|
『Saints Row』(セインツ・ロウ)とは、2006年に発売されたXbox 360用のオープンワールド型クライムアクションゲーム、およびそれをはじめとする作品シリーズの総称である。今ではすっかりバカゲーの代名詞に。
本来の正しい表記はスペースを挟んだ「Saints Row」なのだが、動画タグとしての関係上、英語では「Saints Row」、スペースなしの「SaintsRow」、日本語では「セインツロウ」、中黒点を付けた「セインツ・ロウ」など、複数のタグが乱立している状態である。
また、このタグはシリーズとしての名称も表しているため、「2」以降の動画にもタグ付けされていることがある。そのため、第1作目については便宜的に「SaintsRow1」「セインツロウ1」でタグをまとめている。
- 【第1作目を探す】
シリーズ
タイトル | 発売日 | 機種 | 備考・その他 |
---|---|---|---|
Saints Row (この記事の下部を参照) |
2006年 | XB360 | GTAを基にしたクローンといわれている。 |
Saints Row 2 | 2008年10月14日 | Win XB360 XB1 PS3 |
続編。 まだおとなしい方。 |
Saints Row: The Third | 2011年11月15日 2011年11月17日 (JP) 2020年10月29日 (リマスター) |
Win XB360 XB1 PS3 PS4(リマスター) PS5(リマスター) |
続編。 ここから路線変更によりブッ飛んだ方向へ。 |
Saints Row IV | 2013年8月 2014年1月23日 (JP) |
Win XB360 XB1 PS3 PS4 |
続編。 敵はついに地球外生命体に。 |
Saints Row: Gat out of Hell |
2015年1月23日 2015年4月16日 (JP) |
Win XB360 XB1 PS3 PS4 |
外伝・スピンオフ作品 (ナンバリング無し)。 ギャットとキンジーが主人公。 異世界にもケンカを売りはじめた。 |
Saints Row (2022) | 2022年8月23日 | PC PS5 PS4 XBSX XB1 |
シリーズ第1作目のリブート作品。 3以降の要素もぶち込んで原点回帰。 |
- 服やアクセの購入、アクティビティ達成などでリスペクト(経験値)を獲得する (1~)
- 貯まったリスペクトゲージを消費してストーリーミッションを進める (1,2)
- リスペクトが貯まって一定値に達するとレベルが上がる (3,4)
- スキル/パークを解禁することでパワーアップ (1~)
- 抗争エリアに行って敵をぶっ潰して制圧し支配地域を広げる (3,4)
- ショップなどを買収してアガリ(キャッシュ)を徴収する (1~)
- 不動産やショップをパズルを解いて支配し、アガリ(キャッシュ)も徴収する (4)
- 光るモヤモヤを取りに行くために民家の屋根やビルの壁を飛び回ってドッスンする (4)
主なゲーム内容は大体こんな感じだが、「3」以降ではリスペクトゲージによるレベルシステムに変わったり、ほか作品によって要素が追加されたり無くなったりしている。(2と3あたりがストーリー的にもシステム的にも境になっており、タイトルロゴの形にも見て取れる)。
ミッション外ではプレイヤーは街中を自由に行動でき、車を盗んだり銃で通行人をブチ殺したりできる。あまりはしゃいでいると警察に見つかって悪評度が付く。悪評度が付いたままだとその間ずっと警察に追われることになり、最悪の場合殺されるか逮捕されてしまう。なお敵ギャングを殺すと警察のものとは別にそのギャング固有の悪評度が付き、悪評度が付いている間はそのギャングから狙われる羽目になる。
そのゲーム内容や世界観からグランド・セフト・オートシリーズの影響が色濃く見え、実際に「GTAクローン」「GTAのパクリ」と揶揄されることも多かった。開発者が言うには、元々は完全なシリアス路線だったのだが「1」開発中にかのグランド・セフト・オート・サンアンドレアス(GTASA)が発表され、あまりに似ていたので慌ててバカゲー色を強める方向に変更したとの事である。しかしストーリーの方は変更が利かず、「2」もその作風を継いだことで、(ゲームそのものの評価とは別に)案の定「GTAのパクリ」の誹りは避けられなかった。だからあんな進化を遂げたのか。
