U.S.S.エンタープライズ(U.S.S. ENTERPRISE)とは、『スタートレック』シリーズに登場する宇宙艦である。
概要
宇宙艦隊所属艦船登録番号NCC-1701、惑星連邦艦隊旗艦。USSエンタープライズからUSSエンタープライズJ(あくまでもUSSエンタープライズA~Jの本来の艦名はUSSエンタープライズである)までの11艦が23世紀から26世紀において世代を重ねながら航行してきた。
艦名の意味は「冒険心」「仲間」など。
共通して独特のデザインを持っており、円盤状の「第1船体」(円盤部)と紡錘状の「第2船体」(機関部)を「ドーサルネック」で繋ぎ、第2船体後部から伸びた2本の「パイロン」の先端に それぞれ「ワープ・ナセル」がある。
また、宇宙艦隊の船には様々なデザインが存在するがエンタープライズの基本シルエットは変えてはならないというルールがある。唯一の例外は可能性の未来に存在したドレッドノート型エンタープライズD。
艦の周囲に張り巡らされたディフレクター・シールド(防御スクリーン)で宇宙塵や敵の攻撃から艦を防御するほか、フェイザー(位相光線砲)や、光子魚雷で武装している為、高い自衛能力を持っている。
しかし、そうした装備を無力化されたり、敵が更に強力なテクノロジーを有している事も多い。
沈没や大破、老朽化による世代交代によって代替わりをし、2艦目以降宇宙艦隊所属艦船登録番号の末尾にAからのアルファベットが付くようになる。また、艦を区別する為に各エンタープライズはそのアルファベットで呼ばれることがある。
(例:U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-Aなら「エンタープライズA」または「A型エンタープライズ」と呼ばれる)
この慣例は宇宙艦隊の中でもエンタープライズに限定される措置で艦の喪失に伴い次世代艦として名前を引き継いでも番号末尾にアルファベットが追加されることはない。
(例:U.S.S.イントレピッド NCC-1631→NCC-38907→NCC-74000)
しかし25世紀を舞台にしたスタートレックオンラインではエンタープライズDのピカード艦長がかつて指揮したコンステレーション級U.S.S.スターゲイザー NCC-2893の後継艦としてスターゲイザー級ネームシップU.S.S.スターゲイザー NCC-2893-AがNPC艦として登場する。これのみが例外かどうかは不明。
この命名法則も色んな作品でオマージュされ、有名所では機動戦艦ナデシコのナデシコB、ナデシコCがこれに当たる。
惑星連邦宇宙艦隊の旗艦なだけあって非常に優秀なクルーが多く、何かトラブルが起きても、機関部主任を始めとしたクルーの秀逸な発想で切り抜けることが多い。とりわけ、機関主任は技術分野に秀でた能力を持っているので歴代艦長は機関部主任に「なんとかしろ!」と命令することが多い不思議。そして、機関主任もなんとかしてしまう事も多い不思議。この他、ナビゲーション部門担当や戦術主任も各分野で優秀なのでトラブル解決のアイデアを出したり解決することが多い。
また、U.S.S.エンタープライズに限った話ではないが、艦が多大なダメージを受けるとコンソールパネルが爆発し、ブリッジクルー等が死傷する事が多い。これは俗に殺人コンソールと呼ばれる。これは、艦の反応を素早くする為に艦内にはプラズマが巡っており、破損によってそれが逆流し、コンソールパネルで爆発するためである。この殺人コンソールが大活躍し始めるのはなんと劇場版2作目からと意外と遅め。
艦種及び歴代艦長は以下の通りである。
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701 - ロバート・エイプリル、クリストファー・パイク、ジェイムズ・T・カーク、ウィラード・デッカー、スポック
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701(KT) - クリストファー・パイク、ジェイムズ=タイベリアス・カーク
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-A / USSエンタープライズA - ジェイムズ・T・カーク、スポック
