「鉄血潜水艦U-73、数々の出撃任務をこなしてきた、鉄血の狼たちのリーダーよ!」
U-73(アズールレーン)とは、STGアプリゲーム『アズールレーン』に登場するキャラクター。ナチスドイツ軍が建造した潜水艦「U-73」をモチーフにしたKAN-SENである。
任務が来たのね。指揮官、一緒にこなそう!(概要)
KAN-SEN名 | |
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U-73 KMS U-73 |
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基本情報 | |
所属 | 鉄血 |
艦種 | 潜水艦 |
レアリティ | SR |
CV | - |
イラスト | 夜ノみつき |
艦歴 | |
国籍 | ドイツ |
出身地 | ブレーメン州, フェーゲザック |
造船所 | ブレーマー・ヴルカン造船所 |
艦級 | VIIB型潜水艦 |
進水日 | 1940年7月27日 |
就役 | 1940年-1943年(ナチスドイツ軍) |
最期 | 1943年12月16日(沈没) |
備考 | |
数々のウルフパックに参加したためか、なんとなく頼れるお姉ちゃん(っぽい)一面が垣間見える… が、ほかのUボートと比べると別にそこまで大人っぽくはない。
鉄血陣営に所属する潜水艦。UボートとしてはU-556に続いて5隻目となる。
2019年5月23日より開催されたイベント「黒鉄の楽章、誓いの海」で実装されたKAN-SENであり、当該のイベント建造でのみ入手が可能。例のごとく建造沼が生じやすいレアリティSRであるため、手に入らない人はとことん手に入らない。勢い余って明石のお世話になる、なんてことがないように注意したい。
うん?私が助けになれることはある?なんでも言ってごらん?(容姿・性格)
アズールレーンにおいてはあまり見かけない黒髪ロングの少女。気前のいい快活なお姉さん気質であり、普段は他のKAN-SENの相談役となることが多いらしい。本人も人の悩み事を解決するのは面白いらしく、お悩み相談室を開こうかなどと考えていたりもする。もちろん指揮官に対しても何かと世話焼きで、落ち込んでいる時は慰めたり、グイグイと腕を引っ張っていくような頼もしい性格をしている。
そんな彼女の容姿は、腹部と腰部を大きく切り取った網目状とも言うべき黒色ボディスーツを着用し、その上に灰色のジャケットを羽織っているという出で立ち。背後になびく金縁黒色の大きな十字ペンダント(騎士十字勲章)が特徴的。跨っているボートは鉄血KAN-SENの例に漏れず、魚型のメカメカしいものである。ちなみにこの魚型ボートは水上バイクにも変形可能らしく、一度爆走してみたいとのこと。ジャマイカやハーミーズとの水上レースに期待。
実装と同時に始まったミニイベントの任務をクリアすることで、着せ替え「理科実験タイム!」を入手可能。当該イベントで意外にも理系キャラであることが判明し、演習用魚雷をキャンディに変える実験(いわゆる装備外装のこと。実は食べ物系外装は食べられるらしい)を行って学園の理科実験室を爆破している。その後マッドサイエンティスト夕張のアドバイスを受け、見事に「クリスマスのステーキ魚雷」なるものを完成。夕張を「先生」と呼び師事することとなった。なお、当着せ替えのSDはなかなかコミカルな動きを見せてくれる。入手したら是非寮舎に入れてみよう。
狼を率いるもの、それが私!(性能)
史実を反映した空母特効スキルを持つ潜水艦。レアリティSRのUボートの中では、雷装が他より20高いという特徴を持つ。しかしスキルの特効対象が出現場所が限定される空母限定であるため、軽巡洋艦特効スキルを持つU-557の方が総ダメージが大きくなりやすい。レアリティSSR潜水艦のU-81をダウングレードさせた廉価版とも言える性能だが、そのU-81との相性が抜群であるため、同時に出撃させるとかなりの支援効果が期待できる。
スキル1「空母ハンター」は敵空母へのダメージを上昇させるスキル。空母が出てくる海域は一部に限られるために汎用性は低いが、艦載機地獄になる12章以降ではU-81と共に大きな活躍が期待できる。
スキル2「ウルフパック」は同じ艦隊にいる鉄血潜水艦の数に応じたバフが自身にかかるスキル。現状ではU-47を除く鉄血潜水艦が共通で持つスキルであるため、鉄血潜水艦同士で組ませることこそが、彼女らを最大限に活かせる編成である。
Wolfsrudeltaktik(ウォルフスルタクティク)、発動ッ!