難易度は同ジャンルの他のゲームに比べれば低いが、ヌルすぎるというわけでもなく、程よいレベルなのでクライムアクションゲーム初心者にもおすすめできる。
また、「3」以降は路線変更をはかったこともあってか、DLCなどで大量のネタアイテムやコスチュームが追加されるようになったため、ストーリーでどう見てもメカゴジラなきぐるみを着てムービーに登場したり、アメコミヒーローなコスチュームで犯罪を引き起こしたり、道行く一般人のケツに形がアレなバットを突き刺したりと、奇行・ネタプレイにはしることも可能。
Saints Row (第1作目) 概要
Saints Row | |
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | アクション |
対応機種 | XB360 |
開発元 | Volition Inc. |
発売元 | THQ |
発売日 | 2006年8月29日 |
価格 | \5980 |
対象年齢 | CERO:Z |
通信 | |
|
|
その他 | |
ゲームソフトテンプレート |
第1作目の『Saints Row』は、2006年発売の、Xbox 360用ゲームである。今ではすっかりバカゲーの代名詞となったシリーズの第1作。
開発は『DESCENT』およびゲーム版『パニッシャー』でおなじみのVolition、販売はTHQ。日本では2007年にTHQジャパンから発売された。
プレイヤーはギャング団の一員となって、街を支配するために活動することとなる。
……の繰り返しになる。ゲーム内容は上記のシリーズ説明とほぼ同じ。
日本語版での規制
CEROZ指定(18禁)でありながら日本語版には規制が入っている。
二番目と三番目については特に問題はないと思われる。逆に三番目はいかがわしさが強くなったようにも思える。(無論、性的かつ風営法な意味で)
ストーリー
舞台はアメリカのとある都市・スティルウォーター。
街をぶらついていた主人公は突然ギャングの抗争に巻き込まれる。
その場にいたというだけで殺されかける主人公だったが、新興ギャング「サード・ストリート・セインツ」のボス・ジュリアスと幹部のトロイによって助けられる。
ジュリアスは「平和を取り戻したいなら、教会へ来い」と言ってその場を去る。
翌日、教会を訪れた主人公は「洗礼」の儀式を経てサード・ストリート・セインツに入団。
対立する3つのギャング団をぶっ潰し、街に平和を取り戻す為の戦いに身を投じる・・・。
登場人物
サード・ストリート・セインツ (Third Street Saints)
プレイヤーが入団することになる新興ギャング団。チームカラーは紫。
街に存在する4つのギャングの中では最弱だが、主人公達の活躍により次第にその勢力を強めていく。
開発当初のチームカラーは緑で、これもGTASAと被っていたので王権や富を象徴する紫に変えたという。ちなみに紫はGTASAの宿敵ギャングのカラーでもある。
- 主人公 (The Protagonist)
プレイヤーの分身。名前は不明で、特に設定されていない。命の恩人であるジュリアスの勧めに応じてセインツに入団する。
キャラクターメイキングのシステムが導入されており、顔や体型を自由に作成・変更することができる。またゲーム中でも整形外科に行って金を払うことでキャラメイクをいくらでもやり直せる。
なお作れるのは男性キャラクターのみで、女性キャラクターは作ることができない。
無口で基本的にしゃべらないが、台詞は二言三言用意されており、決してしゃべれないというわけではない。
そんな主人公だが、以後の続編のことを考えると壮大なサクセスストーリーの第一歩、と言っても過言ではない・・・のかもしれない。 - ジュリアス・リトル(Julius Little)
サード・ストリート・セインツのボスであり、主人公の命を救った恩人。ギャング団同士の抗争が活発化しはじめたのをきっかけに、街の平和を取り戻すためセインツを創設する。 主人公のことを「Playa(プレイヤ)」と呼ぶ。
