BURRN!とは日本のハードロック・ヘヴィメタル専門誌である。
概要
1984年、ミュージック・ライフ誌の別冊として創刊。
表紙はオジー・オズボーン&ジェイク・E・リーの二人が「創刊おめでとう」と書かれた紙を持って笑顔を振り撒いているものである。
日本初のヘヴィメタル専門、初代編集長の酒井康が「自分が読みたい雑誌」を作りたいと言う理由でBURRN!誌編集部を立ち上げる。
自分が読みたい雑誌作りを目指すも、ニュースコーナーで一発目に取り上げた記事は酒井のご贔屓バンドであるRAINBOW解散の記事であった。RAINBOW解散の話を聞いた時にはかなりショックを受けたとの事。
アーティストへのインタビューは基本的に敬語で対応しているが、ごく一部のアーティストへのインタビューのみタメ口になっている。
特に注目されるのはアルバムレビューであり、各編集部員&フリーライター達による毒舌レビューは評価が高く
良くも悪くもBURRN!誌の代名詞となっている。
アルバムレビューの特徴として、非常に主観的な評価が下される事が多いが、編集部によればこれはあくまで「参考程度」のものでしかないと主張している。
日本でも数少ないヘヴィメタルを専門的に取り扱う雑誌であるが故に、その影響力が強く、インタビューやレビューの評価の下され方次第でレコードやCDの売り上げにも影響を与えている為、一部のアーティストとトラブルになったことがあった。
2013年11月号より発行がバーン・コーポレーションからシンコー・ミュージックになった。これに前後する形で、編集部内(主に酒井とその他)において編集方針に関する確執があったようである。
表紙で扱われるアーティストがここ20年以上変わっていない事がたびたびネタにされる事でも有名。
主な編集部員
- 酒井康
初代編集長にして元バーン・コーポレーション代表取締役社長(会社は無くなった模様)。
1970年代にはミュージック・ライフ誌の副編集長として在籍。
1993年12月号を最後に編集長の座を広瀬に譲る。
現在は社長業の傍ら、ラジオ番組「Heavy Metal Syndicate」のパーソナリティーをお笑いコンビ「飛石連休」の藤井宏和と共に担当している。
藤井とは「素人・玄人」と言うお笑いコンビを結成しているが、藤井は一切公認していない。
「週刊プロレス」の元編集長ターザン山本と仲が良い。
現在は発行人の立場ですらなくなり、シンコーミュージックのいち社員となっている。またHeavy Metal Syndicateの公式ツイッターアカウントにて、公式アカウントにもかかわらず鍵付き非表示の上、「RTした場合はブロックしますので予めご了承ください。」とプロフィール欄に書くなど絶好調の模様。 - 伊藤政則
特別編集顧問として在籍。
日本のメタルゴットと呼ばれている程、その影響力が大きく、海外アーティストからも「マサ」の愛称で呼ばれている程。 - 広瀬和生
1987年にビクターから移籍。
1994年1月号より酒井康の後任として編集長の座に着く。
2000年代後半以降、落語評論家としての活動も活発になり、落語関連の書籍も執筆している。
酒井に次ぐリッチー・ブラックモアマニアであり、特にRAINBOWに強い拘りを見せる。
また、巨人の星、うる星やつらが好きな事でも有名である。 - 大野奈鷹美
創刊当時から在籍。現副編集長。
フリーライター時代はロッキンf等の雑誌でヘヴィメタルを中心に記事を執筆していた。 - 前田岳彦
80年代後半より加入。
主にスラッシュメタル~デスメタル系を得意とする。
ヤンキー女が大好きで、特にレディース系が好みとの事。
工藤静香~浜崎あゆみ~鬼束ちひろ~m.o.v.eをゴリ押ししていた時期がある。
VOCALOID等を使った同人メタルに否定的である。 - 藤木昌生
90年代に加入。
