This is the Policeはアドベンチャー/ストラテジーゲーム。Kickstarterのクラウドファウンディングで集めた資金を元手に開発された。プレイヤーは腐敗した警察長となり、退職までの180日間で50万ドルを稼ぐことを目指す。
概要
開発元 | Weappy Studio | |
販売元 | THQ Nordic Euro Video Median |
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販売方法 | ダウンロード | |
プラットフォーム | Windows / MAC /Linux iOS / Android PS4 / Xbox One |
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発売日 | PC | 2016年8月3日 |
家庭用 | 未定 | |
ジャンル | アドベンチャー ストラテジー |
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価格 | \1.480 (Steam) |
本作はアメリカの地方都市であるフリーバーグ市 (Freeburg)[1]が舞台。プレイヤーはフリーバーグ市警察のジャック・ボイド警察長となり、警察組織の運営をしていく。ゲームとしては、アドベンチャーとストラテジーの両要素を備えたものになっている。
本作の特徴として挙げられるのは、主人公のボイド警察長が腐敗していること。そんな彼は、市長から突きつけられた半年後の解任までに、50万ドルの退職金を自主的に稼ぐことを目標としている。よってプレイヤーは警察をただ運営して行くのではなく、違法な手段をも尽くして50万ドルを稼がなくてはならない。警察長としての権限を最大限に活かし、押収品のマフィアへの横流し、私的な依頼に対する警察官の派遣と謝礼の受け取り、そして犯罪組織への加担もしていく。一方で警察本来の業務も疎かにはできない。日々発生する事件への対応警察官の人事、捜査の監督、市への予算拡大要求といったこともこなしていく。
またアドベンチャーパートでは、マスコミへの対処や裏社会や市とのやり取りを通じ、ボイドの身の振り方も決めていく。ここでどう対処するかがゲームの展開にも関わる。
登場人物
フリーバーグ市警察
主人公が指揮監督するフリーバーグ市の警察。アメリカの地方都市では良くある、警察本部が唯一の警察署という組織である。よって警察長は警察署長の役割を兼任しており、ボイドは市との予算交渉や人事など本部長の仕事と、事件対処における指揮監督という警察署長の仕事、この両方をこなさなければならない。
この項目ではシステムの説明も兼ねて、フリーバーグ市警察について記述していく。
事件への対処
勤務が開始すると、市民から911通報が入ってくる。事件の内容は強盗、銃撃戦、不審者、不審物など様々。この時にすべき事はディスパッチで、当番についているパトロール警官を派遣し処理させる。現場に派遣した警察官は、帰署するまで次の事件に対処することはできない。
事件によっては現場から指示を求めてくる事もあり、その時は表示される選択肢から最良の結果に繋がりそうなものを指示していく。最良の結果とは「被疑者を検挙し、警察官と市民が無事であること」。また大きな事件の場合、現場から支援要請が出されることもあり、待機中の警察官を追加派遣することができる。要請を拒否することもできるが、大抵は良い結果にはならない。
パトロール隊への応援要員として、SWATと護送車を派遣することも可能。但しこれらが使える事件は限られている。
誤報
通報者の勘違いや警報装置の誤作動による誤報がある。誤報は全くの空振りではあるものの、後述するSWATの使用回数制限には引っかからない。
私的な依頼
警察官を派遣するのは公的な事件だけとは限らない。市民や犯罪組織から私的な形で依頼が来ることもある。自主的に50万ドルの退職金を得るためには、こういった依頼をこなしていく事も重要である。
押収物
事件を解決すると、現場でコカインや銃器を押収することがある。これらは犯罪組織の横流しすることが可能で、売上は50万ドルへの道への足しになる。横流しをした場合、全てを自分のものとするか、それとも半分を部下へ分け前を与えるかは警察長の裁量。部下の離反を防ぐためには、分け前を与えた方が良いだろう。
人事
警察官の勤務評価は数字で表され、数字が大きいほど優秀な警察官と言うこと。もちろん、中にはそうでない者もいる。自分の警察に相応しくない者を分限処分にすることは可能だが、合法的に解雇できる回数には限りがある。非合法な解雇も可能だが、これは警察長の首を締めることにもなりかねない。
ステータス
個々の警察官にはステータスのパラメータがある。☆で示される能力値、疲労度、その他のステータス異常など。能力値が高い警察官ほど、事件への対処や捜査で成功する確率が高い。だが疲労が嵩むと本来の力を発揮することができなる。また、特に注意が必要なのはステータス異常。例えば酒気帯びのパトロール隊員を現場へ派遣すると、高い確率で交通事故を起こし殉職してしまう。
能力値は事件への対処が成功することで増加し、失敗することで減少していく。また疲労度は休みを取ると回復する。