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-A(KT)/USSエンタープライズA-ジェイムズ=タイベリアス・カーク
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-B/ USSエンタープライズB - ジョン・ハリマン
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-C / USSエンタープライズC - レイチェル・ギャレット
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-D/ USSエンタープライズD - ジャン=リュック・ピカード、ウィリアム・T・ライカー、エドワード・ジェリコ
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-E/ USSエンタープライズE - ジャン=リュック・ピカード、ウォーフ、データ(B-4)(オンラインの設定)
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-F/USSエンタープライズF-ヴァケル・ショーン、エリザベス•シェルビー
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-G/USSエンタープライズG_セブン・オブ・ナイン(アニカ•ハンセン)
※KT=ケルヴィン・タイムライン。2009年公開の映画「スター・トレック」で発生した新たな時間軸。これに対し「スタートレック(宇宙大作戦)」から連なる時間軸はプライム・タイムライン=PTと呼ばれる。
惑星連邦発足以前に、地球初の深宇宙探査船として旅立ったこの船も同じ名前を持っていた。
又、スペース・シャトル・オービター1号機であるスペース・シャトル・エンタープライズは、熱狂的なスタートレックファンの投書によって命名されたものである。
試作スペース・シャトルOV-101は進空した1976年がアメリカ独立200周年に当たったことから「コンスティテューション(憲法)」と命名される筈だったが、スペース・シャトルの名前を替えてくれたことに対する礼として、NCC-1701・USSエンタープライズは『コンスティテューション級』の艦である、ということになったそうな。この際、NASA側は「このスペースシャトルは宇宙にはいかないけど構わないのか?」と問うていた。
各艦概要と解説
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701
主な登場作品:スタートレック(宇宙大作戦)(これ以外にも他シリーズでの客演多数)
艦級:コンスティテューション級
就役:2245年
解説:所謂、初代エンタープライズ。劇中でもこの呼称現実でも基本的に「初代エンタープライズ」はこの船を指す。
歴史上は惑星連合時代のエンタープライズ NX-01以来のエンタープライズで命名式には船長だったジョナサン・アーチャー提督も招かれていた。ロバート・エイプリル、クリストファー・パイク両船長の指揮を経て、カーク船長の指揮の元、五年間の調査飛行(ファイブ・イヤーズ・ミッション)を達成し、宇宙艦隊の歴史に名を刻む。その功績を讃えて宇宙艦隊のロゴマークはエンタープライズのロゴとなり統一された。ファイブ・イヤーズ・ミッション後、老朽化によって退役予定だったが一年半にも及ぶ近代化改修が行われた。
「スタートレック:ディスカバリー」ではパイク船長時代のこの船が第一シーズンラストに登場した。この際デザインが多少アレンジされていた。
余談だが、この船のデザインを逆さまにしたものが色んな物にアレンジされていたりする(例:機動戦士ガンダムに登場するムサイ級巡洋艦)。
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701(改装型)
登場作品:劇場版スタートレック
スタートレックⅡカーンの逆襲、
スタートレックⅢミスター・スポックを探せ!