主にメロディアスなバンドを得意とし、日本のメタルバンドにも一定の理解がある。
編集部内で唯一聖飢魔ⅡやSEX MACHINEGUNSを高く評価したり、アイドルソングやアニメソングにも理解がある等BURRN!誌編集部では浮いた存在。
過去にアルバムレビューのコーナーでアイドルグループ「80★PAN!」のアルバム「8 Carat Princess」をレビューしたことがある。 - 奥野高久
90年代に加入。
前田同様スラッシュメタル~デスメタルを得意とするが、プログレッシブロックにも詳しい。
編集後記でやたら自民党批判を繰り返しているところから「日刊現代」の読者ではないかと推測されていたが
奥野のTwitterのフォローの中にしっかりと「日刊現代」が入っている。
※奥野のTwitterのアカウントは読者にバレる度に名前を変えたりアカウントそのものを変えたりすることが多い。
現在のアカウント→Takahisa_okuno
意外な仕事としてはデトロイト・メタル・シティやけいおん!(DEATH DEVIL)のライナーノーツを執筆している。 - 幅由美子
90年代に加入。
かなりのミーハーで主観的な記事が多い。
ターザン山本に釈由美子と勘違いされた事がある。
日本のバンドの扱い
BURRN!誌は創刊当時から基本的に日本のバンドに対して低い評価を下している。
その中でも初代編集長であった酒井康は芸能界体質のバンドや事務所、アイドル上がりのアーティストを過剰なまでに嫌っている。
1994年より編集長が現在の広瀬和生になったが、彼が編集長になってからは一部のバンドも扱うようになったが、それらのバンドは大半が編集部が個人的に気に入ったバンドが殆どであり、その勧め方の殆どは他のバンドを中傷して自身のお気に入りのバンドを絶賛すると言う手法である。
載せないだけならまだしも、わざわざ誌面上で「レベルが低い」など様々な理由で批判を繰り返すのだから、影響力のある雑誌なだけに非常にたちが悪いのである。
以下、BURRN!誌における日本のバンドの扱いを一部列挙する
LOUDNESSへの批判
- 日本のヘヴィメタルバンドで最初にビルボードチャートにランクインしたLOUDNESSのまともに扱わない。
LOUDNESSに関しては酒井、広瀬の二人が嫌っている程であり、高崎晃と樋口宗孝が芸能界上がりだからと言う理由から来ていると推測されている。
特に第4期LOUDNESSのインタビューでは中心人物である高崎晃よりも柴田直人にインタビューすることが多く、高崎の悪口を言わせるように誘導尋問する傾向があった。これは、2002年にLAZYとしてインタビューを受けた影山ヒロノブにも同様の行為を行っており、「LOUDNESSじゃなくて影山さんがハードロックをやれば日本のメタルシーンは良くなったのに」と影山を困らせた程である。どっちにしろ酒井が叩くのがオチ。 - 1989年、大晦日に東京ドームで行われたカウントダウンライブ『NEC FINAL COUNT DOWN '89』にLOUDNESSが出演していたが、広瀬は「LOUDNESSの出番になった瞬間、帰った」と告白している。
- LOUDNESSは2001年に再結成し、再結成後、2度目のツアーではカナダのスラッシュメタルバンド「アナイアレイター」を前座に迎えたが、BURRN!誌はアナイアレイターの記事だけを書きLOUDNESSを無視した。
広瀬「外人が日本人と組むと格が下がる」発言について
- 上記のような広瀬の発言を広瀬の好きなミュージシャンに置き換えると、梶山章と組んだジョー・リン・ターナーもANTHEMと組んだグラハム・ボネットも「僕達日本のリスナーにとっては決してプラ スに作用しない。むしろ、日本人とプレイしたことで シンガーとしての格が下がったような印象さえ抱く人が多いはずだ。」と言う考え方になってしまう。なんと言うブーメラン!