元ネタはナチスドイツ海軍が誇る潜水艦「Uボート」シリーズの一隻「U-73」。ブレーメン州のフェーゲザックに所在した「ブレーマー・ヴルカン造船所」に対し1938年6月2日に発注され、1939年11月5日に起工、1940年7月27日に進水。同年1940年9月30日に竣工し、訓練と整備を経て1941年2月8日より任務に携わった。U-73が行った任務を以下に簡単に記載する。
- 第1回哨戒任務
1941年2月8日にドイツのヘルゴラント島を出港。ノルウェー沿岸沿いに進みながらフェロー諸島を経てアイスランドに航行。2月23日にナチスドイツの航空団が敵輸送船団を発見した知らせを受け、Uボート5隻からなる群狼作戦(英語:Wolfpack, ドイツ語:Wolfsrudeltaktik)に参加。目標であるOB288船団の捜索にあたった。U-73が一時的に船団に接触したことで航路を割り出した一同は、2月24日にUボート3隻(U-73、U-69、U-96)にイタリア潜水艦「ミケーレ・ビアンキ(Michele Bianchi)」、「マルチェロ(Marcello)」を加えて船団を襲撃。U-73は船団の一隻であるイギリス貨物船ウェインゲートを撃沈した。
- 第2回哨戒任務
1941年3月25日にフランスのロリアンを出港。アイスランド南西にて他のUボートと共に群狼作戦を実施する。4月1日に僚艦のU-76がグリーンランド南方でイギリス本土へ向かう途中の敵船団を発見し、翌日から包囲作戦を開始。4月3日に商船ウェストプール、商船インディアー、油槽船ブリティッシュ・ヴァイカウント、貨物船アセニックを立て続けに撃沈した。最終的に6隻の撃沈の成功し、そのうちの3隻はU-73の手柄によるものだった。
その後U-73はイギリスのロックオール島の南西付近にて、貨物船エンパイア・エンデュラスを補足。そのまま魚雷で撃沈し、積載されていた2隻の巡視船諸共水底へと葬った。
- 第3~5回哨戒任務
1941年5月20日にフランスのサン・ナゼールを出撃し中部大西洋に進出。5月24日、巡洋戦艦フッドの仇を討たんと迫るイギリス軍から逃走し続けるビスマルクを支援するべく参集の命を受けたU-73は、他のUボートと共に哨戒線の構築を開始。しかし悪天候に見舞われ、集結が大幅に遅れることになる。日付が変わった25日深夜にイギリス軍に抵抗するビスマルクを発見し、U-556を含むUボートが急派される。しかし一番先に到着したU-556は魚雷を撃ち尽くしており、支援攻撃が不可能。他のUボートも悪天候で艤装が使えなかったり、燃料不足で脱落したりと大半が戦闘できない状態になっていた。
5月26日の夜にU-73は現場に到着。風速9mの強風により照準が定まらない中、2発の魚雷を発射するも命中せず。嵐のせいでU-73もU-556も手出しができないまま、ビスマルクは圧倒的優勢のイギリス軍により蹂躙され、5月27日午前10時40分についに沈没した。その後Uボート達はビスマルクの船員を救助しようとするも、イギリス艦艇の警報を受けて救助を一時断念。再開したときには生存は絶望的な状況になっており、捜索中止の命を受けるまでに救助できたのは乗員2065名中、たったの5名のみであった。
- 第6回哨戒任務
1942年1月3日に出港。地中海に進出するために1月13日深夜から最大の難所であるジブラルタル海峡に突入した。対岸の幅が狭く、イギリス艦艇と哨戒機がごまんといて逃げ場がないという絶望的な環境であったが、U-73は自身の静音機能を存分に発揮して翌1月14日に無事海峡を突破。地中海に展開するドイツ・アフリカ軍団の支援へと向かった。