艦級:コンスティテューション級(改装型)
就役:2272年~2285年
解説:「改装型エンタープライズ」と呼ばれる。ファイブ・イヤーズ・ミッション後、1年半に及ぶ新規建造にも匹敵する大改修を受けた初代エンタープライズ。見た目や性能は大きく異なっているが船自体は変わっていない。
劇場版スタートレックにおいて、ルート上の物体全てを消滅させながら地球に近づく謎の存在「ヴィジャー」を迎撃する為に提督となったカークに指揮にて出撃し、その脅威を取り除いた。(劇場版)
その後は宇宙艦隊アカデミーの練習艦としてスポック艦長の指揮下に入る。2285年、カーク査察の元、練習航海に出た所、カークへの復讐に燃えるカーン・ノニエン・シンが強奪したU.S.S.リライアント NCC-1864と戦闘となり中破しながら辛くも勝利するが、ジェネシス魚雷の爆発の影響から艦を救う為スポックが殉職する。尚、スポックの遺体は宇宙葬され新たに発生した惑星ジェネシスに流れ着いた。(Ⅱ)
地球に帰還し廃艦が決定されるが、スポックが生きている事を知ったカーク以下主要クルーによって修理されてない状態で強奪され、U.S.S.エクセルシオール NX-2000の追跡を受けるがスコット中佐の破壊工作でなんとかエクセルシオールを無力化し躱す。その後、惑星ジェネシス軌道上でクリンゴン艦バード・オブ・プレイと戦闘になるが、既に破損した状態かつ、防御スクリーンも張れず、クルーが殆どいない為すぐに直撃を受け戦闘不能となり、乗り込んできたクリンゴン人兵士を巻き添えにし自爆させられた。
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-A
登場作品:スタートレックⅣ故郷への長い道
スタートレックⅤ新たなる未知へ
スタートレックⅥ未知の世界 スター・トレック:ピカード - 艦級:コンスティテューション級(改装型)
就役:2286年~2293年
解説:「A型エンタープライズ」「エンタープライズA」と呼ばれる。劇場版4作目終盤にて登場し、宇宙艦強奪を行ったが、地球の危機を救った為、降格だけで済んだカーク大佐の乗艦として与えられた。元々同型艦で修理中だったU.S.S.ヨークタウン NCC-1717の船籍を変更し初代エンタープライズの船籍を引き継いだ。故に就役時点で中々老朽し、また地球を襲った脅威の影響であちこちにガタが来ていた為、機関長モンゴメリー・スコット中佐からは悪態をつかれていた。また、スポックの異母兄サイボック率いる敵に襲われ神が居る惑星を目指すことになったりする。(Ⅴ)
長年敵対関係だった惑星連邦とクリンゴン帝国の和平協定を結ぶ事件でエンタープライズの元主任操舵手のヒカル・スールー(翻訳版:ヒカル・カトウ)が艦長を務めるU.S.S.エクセルシオール NCC-2000と共に大きな役割を果たす。その後老朽化の為、退役。尚、カークの退役はこの艦の退役前らしく、カークの後任の指揮官は不明。退役後の25世紀においてはエイサンプライムの艦隊ミュージアムにて展示されている。
余談だが劇場版4作目ではタッチパネル式になった操作系統だが、5作目からは初代と同様のボタンレバー式に戻っていたり、一部艦内セットが同時製作されていたTVシリーズ「新スタートレック(TNG)」のエンタープライズDの使いまわしだったりする。
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-B
登場作品:スタートレック ジェネレーションズ
艦級:エクセルシオール級(改装型)
就役:2293年~2329年
解説:「B型エンタープライズ」「エンタープライズB」と呼ばれる。艦級はコンスティテューション級の次世代型で25世紀においても運用されているエクセルシオール級の改装型。
