STARHORSEとは、セガが開発・販売している競馬メダルゲームシリーズである。公式の略称は「スタホ」。現在の最新作はSTARHORSE4。
概要
コナミのGⅠシリーズと並び、メダル競馬ゲームの代名詞的存在である。
2000年にシリーズ初代であるSTARHORSEが稼働開始。
現在では主流となっている愛馬を育ててレースに出走させるオーナーゲームをセガで初めて搭載した作品。競馬メダルゲーム全体では1999年にコナミが発売したGⅠ LEADING SIREが初。
従来は模型の馬が走るトラックフィールドが中央にありそれを取り囲むようにプレイヤー席が配置されているのが主だったが、本作はモニターのみに移行させ、プレイヤー席であるサテライトの配置の自由度を上げた。CGで各競馬場を再現し、発売当時のレーシングプログラムに基づいてレースを進行させている。シリーズ当初は東京競馬場、中山競馬場、京都競馬場、阪神競馬場とオリジナルの極東競馬場のみだったが、シリーズを進めるごとに競馬場を増やしており、現在ではJRAの10場に重賞競走が行われている地方競馬場、著名な海外の競馬場も再現している。
完全にレースを中継すると1レースが終わるまでに時間がかかりすぎてしまうため、1600~2400mのレースは1回、2500m以上と一部2400mのレースは2回カット演出が入る。シリーズ初代のステイヤーズステークスはこのカット機能がなかったためレース終了まで4分近くかかり、プレイヤーからトイレタイムと揶揄されてしまっていた。
馬と騎手は実名で登場し、海外騎手は一部のみ実名。実況はシリーズ通して杉本清が担当している。自己生産馬の名前もアクセントを設定することで自然な呼び方をしてくれる。
育成する際の特徴として「馬と触れ合って調教に好影響を与える」システムが搭載されている。馬をなでると機嫌がよくなり、調教や飼養の効果を安定させることができる。逆に叩くと不機嫌になってしまい、調教が失敗しやすくなるが、機嫌がいいときより大成功が起こりやすくなる諸刃の剣となる。このシステムが導入された経緯は「自己生産馬を単なるメダル稼ぎの道具にしたくない」と開発担当が考えたため。
シリーズを追うごとに馬の動きやカメラワークがリアルになり、ナンバリングの新作が出た直後はプレイヤーから気持ち悪いと言われるほどのリアルさで表現している。
馬券ゲーム
JRAから発売されている種類の馬券が発売されており、BETタイム中に購入することができる。一部の馬券を除き、時間内であればキャンセルも可能。実際に販売されている馬券については当該項目を参照。
サイド
そのレースに限り、購入した馬の馬主となれる馬券で、購入した馬が入着した場合は自己生産馬同様に賞金を受け取ることができる。オッズに応じた購入金額が設定されており、人気の馬は当然金額も高くなる。後にマルチサイドが導入され、0.5~10倍の倍率をかけることも可能。先着順であり、別サテライトに購入されている場合は購入できない。この都合上、BETキャンセルも不可能。自己生産馬にもサイドベット可能(他のプレイヤーが購入することはできない)。
ライド
前ゲームのWIN枚数をそのままBETし、的中すれば倍率に応じたメダルが払い戻される。この馬券はペイアウト率が店舗側の設定に関わらず100%に固定されており、プレイヤーにとって最も有利な馬券である。種類は以下の通り。
- 複勝ライド
3着以内に入れば的中、ハーフライドにすることで2頭同時購入も可能 - 単勝ライド
1着になれば的中、当然だが複勝よりも倍率が高い。複勝同様ハーフライド可能。 - グループライド
出走馬を馬番の前半と後半に分け、どちらのグループの馬が1着になるかを予想する。ハーフライド自体はできるが両方にベットすることは不可能。 - メイクライド
馬番を指定できるグループライド。払い戻しが1.1倍未満にならない限り複数購入が可能。
タイル
同社のBINGOシリーズと同様のBET方式。馬番を指定しBETする度に抽選が行われ、入着時に払い戻されるオッズを決定する。一度に大量にBETするほどオッズが上がりやすくなる。BETするとキャンセル不可能。STARHORSE3で廃止。
