TECH Winとは、アスキーおよびエンターブレインから発行されていたパソコン誌である。
誌名のTECHは「Technology」「Entertainment」「Creators」「Happy」の頭文字から取っている。
一応誌面にも書いてあるが、中々気付いてもらえず、質問ハガキが来ることも多かったらしい。
CD-ROMが付録になっていたことが最大の特徴。インターネットの普及率が低く回線も遅かった当時、収録されていたフリーウェアやゲームの体験版等を目当てに購入していた読者も多かったであろう。
また、「さるやまハゲの助アワー」をはじめとするマルチメディアコンテンツも大いに人気があった。
概要
元々はアスキーの「LOGiN」の増刊号として「TECH LOGiN」が発行され、これが前身となった。
1994年11月18日、月刊誌「TECH Win」として独立した。
2004年7月号から誌名を「テックウィンDVD」に変更・季刊化。その名の通り付録メディアをCD-ROMからDVD-ROMに変更したが、2006年1月号を最後に休刊となった。
発行元は2002年3月号までがアスキー、それ以降はエンターブレインとなっている。
歴代の人気コンテンツ(CD-ROM)
- ポリゴン伯爵(声優:うえだゆうじ 宮田浩徳)
- OSアイドル Winちゃん(声優:堀江由衣 作画:吉崎観音)
- さるやまハゲの助アワー(作画:しりあがり寿)
- 虫ケラのように愛して(作画:南部正宏)
- 編集チョ山川のオーレナイト日本(出演:編集チョ山川 小林ショーネン)
- 編集者持ち回り企画
姉妹誌
- TECH Mac
- TECH GIAN
- Tech Saturn
- Tech PlayStation
社内競合
アスキーには既にパソコンゲーム誌としてLOGiNがあり、TECH Winとは何かと競合することもしばしばであった。
LOGiN編集部は、TECH Winに対抗するべく「CD LOGiN」を刊行。
また、TECH Win編集部は、美少女ゲーム誌である「E-LOGiN」に対して「TECH GIAN」を創刊するなど、両編集者部の仲は良くなかったという噂もある。
人気転落の経緯
人気雑誌であるTECH Winが一気に転落したのは、2代目編集長であるジャイアン鈴木によるリニューアルが発端である。
彼はTECH Winを一新しようと考え、「ポリゴン伯爵」や「OSアイドル Winちゃん」を始めとした人気コンテンツを次々に終了させた。
しかし、そのコンテンツを目的にTECH Winを購入していた多くの読者が離れてしまう。
その代わりに始まったコンテンツも新たな読者を獲得することはできず、結局休刊へと至ってしまった。
(休刊に関しては、インターネットの本格的な普及によって容易に様々な情報やコンテンツを入手することが可能になり、本誌の特徴である付録のDVD-ROMの魅力が相対的に薄くなってしまったという背景もあるかと思われる)
ツクールとの繋がり
RPGツクール2000の発売直後から、ツクール特集コーナー「ツクールFAN」の連載が開始された。
ゲーム制作のテクニックや開発者による秘話が掲載されたり、読者から寄せられた質問に開発者が答えたりと、ツクールユーザーには魅力的な連載であった。
また、RPGツクール2000で制作され、毎号1話の連載形式でCD-ROMに収録された「エターナルハーミット」というゲームが、RPGツクール2003のサンプルゲームとして採用された(詳細は当該記事で)。
そのスタッフロールには「小林 章彦」という名前が出てくるが、この人がテックウィンデスクの小林ショーネンである。
幻の680円の時代
新規読者を獲得するため、一時的に価格を980円から680円へと大幅に下げたことがある。
その狙いは見事に的中し、読者は一気に増えた。
目的を果たしたところで値段を戻そうとしたが、980円は高いということで890円に設定された。
ちなみに、これらの価格は全て特別価格であり、標準価格は1380円だと編集チョ山川が語っている。
ジャンルを間違えられた事故号
かつて、カクテキの写真を表紙に載せた号があった。が、多くの本屋で料理本と間違えられてしまい、紛らわしいからやめてくれとの苦情が相次いだ。結果、料理が表紙の号はそれが最初で最後となった。
(撮影に使ったカクテキは、編集者の間で取り合いになったとのことである)
関連動画
関連項目
- 「さるやまハゲの助アワー」関連
- しりあがり寿
- アブナイバレンタインデー
- 暴虐大帝えのしま
- しりあがり寿
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