警察官の勤務体制
パトロール隊と刑事は、シフトAとシフトBのいずれかに勤務当番につく。AとBは1日交代で勤務しており、シフトに入った者は翌日は非番となる。警察官の 中には休暇を願い出るものもいるが、それを認めるかどうかは警察長の裁量権。翌日の出勤の代わりに休暇を認めることも可能となっている。途中で人員が減るなどした場合、シフト変更も可能となっている。
いずれかのシフトに人数が偏ると、別の当番隊が勤務の時に人のやりくりが難しくなる。シフト変更や、雇用時の配属を考慮しよう。
定員
パトロール隊と刑事それぞれに定員があり、それを超えて警察官を雇用する事はできない。また市は予算削減を目的とし、しばしば定員削減を警察長に要求してくる。その場合はパトロールか刑事、いずれかから削減しなくてはならない。逆に警察長から定員増を要求することもできるが、簡単には通らないのが常である。
訓練による能力の向上
警察官を警察学校に派遣することで、能力を底上げすることができる。但しその費用が警察の正規の予算から支払われることはなく、何故か警察長の私的な年金基金から支出される。
殉職
警察官の職務は危険なので、時に殉職に至る場合もある。殉職者が出ても補充は効くが、能力の高いものを代わりとなるのは容易ではない。手塩にかけて育てた部下が殉職すると、心情的にも打算的にも泣けて来る。
警察官を英雄に
犯罪組織に$1,000支払うと、1度に3人までの警察官を英雄にしてくれる。分限処分でもなく、非合法な解雇でもなく、彼らは英雄として賞賛され警察から去っていく。その費用を公的な予算から支出することはできず、ボイド警察長の私的な退職基金から支払わなくてはならない。だがより大きな利得の為には、必要経費を惜しむ事はでき無いだろう。
市警の部隊
パトロール隊
制服警官の部隊。911への通報があると、パトカーで急行して対処する。進行中の事件への対処は彼らの仕事であり、パトロール隊の派遣無しに対処をする事はできない。
刑事
継続的に事件を捜査する刑事。既に起こってしまった事件を捜査し、証拠を集めていく。即応部隊ではないものの、捜査途上で殉職する事もある。
SWAT
パトロール隊や刑事を支援する特殊部隊のSWAT。現在の当番隊が何れのシフトであっても必ずいる。重大な事件において、SWATの支援無しに対処するのは無謀と言えるだろう。但し現場でなんらかの執行を行って成功すると、その日は再度使用する事はできない。犯人が逃亡した場合は再度使う事ができる。またSWATのみで事件への対処はできない。
護送車
多数の被疑者逮捕が見込まれる事件では、護送車を随伴させることができる。SWATと同じく、護送車のみの単独派遣はできない。
監査
連邦政府は市警察へエージェントを月1回派遣し、警察業務に対する監査を行う。監査期間中は制服警官や刑事に対して聴取が行われる。聴取を受ける者は当番中に呼び出しを受け、その日と次回の当番日は通常勤務から外れてしまう。不必要な制圧行動など監査で問題が発覚した場合、ボイドの銀行口座の25%が罰金として徴収される。
裁判所の聴聞
フリーバーグ市では、しばしば市役所周辺で大規模な集会が行われる。アフリカ系市民の権利集会、LGBTの権利集会、退役軍人による抗議集会など。警察はここへパトロール隊やSWATを派遣するのだが、その際に鎮圧・強制解散(Use Force)をするか否かが選択できる。鎮圧した場合、裁判所は警察長に対し聴聞を行い、警察の行動が適正であったかどうかを審理する。
警察長としては鎮圧した上で、裁判所に「必要な鎮圧行動だった」「集会を行った人々に対する悪意は無い」「市長ではなく警察の責任で行った」ことを説明しなければならない。
外部協力者
組織管理メニュー(Affairs)では、当初は市警察の人事や捜査状況の管理、市役所への定員拡大やSWATの装備充実といったことしか出来ない。だが物語を進めていき彼らに便宜を図ることで、外部協力者へ様々な依頼をすることができるようになる。何れも相応の対価が必要にはなるが、通常では出来ないことも出来るようになる。
犯罪組織
企業
ボイド警察長と癒着している企業。警官向けパーティーの開催、警官や刑事の定員の増加、秘密口座との資金移動を依頼出来る。秘密口座に移された金は外部に悟られることがなく、先述の監査で罰金徴収による被害を制限できる。
教会
当地を教区とする教会。様々な宗教行事が執り行ってくれる[2]。
労働組合
労働組合は情報提供をしてくれたり、また市へ圧力をかけて、市から警察に対して警官派遣をさせないようにしてくれる。
関連動画
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外部リンク
関連項目
脚注
- *同名の自治体はイリノイ州やミネソタ州など5州に実在するが、本作のフリーバーグがどの州かは明らかではないされていない。アニメ「シンプソンズ」の舞台となるスプリングフィールドと同じく、いかにもアメリカの自治体名としてありそうな言葉ということ。
- *幾つか試したが、編集者は効果を確認できていない。
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