カラーズ
STARHORSE3以降に導入された馬券。購入するとメインレース・サブレースそれぞれで2つずつ枠番を抽選、抽選された枠番が両方とも連対すると的中となる。的中は3パターンあり、両レース着順まで的中するストレート、両レースの色だけが的中するボックス、片方の色だけが的中するペアで、この順番に払い戻し額も高い。また購入するとプログレッシブジャックポットのゲージが増加することがある。STARHORSE4で廃止。
トライ
任意の3頭を選択し、3着以内に入った頭数で払い戻し金額が決まる馬券。レースにより払い戻し金額は固定であり、選択する馬の人気が高いほど購入金額も高くなる。STARHORSE4で廃止。
エール
いわゆる応援馬券。任意の馬を1頭選択し、その馬が絡む馬券を一括購入する。購入する方式を選択することも可能。
オーナーゲーム
自分で馬を生産、育成を行いレースに出走。賞金を獲得するモード。
生産するとプレレースを勝ち上がりオープン入りさせることで育成が可能になる。この時点で引退してしまう事態にはならず、レース数を重ねれば必ずオープンに昇格できる。ただ無敗で勝ち上がるとこのとき限定の重賞やWBCに出走が可能、このレースに限り賞金も受け取れる。現役馬は3歳馬と古馬の2種類に分けられ、本編で2歳戦は開催されない。
1レースごとに調教と飼養で育成を行い、レースに出走させることが基本となる。一部レースを除いて出走制限はないため、オープン昇格後いきなりGIに挑むことも可能。プレレースで条件を満たしていればいきなり海外GIに出走することもできる。
GI競走で好成績を収めると、定期的に開催されるWorld Breeder's Cupに招待され、ここでも好成績を収めるとその上位レースであるSuper World Breeder's Cupに招待される。ここで勝利することが大多数のプレイヤーの目標と言える。
競走馬は現役でいられる期間が決められており、120週経過で引退となる。牧場に放牧すると残り週数は減らなくなる。また120週経過しなくても、GIを勝利した馬はいつでも、それ以外の馬も残り80週以下になると任意で引退させることができ、引退後は1度だけ繁殖馬として生産に関わらせることができる。既存の繁殖馬と配合もできるし、自己生産馬同士での配合も可能。自己生産馬は6頭まで同時に所有でき、厩舎には2頭まで同時に入厩可能。
STARHORSE2~3では競走馬以外に騎手も育成できた。専属騎手を募集し、競馬学校を卒業するとデビュー。こちらは200レース騎乗で引退となる。普段の育成はランニングやVTR研究などの調整で行える。各レースには別途騎手の賞金枠が設けられており、レースで入着するとその賞金を持ち帰ってくる。騎手自身の能力と実績が一定条件を満たすとCPU陣営から騎乗依頼が来ることもあり、ここで入着しても賞金を獲得できる。これはログアウト中も有効で、次回ログイン時にまとめて支払われる。他プレイヤー陣営からの依頼を受けることもできる。また条件を満たすと後述のWSJSやJGPに招待され、ここでも成績に応じて賞金が獲得できる。引退すると次世代の騎手の師匠となり、騎乗技術を継承させることができる。
シリーズ作品
STARHORSE
無印シリーズは初代、2001、2002、PROGRESS、PROGRESS Returnsの5作品。
現在まで受け継がれるシリーズの基礎はこの間に培われた。40~60レースを1年とし、初代とReturnsには障害レースも組まれている。一部レースは関東と関西の開催を年ごとに交互に開催している。(例)1年で最初のレースは金杯だが、中山金杯と京都金杯が交互に行われている。
ベットタイムのBGMは最初はオリジナルだったが、実際に使用されている本馬場入場曲に変更されている。
WBCはMILE、CLASSIC、TURFの3種類で、PROGRESS Returnsでは障害版WBCとしてFAR EAST GRAND JUMPが開催された。コースはいずれも極東。
馬主ゲームはパスワードで管理。そのためパスワードを忘れる、記録ミスなどをした場合は再開できず、最初からやり直すことになってしまう。
