Crusader Kings III | |
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ジャンル | RPG シミュレーション ストラテジー |
開発元 | Paladox Development Studio |
販売元 | Paladox Interactive EXNOA LLC(日本) |
機種 | Win Mac Linux Xbox Series X / S PS5 |
発売日 | Steam:2020年9月1日 Xbox/PS5:2022年3月29日 |
価格 (税込) |
Steam: 5,150円 Royal Edition:7,850円 Xbox/PS5: 7,920円 Royal Edition(Xboxのみ):9,900円 |
対応言語 | 英語/仏語/独語/西語/露語/簡体/韓語/日語(Xbox/PS5のみ) |
ゲームソフトテンプレート |
Crusader Kings IIIとは、Paradox Interactive社が発売するストラテジーゲームである。
概要
騎士や聖職者が権力を握る中世を舞台に、自身の地位を高め、家系の権勢を拡大させることを目的としたゲーム『Crusader Kings』シリーズ第3作。
シリーズの革新ではなく自然な進化系として位置づけられており、システムの拡張ではなく深化、特にロールプレイング要素の強化に重点が置かれている。
主な新要素・追加要素・変更点
マップ
範囲が少し拡張され、東はチベット全体とミャンマー、南はナイジェリア(ギニア湾北岸)まで含まれる。
前作『Crusader Kings II(以下CK2)』までは伯爵領の区画として別ウィンドウに表示されていた男爵領がマップ上に直接表示されるようになり、地区分けがさらに細かくなった。
ただしCK2とは異なり、国境の複雑化を防ぐために男爵領は伯爵領に完全に紐付けされており、戦争や継承によって他の伯爵領に移ることはなくなった。
マップのグラフィック自体も大きく向上し、クリックやマウスオーバー・マップモードの変更をせずとも一目で男爵領の地形や種別・国境が分かるようになった。
また、マップをズームアウトすると独立勢力のみが描かれた紙の地図のような表示になる。
Ver1.3から北方や高地に冬が訪れるようになった。冬が訪れている領地に滞在している軍隊は冬の厳しさに応じて補給物資を多く失うことになる。
騎兵は冬季の戦闘にペナルティがあり、チベットやノースなど一部の文化の固有ユニットは冬季の戦闘にボーナスがある。
キャラクター
プレイ可能キャラクターは伯爵以上の封建制・氏族制・部族制領主のみとなる。
容姿
ポートレートが顔だけでなく上半身までを見ることのできるフルアニメーションの3Dキャラクターとして表示され、体格や性格をも読み取ることができるようになった。顔の特徴を制御するパラメーターが著しく増加し、キャラが持つ顔の種類は事実上無限となった。また、キャラの成長や加齢、病気によって容姿がシームレスに変化する。
性格
キャラクターがどのような性格であるかを分かりやすくするため、性格特性は他の特性と異なり3つまでしか持てなくなった。性格特性は基本的にランダムイベントで変わることはない。
また、キャラの性格は「不合理な臆病者」「非情な競争者」のように2つの単語にまとめてキャラクタービューに表示される。
キャラの性格に反する行動や、牢獄生活や愛する人の死など好ましくない状況で上昇する「ストレス」システムが追加された。ストレスを貯めるとストレスレベルが上昇し、健康や生殖能力へのペナルティが増加するほか、時々何らかのペナルティと引き換えにストレスを大きく解消する「メンタルブレイク」イベントが発生する。メンタルブレイクイベントでは選択肢によって「放蕩者」や「過食症」といった「対処メカニズム」を得ることもあり、小さなペナルティと引き換えにストレスを解消することができるようになる。
「勤勉」や「野心的」といった有用な特性ほどストレスを受けやすく、「怠惰」や「残虐」といったペナルティの大きい特性ほどストレスを受けにくかったり解消する手段が豊富である傾向がある。
