いやね、サイトを管理する立場でありながら異常になっちゃったのは悪いと思ってるよ?でもね、どうしても耐えられなかったんだ、ハゲって言われるの。
SCP-1378-JP - SCP財団より,2023/01/10閲覧
SCP-1378-JPとは、シェアード・ワールド『SCP Foundation』に登場するオブジェクト(SCiP)である。
項目名は『線引きの犠牲者』。
概要
SCP-1378-JP | |
基本情報 | |
---|---|
OC | Safe |
収容場所 | サイト-8173 |
著者 | teruteru_5 |
作成日 | 2023年1月2日 |
タグ | ちいさなざいだん 人間型 精神影響 |
リンク | SCP-1378-JP |
SCPテンプレート |
SCP-1378-JPは財団の元サイト管理官、飯田 恭一氏 (収容当時、37歳) 。意志を持つオブジェクトは通例Euclidにしかならないはずだが、元財団職員であり使命は忘れていない故か、それとも後述の異常性が飯田氏の戦闘力の向上につながらない故か、珍しくSafeとなっている (他に意志を持つオブジェクトでSafeといえば、SCP-2800 - カクタスマンやSCP-1370 - 困らせルボットなど少数である) 。
身体的、精神的な異常もなく、なんなら身体能力や知識に関しては同年代の財団職員の平均値を20%ほど上回るらしい。なるほど、元サイト管理官という経歴に相応しい能力を持っていよう。しかしその職務のストレスからか、頭髪には異常が出てしまっている――すなわち、脱毛症状を患ってしまっている。そんな氏の頭をみた人たちは、「禿頭の明確な基準の追及」に関する心理的衝動を受けることになる。つまり、「どれくらい髪が抜けたらハゲと言えるか」を真剣に考え始めるのだ。「毛量」「髪質」「髪の長さ」といたさまざまな観点から禿頭を独自に定義づけする。もちろん、答えは皆それぞれ違うのだが、ある一点においてのみかならず意見が一致することになる。そう、禿頭についてどのような定義づけを被影響者が行っても、「飯田さんはハゲである」と飯田氏をかならず禿頭にカテゴライズしてしまうのだ。
飯田氏は1年前にサイト管理官に着任してから、仕事におけるストレスのために髪がどんどん抜けてしまっていた。こうして抜け毛に悩まされていた飯田氏はふと考える。ハゲの定義が変わればいいのにと。ちょっと髪が抜けただけで他のサイト管理官からハゲハゲ言われることに不満を持っていた。その結果なのか、飯田氏は異常性を持ってしまった。異常性によって精神影響を及ぼし、被影響者に禿頭の定義を変えるきっかけになってしまったわけである。
飯田氏は結果として自分が収容される側になってしまったうえ、部下にさえもハゲと言われる始末となったことに乾いた笑いを浮かべていた……。
異常の変質
そんな飯田氏であったが、その後ハゲと呼ばれつづけることに耐えきれないとして、ウィッグの着用を希望した。要望は受理され、飯田氏にはウィッグが支給された。こうして飯田氏はSCP-1378-JPとしての苦しみから逃れられると思われたが、今度は「ずらおっさん」とDクラスから呼ばれる始末となった。容姿そのものを罵倒されることになってしまった飯田氏は、ついつい考えてしまう。容姿の優劣についての定義が変わればいいのに、と。
これによって、今度は「優れた容姿の定義」について考えさせる異常性に変わってしまったのだ。そして飯田氏にとってはこれまたかわいそうなことに、必ず「飯田氏の容姿は劣っている」という結論になってしまうのであった。「ハゲ」の次は「不細工」である。実験では、Dクラスに「アイアイのような目」「深海魚のような顔」と散々に評された。
飯田氏は耐えきれないのか、今度はお面を希望した。しかし財団は「ハゲ、不細工ときたら今度は変人の定義になりそうだから我慢してもろて」と要求を却下した。強く生きて……。
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関連リンク
関連項目
- SCP Foundation
- SCP-240-JP-J - 『0本の頭髪』。同じく禿頭に関わるオブジェクト。
- また髪の話してる
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