サテライト筐体上部にランプがついており、自己生産馬やサイドベットで出走している場合はその馬の状態に応じてランプ状態が変わる。
シリーズがSTARHORSE2に移行後も根強い人気を誇ったため、PROGRESS稼働から6年後にPROGRESS Returnsとしてバージョンアップが行われた。ネットワークサービスに対応していないため、2021年現在でも稼働を続けている店舗が多く存在する。
STARHORSE2
レーシングプログラムと世代に合わせ、毎年新バージョンが発売されている。バージョンは以下の通り。
新シリーズとして筐体を一新。メインモニターのパネルが3枚に増え、サテライトはリクライニングシートでモニターの位置も動かせる革新的なデザインだった。これら筐体はグッドデザイン賞を受賞している。
前シリーズに引き続きベット中のBGMは実際の楽曲が使われている。海外には本馬場入場曲はないため、クラシック曲などが使用され、WBCは布袋寅泰の楽曲、SWBCはサラ・ブライトマンのTime to say goodbyeが使用されている。一部楽曲はFINAL DESTINATIONで差し替えられた。
上位WBCのSWBCが創設。またWBCも体系が変わり、カイロのSPRINTが新設、CLASSICはラスベガスに移設された。旧CLASSICコースはチャンピオンコースとしてSWBCの専用コースとなった。
SECOND FUSION以降、WBC以外のレースは史実の出走馬と人気で行われるようになり、サテライトのウィンドウでレースの説明と史実の結果が表示されるようになっている。レーシングプログラムの都合で未創設や廃止済の場合は従来同様その世代のメンバーから選抜されている。
初代はモニターデザインの都合で中京以外のローカル開催がカットされていたが、本作ではそのような縛りがなくなり、国内の10場に地方競馬場、海外の競馬場も登場するようになった。
出走馬の調子を表すランプはサテライトモニターの左右にゲージ状についており、7割くらいで普通のペースとなっている。またモニターの上にもカラーのランプがあり、発走時のこのランプの色で期待度がわかる。最高は虹色だが、これが出たからと言って勝利や入着が確定するわけではない。
データ保存は当時のセガで主流となっていた書き込み式のICカードを採用。度数が設定されており、1日プレイで度数が1消費される(同日にカードを差しなおした場合は減らない)。度数が切れたカードは新品のカードにデータを引き継いで使用する。1枚のカードで複数の馬を管理できるようになり、プレイヤー名を別に設定するようになった。プレイヤー名は厩舎名として扱われる。
シリーズがSTARHORSE3に移行後、サテライト筐体は姉妹シリーズのSTARBOATに転用可能。ネットワークサービスは終了しているがローカルで稼働させることは可能なので、オフラインで今も稼働している店舗がある。
STARHORSE3
こちらもレーシングプログラムと世代交代に合わせて新バージョンがリリースされた。
バージョンは以下の通り。
- Season I A NEW LEGEND BEGINS
- Season II BLAZE OF GLORY
- Season III CHASE THE WIND
- Season IV DREAM ON THE TURF
- Season V EXCEED THE LIMIT
- Season VI FULL THROTTLE
- Season VII GREAT JOURNEY
筐体を一新、メインモニターの上に更にサブモニターが5つ追加され、サテライトも2人掛けが可能な豪華な筐体となった。メダル投入口を廃止したため、店舗のメダルバンクとICカードを紐づけて、直接転送する形式となった。のちにオプションとしてメダル投入口と払い出し口のついた機器も登場したが、こちらはベットゲームしかできなくなる。メインモニターは後に廉価版が作られた。
ICカードを専用の書き込み式からAimeに変更。バナパスポートにも対応している。これらICカードはいわゆる鍵であり、そのID情報を基にサーバに保存されているデータを参照するため、オンラインサービスが終了するとデータも消滅することになる。