Ver1.4からは寛大なキャラクターが実行できる「フックの放棄」や勤勉なキャラクターが実行できる「首都の開発」など特定の性格特性を持つキャラだけが実行できる行動が多数追加された。
ライフスタイル
ライフスタイルはCK2ではランダムイベントの結果取得する特性の一種に過ぎなかったが、本作では一般的なRPGのように経験値を集めてスキルツリーをアンロックしていき、キャラクターに様々なボーナスを付与する要素となった。
ライフスタイルには外交・軍事・管理・策略・学識の5つのカテゴリがあり、それぞれに3つのフォーカスとスキルツリーがある。
フォーカスはCK2のDLC『Way of Life』と同じくセットするとキャラクターにただちにボーナスを与えるほか、固有のランダムイベントが発生する。
一生のうちに全てのスキルツリーをコンプリートするのは事実上不可能であり、そのキャラクターの能力や達成したい目標、ロールプレイングに合わせて進めるツリーを選択することになる。
名声と献身
CK2のキャラクターは威厳を表す威信点と信心深さを表す信仰点を持ち、様々な行動のために消費していたが、そのために真に威厳ある領主しかできない行動をすると何故か威信が下がり、真に信心深い信徒しかできない要求をすると何故か信心深いと見なされなくなるという奇妙な現象が発生していた。
これを防ぐためにCK3のキャラクターはそれぞれ0-5の名声と献身のレベルを持っている。それぞれ威信点や信仰点を稼ぐと上昇し、停戦破りや同宗派のキャラクターの犯罪の擁護など真に不名誉・不信心な行動を取らない限りレベルが下がることは無い。レベルによって他キャラクターからの評価などのボーナスがあるほか、レベルが上がると新たな開戦事由の使用など特別な行動を行えるようになる。
秘密とフック
キャラクターは暗殺や不倫などの違法行為や恥ずべき行為を行うと秘密を獲得し、それを一生隠し通す必要がある。秘密が明らかになるとスキャンダルになり、それが違法行為についての秘密なら投獄のきっかけになる。
密偵頭を使って他人の秘密を探ることもできる。探り当てた秘密は公開することはもちろん脅迫の道具として使うこともでき、相手が脅迫に屈すると相手へのフックを得る。
フックは後述する封建契約の再交渉や投獄、婚姻や領地称号の剥奪など相手に何かを要求する時に使うことで要求を受け入れやすくしたりすることができるもので、脅迫以外にもランダムイベントで恩を売るなど様々な要因で手に入れることができる。
王朝と家
王朝は本家とそこから枝分かれした分家の集合体である。
家には当主が存在し、家族の数に応じて威信を獲得する。
王朝の中で最も強力な当主は王朝の当主となる。王朝の当主は王朝の構成員の非難・赦免や相続権の管理、称号の請求、戦争の中止を行うことができる。
また、王朝はその広がりに応じて名誉を得る。名誉は得ると王朝の格を表す栄光レベルを上昇させるほか、王朝の当主の権限を行使したり王朝の遺産を取得する際に消費する。
王朝の遺産
王朝の構成員全てに補正等を与える要素。各王朝に特徴や個性を付けることができる。
戦争・法・狡猾・血統・学識・栄光・血縁の7つのトラックにそれぞれのテーマに応じた5つの遺産が用意されている。トラックを進めるごとに遺産のコストは増大し、トラックを完了するには非常に長い時間がかかる。
内政
政体
- 封建制
- 主君と一人ひとりの封臣との間で封臣契約が結ばれるようになった。
- 封臣の主君に対する、納税や出兵などの義務と評議員議席や造幣権などの権利を規定したもので、見返りを約束したり脅迫したりすることで契約を再交渉することもできる。
- 氏族制
- CK2におけるイクター制で、イスラム勢力で使用される。
- 封臣の義務は契約ではなく主君に対する満足度によって上下する。
- また、支配者の堕落によって増加し、領地の支配度が低下して最終的に崩壊する退廃度のシステムが廃止された。
- 部族制
- CK2と同じく王権と経済が弱く軍事に強い政体。
- 開発度(後述)の影響を受けず、自領内では部族制以外の勢力の補給上限が下がる。
- 常備軍に金ではなく威信を支払い、封臣の義務も契約ではなく主君の名声レベルに基づく。
評議会