新スタートレック製作にあたって「エンタープライズBはエクセルシオール級」という設定があり、エンタープライズDの観察ラウンジの壁にあるレリーフにも描かれていたが細かいデザイン等はジェネレーションズ登場に当たって細かく設定された。和式便器スリッパを逆さまにしたような第二船体が特徴的。艦長はジョン・ハリマン大佐。就航式にて退役していたカーク大佐、元エンタープライズの機関主任チャーリー・スコット(原語版:モンゴメリー・スコット)大佐、元エンタープライズ主任ナビゲーターのパヴェル・チェコフ中佐を招いての地球から冥王星までの処女航海を行っていた所、エル・オーリア人難民を乗せた輸送船からの救難信号を受信し、救助に駆け付けるも輸送船を襲っていた謎のエネルギーリボンに自身も巻き込まれる。救出された難民の中には後にエンタープライズDに乗船するガイナンやエンタープライズD大破に大きく関係するトリアン・ソランも含まれていた。カーク大佐の活躍でどうにか脱出に成功するも、脱出時に船体が破損し、カーク大佐は宇宙に放り出されてしまい行方不明、殉職という不名誉な処女航海をしてしまった(実際カークはエネルギーリボンに取り込まれ生存し、2371年に戻ってくる)(ジェネレーションズ)。その後、退役までの間に142もの星系の探索と星図の作成を行い、さらに17の文明とのファーストコンタクトを成し遂げたとされている。
余談だが、主任操舵士は初代エンタープライズの操舵士だったヒカル・カトウ(原語版ヒカル・スールー)の娘、デモーラ・カトウ(デモーラ・スールー)。撮影に使用されたセットは「スタートレック ヴォイジャー」にて登場したU.S.S.エクセルシオール NCC-2000のブリッジ撮影に使用された。また、同シリーズでU.S.S.ヴォイジャー NCC-74656の保安主任、トゥボック少佐役のティム・ラス氏がエンタープライズBのブリッジ士官役として登場している(当時トゥボックは退役していたのでトゥボック役ではない)。また、シリーズ通して「エクセルシオール級嫌い」なチャーリーがエンタープライズBのブリッジを見て「素晴らしい船ですな」とコメントしている。
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-C
登場作品:新スタートレック第63話「亡霊戦艦エンタープライズ"C"」
艦級:アンバサダー級
就役:2332年~2344年
解説:「C型エンタープライズ」「エンタープライズC」と呼ばれる。デザイン的には「円盤部とドーネルサックはコンスティテューション級」「第二船体はエクセルシオール級のシルエットに改装型コンスティテューション級のデフレクター板」「ナセルはギャラクシー級のを丸くした」といったところで、コンセプトは「ギャラクシー級とエクセルシオール級の中間」。
初の女性艦長であるレイチェル・ギャレット大佐の指揮の元、任務に当たっていた。2344年、クリンゴン帝国とロミュラン帝国の紛争においてナレンドラ3号星にあった防衛能力を持たないクリンゴン基地がロミュラン帝国の攻撃を受けた際に単独でクリンゴンの救援に向かうがロミュランの攻撃で撃沈された。この事件はかつて同盟国同士であったロミュランとクリンゴンの対立を決定的な物にし、クリンゴンはロミュランを「恥ずべき者」、犠牲となったエンタープライズCを「名誉ある者」と評し、その後の連邦とクリンゴンの友好関係の切っ掛けになった。しかし、この事件の時、ナレンドラ3号星近くに時空の歪みが発生しており、エンタープライズCはそこに飲み込まれてしまい2366年の未来へ移動してしまう。その際に歴史が変わってしまい、2366年当時、本来同盟関係だった惑星連邦とクリンゴン帝国は戦争状態なっていた。歴史を修正する為、未来で遭遇したエンタープライズDのターシャ・ヤー大尉(本来の歴史では彼女は無意味な死を迎えており、時空間を超えた認識力を持つガイナンにその事を伝えられる)を新たにクルーに加え、時空の歪みへと戻り、歴史は元に修正された。その後、同シリーズ100話、101話「クリンゴン帝国の危機」にて、後の動向が明らかとなり、エンタープライズCはロミュランに撃沈され生き残ったクルーは捕虜となり、ターシャは他のクルーを処刑から免れさせる為ロミュラン人将校と結婚させられたが、生まれた娘(シーラ)と脱走しようとしたため処刑されたことが明らかとなった。
また、この艦が撃沈されてから約20年間、エンタープライズの新型艦は建造されなかった。更に言えば、新スタートレック以降、アンバサダー級が劇中に登場しなかったことから、25世紀まで運用されるエクセルシオール級と違ってこの艦級は問題点があったようだ。