サテライト席のゲージやランプは更に強化され、モニター左右に馬のギミックがついている。普段は発走ランプや出走馬の現在の状況を表しているが、チャンス演出として直線の攻防中にモニター横についているボタンを押すサインが出ることがある。この演出に成功すると3着以内が確定する(失敗しても勝つことはある)。これらの演出はコンフィグでカットすることも可能。
あまりにレース数が増えすぎたため、メインモニターで行われるメインレースと各サテライトで個別に行われるサブレースの同時進行となった。サブレースの結果はサテライト毎に異なり、自己生産馬の対決になることはない(一部の特殊レースは除く)。
Season5以降SWBCも1年に複数回開催されるようになり、SWBC SUMMER・SWBC WINTERとそれぞれ季節の名称が付けられた。WBCも数回体系変更がなされている。
STARHORSE4
2019年に稼働を開始したシリーズ最新作。今作では専用電子メダルと電子メダル口座MESTAを使うことになり、事実上メダルゲームではなくアーケードゲームになった。これまでは不可能だった厩舎データの店舗引っ越しも可能に。
メインモニター・サテライトともに新筐体がリリースされたが、STARHORSE3の筐体を転用することも可能。
レーシングプログラムが更に増加し、メインモニターで行われるメインレース、メインでは行われないが結果は全サテライト共通のサブレース、サテライト個別でレースが行われるサテライトレースが同時進行する。海外GIとWBCは店舗間対戦となるため、全国どの店舗でも同じタイムテーブルでレースが進行している。店内対戦・店舗間対戦を交互に行う都合上、海外レースカレンダーは現実と大きく異なっている(本来年末の開催である香港国際競走が秋ごろに開催されるなど)。専用電子メダルに移行したためか過去シリーズと比べてメダルのインフレが発生しており、一番賞金の安いサテライトレースのオープンでも1着150枚、メイン・サブのGⅡでは1着700枚にアップしており、SWBCに至っては1着10万枚である。また従来の3着以内から5着以内に賞金枠が拡大された。
レース出走条件も従来作と比べて厳しくなっており、海外GⅠは原則国内GⅠに勝利しないと出走権を得られない。それも1回限りであり、何度も海外GⅠに出走したければその都度国内GⅠに勝利する必要がある(WBC入着でも同様の権利を得られる)。ただしWBC勝利や国内三冠を達成するとこの縛りが撤廃される。WBCも海外GⅠ勝利が出走条件になっている。
極東競馬場の改修を受け、1年で開催されるSWBCが4種類に増えた。SWBCは全て極東開催、WBCは極東以外での開催と役割が分けられた。またアップデートにより更にWBCが追加。イギリスに架空のクイーンズガーデン競馬場を設定し初の牝馬限定WBC、WBC QUEENと、オープンデビュー前に行われるプレレースで条件を満たした場合に出走できる専用WBC2種類、WBC JUVENILEとWBC KINGLYが新設となった。
STARHORSE Pocket
2017年にスマートフォン向けにリリースされたアプリ。STARHORSE3及びSTARHORSE4と連動する。秘書キャラクターが登場したのは本作からだが、STARHORSE4では本編でも大きく登場する。2020年11月にSTARHORSE Pocket+にバージョンアップした。
レーシングプログラムはアカウント個別で進行するが、WBCやSWBCはプレイヤー間対戦となり、一定時間ごとに開催される。登録中は遠征の扱いとなり、当該レースの処理が終わるまで育成不可能。
オリジナルの特殊レース
World Breeder's Cup
本作の目玉要素の一つであるオリジナルレース。略称はWBC。極東競馬場を始め、世界各地にオリジナルの競馬場を設定し競馬史に残る名馬たちと自分の育てた愛馬を戦わせるドリームレース。このレースに勝つことがプレイヤーの目標の一つとなっており、入着した際に支払われる賞金も高い。STARHORSE2以降は更に上位のレースとしてSuper World Breeder's Cup(略称SWBC)が創設され、サラブレッド三大始祖を筆頭に名馬中の名馬だけを集めたレースが行われる。
