ACジャパンとは、環境問題・いじめ問題等の啓発活動を行っている民間の団体(公益社団法人)である。
同団体の商標登録名でもある。第5311114号(ACジャパン)、第5325925号(AC JAPAN ロゴマーク)。
英表記は「Ad Council Japan」、ロゴマークは「AC JAPAN」の表記。
概要
1971年7月にサントリーの会長、佐治敬三が大阪を拠点に「(任意団体)関西公共広告機構」として設立。
会員者からの会員費で運営していく形で社団法人化する際に組織名称の「関西」を廃して「公共広告機構」として全国展開を果たす。
主にテレビやラジオのCMでも知られ、新聞・雑誌・電光掲示板・ポスターなどでも見かける。
普通に見ればなんともないはずなのだが取り扱う内容が 内容だけに、人によっては非常に重い・暗い・不気味に感じてしまうことがある。それみんなのトラウマにもなり、怖いCMの筆頭として数えられている。
一方で有名人・アーティストを起用しているものもあり、そちらはあまり重い雰囲気を感じさせない。
2011年7月に40周年を迎え、歴史と伝統あふれる日本の公共広告を今も発信し続けている。
2021年7月に50周年を迎え、2022年には「ACジャパン50周年広告展 ~つなげよう『気づきを、動きへ。』~」(リアル「ACジャパン祭り」)を全国8都市のイベント会場で開催。
関西公共広告機構時代からACジャパンに至るまでの各媒体の広告やポスター、CM映像など歴史を感じさせる内容となった。中にはみんなのトラウマに数えられるものも展示されていたとか。
ACジャパンの主なしくみ
ACジャパンは、民間による非営利団体である。
運営資金は会員による会員費で成り立っており、国からの公的な資金は一切受けていないのである。
「正会員」「賛助会員(正会員社の事業所である会員)」「個人会員」の3つからなる。
「正会員」は一口12万円。「賛助会員」は一口6万円。「個人会員」は一口6000円の年会費。
主な活動内容は「正会員の広告会社」が公共広告を企画制作をし、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・インターネット・電光掲示板(プロモーションメディア)などを手がける「正会員のメディア会社」へ公共広告の発信させることである。
すなわち、公共広告の制作は正会員の広告会社により行われ、制作された公共広告は正会員であるマスコミの会社が無償で発信するという流れである。
NHKを含む幅広い放送局各社が正会員となっており、ACが流れる放送局であればそれは正会員であろう。
なお、NHKと共同キャンペーンを行っており、その作品はNHKで「公共放送 NHK」ロゴ表記で放映されるが、民放では通常の「ACジャパン」ロゴ表記で放映される。
あくまで無償広告であるが、正規料金に換算した場合の広告費は日本国内の広告主でトップクラスの規模である。
なお、正会員の大学法人の学生は「公共広告CM学生賞」に応募することができる。
ACジャパンの古くからの大きな悩み
しかし、旧称は「公共広告機構」というネーミングのせいか国営の機関と誤認してしまう者が後が絶えず
政府広報と混同されることが多く、「税金で勝手な広告やCMを作るな!」という的外れな苦情が多数。
なお、この的外れな苦情は、現在でも寄せられてきてると言われている。
そこで、これらの誤認を招かないようにするため、民間による非営利団体であることを強調させようと。
2009年7月1日に「社団法人公共広告機構」から「社団法人ACジャパン」と改称した。
さらに、2011年の40周年を機に、内閣府の承認を受け(今までの活動内容がお国から「公益である」とお墨付きを貰った証)「公益財団法人ACジャパン」となったことで、これでまた的外れな苦情が来るかもしれない。
これが、「公益財団法人ACジャパン」の最大の悩みだと言われてる。
「ACジャパンは民間の団体です」と呼びかける広報キャンペーンまたやってください!