ちなみに中の人であるキース・デイヴィッドは本人役でIVに出演している。 - トロイ(Troy)
セインツの幹部。ジュリアスの右腕的存在。慎重派。情報通であり、時折主人公に有益な情報を伝えてくれる。とある秘密を抱えている。 - ジョニー・ギャット(Johnny Gat)
セインツの幹部。バイス・キングスを担当する。考えるより先に銃をぶっ放すタイプ。非常に暴力的な人物ではあるが、情に厚く仲間思いでもある。本シリーズ古参の一人であり、毎回刺されることに定評がある。 - デクスター・「デックス」・ジャクソン(Dexter "Dex" Jackson)
セインツの幹部。ロス・カルナレスを担当する。戦略家であり、主人公に綿密に練り上げた攻撃プランを提供する。
その性格のため、正反対のジョニーとは相性が悪い模様。 - リン(Lin)
セインツの幹部。ウェストサイド・ローラーズを担当する。ローラーズにスパイとして潜り込んでいる。
気が強く、男勝りな性格。天才的なドライビングテクニックを有する。 - アイーシャ(Aisha)
セインツロウ地区出身の歌手。厳密にはギャングではない。バイスキングスが運営するレコード会社「キングダム・カム・レコード」と契約しているが、不当な契約内容に苦しめられており、旧知の間柄であるジョニーに助けを求める。
妹がいる。
ロス・カルナレス (Los Carnales)
スティルウォーター最古のギャング。チームカラーは赤。
コロンビア系の麻薬カルテルと手を組み、銃やドラッグの密輸入を主な収益源としている。
- ヘクター・ロペス(Hector Lopez)
創設者である父親の後を継いだ、カルナレスの現リーダー。
コロンビアン・カルテルとの関係を最重要視している。
右目を負傷しており、縦に入った大きな傷跡と白く濁った眼球はインパクト大。 - アンジェロ・ロペス(Angelo Lopez)
カルナレス幹部であり、ヘクターの弟。現在のカルナレスの方針に反発している。
リズというガールフレンドがいる。
興奮するとスペイン語を話す。 - ビクター・ロドリゲス(Victor Rodriguez)
カルナレスの戦闘員。
銃弾を受けても怯まない強靭な肉体を持つ。
英語が喋れないためスペイン語のみで話す。その際字幕には「スペイン語(英語版でも「Speaking Spanish」)」と表示されるだけで、スペイン語がわからないと何を話しているのか理解できない。 - マヌエル(Manuel Orejuela)
厳密にはカルナレスではなく、コロンビアン・カルテル側の人間。
カルナレスとカルテルの連絡役を勤める。
リズに下心を抱いており、そのためアンジェロには良く思われていない。
バイス・キングス (Vice Kings)
街を支配せんとするロス・カルナレスに対抗してベンジャミン・キングにより組織された。しかし組織が大きくなるに連れて目的が変質し、今や街の平和を脅かすギャングの1つになってしまっている。チームカラーは黄。
「キングダム・カム・レコード」というレコード会社を運営しているが、その裏では売春ビジネスに手を染め荒稼ぎしている。
- ベンジャミン・キング(Benjamin King)
バイス・キングスのボス。権力に固執しており、賄賂を使って警察や政治家とも手を組んでいる。
かつては非常に凶暴な人物だったようだが、年とともに丸くなったようで、現在はあまり過剰な犯罪は好まなくなっている。セインツとの抗争にも消極的。
ジュリアスとはかつて「兄弟」と呼び合うほどの仲だったが、現在は疎遠になっている模様。 - ウォーレン・ウィリアムス(Warren Williams)
バイス・キングスの幹部。「キングダム・カム・レコード」の運営を任されている。
自身も「EZ-Money」という名前でラッパーとして活動している。
穏健なキングとは対照的に非常に短気で凶暴であり、セインツとの全面戦争を唱えてキングと対立する。 - アンソニー・「ビッグ・トニー」・グリーン(Anthony "Big Tony" Green)
バイス・キングスの用心棒。
