Take That(テイク・ザット)とは、イギリス・マンチェスター出身のボーイバンドである。
ポップアイドルグループの先駆者であり、Backstreet Boys、Spice Girls、Westlifeなどの90年代を彩ったグループが生まれるきっかけを作った。
「ビートルズ以来の老若男女問わない人気とヒットを飛ばしているバンド」と表現される。最近で言えば「2012年のロンドンオリンピック閉会式で『イギリス国民が最も愛するボーイ/マンバンド』とBBCの解説者が言った」ほど。
メンバー
※色分けはそれぞれのイメージカラー。現在でもマイクのラベルカラーとして継続使用中
- Gary Barlow(ゲイリー・バーロウ) - リードボーカルが多い。口からCD音源。ほとんどの作詞作曲を担当している。昔からダンスが不得意で、ライブではオチ担当。チャリティ活動などの功績でOBE(大英帝国勲章第4位)になった。
- Mark Owen(マーク・オーエン) - リードボーカル多め。ハスキーな歌声が特徴。笑顔が多く可愛い担当な立ち位置だが、多数の女性と不倫にアルコール中毒にと私生活はgdgdだった。解散後もロビーとの仲が唯一良好だった。
- Howard Donald(ハワード・ドナルド) - ボーカルではなくダンサーとして加入。解散に一人だけ反対し、ショックのあまり自殺未遂をした過去がある。解散後DJとして成功し、現在も続けている。ツイ廃。
- Jason Orange(ジェイソン・オレンジ) - ハワードと同じくダンサーとして加入。再結成前まではリードボーカル担当曲が一曲もなかったが現在は増加。メンバー内で唯一未婚・子供無しが揃っておりプライベートは割と謎。
- Robbie Williams(ロビー・ウィリアムズ) - 最年少の問題児。だが歌唱力は折り紙つき。ソロ歌手としてヨーロッパでは絶大な人気を誇り、個人の受賞歴はウィキペディアで項目が作られるほど。詳細は個別記事を参照。
アイドルとしてデビューしているが、全員作詞作曲・楽器演奏可能。
2015年現在のメンバーはゲイリー、マーク、ハワード。ロビーはバンドとしての活動は休止中、ジェイソンは脱退。
概要
結成、全盛期
15歳の時に出場したオーディション番組で準決勝まで勝ち進み、そのまま歌手として活動を始めたゲイリーが有名なマネージャーと出会う。ゲイリーを気に入ったマネージャーが「時代はポップスだ!アイドルグループだ!」と主張。ゲイリーと共に活動するメンバーをオーディションで探し、マークとロビー、既に2人組ダンサーとして活動していたジェイソンとハワードが選ばれ1990年にTake Thatが結成される。
デビュー前にゲイクラブを廻って活動をしていたため、最初はゲイ・バンドというイメージが先行して女性人気が無く、アイドルとしては残念な感じだった。だが1992年に発売した「It Only Takes A Minute」が大ヒット。たちまち人気は高まりイギリス国内のみならずヨーロッパ、更に世界へと波及。トップアイドルとしてチャートを賑わせる存在になる。
ロビーの脱退、解散とゴシップ
結成経緯から分かるように人為的に作られたグループであり、「常に愛されるいい子たち」「ゲイリーとその他」を演じ続けることは彼らの苦痛になっていった。
1995年、ロビーが脱退。歌唱力が絶賛されるも、上記の通りゲイリーと並ぶことすらできないグループの状況に耐えかねたのが原因。ゲイリーとは喧嘩別れになり、2人の関係改善まで10年以上の時間を要することになる。
それでも人気が冷めることはなかったが、1996年に解散。4人はそれぞれ別の道へと進む。
以降ロビーは「ヨーロッパで一番人気のある歌手」となる一方、それまで人気のあったゲイリーはソロ活動が失敗しひっそりとプロデューサー業を始め、二人の仲をマスコミが面白がって中傷して更に関係が悪化するわとかなり面倒なことになる。ネタにされていたゲイリーはまだいい方で、マーク・ハワード・ジェイソンは解散後ほぼ完全に表舞台から消えていった。
再結成、現在
2004年、ドキュメンタリー番組のため久しぶりに4人が再会。そして2005年、Take Thatはロビー抜きで再結成する。