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-D
主な登場作品:新スタートレック
スタートレック ジェネレーションズ スター・トレック:ピカード - 艦級:ギャラクシー級
就役:2363年~2371年
解説:「D型エンタープライズ」「エンタープライズD」と呼ばれる。デザインとしては今まで直円が多かったデザインに対し横長の楕円が多く用いられ、大きな宇宙船という印象を抱かせるデザインである。このデザインは劇中でも優雅に映り「銀河に羽ばたく白鳥」と呼ばれている。スタートレックにおいて最も長く活躍を描写されたエンタープライズ。ジャン=リュック・ピカード大佐の指揮の元、任務に当たった。艦内乗員は1000名以上載せることができ、艦隊士官でなくとも家族や職員として乗船している者もいる(例:ドクター・クラッシャーの息子、ウェスリー・クラッシャー。バーラウンジの主人、ガイナン)。その為、艦内には幼稚園や学校の設備もある。それまで「一応できる」とされていた第一船体と第二船体の分離機能を基本機能として実装した。それにより、戦闘が予想される場合、非戦闘員を円盤部に乗せ分離し、第二船体は戦闘域に突入し、戦闘後、合流してドッキングという手順を行う。この時、第二船体の指揮は第二船体にある戦闘ブリッジで行われる。U.S.S.ギャラクシー NX-70637、U.S.S.ヤマト NCC-71807に次ぐギャラクシー級3番艦。
後のシリーズに大きな影響を与える高次元生命体”Q”やボーグとファースト・コンタクトを行ったのもこのエンタープライズである。就役期間中はTVドラマ7シーズン分にもなる様々な活躍をした。2371年、当時のクリンゴン帝国政府の政敵デュラス姉妹とその共謀者トリアン・ソランの策略によってヴェリディアン3号星軌道上で彼女らが指揮するバード・オブ・プレイと交戦し撃破するも、戦闘中、防御スクリーンを破られワープコアが破損し第二船体を放棄、分離脱出した第一船体(円盤部)は爆発した第二船体の煽りを受けヴェリディアン3号星に不時着し大破した。人的被害は最小限だったが修復不可能とされた。(ジェネレーションズ)皮肉にも最も長く映像に映ったエンタープライズでありながら、活躍期間は最も短いものとなった。 が、しかし25世紀初頭において奇跡の復活を果たす。ヴェリディアン3号星で大破した後、艦隊の誓いで残骸を残せなかった為、円盤部は回収された。そしてエイサンプライムの艦隊ミュージアムの館長になっていた元機関部長ジョーディ•ラフォージによって修理されていた。2401年のフロンティアデーにサプライズ公開しようとしていたが、当日にボーグによる艦隊同化の事件が発生。奇しくもタイタンAに集結していたピカード以下復活したデータを含む上級士官達が唯一動かせる船としてラフォージが起動させた。最低限の人数で動かせるように最適化され最盛期の30%程度の性能だったが木星に秘匿されていたボーグのトランスワープチューブを破壊し宇宙艦隊と地球を救った。その一年後、エイサンプライムの艦隊ミュージアムのドックに係留され、今度は退役艦として再び眠りについた。なお、円盤部前方にはヴェリディアン3号星の大気圏突入の時についた焦げ跡が残っており、爆散した第2船体については同型艦のU.S.S.シラキュースから調達した。
余談だが新スタートレック最終話にてQが見せた可能性の未来において、提督に昇進したウィリアム・T・ライカーによって廃棄寸前だった物を私物化し魔改造したドレッドノート型エンタープライズが登場する。
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-E
登場作品:スタートレック ファースト・コンタクト
スタートレック 叛乱
ネメシス/S.T.X
艦級:ソヴェリン級
就役:2372年~2386年(オンラインでは2408年)
解説:「E型エンタープライズ」「エンタープライズE」と呼ばれる。デザインは横長楕円のD型に対し縦長楕円の円盤部にドーネルサックを介さず円盤部と第二船体が合体している。