ACジャパンのロゴとサウンドロゴの変貌について
ACのロゴは「Motter Ombra」と呼ばれるフォントの大文字「AC」をもとにした青いデザインである。
またそのフォントはネット上で、フリーフォントが存在しダウンロードすれば使用可能である。
1987年前半くらいまでは、上記のような「鳩」と「ハート」を掛け合わせたものだった。
ハートマークの左側にくちばしのような尖った部分があるマークが特徴。
なお、大きさや色は統一されておらず、CMによりまちまちであった。
おなじみの「エーーシー♪」コーラスのサウンドロゴについて。
当時の公共広告機構は「制作当時を知る者が在籍していないため、詳細は不明。」としているらしい。
ロゴ上に「人と人とを結ぶ、思いやり」「民間の広告ネットワーク」「企業のCSR活動」などのなスローガンも表示する。
ただし、支援キャンペーンの際はスローガンやサウンドロゴのかわりに「ACジャパンはこの活動を支援しています」の表示(表示は2020年度まで)と、ナレーションがされるようになった(ラジオ版も同様)。
2008年度のCMでは、2009年に「ACジャパン」に改称することに伴う移行期間として、長年親しまれてきたACロゴの下にあった「公共広告機構」の表示を廃し「JAPAN」となり、「公共広告機構です」のナレーションがなくなった。
サウンドロゴも従来を踏襲した形の「エーシー」一新。一部の作品は従来の「エーシー」使用された。
2010年度まではサウンドロゴがあったが、東日本大震災のACジャパン祭りでサウンドロゴが不快とする苦情により、急遽無音化された(過去、個別の作品上の演出でロゴ表示中無音の形式は存在した)。
2011年度から、サウンドロゴは使用せず、出演者や固定ナレーションによる「ACジャパン」と読み上げる、ラジオ版では従来からあった形式となった。
2014年度からは、女性によるポップなサウンドロゴ「エーシージャパンッ♪」と、新規のものに変更。
2015年度放映中には、平成28年熊本地震でのAC祭りや、2018年には豪雨や地震が多発し、その都度でサウンドロゴどころか、ナレーションの読み上げすらも無音化の対応が発生し(しまいには、支援キャンペーンのロゴを無音化でなく「ACジャパン」と読み上げる謎変更も存在)、次第に女性によるサウンドロゴは使用されなくなった。
2020年度の臨時キャンペーン「あなたのコロナ対策が、みんなを救う。」で使用された新規の男性ナレーションによる「ACジャパン」読み上げが、以後の固定のロゴナレーションとなった。
2021年度からは、支援キャンペーン時のロゴ下の「この活動を支援~」表示はなくなり、ロゴ上にスローガン「気づきを、動きへ。」と、支援キャンペーン以外のものと統一化された。なお「この活動を支援~」のナレーションはそのまま。
歴代の主なスローガン
- みんなで考えましょう(第一作目のテレビCM)
- 人と人とを結ぶ、思いやり(1987年~)
- ここから始めなければ(1991年度「家庭排水・人魚」のみ)
- 人を救うのは、人しかいない。(1994年度~ 臨時キャンペーン「阪神・淡路大震災激励」のみ)
- 明日のために、いま始めよう。(2001年~ ※30周年)
- 明日を一緒に考えよう。(2005年度「日韓共同キャンペーン」のみ)
- より良い社会をめざす民間の広告ネットワーク(2008年~)
- 民間の広告ネットワーク(2010年~)
- 民間から。公共広告40年(2011年~ ※40周年)
- 企業のCSR活動(2015年度~)
- 気づきを、動きへ。(2020年度~)
ニコニコ動画におけるACジャパン(公共広告機構)
2011年度から40周年となったACジャパン(公共広告機構)の動画は大変膨大であり、全て把握するのは厳しい。
ニコニコ動画開設以前から公共広告と呼ばれるジャンル(政府広報、JAROなど)の動画が広く出回っており、それがニコニコ動画では膨大な数がほぼ出揃いつつあるが、地域限定のキャンペーンなど入手困難な動画を含め、全てを出揃えるのは至難の業である。
