Somebody To Love(邦題:愛にすべてを)とは、イギリスのロックバンド・QUEENの楽曲である。1976年発表のアルバム「A Day At The Races (華麗なるレース)」に収録され、シングルカットもされた。作者はフレディ・マーキュリー。
概要
Bohemian Rhapsodyなどにも聴かれるクイーンの象徴的な重厚なコーラスを大胆に使った曲で、よくBohemian Rhapsodyとは比較される。しかし、Bo-Rhapがオペラなのに対してこちらはゴスペルであり、フレディの趣味である黒人音楽の影響を強く受けている曲といえる。Bo-Rhap同様に聞こえるコーラスワークはフレディ、ロジャー、ブライアンの3人で重ねあげた100人以上のゴスペラーズである。これらのことに関して、ロジャー曰く「この曲はアレサ・フランクリンに影響された曲だよ、フレディの好きな。」とのこと。
アルバムで初のシングルということでPVも制作されている。PVに見られる撮影場所となったスタジオはアルバムの制作につかわれたスタジオ、Sarm East Studiosである。もちろん、ジョンは口パク。スタジオでのシーン加え1976年9月のロンドン、ハイド・パークでのフリーコンサートの模様が挿入されている。PVは関連動画を参照。
ちなみに、ライブでジョンが歌っている場合、ミキサーによって小さくされているか、完全にオフになっているとのことだが、1977年6月6日のロンドン公演で録音したものを聴いたメンバーがことの重大性を深刻に思ったようで、それ以降は完全にジョンの位置にあるマイクは使用されなくなったともいわれる。(※ただし、完全にオフにはならず、一応はコントロールされているようである。)
この曲の人気度
本国イギリスでの人気もさることながら、日本でのこの曲に対する評価はきわめて高い。
日本の公式サイトで行われた“2007年度版「あなたの好きなQUEENの1曲」”ではBohemian Rhapsodyを抑えて1位に輝いた。また、Absolute Greatest発売の際にも日本の公式サイトでは収録された楽曲の人気投票が行われ、このときはBohemian Rhapsodyに逆転され2位だった。
ライブでのパフォーマンス
この曲はセットリストでは序盤におかれていることがほとんどである。一説によればフレディが声のコンディションを推し量るためにこの位置に置いたとも言われる。ただし、演奏され始めの頃はイントロのアドリブがないので、あくまで憶測の域を出ない。
初めて演奏されたのはアルバム発売直後のプロモーション・ツアーであるA Day At The Races Tourの初日、1977年1月13日のアメリカ・ミルウォーキー公演である。この時点ではまだイントロはない。(※1) イントロのアドリブがつくのはそれから1年後のNews Of The World Tourの欧州公演(1978年4月12日)からで、それもフレディが「Ooh~」と歌う(?)だけ。 本格的に歌詞がつくのは半年後のJazz Tourの北米公演(10月28日)からで、1979年も継続して演奏。(※2) 翌年1980年はThe Game Tourの序盤にメドレーの中に組み込まれるも、すぐに消滅し、演奏されなくなった。1981年の武道館ではリハーサルはしたらしいがやはり演奏されず。 復活するのは1981年の3月1日のアルゼンチン・ブエノスアイレスからで、1982年末までずっと演奏されるように。(※3) しかし、1984年から1985年にかけて行われたThe Works Tourではメドレーの一部となり、1986年のMagic Tourではついに姿を消してしまう。(※4) このように、意外と演奏遍歴は複雑であり、演奏のされかたも多様。時期によって演奏アレンジも違って楽しめるので聞き比べると面白いだろう。 |
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