少女たちは、何も持たずに生まれてきて
傷つきながら生きて行って
流されながら、抗いながら
手に入れたものも失ってゆく
少女はまだ出会わない
自分の未来と、運命に
『ViVid Strike!』とは、2016年10月1日より放送を開始したテレビアニメである。
『魔法少女リリカルなのはViVid』(原作コミック完結後)の1年後の世界であり、予告された第2期というわけではない模様。
ViVid原作の最新話より先のオリジナルストーリーである。
概要
ViVid系列ということで格闘技をコンセプトとしているが、主人公は高町ヴィヴィオではなく、新キャラクターであるフーカ・レヴェントンとリンネ・ベルリネッタを中心としたストーリーとなっている。
なお、ViVidはA1 Picturesが制作していたが、本作はViVid以外のなのはシリーズを制作していたセブン・アークス・ピクチャーズが制作している。
なお、本作はなのはシリーズであるが、「魔法少女リリカルなのは」の名前を冠していない。「StrikerS サウンドステージX」と同様、シリーズの主人公である高町なのはが登場しないためであると考えられる(登場したのは顔が光で隠された状態の写真のみ)。
フーカとリンネは同じ孤児院で育った幼馴染だったが、あるきっかけから別れることとなる。
フーカはフリーターとして住み込みのアルバイトをしながら生活していたが、アインハルトから誘われ格闘技を始めることとなる。
主要人物紹介
ヒロインズ
- フーカ・レヴェントン(CV:水瀬いのり)
- 本作の主人公。孤児院出身で、現在はアルバイトをしながら生活している。
リンネとは幼馴染だったのだが、現在では別れている。
不良との喧嘩の後にアインハルトと出会い、そこで思わず殴りかかってしまったところでアインハルトから実力を見初められ、格闘技を勧められる。
当初はリンネを変えた格闘技に対し嫌悪に近い感情を抱いていたが、ヴィヴィオ達とスパーリングする内にリンネと向き合うための力を欲するようになり、ナカジマジムで住み込みのアルバイトをしながら覇王流を学んでいくことに。魔法はベルカ(近代か古代かは不明)。
広島弁のようなしゃべり方が特徴。 - リンネ・ベルリネッタ(CV:小倉唯)
- フーカとは幼馴染。フロンティアジム所属。
スタイルはトータルファイティングで、魔法はミッドチルダ。
孤児院出身だが、ベルリネッタ家の養子となった後、格闘技を始める。
DSAAのU15ランキング第1位の実力者で、ヴィヴィオに負けるまでは無敗だった。
養子になった後にいじめを受け、その結果として義理の祖父の死に目にも会えないという過去のせいで心に傷を負った上、その後はさらに凄惨な事件を起こした経緯のために転校した先の学校でも浮いてしまい、結果的に家族以外にはほとんど感情を出せなくなったほか、詳しい経緯を知らないフーカにもその苛立ちから当たってしまい疎遠となっていた。
とはいえ本来は心優しい少女であり、また人に喜んでもらうのが何よりも好きな性格。フーカとガチンコの競技試合(というかケンカ)をしたことで抑えていた感情を吐露し、結果的に憑き物が落ちて、本来の性格が表に戻ってきたため、フーカとも和解した。
ナカジマジム
- 高町ヴィヴィオ(CV:水橋かおり)
- St.ヒルデ魔法学院初等部5年生。
DSAAのU15ランキング第7位。類い稀な動体視力で避けて当てる格闘スタイルから『神眼のカウンターヒッター』の異名を持つ。
ViVidでは主人公。魔法はベルカ&ミッドハイブリット。 - アインハルト・ストラトス(CV:能登麻美子)
- St.ヒルデ魔法学院中等部2年生。
DSAAのU15ワールドチャンピオンで、U15では全試合KOの実績を持つ。魔法は真正古代ベルカ。
フーカを格闘技に誘っており、フーカ次第だが自身は覇王流を教える気もある模様。 - リオ・ウェズリー(CV:喜多村英梨)
- St.ヒルデ魔法学院初等部5年生。
実家の格闘技である「春光拳」とストライクアーツを組み合わせた全く新しい格闘技を駆使する。魔法は近代ベルカ。
総合魔法戦競技の選手なので、本編中では試合をすることはなかった(BD/DVD Vol.2のOVAでは総合魔法戦競技として練習試合をした)。 - コロナ・ティミル(CV:福圓美里)
- St.ヒルデ魔法学院初等部5年生。
スタイルはゴーレム創成とストライクアーツを組み合わせたマイストアーツであり、格闘技は練習に付き合える程度と考えている。魔法はミッドチルダ。
