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The Tower(ザ・タワー)とは、高層ビル経営シミュレーションゲーム（ミニスケープ）のシリーズである。開発メーカーはオープンブック及びビバリウム。
概要
生み出したのは現オープンブック社長、斉藤由多加。自宅マンションの1階で上階行きのボタンを押した際に、4階と7階で待機していたエレベーターのうち、より遠いはずの7階の方が降りてきたことに着想を得て開発されたゲームである。
初出は1994年にマッキントッシュ向けソフトウェアの『Tower』。このバージョンは『シムシティ』シリーズを生み出したMAXIS社により『Sim Tower』の名称で海外でも発売されていた。
本作は1995年に全米ソフトウェア・パブリッシャーズ協会よりCodies賞を受賞し、「ベストシミュレーション・オブ・ザ・イヤー」に選出された。
その後アッパーバージョンがMacとWindowsで同時に開発されたり、セガサターンや3DOにも移植された。
プレイステーションにも『ボーナスエディション』の名称を冠して移植され、1998年には続編である『The Tower II』が開発された。
IIの発売以降、しばらく新作の発表はなかったが、2005年ビバリウムよりゲームボーイアドバンス版『ザ・タワーSP』が発売。以降はニンテンドーDSや、iPhone等の携帯ハード向けのソフトが開発されていた。
ビバリウムとオープンブックの合併後、ホームページの製品情報に項目が消え、AppStoreからも購入が不可能な状況になったが、2016年12月10日。64ビットに対応して復活した。
ビルの外観を眺めるモードや、プレステ版ではビル内部を実際に歩き回ることができる機能がついている。ビルの外壁に設置できる大型モニタからはかなり本格的なCMを流すことが可能。
また家庭用移植版ではアイテムを調べると、そこで生活する利用客の姿を眺められるが、レストランの一つ『ラーメン屋』には、閉店後に幽霊が現れたり、映画館では、上映作品(ギャグ的なものが多い)を見ることもできる。
ルール
プレイヤーはビルの経営者となって、『テナント』と呼ばれるオフィスやホテルなどのアイテムを設置、人口を増やしビルを拡大させていく。
ビルの断面図を横視点で眺め、アイテムを上階に積み上げたり、横に拡張していく積み木のような感覚の操作方法がとられる。
ビルの成長度は星の数で表現され(ゲーム内では『グレード』と称される)、スタート時は一つ星。そこからビル人口を増やし、かつ各グレードの昇格条件(特定のアイテムを設置すること)を満たしていくことでグレードを上げていき、最終的に最上級のグレード『The Tower』を目指す。
利用客は、特定のテナントに所属する『住人』と、外部からビルを利用する『一般客』の2つに分かれる。ビル内にテナントを設置すると、そのテナントの利用を目的とする利用客がビル内を移動する。
テナントへの移動には時間に応じたストレスがかかり、到達が困難な場所を利用する利用客は、それだけ多くのストレスを抱える。利用客の総合的なストレスがテナントの評価へとつながり、評価が良ければ住人は利用を続けるし、一般客も多く流入して大盛況となるが、評価が下がるとテナントから住人が退去する危険が出る。
また、住人は交通量が多かったり他テナントの騒音を嫌うなどの住環境にも敏感で、これらもテナント評価を左右させる。
ゲーム内の時間進行は1日24時間、3日(平日1日目、平日2日目、休日)で一つの季節となり、四つの季節を経て一年を巡る。休日はオフィス住人が出勤しないが、商業施設を利用する一般客が増加。逆に雨や雪などの悪天候の日は、商業施設を利用する一般客が少なくなってしまう。
ビル運営資金はテナントの賃料や売上金が収入としてまかなわれる。移動設備等には維持費がかかり、それが支出となり収入とともに季節の始めに支払われる。赤字とならないよう予算はこまめにチェックする必要がある。
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