現行のSTARHORSE4で行われているWBCは以下の通り。WBC JUVENILE(3歳戦)とWBC KINGLY(古馬戦)は新馬生産時に条件を満たすと出走できるプレレース専用WBCで、それ以外は定期開催となっている。WBC QUEENはその名の通り牝馬限定のWBC。
レース名 | 競馬場 | コース | 距離 |
WBC JUVENILE | 極東 | 芝 | 1600m |
WBC KINGLY | 極東 | 芝 | 2000m |
WBC DIRT | カイロ | ダート | 1600m |
WBC ICE | サンモリッツ | 雪 | 1600m |
WBC QUEEN | クイーンズガーデン | 芝 | 2200m |
WBC LONG | ホノルル | 芝 | 5000m |
WBC CLASSIC | ラスベガス | 芝 | 2000m |
SUPER WBC DIRT | 極東 | ダート | 2000m |
SUPER WBC MILE | 極東 | 芝 | 1600m |
SUPER WBC CLASSIC | 極東 | 芝 | 2000m |
SUPER WBC TURF | 極東 | 芝 | 2400m |
レース名 | 競馬場 | コース | 距離 | 使用シリーズ |
WBC SPRINT(初代) | カイロ | ダート | 1200m | STARHORSE2 |
WBC SPRINT(2代) | ラスベガス | 芝 | 1000m | STARHORSE3 |
WBC MILE(初代) | 極東 | ダート/芝 | 1600m | STARHORSE~STARHORSE2 |
WBC MILE(2代) | カイロ | ダート | 1600m | STARHORSE3 Season1~4 |
WBC MILE(3代) | 極東 | 芝 | 1600m | STARHORSE3 Season5 |
WBC CLASSIC(初代) | 極東 | 芝 | 2000m | STARHORSE |
WBC CLASSIC(2代) | ラスベガス | 芝 | 2000m | STARHORSE2 |
WBC CLASSIC(3代) | ロンドン | 芝 | 2000m | STARHORSE3 |
WBC TURF | 極東 | 芝 | 2400m | STARHORSE~STARHORSE3 |
SUPER WBC | 極東 | 芝 | 2000m | STARHORSE2~STARHORSE3 Season1~4 |
SUPER WBC SUMMER | 極東 | 芝 | 2000m | STARHORSE3 Season5~7 |
SUPER WBC WINTER | 極東 | 芝 | 2000m | STARHORSE3 Season5~7 |
FAR EAST GRAND JUMP | 極東 | 芝/障害 | 4000m | STARHORSE PROGRESS Returns |
WBC ICEのサンモリッツ競馬場は実在の競馬場である。ロンドン・ラスベガス・ホノルルは実在の道路に芝を敷いたという設定。カイロは砂漠上にそのままコースを区切っただけだが、砂漠の砂とダートの砂は質が異なる。クイーンズガーデンと極東は架空の競馬場で、極東については後述。WBC TURFはSWBCへの昇格時含めシリーズで一度もコース変更が行われておらず、ゲーム中でも伝統のコースと呼ばれている。
グランドマスターズ
STARHORSE2では殿堂馬レース、STARHORSE3ではマスターズカップと呼ばれていたレースで、各厩舎に登録された殿堂馬たちで行うレース。登録料、賞金は発生しない。成績に応じてマスターズマップのマスを進んでいき、最初にゴールすると豪華な特典がもらえる。過去シリーズでは1頭でも突き抜けた殿堂馬を作れれば以降は無双できたため、その対策として現行シリーズでは5勝すると顕彰馬となり完全引退となる。殿堂馬として厩舎に残すことは可能だが、グランドマスターズのレースにも出られなくなる。その代わり、殿堂馬登録枠が追加される。