マネージャーとしての働きもしており、自己紹介では自身のことを「選手兼マネージャー」と言っていた。
リオと同じく本編中では試合なし。 - ミウラ・リナルディ(CV:伊藤かな恵)
- DSAAのU15ランキング第5位。収束させた魔力を付与した蹴り技『抜剣』が武器。
ViVidでは八神家経営の格闘技道場に通っていた(そのため、格闘スタイルがストライクアーツ八神流となっている)が、本作ではチーム・ナカジマと同じナカジマジム所属となっている。
なお、ViVidではミッドチルダ式だったはずなのだが、なぜか本作の公式サイトの魔法陣はベルカ式のものになっていた。現在はすでに修正済み。 - ユミナ・アンクレイヴ(CV:上坂すみれ)
- St.ヒルデ魔法学院中等部2年生。
アインハルトとは同じクラスの親友で、スポーツドクターを目指している。
現在は勉強の意味もあってナカジマジムのバイトリーダーとなっている。 - ノーヴェ・ナカジマ(CV:斎藤千和)
- ナカジマジム会長。
ヴィヴィオ、リオ、コロナの3人にストライクアーツを教えた師匠でもある。 - ミカヤ・シェベル(CV:浅川悠)
- ナカジマジム顧問取締役。
ノーヴェの友人で、天瞳流抜刀居合師範でもある。
フロンティアジム
- ジル・ストーラ(CV:佐倉綾音)
- フロンティアジム所属の、リンネ専属トレーナー。選手育成について才能こそすべてという考えで、ノーヴェとは180°違っている。
元は優秀な競技選手だったが、自身が怪我に苦しみどう努力しても大成できなかったことから、コーチとしては才能至上主義になってしまった。フーカとリンネの野試合で思うところがあったのか、才能至上主義からは脱してリンネとも本当の意味で心を通わすことができるようになった。 - ヴィクトーリア・ダールグリュン(CV:遠藤綾)
- 「雷帝」ダールグリュンの血をほんの少しだけ引いている。U19選手会長。フロンティアジム所属でリンネやジルとも親しいがナカジマジムの選手たちとも打ち解けた友人。
その他の格闘選手
- ライラ・カプリス(CV:福原綾香)
- フーカが見に行った試合でリンネと決勝を戦った選手。1ラウンドKOされた上にリンネからは調子がよくなかったんじゃないかと肉体的にも精神的にも圧倒的にやられてしまった。なお12話では立ち直っており、大きな大会に出れるような実績はまだ挙げられていないが、小さな大会で競技選手を続けているらしい。
- キャリー・ターセル(CV:長谷美希)
- 8位の人。サニージム所属。非常に人気の高い選手。U15枠では無敗だったがリンネに一方的に負けた上に「お疲れ様でした、8位の人」と精神攻撃までくらってしまった。ちなみに12話では負けたことや精神攻撃より名前すら覚えてもらえないほど自分が弱かったことの方がショックだったようで、リンネと再戦して印象が残るぐらいの試合をすることを目指して競技選手を続けていたことが判明。
- ファビア・クロゼルグ(CV:瀬戸麻沙美)
- ミッドチルダ式ともベルカ式とも異なる魔法を使う魔女。ナカジマジムにウラカンを届けに来た。アインハルトとはご先祖つながりの友人。ViVidをアニメでしか見ていない人からするとインターミドルに出場していた選手と同一人物だとは到底思えないだろう。
- ハリー・トライベッカ(CV:内山夕実)
- エルセアの私立学校高等科2年。不良のような恰好をした3人の舎弟がいる。
スパーリング相手として登場。 - エルス・タスミン(CV:新井里美)
- 非常に真面目な性格。眼鏡をかけている。ハリーとはよきライバル関係。
スパーリング相手として登場。 - シャンテ・アピニオン(CV:阿澄佳奈)
- 聖王協会本部所属のシスターで修道騎士シャッハ・ヌエラの弟子。
スパーリング相手として登場。ウィンターカップではイクスやセインとともに観客席で観戦している。 - アディール・テルスター(CV:長谷美希)
- WGCジュニアリーグ・ロータス級ナショナルチャンピオン。ヴィヴィオと初戦で対戦し、1ラウンドKO負け。
- カルナ・メイブン(CV:藤原夏海)
- 話題のルーキーらしい。フーカと初戦で対戦。開始直後に覇王断空拳をくらって秒殺された。
- ジャニス・ゴート(CV:斎藤千和)
- WGCデンドロビウム級ワールドランカー。190cm180kgというとんでもない巨漢。アインハルトと初戦で対戦し、掌底で防御を解かせるというパワーを見せるが、カウンターで一発くらった後筋肉や脂肪でガードできない延髄蹴りをくらってKOされた。なお、本作では1回限りの登場キャラにも変身時はバンクが用意されている(初めから変身して登場する場合もあるので全員にあるわけではない)のに、ジャニスには変身シーンがあったにもかかわらずバンクはなかった。なんでや。