- 音楽ジャンルに関係なく、日本人ミュージシャンが海外アーティストを自身のアルバムやライブに参加させる傾向は1980年代以降急増している事であり、なんら可笑しな事ではない。単に広瀬の価値観である事には変わりはないが、広瀬の「格が下がったような印象さえ抱く人が多いはずだ。」という発言にある様に、さも自分以外の人間もこの発言に同意しているかのような記事を書くことに問題があるのである。
- 結果として、単にLOUDNESSを叩きたいだけだったと思われるが、考えもなしに発言したことで自身の好きなアーティストにも同様の行為が行われるなんて考えもしなかったのであろう。すごく…ブーメランです…
その他、日本人アーティストへの扱い
- 広瀬はかつてVOWWOWのアルバム「MOUNTAIN TOP」のレビューで「うるさいボーカル」と酷評。
しかし、数年後に広瀬が高く評価した下山武徳(SABER TIGER)がVOWWOWのボーカリストであった人見元基の影響を公言するほどのファンであると知った途端、誌面上で「人見元基は最高のボーカリスト」 などと掌を返し、人見を現役時代に酷評していた人間が引退後に高く評価する広瀬の態度に批判が集中している。 - BLIZARD、X-RAY、44MAGNUMらの点数が低い。FLATBACKERのレビューでは「英語の発音」が原因で低く評価されることもあったが、2000年代以降、英語の発音で評価を決める傾向は減っている。
- ジョー・サトリアーニが主催しているライブ「G3」シリーズ「G3 JAPAN」が2005年に行われたが、ゲストギタリストとしてDAITAが参加したのにも関らず、記事では一切DAITAの名前を出さないどころか、その場にいなかった事にしている。因みにこの記事を書いたのは広瀬である。
- 酒井が聖飢魔Ⅱのデビューアルバム「悪魔が来たりてヘヴィメタる」に0点を下したのはヘヴィメタルファンの間では有名な話である。酒井はその他にもB'zや陰陽座も嫌っている。
- ダフ・マッケイガン(元ガンズ・アンド・ローゼズ)がLUNA SEAのJ主催のライブイベント「FIRE WIRE」に参加した件であまり好意的に扱わなかった。この記事を書いたのは幅由美子であり、彼女曰くJのベースに関しては「所詮ヴィジュアル系」と主観丸出しの記事を掲載。
あれだけヴィジュアル系を批判しておきながら数年後には丸くなったのか、D'espairsRayのインタビューを引き受けている。 - 幅に言わせれば真行寺恵里(ニコニコでは「ブレンパワードの主題歌の人」で有名(?))の歌唱力は声が細くて最悪だそうです。耳悪いですね。
因みにYOUNG GUITAR誌は真行寺恵里を高く評価していただけでなく、コラムまで連載してました。 - 日本のバンドで扱いが良い(良かった)のはANTHEM、EARTHSHAKER、OUTRAGE、UNITED、CONCERTO MOON。
主な理由はANTHEM、EARTHSHAKER、OUTRAGEは伊藤政則の事務所に所属していたから。
ただし、EARTHSHAKERは政則の事務所を離れた後はそれほど扱われていない。
と言うか、80年代後期のEARTHSHAKERは聖飢魔Ⅱと同じ事務所だったそうなので酒井としては扱いたくなかったのであろう。
UNITEDは前田と昔から友達付き合いがあるから(その為、前田がUNITEDにインタビューする時のみ、タメ口になっている)。
CONCERTO MOONは中心人物である島紀史が広瀬と仲が良い(お互いに脱退したメンバーの悪口を言うほど)。 - 日本のバンドを批判しているのは編集部だけではない。読者も批判している。
広瀬によれば、毎月何通かは「日本のバンドなんか載せるな!」と言う苦情の葉書や電話が届くんだとか。
このような葉書や電話が来るたびに誌面上で「読者の質が下がった」などと批判することもある。 - そもそも、このような読者が多いのは酒井編集長時代のBURRN!が日本のバンドを尽く叩き出したのが原因ではないかと推測されている。
その為BURRN!誌はヘヴィメタル専門誌ではあるが、日本のバンドを蔑ろにして海外のバンドをメインに取り上げることからヘヴィメタル=洋楽と言うイメージを日本の音楽ファンに広めた戦犯ではないかと思ってもらっても過言ではない。