SKY TURF
SWBC勝利馬のみがエントリーする特別レース。SWBCを勝利した時点で自動的にその馬のコピーが作られ出走登録される。毎日1回全国開催で行われるレースで、出走馬は12Rのシリーズ戦SKY Trialに出走、その合計ポイント上位者が最終戦のSKY TURFに出走できる。このレース専用のスカイターフ競馬場2400mで開催される。最終戦に出走するだけで高額の賞金が約束され、最終戦に勝利すると30万枚もの賞金が獲得できる。そのほか、成績に応じて引退後の殿堂馬レースでパラメータの底上げが行われ、歴代優勝馬はスカイターフ競馬場の石碑に名前が刻まれる。
プレミアトーナメント
店舗の枠を超えて結成されたクラブで5頭1組のチームを結成、チーム対抗戦でトーナメントを行い、優勝を競うシリーズ。あらかじめネット上で登録作業を行ったチームで対戦が組まれる。負ければもちろん敗退だが、敗退したチームの中で最も好成績を収めた馬はアシスト役として勝利したチームに組み込まれる。これで勝ち上がった場合でも賞金を獲得できる。本選準決勝からは全国の店舗で中継される。優勝すると賞金の他に特典アイテムが獲得でき、優勝チームメンバーを輩出した店舗に記念品のリボンが贈られる。また、決勝はプレミア5という特殊馬券が発売され、5着までのチームカラーを予想する。馬番は自動で割り振られ、全て的中すると1000万枚という破格の払い戻しが得られる。
シミュレース
週末に開催されるJRA重賞のシミュレーションを行うレース。シミュレートのためプレイヤーの出走登録は不可能。一部シリーズ作品ではVSシミュレースとして自己生産馬を登録することも可能だった。曜日が進むごとにデータも更新され、枠順が決まるとこれも反映、レース当日には前売りオッズまで反映される。StarHorse Pocketでも実装されている。
過去シリーズで開催されていた特殊レース
World Super Jockey's Series (WSJS)
ジョッキーの腕を競うシリーズで、実際にJRA主催で行われていた。4つのオープンレースが開催され、着順に応じたポイントの合計で優勝を競う。優秀な成績を収めた育成騎手が招待され、最終成績に応じて賞金が支払われる。ここでの賞金は騎手の獲得賞金に加算される。展開次第では最終戦を待たずにコールドゲームとなってしまうことがある。現実では2014年に廃止。本作でも後述のJGPに引き継ぐ形で廃止された。
Horsemen's Grand Prix (HGP)
プレイヤーの調教の腕を競うシリーズで、参加費を払えば誰でも参加可能。トライアル3レースと一発勝負のFINALで構成され、トライアルはサブレースで行われる。それぞれ前週に主催側から競走馬があてがわれ、1度だけ調教してレースに出走させる。トライアル3レースで獲得したポイントの順位でFINALの担当馬が決定され、最終順位はFINALの着順で決まる。コースは全て極東で行われる。好成績を収めると賞金の他に、次シーズンのレジェンドホースと優先的に契約できる特典があった。
Jockey's Grand Prix (JGP)
前述のWSJSを継承する形で創設。一定の成績を収めた騎手が招待され、初週にエントリーすることで参加となる。基本的な流れはHGPと一緒で、騎乗についてプレイヤーが指示し、トライアル3レースのポイント合計でFINALの騎乗馬を決定、FINALの一発勝負で最終順位を決定する。ここでの賞金は騎手の獲得賞金に加算される。優勝すると次回JGPへの招待権も獲得できた。
World Derby Tournament (WDT)
セガがかつてリリースしていたメダル競馬ゲーム「ワールドダービー」の名を冠したシリーズ。ダービーの名が示す通り、3歳時にしか出走できない。3ステージの勝ち抜き制であり、2着以内で次に進むことができる。1stステージは東京競馬場2400m、2ndステージはパリロンシャン競馬場2400m、FINALは極東競馬場クラシックコース2400mで行われる。それぞれのCPUも特徴があり、1stはワールドダービーに登場した架空馬たち、2ndは歴代の日本ダービー馬から選抜、FINALは世界のダービー馬から登場する。なおFINALで連対すると、WBCを飛ばしていきなりSWBCの出走権が与えられた。