また、ニコニコ動画内外でMADの素材・パロディーとしてよく使われており、盛んに行われている。
主に逆再生やBGM差し替えが多く、さらに恐怖を煽ったような演出を加えたりさまざま。
また、他のCM動画のオチを無理やり公共広告機構にするなどもある。
時報の「公共コメント委員会(NC)」の元ネタはもちろん公共広告機構である。
発生条件
ACジャパンが放映・掲載されるには、それなりの「大人の事情」があったりするためである。
「なんだ、ただの差し替えか・・・」と言いつつ、少し気にかかる人も居なくはないだろう。
ACジャパンの広告は正会員の広告会社が正会員のマスコミ会社に素材として提供される。
素材は、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、電光掲示板、インターネット広告バナーなど各方式に制作。
穴埋め・差し替え用の素材として無償で提供されており、以下の取り決めによって差し替えられる。
- CM企業の不祥事・事故・倒産、または出演者の不祥事があった場合。
- CMが確保できなかった場合の穴埋めとして。
- 突発的な事情(災害・テロ・皇室の慶弔)によって、番組内容が大幅に変更された時。
- スポンサーの降板および、放送機器の不具合などの際。
- CM企業の展開外である地域の場合。
(例:ファミレスのココスを展開していない一部地域では、ドラえもんのココスはドラえもんのACだったことも ← 都市伝説?)
CMを自粛する際は、CM企業側の意向や放送局側の意向で、ACジャパンに差し替えられる。
もしくはスポットCMか、番組宣伝に差し替えられるケースもある
(例:「日立世界ふしぎ発見!」で、日立がCM自粛した際、CMすべてを番組宣伝に差し替えた)。
放送局のアイキャッチやお天気カメラを穴埋めに流す場合は、もはや末期かもしれない。
(例:中京テレビでは、チュウキョ〜くんのアニメーションが流されるらしい)。
「差し替え」と「穴埋め」について
自粛による差し替え
「差し替え」とは、スポンサーが正式に「降板」を正式に決定した後になるまでは、ACジャパンに差し替えられても番組広告料は払われ、差し替えする条件がなくなると通常に戻せる仕組みである[参考記事]。
また、スポンサーの提供クレジットをしない判断もスポンサー各社の意向で決定されるため、スポンサークレジットがないからといって、事実上スポンサーが降板したわけではないし、ACジャパンがスポンサーになったわけでもない。
穴埋め
まぁ、スポンサーが降板しても、ACジャパンになることもあるんだけどね。
降板したCMの枠は空きとなり、そこに流すものは「穴埋め」と言われている。
この穴埋めは局側が自由に穴埋めできるため、主に自局のCM(番組宣伝)があてがられる。
特にラジオCMだと、自局が主催か後援であるイベントのCMで穴埋めがされがちである。
毎年7月はACの月
毎年7月1日は、年度が切り替わるため、その日には新作が解禁。公式ホームページも更新される日である。
この事情は、ACジャパン設立日が7月7日であるためらしいが、いろいろ諸説あり。
そう、毎年7月7日はACジャパンの日!
AC祭り
ACジャパン祭りを参照。
明日使えないムダ知識
- 「公共広告機構」と右手だけで打ち込めるが、今となっては旧称なので使う機会はない。
公共広告機構の単発(ACMリンク集
から見れます)
初音ミクと公共広告機構
公共広告機構MAD
まとめ動画
発表順
長時間詰め合わせ版
ラジオ(ラジオACM
タグから視聴可能)
環境映像(フィラー用)
関連項目
- ACジャパン祭り
- 公共広告機構(旧名称)
- 公共広告CM学生賞
- 公共広告
- フィラー
- 政府広報
- 日本広告審査機構(JARO)
- 放送番組センター
- トラウマ
- 怖いCM
- あよね
- あいさつの魔法。
- ポポポポーン
- 古の呪文:イーシエ
- AC逆再生シリーズ
- ACMリンク集
- 攻強皇國機甲
- 壊ー死ー
- えーしー!!
関連リンク
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