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USSエンタープライズ（USS Enterprise CVN-65）とは、アメリカ海軍（USN）が保有していた原子力航空母艦である。
概要
ニューポート・ニューズ造船所（現：ノースロップ・グラマン・ニューポート・ニューズ）が建造した世界初の原子力航空母艦（原子力空母）である。1958年2月4日起工、1960年9月24日進水、1961年11月25日就役。当初の艦種記号はCVA(N)-64が与えられていた。ウェスティングハウスA2W原子炉を8基搭載、蒸気タービンを4軸駆動させ推進する。
USSエンタープライズとしては8代目であり、空母としてはヨークタウン級航空母艦の2番艦USSエンタープライズ(CV-6)に続き2代目。愛称のビッグE（Big E）は先代から引き継がれている。
エンタープライズ級航空母艦のネームシップとなる予定であったが費用高騰により計画は当1番艦のみでキャンセル。2番艦の予定だったUSSジョン・F・ケネディ(CV-67)は通常動力艦のキティホーク級航空母艦の4番艦として建造された。その後、海軍の原子力空母建造はニミッツ級航空母艦に移行したため、原子力空母USSエンタープライズに同型艦は存在しない。
キューバ危機における海上封鎖、ベトナム戦争、イランイラク戦争時のタンカー護衛任務など、艦歴が長いだけあって様々な任務についており、実戦経験も豊富である。ベトナム戦争中、佐世保に寄港しようとしたときには左派勢力による反対闘争がおき、機動隊が出動した。
1964年には「シー・オービット作戦」に参加。エンタープライズに原子力ミサイル巡洋艦ロングビーチ(CGN-9)、ベインブリッジ(CGN-25)を加えた第1任務部隊がジブラルタルから喜望峰を周り、南太平洋を横切って南米南端のホーン岬を経由する世界一周航海（全行程3万海里、65日間）を行った。途中パキスタンのカラチ、オーストラリアのシドニー、ブラジルのリオデジャネイロに立ち寄っているが、補給や修理は行っておらず、原子力艦の高い作戦遂行能力を実証した。[1]
2008年に18ヶ月に及ぶオーバーホールを行ったが、結局2012年12月1日に退役した。この時に「エンタープライズ」の名はCVN-80（フォード級3番艦）に引き継ぐことが公表されている。エンタープライズはその後、2017年2月に米海軍の登録簿から正式に除籍された。[2]
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関連項目
脚注
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