メモリアルレース
名レースや名勝負を再現するレース。一定期間で開催レースを変える。国内外のGI競走が選ばれるが、賞金はメモリアルレース設定の同一金額。メモリアルレースはイベントと並行開催であることが多いため、プレイヤー同士の激戦が起こりやすい。また版権作品とのコラボレーションレースもこの枠で行われる。みどりのマキバオーはまだわかるが、北斗の拳の黒王号や暴れん坊将軍の上様までもが参戦。明らかに体格が違ったり一人だけ乗り方がおかしかったりとツッコミどころ満載である。関連動画参照。
ミリオンステークス
アマゾンの奥地に眠る黄金を発掘する、というレース。最大で100万枚という賞金を獲得することができる。そのためにはミリオンステークスの本選にエントリーし、レースで1着になって挑戦権を獲得する必要がある。挑戦権を獲得するとメインモニターで抽選が行われる。最大賞金が破格のため、レースの登録料も高額である。このレースは専用のアマゾン競馬場で行われる。余談だが、アメリカにはアーリントンミリオンステークスというGI競争が実在する。こちらは賞金総額が1ミリオン(100万$)であることに由来している。
極東競馬場
本シリーズ初代から登場するオリジナルの競馬場。基本WBCか特殊レースでしか使用されないが、設定上はプレイヤーが目にする以外のレースも開催されている。
シリーズが進むにつれて設備が豪華になっている。
STARHORSE
この頃は極東競馬場は月面にある設定だった。
コースとブリーダーズブリッジ以外がほぼ未開拓状態で、ゴール前のゴール板と反対側にスタンドがあるくらいのもの(レース開始前のランキング表示中に確認可能)。マイルコースは前半ダート、ゴール前の合流地点で芝に変わる変則コースとなっており、チャンピオンコースも最後の直線はこちらのコースを使用している。Returnsでは改修が行われ、FEGJ用のコースが作られた。ゴール前からスタートしてチャンピオンコースを逆走し、クラシックコースとの合流地点からクラシックコース側に入り、ゴールまで戻ってくる。
STARHORSE2
本作ではパドック前に競馬場の位置とコースの紹介が入り、極東競馬場は伊豆諸島の神津島あたりにあるという設定に変更された。
コース両サイドが整備された。ゴール前のゴール板側にもスタンドが建設され、チャンピオンコースを並走する形で鉄道が走っている。SWBC開催時に電車が並走していればプレイヤー出走馬が勝つ期待度が上昇する。またチャンピオンコーススタート後方には殿堂が建設されており、WBCに出走する過去の名馬たちは普段はここに封印されている。出走するときだけ封印が解かれる。三大始祖は殿堂馬たちより奥の部屋に封印されている。本シリーズでは馬の像の形で封印されており、SWBCベットタイム中の封印が解かれるシーンは圧巻。
STARHORSE3
スタンド周りの施設が更に拡充された上、チャンピオンコースが大幅に改修された。スタート直後に下り坂を下ると海底トンネルに入り、残り800m付近までは海底を望みながら走る。トンネル出口あたりから急な上り坂になり、登りきるとクラシックコース・マイルコースと合流して直線に入る。鉄道のコースも改修され、SWBC時に並走するのはコース合流地点以降のみである。
またマイルコースも改修が行われ、合流地点からゴールまでもダートコースに変更されている。
本作からHGPやJGP、WDT Finalにマスターズカップがここで開催されるようになり、ゲーム中で登場する機会が増えた。またゲーム中以外でも重賞レースが多く組まれており、シーズン中は多くの観客でにぎわうらしい。
チャンピオンコース後方の殿堂も内部が変わっており、本作では三大始祖や殿堂馬たちは書物の形で封印されている。
STARHORSE4
