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一人の少女がBに気付いて、微笑みを浮かべる。挨拶するようにBが片手を持ち上げる。戦慄する司。あの少女はいつ殺されてもおかしくない。体が自動的に動いた。
ミッション・ベアハント - SCP財団
より,2022/08/15閲覧
SCP-923-KOとは、シェアード・ワールド『SCP Foundation』に登場するオブジェクト(SCiP)である。
項目名は『抗ディズニー部門』。
概要
| SCP-923-KO | |
| 基本情報 | |
|---|---|
| OC | |
| 収容場所 | N/A |
| 著者 | MysteryInc |
| 作成日 | 2017年12月30日 |
| タグ | メタ 寄生 未収容 概念 精神影響 集団意識 |
| リンク | SCP-923-KO
|
| SCPテンプレート | |
SCP-923-KOは組織に寄生する概念のようなものである。どういうことかというと、人間が構成する組織を宿主として、『抗ディズニー部』という名前の部署として寄生するというものである。この部署は、記録・記憶こそできるが活動内容に関わらず周囲からは正常な部署として見做されてしまう。
この『抗ディズニー部』は50-60人程度の小規模部署として創設され、宿主となる組織から予算と人員を割り当てられる。この抗ディズニー部は多くのプロジェクトを進行させるが、このプロジェクトは常にウォルト・ディズニー・カンパニーと関連していて、無意味かつ非効率なものとなっている。そして、この抗ディズニー部が100-150人ほどにまで成長すると、なんとこの抗ディズニー部は独立してしまう。その瞬間、抗ディズニー部を知るすべての人は「あれ、あの部署そういえばおかしくなかった？」と気付くのだが、気付いたところで後の祭り、もとい後のエレクトリカルパレードである。人材と予算を浪費させられ、しまいには独立されてしまう。これがおそろしいことは言うまでもないだろう。
さて、このオブジェクトは一度Neutralizedに指定されていたが、その後Keterとなってしまう。なぜか？実は発見自体はだいぶ昔の1966年。財団行政部は、財団に抗ディズニー部なる部署ができていたことを疑問視した。特性上気づきそうにないと思うだろうが、財団には記憶補強薬等の違和感に気付くためのアイテムがいくつか存在するので、SCP-923-KOの異常性に抵抗できたのだろう。
財団抗ディズニー部は、もちろん財団なので行うのはアノマリーの収容……なのだが、実際に収容されていた物品は非異常のディズニー映画のポスターなどであった。
この財団抗ディズニー部は1923年に設立されたことが判明していたが、当時設立を承認したサイト管理官や設立当時の人間はみな死亡していたため、どうして成立したのかは判然としなかった。しかし何の問題もなく解体できたので、Neutralizedとなったわけである。
しかし、2003年にNASAとモスクワ大学で抗ディズニー部が設立されていたことを財団は知ることになる。この2団体の抗ディズニー部の設立は1966年12月16日。奇しくも、財団抗ディズニー部の解体と同日であった。更に、この両団体の抗ディズニー部の人員数の合計は、解体時の財団抗ディズニー部の人員数と一致した。そう、この抗ディズニー部、気付いて解体することはできても、解体した後増えてしまうのだ。財団は、その後も抗ディズニー部がこれまでにもいくつもの組織にできていたことを知ったのだろう、オブジェクトクラスをKeterに再指定。収容はまずできないので、できてしまった抗ディズニー部を見つけ次第解体しては記憶処理を行うという事後療法でどうにかしている。
本オブジェクトの面白い点として、このオブジェクトが執筆されたSCP-KO (財団韓国支部)が、後にこのオブジェクトに関するSCP-JP (財団日本支部)の ykamikura氏が執筆したFoundation Tale (公認二次創作のようなもの) を発見し、これをオブジェクトの報告書からリンクしたことである。つまり、通例はオブジェクトと別物として読まれるはずのTaleの内容が後付でSCP-923-KOの補完文書となったのである。このTale 『ミッション・ベアハント』では日本支部エージェントがアメリカ出張時に土産物を買おうと玩具店に立ち寄る。ふとそこに、例のクマのぬいぐるみが歩いているのが見えて――。ラストシーンは抱腹絶倒のこと請け合い。
このTale『ミッション・ベアハント』の内容を認めたということになるとSCP-923-KOにはもう一つ厄介な特性が見えてくる。SCP-923-KOは財団内においては1966年に解体できている。しかし、この日本支部エージェントが玩具店を訪れたとき、そこにはポケモンのおもちゃが並んでいるのである。ポケモンはどう遡っても1996年以前には影も形もない。つまり、一度感染した団体にも再度感染してしまうということになる。
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