- ジークリンデ・エレミア(CV:中津真莉)
- DSAAのU19格闘戦競技・総合魔法戦競技チャンピオン。少なくともViVidの時点では出場辞退以外負けたことがない。フーカとリンネの試合を観戦に訪れる。
- ルーテシア・アルピーノ(CV:桑谷夏子)
- 管理局嘱託魔導師の総合競技選手。母親であるメガーヌ・アルピーノがホテルアルピーノを経営しており、フーカの合宿所及びリンネとの試合のために場所を提供した。
その他
- ロイ・ベルリネッタ(CV:辻親八)
- リンネの義理の祖父。リンネとは彼女が孤児院にいたころに出会い、娘夫婦に養子とすることを提案した。
リンネが格闘技を始めたのは彼の死(とその経緯)がきっかけ。 - ダン・ベルリネッタ(CV:高田裕司)&ローリー・ベルリネッタ(CV:日髙のり子)
- リンネの義理の両親。ロイの紹介ページに娘夫婦と書いてある通り、ローリーがロイの娘でダンは婿入り。
子供に恵まれなかったためにロイからの提案でリンネを養子にした。
なおローリーとリンネには血のつながりはないはずなのだが、容姿は実の親子といっても通じるくらいには近く、ベルリネッタ家にリンネが引き取られる理由の一つになった模様。実際に義理ながら親子関係も非常に良い。 - クラスメイト3人組(CV:小橋里美、長谷美希、千本木彩花)
- リンネが今の状態になった諸悪の根源。リンネをいじめ、またそれによってリンネが祖父の死に立ち会えなくなってしまったことでフルボッコにされた。この暴力事案はちょっとしたニュースになったらしい。なお、このうちの1人はサラという名前で、家族に対しいじめをしていたことは隠して一方的に暴力を受けたと話をしていたようで、まったく反省していないことが判明した。
- イクスヴェリア(CV:川澄綾子)
- 「冥王」の異名を持つ古代ベルカの王。愛称は「イクス」。StrikerSサウンドステージXで初登場し、機能不全のため眠りにつく。ViVidでは小さなイクスが離れて動く程度にまで回復していたが、本作ではなんと普通に本体が起きて活動できるまで回復した模様。現在は協会所属の治療士となっている。なお、本作の4話終了後発売されたコンプエース掲載のMemory90(コミック18巻収録)では目覚める場面が描写された。
- シスターセイン(CV:水橋かおり)
- ノーヴェの姉。聖王協会所属のシスターでシャンテとは同期の修道騎士見習い。
イクスやシャンテの付き添いで登場。 - 男性アナウンサー(CV:各務立基)
- ウィンターカップのリングアナウンサー。
デバイス
- ウラカン(CV:???)
- フーカのデバイス。愛称はウーラ。アスティオンと同型の融合型デバイス。名称は魔法少女リリカルなのはINNOCENTで先行して登場していた。
- スクーデリア
- リンネのデバイス。ベルリネッタ家は宝石も扱っているようで、その宝石(見た目はブリリアントカットのダイヤモンド)がベースとなっている。もともとはロイから妻、妻からローリー、そしてリンネへと贈られていった装飾品で、格闘技を始めた際にデバイスとしての機能を追加したもの。
- セイクリッド・ハート
- ヴィヴィオのデバイス。愛称はクリス。ウサギ型の自立行動型インテリジェントデバイスで、言葉はしゃべらないがジェスチャーで意思を伝えることができる。
- アスティオン(CV:阿澄佳奈)
- アインハルトのデバイス。愛称はティオ。猫型に見えるが実際は豹型の自立行動型インテリジェントデバイス。
- ソルフェージュ(CV:Jamie Schyy)
- リオのデバイス。春光拳の道場のお守りがベースとなっている。
- ブランゼル(CV:Kaoru Edo)
- コロナのデバイス。ルーテシア・アルピーノによって製作されたもの。
- スターセイバー(CV:Kaoru Edo)
- ミウラのデバイス。名前の通り星型。八神家作。
スタッフ
- 原作・脚本 - 都築真紀
- 監督 - 西村純二
- キャラクターデザイン - いとうまりこ
- 総作画監督 - 橋本貴吉、新垣一成
- 美術 - Scott MacDonald
- 音楽 - 吉川洋一郎
- 制作 - セブン・アークス・ピクチャーズ
関連項目
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