そこには腹部が異常に膨れた赤ん坊たちが大量に収容されていました、赤ん坊たちは女の赤ん坊で有り、全てが妊娠していました。イシュメールは街で起きていたことを語りました。女達は妊娠しながら妊娠を繰り返し、産まれた女児も妊娠した状態で産まれ、その子から生まれた子供もまた妊娠した状態で産まれてくるというのです。
日本生類創研第四寄贈品 - SCP財団より,2022/09/05閲覧
SCP-183-JPとは、シェアード・ワールド『SCP Foundation』に登場するオブジェクト(SCiP)である。
項目名は『繁栄の街灯』。
概要
SCP-183-JP | |
基本情報 | |
---|---|
OC | Euclid |
収容場所 | サイト-8161 |
著者 | Fennecist, KanKan, indonootoko |
作成日 | 2018年7月2日 |
タグ | 人工 凍霧陽 可視光 性的 日本生類創研 生殖 |
リンク | SCP-183-JP |
SCPテンプレート |
日本のとある村に設置された街路灯。SCP-183-JPの形状は、同じ村の非異常の街路灯と同じデザインであり、同じ光量を発生させているため通常区別は不可能である。財団はこの街路灯のあった村にもともと「異常な出生率の増加」の調査のため訪れていた。しかしこの外見のために財団もその村の異常現象の原因特定に時間がかかり、自分たちも犠牲になっている。ただし非異常の街路灯と違う点として、「SCP-183-JPの稼働に電力を必要としない」という特徴がある。
このオブジェクトの光を浴びると、生殖器を喪失している場合を除いた全ての人類は長期間 (だいたい1年間) の性的興奮状態に陥る。浴びたヒトの脳内にはエストロゲンににた未知の物質が分泌され、これが強い覚醒状態と興奮状態を維持するようだ。更に光を浴びた時点で生殖能力を発現、または再生させる。つまり勃起障害のある男性や閉経した女性、更には妊娠中の女性、はてはそのお腹の中の赤ちゃんにさえ影響を及ぼす。また、妊娠中の女性にはその胎児を出産するまでの間異常な耐久性が付与される。これによって物理的な耐性、毒や栄養失調、その他あらゆる方法でも出産までは死に至ることはない (出産と同時に胎内に他の赤ちゃんがいない場合この効果はそこで終了する) 。
更に胎児は性器の発達を優先させ、妊娠12週目で男性の胎児は射精し、女性の胎児は妊娠が可能になる。これによって男性の胎児は同じお腹の中の女性の胎児や、自分の母体さえ妊娠させる。こうしてお母さんはずっと妊娠し続け、出産し続けると同時に赤ちゃんさえ他の赤ちゃんを産むという世にもグロテスクな光景が出来上がる。なお赤ちゃんが赤ちゃんを産んだら当然下半身に裂傷ができるが、前述の通り他の赤ちゃんを宿していればその傷は瞬時に治る (宿していない場合は当然即死する) 。こうして赤ちゃんから産まれてくる赤ちゃんもまた身籠っていたりする。
なお、あくまで産まれてくる赤ちゃんは上記の効果を除けば非異常なので、近親相姦の場合は当然近親相姦による障礙を持って産まれてくることになる。
母体は唯一ミーム殺害エージェントによって死に至るが、無論そのようなものは財団を除けばその辺に存在するわけでもない。しかし一応ループ回避は図られており、何代か効果を繰り返すうちに生殖器を喪失した赤ちゃんが産まれてくる。それでもなお近親相姦だらけになるため、報告書に載っているとある家族の家系図は見るだけでショックを受けることは間違いないだろう。本記事には掲載していないが、元記事を読まれる場合は注意されたい。
なお影響下にあると思われた人間は財団が拘束し、妊娠していない場合は1年後にカバーストーリー『拉致被害からの生還』を適用して戻す。妊娠していた場合はミーム殺害エージェントで終了し、カバーストーリー『行方不明』を適用する。
日本生類創研襲撃作戦時に回収したカタログ
日本生類創研 (以下、JOICLE) を襲撃した際に回収されたカタログには、なんとSCP-183-JPを思わせる製品が記載されていた。その名も『が-B-0183"リプロダクションライト"』。高齢化社会に喘ぐ日本を再生するため、「再生産」できるようにする街路灯として製作された。
といっても、通常版 (200万円) は性的欲求と、母体と胎児に免疫的耐性をもたらすくらいでSCP-183-JPのような異様なことにはならない。また、畜産用に家畜だけに作用するタイプ (250万円) も存在し、それぞれ好きなデザインで製作、設置費用20万と合わせて設置してもらえる。動力問題は協業していた東弊重工の『東弊ダイナモ』を組み込んで解決している。いわく、この『東弊ダイナモ』が事実上の無限機関として機能するため他に動力を必要としていないというのだ。
――そして、最後に上記のプロトタイプ。これが、今回問題となったSCP-183-JPというわけだ。値段は100万。そう、なんとこの欠陥ありすぎるプロトタイプもカタログ上ラインナップに存在しているのだ。一応JOICLEは「耐性が過剰などの様々な問題点があるため自己責任」と書いているが、書く前に販売をやめるべきではなかっただろうか。
しかしカタログに掲載されているお客様の声を読む限り、このプロトタイプを購入 (というより開発者から試験的に導入) した首長がいるらしい。いわく、
私が村長を務める██村は長年過疎に苦しんでおり、財政破綻を目前に迎えていました。そんな時に凍霧先生とお会いし、実験場として██村を提供することでW00-αを設置していただきました。すごい勢いで子供が産まれてくれるため助成金がガッポリです!産れた子供は大抵1年程度で死んでしまうので行政コストが安く上がる部分もgoodですね。 ──49歳女性 ██村村長
が-B-0183"リプロダクションライト"販売カタログ - SCP財団より,2022/09/05閲覧
――SCP-183-JPは、子供だけではなく悪意と狂気までも産み出してしまったようだ。
なおこのリプロダクションライトを開発したのは日本生類創研Bエリア第3研究所ヒト科生物研究主任、凍霧陽。このリプロダクションライトのカタログが初登場であり、SCP-183-JPの共著者3名の人事から1文字ずつ取られて名付けられた。雑に説明すると、JOICLEといえばこういう組織だよねというイメージズバリの男である。
関連動画
関連コミュニティ・チャンネル
関連リンク
- SCP-183-JP - SCP財団
- が-B-0183"リプロダクションライト"販売カタログ - SCP財団
- 日本生類創研第四寄贈品 - SCP財団 - JOICLEがマナによる慈善財団に、「動力を必要としない街路灯」としてこのリプロダクションライトのプロトタイプを寄贈する。やがてMCFが難民キャンプを訪れると、そこでは日本のカニバリズム団体を顧客とする人身売買組織が産まれていた――。
関連項目
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