大破喪失したD型を受け継いだソヴェリン級宇宙艦でピカード大佐以下生き残ったD型のクルーの殆どが乗船した。D型と違って当時はボーグの脅威に備える為の戦闘向きの宇宙艦が求められている時代でソヴェリン級もその為の艦であった為、D型と異なり家族や非戦闘員の同乗は無く、武装強化が施され新兵器「量子魚雷」も装備している。U.S.S.ソヴェリンに次ぐソヴェリン級2番艦。
2373年、2度目の地球侵略を試みたボーグに対し宇宙艦隊はとある理由からピカードが指揮するエンタープライズを参戦させなかったが命令違反を犯してまで迎撃戦闘(セクター001の戦い)に参加し残存艦艇を纏め上げボーグキューブを破壊、キューブから脱出し2063年にタイムトラベルしたボーグの追撃にあたり、ボーグが妨害しようとしたコクレーン博士とバルカン人のファーストコンタクトを援護した(ファーストコンタクト)。2375年に惑星連邦上層部の一部が惑星連邦の規範に反する侵略行為を行っていた時は、単身でその侵略行為の妨害と告発を行った(叛乱)。同じ時系列上にある「スタートレック:ディープスペースナイン」における「ドミニオン戦争」においては宇宙艦隊の旗艦である為、撃破された際の士気への影響を考慮され戦闘には参加していないが、ピカード艦長の外交手腕を買われ、味方を増やす外交ミッションに当たっていた。その後、2379年ロミュラン政変が発生し、ピカード艦長のクローン=シンゾンが被支配層であったレムス人と共にロミュラン星間帝国の政権を握るという事件が発生し、シンゾンの目的が惑星連邦の破壊と知ったピカードはシンゾンが指揮する新型ウォーバード「シミター」と対決、これを撃破しロミュランと連邦の友好関係の切っ掛けを作るが、艦は大破し、長年上級士官であったアンドロイドのデータ少佐を犠牲にしてしまった。その後、地球まで曳航され修理された(ネメシス)。
後年、ネメシス劇中で発見されたデータ少佐のプロトタイプにあたるB-4のボディにデータ少佐の人格が復活しピカード艦長の退役に伴って後任の艦長としてデータ大佐が就任した。その後の2408年アイコニア人によって征服され侵略の尖兵となった生命体8472こと「ウンディーネ」の待ち伏せ攻撃によって撃沈されるがクルーの人的損害は殆どなく、脱出に成功した(スタートレック オンライン)。
のだが、「スタートレック:ピカード」にて上記と異なる歴史描写があった為、ネメシス以降の足跡は不明である。(B-4にデータの人格が復活しておらず分解され沖縄にある研究所に保管、もとい封印されている。ロミュラス崩壊にあたってピカード゛提督゛がエンタープライズを降りた、等) スター・トレック:ピカードにおいては過去に何らかの理由で喪失しており回収不能となっている模様。これにはウォーフが大いに関わっているらしい。
余談だが、登場作品全てで沈没の危機(ボーグに船を半分以上同化された上に自爆未遂、撃沈されかかり危機を脱する為にワープコア放棄、円盤部が半分無くなり自力航行不可になるほどの大破漂流)に遭遇している為、強い印象があまり無いとされているが、ファーストコンタクトにおいては危機に陥った連邦艦隊がエンタープライズ1隻到着したことで形成を逆転したり、条約で禁じられた兵器を使用してくるソーナ人艦隊に対して単艦で戦闘を挑み勝利するなど、決して弱いことはない。映画での本艦の活躍を悪魔艦長ことデルタ宇宙域から7万光年を単独帰還したU.S.S.ヴォイジャー NCC-74656の先代艦長キャスリン・ジェインウェイ提督からは「楽な任務ばかりで羨ましい」と皮肉られた。また、本艦もA型と同じく既存の宇宙艦の船籍変更を行ったエンタープライズであるが、A型とは違い最新鋭艦である。登場する度に見た目が変化し、最終作では模型ではなく完全3DCGモデルとなっていた。
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-F(スター・トレック オンライン)
登場作品:スタートレック オンライン
艦級:オデッセイ級→ヨークタウン級
就役:2409年~