これまでゴール地点だった直線の向こう側に施設を拡充、逆側の左回りコースが新設された。SWBC MILEとSWBC DIRTで使用する。CLASSICとTURFは従来通りのコースを使用する。
MILEコースはスタート直後に崖の下を通るコースになっており、その上にグランドマスターズの舞台となるタワーが建っている。最終コーナー近くには芝桜が多く植えられ、当該コースを使う時期には花びらがコースの一部を埋め尽くし、花びらを巻き上げながら疾走する姿が見ものである。
DIRTコースの大半は普段海中に沈んでおり、レース開催時のみ姿を現す。そのため馬場が水分を多く含んでおり、泥を苦にしないパワーも求められる。
チャンピオンコース後方にある殿堂は前作と変わらず。
各コースの概略
チャンピオンコース、クラシックコース、ダートマイルコースは公式の呼称、それ以外は仮の名称を使用。
- チャンピオンコース
初代のWBCCを除けばSWBC専用コースとして使われている。他に芝2000mのレースが組まれる場合でも別のコースを使用する。スタート直後から急な下り坂で海底トンネルに入り、トンネル出口辺りから急な登り坂を駆け上がってクラシックコースと合流、直線に入る。 - クラシックコース
芝2400mのレースで使用されるコース。WBCT・SWBCTは一貫してこのコースを使用している。こちらもスタート直後は急勾配の下り坂であり、坂を下りながら角度のキツイコーナーを回る。コース全体の中間地点に極東の難所ブリーダーズブリッジがあり、ここを超えると合流地点までは上り坂が続く。 - マイルコース⇒ダートマイルコース
初代WBCMで使用していたコースで、直線の合流地点まではダート、直線は芝という変則コースだった。STARHORSE3で改修が行われ、直線もダートに変更されたが、この時点で既にWBCDはカイロ開催になっており、STARHORSE4での極東改修で別にSWBCD用コースが作られたため、現在は特殊レースでしか見られない。ただでさえ急勾配の多い極東だがこのコースは更にアップダウンがきつく、ダートと坂をこなせる重厚なパワーが求められる。 - ターフマイルコース
STARHORSE4の改修で新設されたSWBCMが施行される左回りコース。コーナー付近に芝桜が植えられており、花びらを巻き上げながらコーナーを回る風景が名物。 - ダートコース
ターフマイルコース同様STARHORSE4で新設されたSWBCDが施行される左回りコース。普段はコースの大部分が海中に沈んでおり、レース開催時だけ姿を現す。多分に水を含んでおり、重いダートを走り抜けるパワーが要求されるタフなコース。 - 障害コース
Progress Returnsで開催されるFEGJ専用コース。チャンピオンコースとクラシックコースを組み合わせたもので、ゴール前⇒チャンピオンコース逆走⇒クラシックコースの順に走る。
コラボレーション
2023年2月25日、Cygamesの『ウマ娘プリティーダービー』の新シナリオ「グランドマスターズ~紡ぐ者達~」にてBGM並びに杉本清氏の実況が参画。同シナリオにはサラブレッド三大始祖(ダーレーアラビアン・バイアリーターク・ゴドルフィンアラビアン)を模したウマ娘が登場。対戦相手になっている。
また、劇中シナリオにおいてセガ関連のネタが挿入されていたり、同シナリオのナビゲーターがセガ縁の競走馬サトノダイヤモンド及びサトノクラウンが務めている等、随所に関連性が付与されている(同シナリオタイトルに「©SEGA」の表記あり)
関連動画
関連項目
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- サクラ大戦
- ソニック
- ぷよぷよ
- メガドライブ
- セガマークIII
- 電脳戦機バーチャロン
- NiGHTS
- 龍が如く
- ジェットセットラジオ
- デイトナUSA
- maimai
- ダイナマイト刑事
- CHUNITHM
- オンゲキ
- CARD MAKER
- maimai でらっくす
- rintaro soma
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