領主・領主の配偶者・評議員の能力から算出される国家のスキルが廃止され、代わりに評議員の能力がその職務に大きく影響を与えるようになった。領主の配偶者は領主に助言する評議員として扱われるようになり、権限を与えるとその分領主の能力を直接ブーストする。
カトリックなど一部の宗教では宮廷司祭が司教に置き換えられ、領国内の全ての寺院からの召集兵と税収を管理する権限を持つ。
法律
ほとんどの勢力が分割相続制ないし分割連合相続制(最も原始的な継承法で、継承時に新たに称号を作成するなどして後継者の間で可能な限り領土を平等に分割する)でスタートするようになった。非分割相続制への移行には多くの文化で中世盛期から後期の革新性(後述)が必要であり、序盤は勢力の維持に大いに苦しめられることとなる。
継承法の変更は全ての有力封臣が満足していれば行うことができ、全ての封臣の顔色をうかがう必要はなくなった。
また、領地を一代限りの封臣に預けることができる総督制が廃止された。
開発度と支配度
伯爵領の税収と召集軍の規模に補正を与える開発度と支配度というパラメータが追加された。
開発度は伯爵領の発展度と技術力を表したもの。ゲーム開始時はギリシャやインドは高くて西ヨーロッパや中央アジアは低く、CK2の技術のように高い方から低い方へゆっくりと広がっていくほか、家令を配置して引き上げさせることもできる。氾濫原や農地といった土地ほど上昇しやすい。
支配度はその名の通り伯爵領に対する領主の支配度を表したもので、攻城戦や戦争による領地のやり取りの際に低下し、CK2の「新政権」の補正と同じ働きをする。時間経過で回復するほか元帥を配置することで引き上げることもできる。
建造物
男爵領の種別(城塞か都市か教区か)だけでなく地形によっても建設できる建物が異なるようになった。
また、慣習的な公爵領の首都である男爵領にのみ建てられる公爵領建造物の要素が追加された。非常に高コストだが強力な効果を持つ建物である。特定の領地ではピラミッドやハギア・ソフィアのようなCK2で文化遺産として扱われていたものを建設することができる。
宗教
それぞれの宗派の特徴を表現する信条と教義のシステムが追加された。
信条はその宗派が持つ最も重要な儀式や伝統を表現したもので、それぞれの宗派は3つの信条(カトリックの場合聖戦コストを減少させ、宗教指導者が大聖戦を宣言可能になる「武装した巡礼」、宗教指導者による贖宥状の販売と破門が可能になる「聖餐」、廷臣を修道院に入れることができるようになる「修道生活」)を持つ。
教義はその宗派の信徒が従うべき法で、使用可能な継承法や宗教指導者の有無、婚姻形式や何が犯罪にあたるかなど18項目+αについて規定されている。
また、信条と教義を自由にカスタマイズして新しい宗派を設立する機能が追加された。元の宗派の信条や教義からかけ離れていればいるほど設立に必要な信仰コストが上がる。
文化
Ver1.5にてそれぞれの文化の特徴を表現する文化的支柱と伝統のシステムが追加される。
文化的支柱は文化のあり方や文化同士の関係を決めるもので、以下の5つに分かれている。
- 気風:「好戦的」「集団的」などその文化がどの様な文化かを大まかに定義する
- 系統:「イベリア系」や「テュルク系」などどの文化グループに属しているかを表す
- 言語:どの言語グループに属しているかを表す
- 軍事的慣習:騎士や指揮官に任命できる性別を規定する
- 美的感覚:キャラクターの名前、服装、紋章、建築物の見た目がどの様な物かを規定する
伝統は宗派の信条と同じくその文化固有の特徴を表現したもので、それぞれの文化はゲーム開始時に3~4つの伝統を持っており、文化指導者(その文化の伯爵領を最も多く所有している領主)は新たな時代に入るごとに威信点を支払って新たな伝統を追加することができる。
革新性
CK2までの技術は「革新性」に置き換えられ、伯爵領ごとではなく文化ごとに扱われるようになった。
数値ではなく「蹄鉄」「貨幣制度」などのように一つ一つが別個の技術や進歩として扱われ、それぞれに異なる効果がある。
その文化を保持している伯爵領の平均開発度や他文化からの伝播に応じて発見の進捗速度が上がるほか、文化指導者は「文化の志向」を特定の革新性に定めることができ、文化指導者の学識に応じて発見の進捗をブーストできる。
戦争
徴募軍の構成員は全て「徴募兵」という固有の兵種となった。徴兵された農民なので数は多いが士気が低く弱い。