キングとは旧知の仲。 - ターニャ・ウィンターズ(Tanya Winters)
バイス・キングスの幹部。売春ビジネスを一手に任されている。
ウォーレンとトニーに二股をかけているほか、その胸には強い野心を秘めている。
ウェストサイド・ローラーズ (Westside Rollerz)
3大ギャングの中では比較的新興のギャング。チームカラーは青。
元暴走族。レースや違法車の密売で収益を得ている。
- ジョセフ・プライス(Joseph Price)
ローラーズのリーダー。スキンヘッドにサングラスの強面おにいさん。 - ウィリアム・シャープ(William Sharp)
初老の弁護士で、ジョセフの叔父。
ローラーズのブレインであり、ローラーズがギャングとして成り上がったのは彼によるところが大きい。 - ドニー(Donnie)
ローラーズに所属する整備士。臆病な性格。ジョセフとは仲が良い。
とある事件がきっかけでリンに好意を抱くようになる。
その他の登場人物
- マーシャル・ウィンスロー(Marshall Winslow)
スティルウォーターの市長。理想主義者であるらしい。 - モンロー(Chief Monroe)
スティルウォーター市警本部長。悪徳警官。
ストーリー終盤でジュリアスを拘束し、彼の解放と引き換えにセインツを自身の目的の為に利用する。 - リチャード・ヒューズ(Richard Hughes)
スティルウォーターの市会議員で、市長候補。現市長のウィンスローとは政敵である。
セインツロウ地区の再開発計画を掲げているが、住民の反対に遭い計画は難航している。
ちなみに、彼のファーストネームとして誤解されている「アルダーマン(Alderman)」は「(主に米国の)市会議員」を指す一般名詞である。
アクティビティ一覧
ストーリー進行に必要なリスペクト(尊敬)を集める上で重要なサブイベント。
- レース (Racing)
スティルウォーターで行われる違法レースに参加し、1位を勝ち取れ。
クリアするに連れて車の修理費用が安くなるボーナスが付く。 - スカウト (Snatch)
街角にいるエステティシャンをスカウトして指定されたポイントまで連れてくればクリア。
クリアしていくとスカウトの衣装や車、武器が手に入る。 - エスコート (Escort)
「支援者」をエステティシャンと共に車に乗せて走り、パパラッチを振り切って「会合」を成功させろ。
支援者の要望にはつつがなく答えること。 - デリバリー (Drug Trafficking)
サプリ売買に同伴してディーラーを邪魔者から守れ。
クリアするにつれて悪評度が通常より早く下がるボーナスが付く。 - 保険金詐欺 (Insurance Fraud)
当たり屋となって車の前に飛び出し、保険金を獲得しろ。
シリーズ定番の看板アクティビティ。保険金詐欺と言いつつ、実際に車にぶつかった方がより高い保険金を獲得できる(というか高レベルの場合そうしないとクリアできない)。
物理法則を無視してぶっ飛ぶ主人公の姿は爆笑モノ。 - 破壊 (Mayhem)
指定されたエリアのあらゆるものを破壊せよ。
クリアしていくと爆発物系の武器がアンロックされる。
日本語訳が何かとツッコミたいタイトルである。 - デモリションダービー (Demolition Derby)
闘技場風の円形フィールドで車をぶつけあい、ライバルの車を全てぶっ潰すとクリア。
クリアすると特別仕様の車がアンロックされる。 - ヒットマン (Hitman)
依頼人から指定されたターゲットを抹殺しろ。
クリアしていくに連れて強力な武器がアンロックされる。 - ヤミ改造工場 (Chop Shop)
指定された車やパーツを依頼主の所まで運べ。
クリアしていくと特別仕様の車がアンロックされ、全部クリアすると車の修理費が安くなるボーナスが付く。 - カージャック (Hijacking)
指定された車を強奪しろ。
クリアするとコスチュームや特別仕様の車がアンロックされる。
他にも街角にセインツのタグを描く「タギング」や、高利貸しから金を借りる(返さないと取り立てにやってくる)ミニイベントがある。
関連商品
関連動画
関連項目
- 1
- 0pt