1月31日にイタリアのメッシーナを出港したU-73はリビアのキレナイカ地方へと向かい、都市トブルクで補給中のイギリス船団を襲撃。敵駆逐艦2隻を撃沈したと報告するが、戦後の調査では撃沈を証明する記録は残されていない。
- 第7回哨戒任務
1942年3月11日にイタリアのラ・スペツィアを出港し、リビアの沿岸を航行。3月20日にイタリア軍がイギリスの輸送船団であるMW10船団を発見したことを受け、共同作戦を展開して船団の4隻を撃沈。しかしその2日後の3月22日、リビアのデルナから北西へ50海里の地点でイギリス空軍の飛行隊であるブリストル・ブレニムの襲撃を受ける。4発の250ポンド爆弾を受けて一時航行不能になり窮地に立たされるが、人力操舵で離脱に成功する。一旦メッシーナに退却し、応急修理を受けた後にラ・スペツィアに帰還。4ヶ月に及ぶ修理と船体の改良を受けることになった。
- 第8回哨戒任務
1942年8月5日にラ・スペツィアを出港。北アフリカ沿岸を航行するアメリカ軍への攻撃任務に向かう途中、イギリス軍のマルタ島への補給作戦(ペデスタル作戦)の阻止任務に参加。無理な出撃が祟って機器が故障したり、新人乗組員達が慣れない閉所での生活でストレスを抱え病気になったりとトラブルに見舞われるも、8月10日に敵船団の補足の知らせを受けて行動を開始した。僚艦にU-331がいたが、ハドソン爆撃機の襲撃を受けて損傷し脱落。U-73は単艦でイギリスの大規模船団に立ち向かうことになる。
8月11日にU-73は輸送任務中のイギリス空母「イーグル(HMS Eagle)」を発見。その時イーグルは独伊軍の哨戒機に発見されたことで厳戒態勢を敷いており、戦闘機を飛ばした上で更に多数の戦艦と巡洋艦を周囲に展開させ、厳重な警護に当たらせていた。しかし駆逐艦は少ないなど対潜警戒は疎かになっており、U-73はその実情を看破して待ち伏せ潜行に入る。
その日の正午頃にU-73は敵船団の接近を探知。接近してくる駆逐艦をやり過ごし、続いてやってきたイーグルを潜望鏡で確認、攻撃態勢に入る。U-73は敵駆逐艦の防衛線に入り込み、イーグル船体の脇腹目掛けて4本の魚雷を発射した。魚雷の直撃を受けたイーグルは瞬く間に傾斜をし始め、積載していた戦闘機が次々と海に落下。被害拡大の速さに乗組員は何もすることができず、イーグルは被雷からわずか8分で沈没した。その後イーグルの沈没を知った敵駆逐艦が爆雷投射を始めたが、それより早くU-73は潜航し身を潜める。夥しい数の爆雷の爆発を受けてU-73から燃料が漏れ出し位置が特定されるかと思われたが、幸いにもイーグルから漏れ出した重油がカモフラージュとなったため発見されなかった。
その後敵駆逐艦がU-73の発見を諦めて海域から去った後、U-73は浮上してイタリア軍へと向けてイーグル撃沈の知らせを報告。U-73の戦果は国営ドイツ放送の臨時ニュースで紹介され、後にU-73の艦長だったヘルムート・ローゼンバウム少佐が騎士十字勲章を授与された。
- 第9回哨戒任務
1942年10月20日にラ・スペツィアを出港し地中海方面へと進出。11月8日に連合軍がトーチ作戦が発動し、モロッコとアルジェリアへの侵攻を開始する。知らせを受けたUボート達はすぐさま現場海域に急行。イタリアの潜水艦も交えての迎撃体制を整えた。連合軍の警備網を潜り抜けつつ、敵潜水艦からの攻撃を回避しながら、11月10日にU-73はイギリスの戦艦ロドニーを発見。ロドニー目掛けて4本の魚雷を発射するも命中させることはできなかった。その後U-73は何度か連合軍に発見されて危機に陥るが、全て乗り越えて敵船の撃沈やヴィシーフランスの破壊工作員の輸送などを達成。最終的な戦果は撃沈15隻、損傷6隻となった。
- 第10~11回哨戒任務