解説「F型エンタープライズ」「エンタープライズF」と呼ばれる。オンライゲーム「スタートレック オンライン」のNPC艦。ゲーム上の艦種はドレッドノート。デザインはE型からの流線型デザインと2本のドーサルネックで繋がれた船体が特徴的。24世紀末に活躍したプロメテウス級のデータも活かされており戦闘中に第一船体と第二船体が分離し独自に戦闘ができる。また、この際に第二船体側の速力が増すという効果もある。艦長はエンタープライズ初のアンドリア人船長、ヴァケル・ショーン大佐。通例であれば喪失したエンタープライズ艦長(この場合でデータ大佐)が艦長職を継続するのだが、データがショーン大佐に譲ったとされている。U.S.Sヴォイジャー NCC-74656がデルタ宇宙域から持ち帰ったスリップストリームドライブ技術を搭載した最新鋭艦。
2410年に発生したアイコニア戦争の最終決戦における地球防衛戦に参加し残存艦艇と共に艦隊特攻をしかけ勝利をつかむ。その後、元D型の転送主任でDS9のメカニックチーフのマイルズ・オブライエンの息子で機関主任のキラヨシ・オブライエンの発案の元、修復に伴い強化改装された為、オデッセイ級からそのサブクラスであるヨークタウン級へと艦級が変化した。
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-F(ピカード) 登場作品:スター・トレック:ピカード 艦級:オデッセイ級 就役:2386年〜2401年 解説:本編時空のエンタープライズF。最新鋭艦ではあったのだが、フェントン4号星でのライリアン難民救助の任務の際に致命的なシステム異常が発生した為、早期退役となった。フロンティアデーの式典でエリザベス•シェルビー元帥指揮の下、退役式も執り行われる予定だったが過激派可変種とボーグの策略により若手士官がボーグに有機的に同化される事件が発生。フロンティアデーに参加したエクセルシオール以外の全ての艦と同様に同化された若手士官に制圧されスペースドックを破壊してしまう。その際にシェルビー元帥以下、25歳以上のクルーは抹殺された模様。エンタープライズDの元主要クルーとタイタンAのセブン・オブ・ナイン以下ベテランクルーの活躍によりボーグの同化は解消された。その後は予定通り退役した模様。
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-G 登場作品:スター・トレック:ピカード 艦級:ネオコンスティテューション級(コンスティテューションⅢ級) 就役:(エンタープライズとしては)2402年〜 解説:フロンティアデーの事件から一年後、またもや艦隊を救ったジャン=リュック•ピカード提督へのサプライズとしてU.S.SタイタンNCC-80102-Aの船籍を変更した。艦長はタイタンAの副長から昇進したセブン・オブ・ナイン大佐、副長は元艦隊情報部のラファエラ•ムジカー中佐。その他のクルーはジョーディ•ラフォージの次女シドニー•ラフォージ中尉、ピカードとビバリーの息子ジャック•クラッシャー。
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-J
登場作品:スタートレック:エンタープライズ第70話「爬虫類族の攻撃」
艦級:ユニバース級
就役:26世紀
解説:26世紀において活動しているエンタープライズ。全長3210mもの巨大な艦で、内部には公園や歓楽街、大学等もあり、移動はターボリフトだけでなく転送も用いられる。26世紀から22世紀に介入し時空冷戦を引き起こす敵と戦っていた。艦のデザインはNX級をデカくしたようなもの。スタートレックオンラインによると、艦長はこの時代のダックス。余談だが、H~Iのエンタープライズは登場していない。
- エンタープライズ NX-01
登場作品:スタートレック:エンタープライズ
艦級:NX級
就役:2151年~2161年
解説:「NX型」と呼ばれることが多い深宇宙探査船としては時系列上初のエンタープライズ。所属が惑星連邦設立前の地球連合宇宙艦隊なので「惑星連邦宇宙艦隊のエンタープライズ」にはカウントされない。人類初のワープ5に達した宇宙船。様々な勢力とのファーストコンタクトや未来からの介入による紛争で活躍した。番組が途中で打ち切られてしまった為登場はしないが、「初代」の第2船体に相当する部位が増設され、見た目が初代エンタープライズに近くなるような展開が予定されていた。