ついでに言ってしまえば、BURRN!誌で日本のバンドが表紙を飾った事は1度も無い。 - 表紙にしたくなかったのか、日本のバンドだけ隔離したかったのかは不明だが、80年代後半に「BURRN! JAPAN」と言う別冊を出していた時期があった。
全部で6冊程発行されたが、その中でもX JAPANのYoshikiが表紙を飾ったVol,5は一部の古本屋やオークションでは高値の取引をされる事もある。 - 因みにYoshikiはインディーズ時代にリリースした「オルガスム」のレビューでボロクソに叩かれた事に激怒して、BURRN!編集部に抗議の手紙を送りつけたことがある。
- 酒井はXの事をフランク・マリノ&マホガニー・ラッシュの「WORLD ANTHEM」をカヴァーしたセンスだけは認めているとの事である。
- 陰陽座の瞬火のインタビューで広瀬が「バジリスク〜甲賀忍法帖〜」の主題歌について「ED曲も陰陽座がやればよかったのに」と発言し、瞬火を困らせていた。
因みにバジリスクのED曲とは水樹奈々の「WILD EYES」「ヒメムラサキ」の2曲の事である。おそらく広瀬はこの2曲が気に入らなかったのだろう。 - 2010年、誌面上でOUTRAGEがあるデパートで学生時代に万引きしていた事を告白。
店名まで出してしまった事で、OUTRAGEの公式BBSやメンバーのブログが炎上。
OUTRAGE側は後に謝罪をしたが、BURRN!誌は「27年前の話ですから、窃盗罪は時効です。(笑)」など笑いのネタ程度にしか認識しておらず、謝罪する意思は見せていない。むしろBURRN!誌編集部に謝罪と言う言葉は昔から無い。
主なトラブル、批判など
- STRATOVARIUSのアルバム「Visions」のレビューを巡って当時の中心人物であるティモ・トルキと大喧嘩になった。(STRATOVARIUSの項目参照)
- DOKKENのアルバム「SHADOW LIFE」のレビューで「つまらない」と酷評された為にドン・ドッケンが激怒。インタビュー中、広瀬に向かって「ぶん殴ってやる!」とまで言わせた。
- 広瀬がDREAM THEATERのボーカリストであり、超絶タンバリニストであるジェイムズ・ラブリエに向かって「あなたは雇われボーカルですか?」と質問。この質問に対しラブリエは激怒。公式ウェブサイトで世界中のファンに広瀬に対する怒りをぶち曲げた。
- 編集部員の前田岳彦がバッドムーン・ライジングの楽曲が「つまらない」とフロントマンのカル・スワンに言ったところ、後に激怒していた事が判明する。以降、カル・スワンはBURRN!のインタビューは受けても前田からのインタビューは受けていない。
- グレン・ヒューズが自身のソロアルバムにレッド・ホット・チリ・ペッパーズのジョン・フルシアンテ(2009年脱退)、チャド・スミスが参加しただけで広瀬が「なんでこんな連中と組むんだ」と批判した。
- BURRN!誌はインターネットを嫌っている。特に広瀬は自分を批判する一部のネットユーザーに対して「ネットで王様になってる人達」と嫌悪感をむき出しにしている。
- 1997年8月号の読者コーナーに「BURRN!の衰退と廃刊を」と言う名無しによる内容の長文の手紙が掲載される。
- 今でこそ高く評価しているが、創刊当時はMETALLICA、MEGADETH、イングヴェイ・マルムスティーン等の当時の若手ミュージシャンはBURRN!誌で低い評価を下されていた。
- 上記にある「読者の質が下がった」発言に関して言ってしまえば、確かに読者の質は低い。
酒井によれば80年代のメタル全盛期には、女性読者によるハガキの内容の大半が「BON JOVIやRATT、Mötley Crüe(特にニッキー・シックスとトミー・リー)等の二枚目ミュージシャンのポスターを毎月付けろ!」と言った物が多かったそうで、誌面上で酒井がそうした読者に対して苦言を呈したことがある。
それ以外にも「デスメタルなんか載せるな!」「北欧のハードポップなんかいらねーよ!」等の電話やハガキは毎回届くそうだが現在はスルーしているとの事である。
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中には後に大物になったアーティストもいますが、それはBURRN!誌に先見の明が無かったと言うことを
証明している証拠ではないかと。
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