常備軍では軽騎兵や重歩兵といった様々な兵種を技術や文化に応じて利用することができる。その中で新たに攻城兵器が兵種として追加された。攻城戦をスピードアップできるが野戦ではほとんど役に立たない。
DLC
Crusader Kings III: Northern Lords
サブタイトルの意味は「北方領主」。ノース人の領主でのプレイが強化される。
Crusader Kings III: Royal Court
サブタイトルの意味は「宮廷」。領主の高貴さをアピールするために飾り立て、廷臣の様子やプレイヤーが収集した宝物を3Dグラフィックで見ることができる「玉座の間」が追加される。
また、既存の文化から新たな文化を形成する「文化の枝分かれ」や、2つの異なる系統の文化を合わせて新しい文化を形成する「文化の混合」、文化指導者が多量の威信と時間をかけて行う「文化の改革」といった文化のカスタマイズが可能になる。
Crusader Kings III: Fate of Iberia
サブタイトルの意味は「イベリアの運命」。新システム「闘争」により中世イベリア半島の複雑で長期的な紛争が再現される。
Crusader Kings III: Friends & Foes
サブタイトルの意味は「味方と敵」。人間関係にまつわる100以上のイベントが追加される。
Crusader Kings III: Tours & Tournaments
サブタイトルの意味は「旅と競技会」。旅行や様々な行事に関する要素が強化される。
Crusader Kings III: Wards & Wardens
サブタイトルの意味は「被後見人と監督者」。教育や人質など子供に関する要素が強化される。
Crusader Kings III: Legacy of Persia
サブタイトルの意味は「ペルシアの遺産」。『FoI』で導入された「闘争」システムを利用しアッバース朝衰退の時代のペルシアの歴史を表現する。
開発日記
動画
- Crusader Kings 3 - November Update
- Crusader Kings 3 - December Update
- Crusader Kings 3 - January Update
- Crusader Kings 3 - February Update
- Crusader Kings 3 - March Update
- Crusader Kings 3 - April & May Update/
Crusader Kings 3 - April & May Update - re-upload - Crusader Kings 3 - June Update
- Crusader Kings 3 - July Update
導入
- Introducing CK3 - Characters
- Introducing CK3 - Dynasty
- Introducing CK3 - Domains
- Introducing CK3 - Succession
- Introducing CK3 - Schemes
- Introducing CK3 - Money
- Introducing CK3 - Vassals
- Introducing CK3 - Technology
- Introducing CK3 - Military
- Introducing CK3 - War
- Introducing CK3 - Battles
- Introducing CK3 - Religion
関連動画
関連リンク
- Crusader Kings III(Paradox社公式サイト)
- Crusader Kings III | Paradox Interactive(Paradox store)
- Steam:Crusader Kings III(steam storeページ)
- Buy Crusader Kings III - Microsoft Store(Microsoft store)
関連項目
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