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701(KT)
登場作品:スタートレック(2009年版)
スタートレック イン・トゥ・ダークネス
スタートレック ビヨンド
艦級:コンスティテューション級
就役:2258年~2263年
解説:PT24世紀末のロミュラン改造採掘船ナラーダ号がブラックホールを通じKT2233年にタイムスリップし、U.S.S.ケルヴィン NCC-0514を撃沈した為、歴史が大幅に変化した時間軸での初代エンタープライズ。ファンからは「リブート版」「JJプライズ」と呼ばれるが作中では一貫して「エンタープライズ」。見た目は初代と改装型を合わせてスタイリッシュにしたように見える。歴史が大きく変わっているためPTに比べ就役が13年遅れている。また、未知の敵に遭遇することも考慮され武装を初めあらゆる最新技術がふんだんに使用されている、2258年当時の最新鋭フラッグシップ。ビーム式だったフェイザーは改装型と同様のパルス式へ、ドーネルサック下部に光子魚雷発射管が設置(ただし改装型が2問だったのに対し、こちらは一門)デフレクター版は改装前のパラボラが改装型のように青く光っている。とはいえ、そこは23世紀中ごろの宇宙船なので既存シリーズでの未来の時系列からすれば未発達なテクノロジーも散見される(フードレプリケーターの有無、移動物体の転送、防御スクリーンではなく構造維持強化の為の防御シールド等)。
2258年就役直後に発生したナラーダによるバルカン星攻撃に端を発する事件に際し就航式を行わず出撃し、ナラーダ号船長、ネロの野望を阻止した(2009年版)。2259年にはタカ派のマーカス提督とその協力者のジョン・ハリソンことKTにおけるカーン・ノニエン・シンの策略に翻弄され最新鋭ドレッドノートUSSヴェンジェンスの攻撃を受け撃沈寸前までの大ダメージを受けるも、艦隊の闇を暴きカーンを再び冷凍睡眠に就かせた。その後修復と再就航を行いPTと同じくファイブ・イヤーズ・ミッションに参加した(イン・トゥ・ダークネス)。その道中の2263年に連邦領域外縁部のヨークタウン基地に立ち寄り、近隣の未知の星雲内から異星人の救難信号を受け出動するが惑星アルミタットの軌道上で正体不明の敵の攻撃を受け、為す術もなく撃沈される。(フェイザーで迎撃するも相手が群体なので効果が無く、光子魚雷は遅すぎて当たらない。離脱しようとするもワープナセルのパイロンが破壊されワープ不可、亜高速で離脱しようとするもドーネルサックを切断されメイン動力喪失)第一船体はアルミタットに不時着しカークらが窮地を脱する事に用いられる。
余談だが大きさに関して諸説あり、従来の300m前後かE型よりも大きい725mという説がある。また、戦う相手が常に悪く撃沈の危機に瀕し、三作目では上述の通り撃沈されてしまった(1作目:約100年後の魔改造採掘船 2作目:20世紀末の遺伝子工学が生んだ超人監修の戦闘艦 3作目:艦の情報を知り尽くした元艦隊士官率いる群体)。
- U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-A(KT)
登場作品:スタートレック ビヨンド
艦級:コンスティテューション級
就役:2260年代
解説:「ビヨンド」終盤に登場した。船を失いながらも難破していたU.S.S.フランクリン NX-326を用いてヨークタウン基地を危機から救った為、基地総督のパリス提督から生存したクルーへ建造中の最新鋭同型艦が贈られている。このA型はPTとは違い、就航時点では最新鋭艦となる。余談だがPTではU.S.S.ヨークタウンがA型に船籍変更となったのに対し、今作ではヨークタウン基地がA型を建造した基地として登場している。
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