SLやまぐち号とは、JR西日本山口線を走るSL列車である。DD51牽引時はDLやまぐち号となる。
概要
1979年8月1日に、イベント運転を除けば全国で初の動態保存目的のSL列車として運転開始された。
SLブームの中、当初は梅小路蒸気機関車館を軸に関西を中心とした動態保存列車の運行を考えていた国鉄だったが、ブームの加熱のあまり沿線にファンが殺到し、イベント運転中に実際に死亡事故が起こるなど、都市部での運転は問題が多いことがわかってきた。そこで、敢えて沿線人口の少ない地方で運転することで安全を確保する方針となり、当線区が選ばれた。
国鉄からJR西日本に運行は受け継がれたが、その期間は30年以上にわたっており、もはや伝統の列車と言っていい存在である。
運転区間は、JR西日本山口線の新山口駅~津和野駅間。
冬季を除く毎週土日祝、ゴールデンウィーク、夏休みなどの期間に1日1往復運転される。
牽引機はC57形1号機を主力とし、C56形160号機も運転される。かつてはC58形1号機(現在は京都鉄道博物館にて静態保存)も使用されたことがある。2017年になって、新たに整備されたD51形200号機が牽引機の仲間に加わった。
ただし、その車齢から不具合が生じることもしばしばあり、その際は修理が完了するまで下関からDD51が代走しにやってきて「DLやまぐち号」として運行される。2022年にSLに不具合が見つかってからはDD51の代走が続き、2023年はDLやまぐち号となっている。
客車は、当初から12系客車が使用されており、最初はノーマル仕様だったが、やがて独特の外装や内装をもつ「レトロ客車」に改造されている。しかし、さすがに老朽化を隠せず、2017年秋から旧型客車の雰囲気をもつ新製客車である35系客車にバトンタッチした。
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