1942年11月30日にラ・スペツィアを出港。獲物を求めて探し回ったが、12月5日に空襲を受け大きく損傷。帰投を余儀なくされる。気を取り直して12月23日に再出撃し、地中海方面へと進出。ところが12月27日に敵レーダーに探知され、対潜攻撃を得意とするウェリントン爆撃機の襲撃を受ける。数々のUボートを沈めてきた爆撃機を前に、U-73は対空攻撃による迎撃を開始。幸運にも敵機のエンジンに命中したことで、ウェリントン爆撃機はそのまま海面に墜落、U-73は窮地を脱した。その後アメリカ軍が占領するアルジェリアのオラン方面へと航行。1943年1月1日にアメリカ貨物船アーサー・ミドルトンの撃沈に成功している。
- 第12~14回哨戒任務
連合軍のハスキー作戦に対抗するために出港。6月21日にアルジェリアのオラン沖でイギリス貨物船ブリンクバーンを撃沈。6月27日にはイギリス軍の艦隊給油艦アビーデールを大破させ、連合軍の侵攻を鈍らせることに成功する。しかし船体に深刻な障害が発生にやむなく帰投。イタリアの敗北がほぼ確定したことを受け、U-73はフランスのトゥーロンに移動した。
1943年8月8日にトゥーロンを出港、シチリア島へ向けて航行する。イタリアのブローロ沖にて2隻の駆逐艦に護衛された巡洋艦を発見。ポートランド級と判断して雷撃を行い2本を命中させた。ところがこの巡洋艦はポートランド級ではなく、シチリア島への上陸作戦支援していたアメリカの軽巡洋艦「フィラデルフィア(USS Philadelphia,CL-41)」であった。魚雷の直撃を受けるもフィラデルフィアは沈没を免れ、U-73は撃沈に失敗。しかし連合軍からの反撃がなかったことから、そのまま離脱してメッシーナへと帰投した。
1943年10月5日に再びトゥーロンを出港。フランス人工作員を当時イギリス領だった南アフリカのケープタウンに送り届ける。その後トゥーロンに戻って哨戒任務に当たるが、イギリス潜水艦「アルチメイタム(HMS Ultimatum)」に発見され雷撃を受ける。アルチメイタムは敵潜水艦を撃沈したと判断したがこれは誤認であり、U-73は魚雷を回避して海域を離脱した。
- 第15回哨戒任務
1943年12月16日、運命の日。オラン沖で哨戒任務に当たっていたU-73は敵輸送船団を発見。船団に向けて3本の魚雷を発射し、アメリカ貨物船ジョン・S・コブリーを損傷させる。しかし運悪くアメリカ駆逐艦「ニブラック(USS Niblack,DD-424)」、「ラドロー(USS Ludlow, DD-438)」に発見され、逃走した先で更に通報を受けてやってきた「ウルジー(USS Woolsey,DD-437)」、「トリペ(USS Trippe,DD-403)」、「エジソン(USS Edison,DD-439)」に鉢合わせてしまう。U-73は潜航してやり過ごそうとするが、整備不良による静音性の欠落により敵艦に探知され、爆雷投射の攻撃を受けて大きく損傷。潜行不能になったU-73は浮上して海面に出ると、果敢な乗組員達は重機関銃の持ち出して敵艦へと銃撃。激しい銃撃戦の末に34名が捕縛され、16名が戦死した。駆逐艦の砲撃を受けて満身創痍となったU-73はそのまま沈没。沈没した海域は皮肉にも、かつて自身が葬ったイギリス空母イーグルが眠る場所だった。
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関連項目
- アズールレーン
- アズールレーンのKAN-SEN一覧
- レッドアクシズ/鉄血
- 潜水艦
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