再結成後はアイドルという枠を超え良質なボーカル集団となり、出したアルバムは再結成前よりも高い売上を叩き出し、ツアーは数時間で全公演のチケットが売り切れるなど凄まじい人気を得る。
2008年、4人はロビーと再会。ゲイリーとロビーは昔の貶し合いを謝罪して関係を修復。この辺りからロビーが復帰するのではないかという噂が流れだす。
2010年、ロビーが復帰。15年振りの勢ぞろいでファンも沸き立ち、新譜から2曲が映画のメインテーマに使われるなど話題が多くなる。
しかし2011年に再びロビーが脱退。今回は仲違いではなく、いつでも再加入できる状況とのこと。
と思ったらいつの間にかそんな話はどこへやら、各種イベントにロビーはテイク・ザットとして普通に参加していた。
2012年、ロンドンオリンピックの閉会式で「Rule The World」をロビー抜きでパフォーマンス。約一週間前にゲイリーの第四子が死産になり出演が危ぶまれたが、本人の希望により出演となった。
以降はそれぞれソロ活動はテレビ出演に励んでいたが、2013年後半から新譜の噂が出始める。
2014年、4年ぶりのアルバムリリースが発表される数日前にジェイソン・オレンジの脱退が発表。「みんながアルバムに向けて音楽を作っているが、そこに参加したいとは思わなくなった」というのが公式発表コメント。新譜はゲイリー・マーク・ハワードの3人体制。新譜には再び映画のメインテーマ曲が収録。
2015年9月に一週間限定で東京・大阪など各都市で、6月のロンドン・O2アリーナでのライブが映画館で上映された。
現在国内ツアーを終えヨーロッパツアー中。今年中に新曲発表予定。
エピソード
- 90年代のTake Thatを知っている人からしたら「露出度高い服で踊りまくってるアイドルだろwww」、再結成後からファンになった人からすれば「バラード多めな歌手?もしくはアイドル?いやでもそんなに踊らないしな」とイメージのズレが大きい。本人たちは90年代のノリをネタ扱いしており、特に黒歴史にはしていない。
- 当時のイメージ戦略はマネージャーだったナイジェル・マーティン=スミスによるもの。あまりのゲイっぽさに「こいつらもしかして」「というかマネージャーがゲイなんじゃ」と色々言われていたが結局謎のまま解散。なお現在マーティン=スミスはゲイクラブの経営者である辺りから推測してうわっ何をするやめろ!
- 「恋人は作るな、酒もやるな、煙草も吸うな」というよくあるアイドルの決まりに縛られていたが、2005年のドキュメンタリーでロビーとハワードが全てやっていたことを暴露。ロビーの薬物中毒は以前から有名だったが。
- 解散前のアイドル時代を黒歴史にしていないとはいっても、5人のトラウマと化していることは事実である。どこに行ってもファンがいる、好きでもない曲を歌う、笑いたくないのに笑わなければいけないなど、どの国もアイドルは大変である。
- ソロが大成功したロビーだが、本当は一人ぼっちの活動が寂しかったことを明かしている。
- 再結成後のアルバム『Beautiful World』『The Circus』『Progress』はどれも年末に発売されているが、全てイギリス年間アルバムチャートの1位を獲得している。『III』無念。
- 現在全員が40代。まさしくおっさんの人気に嫉妬である。
- 2015年現在5人中4人が既婚者で子持ち。だがアイドルだ。
- アイドルだった昔から音楽性も評価されており、同業者のファンも多い。ワン・ダイレクションを始めとしたボーイバンドの後輩たちは勿論、有名なのはロックバンドColdplayのボーカル、クリス・マーティンはゲイリーに憧れライブで何度もテイク・ザットの曲を演奏するほどのファン。
関連動画
関連商品
再結成後のシングルジャケットが中々凝っていて面白いので、amazonあたりで調べると楽しいかもしれない。
「ロビーが復帰して音楽性が変わって複雑…」と嘆いている方はこちらのドキュメンタリーを隅から隅までご覧下さい。
関連項目
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