翻訳文章も存在します。閲覧は全てのクリアランスレベルの職員が利用可能です。
SCP-096の反応は絵画を通す場合は起こらない事が証明されています。職員はSCP-096の絵画を見た事に対する過剰反応を避けてください。また、機動部隊-タウ-1が回収した写真からはSCP-096は削除されています。黄色い円の中にある4ピクセルの点を見ても安全です。
説明
SCP-096は、英語圏のシェアワールド創作作品群「SCP Foundation」に存在するオブジェクトの1つです。SCP-096は人型をしていますが、身長2.38m、腕の長さが約1.5m、顎は平均的な人間の4倍に開く、色素や体毛が欠如しているなど、ヒトとかけ離れた特徴を持っています。目には色素がありますが盲目か否かは判明していません。脳が発達しているようには思えず、知性は考えられていません。事前分析で軽度の栄養失調と、極端な筋肉量の無さを示しています。普段は非常におとなしい性格をしており、密閉された収容室内で1日の大半を東側の壁を歩き回って過ごしています。
しかしながら、SCP-096は本質的に非常に危険です。「シャイガイ」の別名が示す通り、SCP-096の顔を見た場合、SCP-096は顔を両手で多い苦悶の叫び声をあげ、泣きながら支離滅裂な事を喋ります。この叫び声は、ある人物の見解によれば動物ではなく人間の物であるとしています。顔以外はこの反応は起こりません。そしてこの反応は顔の直視に他ならず、映像記録や写真と言った間接的な方法ですら起こります。ある事例ではたった4ピクセルの、もはや何が写っているのかすらわからないものですら、SCP-096の反応を引き起こしました。
また、この事例の対応に投入された、SCP-096の顔にモザイクをかける専用ヘッドギアも効果を発揮しませんでした。脳がSCP-096の顔を見たと判断せずとも、網膜に写りさえすればSCP-096の反応を引き起こすようです。唯一、絵画を通している場合にはこの反応は起こらない事が証明されています。従って普段の収容時、SCP-096は密閉された鋼鉄製の収容室に入れられ、視覚を介さない圧力センサーとレーザー検出器で位置を把握しています。あらゆるカメラや光学装置を収容室に入れられる事は禁じられ、撮影や録画に相当する行為は███博士とO5-█から許可が必要です。
SCP-096は1~2分苦悶した後、顔を見た人物 (以下SCP-096-1とする) を追跡します。この時の走る速度はSCP-096-1の距離に応じて35~███km/hに達します。この興奮状態のSCP-096を阻止するあらゆる試みは失敗しています。興奮状態の際には鋼鉄の収容室は容易く破られます。通常弾や麻酔弾は勿論、M82 (対物ライフル) 、AT4 (対戦車砲) 、GAU-19 (ガトリング式重機関銃) 1000発といった軍用兵器ですらSCP-096に傷1つ負わす事はできず、せいぜい進行速度を遅くするのみです。-██℃の気温にすら何の反応も見せず、深海10800mにいるSCP-096-1にも、水圧に耐え自力で到達します。SCP-096-1に到達すると、SCP-096は殺して[データ削除済]し始めます。詳細は伏せられていますが、記録を見る限り犠牲者は非常に惨い事をされるようです。SCP-682ですら、27時間の死闘の末、質量の85%を喪失しました。SCP-682はSCP-096が殺せなかった唯一の例です。全てを終えるとSCP-096は落ち着いて数分間座り込み、その後元の生息地へと戻ろうとします。
SCP-096はセミプロの登山家の写真に写っていた事から、█████████にある山中が元々の生息地なようです。199█年に写真が撮影され██年間も気付かれずに放置されていた事、その写真にはSCP-096がわずか4ピクセルしか写っていなかったのにSCP-096の反応を招いた事は懸念すべきです。SCP-096が写った写真は他にあるかもしれず、その場合意図しない偶発的な脱走が発生する場合があります。その場合SCP-096の進路上にいて顔を一瞬でも見た人物は同様にSCP-096の標的となる為、人口密集地帯に侵入した場合の被害は計り知れません。同様に映像がニュースメディアによって拡散されるリスクもあります。実際に「事案096-1-A」では、進路上の道路で多数の運転者が巻き添え被害を受け、3都市からの市民の避難を余儀なくされました。またCNNによって現場が撮影されており、危うくSCP-096の顔が世界中に知れ渡るところでした。
事案096-1-Aの発生を受け、SCP-096の持つ危険性から、SCP-096はダン博士の主導の元、処分が検討されています。SCP-096は先述の通り兵器の類では傷がつけられず、SCP-682ですら重傷を負わす事はできても殺す事はできませんでしたが、ダン博士は自分にはできると自負しているようです。なぜなら、事案096-1-Aを引き起こしたのは当のダン博士 (及び協力者のオルクシー博士) であり、SCP-096の危険性を鑑みて処分の申請をしていたものの、恐らくはなかなか承認されなかった事を理由として "実例" を生み出しました。当然ながらO5評議会は満場一致でダン博士の "解任" を決定したものの、ダン博士がSCP-096の処分を主導する場合、それが行われるまで徹底的な監視の元で解任が保留されています。
なお、SCP-2238によって放送された "暗闇に身を潜めて" というドキュメンタリー番組では、内容の1つとしてSCP-096の顔が写され、これにより放送地域の市民██████人以上が殺害されました。SCP-2238の主張するところによれば、放送内の別世界におけるSCP-096は既に[削除済]手法により終了されています。SCP-096の終了法はO5評議会の承認待ちとなっています。
創作記録096
全ての記録は検閲されているか、SCP-096の反応を引き起こさない絵画の形態です。
682-A: 映像記録
682-B: 静止画記録
関連付録
拡張リンク記録
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