dポイントは、NTTドコモが旗揚げ、運営しているポイントサービスの「dポイントクラブ」ならびに、その会員証・ポイントカードである「dポイントカード」の総称。
概要
かつての名称は「ドコモプレミアクラブ」。その名の通り、NTTドコモユーザーのみが加入可能なポイントサービスクラブであった。NTTドコモや、NTTドコモのクレジットカード「DCMX(当時名称)」の利用額に応じポイントが還元され、溜まったポイントで端末購入割引等を行うことが出来た。
当初から、ドコモプレミアクラブ会員に対し、飲食店や映画館等で使えるクーポン券を提供していた。
2015年から現在の名称になったほか、業界共通のポイント連合に対抗すべく、加盟するリアル店舗で利用可能なプラスチックカードの「dポイントカード」を提供するようになった。
主なライバルネットワーク
- Vポイント(旧Tポイント) - TSUTAYAで知られるカルチュアコンビニエンスクラブグループが旗揚げ。かつては大株主にヤフー・ソフトバンク・ユニー・ファミリーマートホールディングスが名を連ねる、日本における共通ポイントの草分け的存在だった。ただし代表株主だったSBやファミマ自体がTポイントを見限りだしたこともあり、それに伴って勢いは急落。結果として共通ポイントのトップを楽天ポイントに譲り渡し、その後も浮上できずにいた。
あまりに楽天ポイントとPayPayにボコボコにされて単独では立て直しすら不可能な状態に追い込まれていたのか定かではないものの、CCCがポイントのグレードとしては格式の高さと長い歴史を持つワールドプレゼントポイントを擁する三井住友カードの一般カード部門に実態としては身売りという名の提携という形で2024年4月22日からVポイントとして再出発することになった。三井住友カードとしても2019年4月にドコモとの提携を終了して共通ポイントとは宙ぶらりんになった状態であったことに加え、また電子決済が急速にメインとなる世の流れの中で共通ポイントとしては根強い勢力があるTポイントのルートを新規で担保したかったという事情もあったと思われる。 - 楽天ポイント - 楽天が旗揚げ。ネットワーク内最大の店舗数のサークルKサンクスを失う(今後全店舗がファミマに看板掛け替え、とどのつまりTポイントに鞍替え)ことになり、痛手を負った。……だったのだが、そのファミマがdポイントと楽天ポイントも併用可能な方向に転換したため、結果として逆に使用可能店舗が一気に増えた。ただしそれ以前からTポイントがトップを奪取した後は、主要共通ポイントの過半以上の勢力を占めており、リアル店舗の利用可能店舗以上に、楽天がEC大手であることからで簡単に貯める/利用できるということがいかに比重が大きいかを示した事例であり、リアル店舗での存在感はさほどでもない。
- Ponta - 三菱商事グループの子会社「ロイヤリティマーケティング」が旗揚げ。大株主にローソン・リクルート・日本航空・ゲオが名を連ねる。ただし最大の店舗数を持つローソンではdポイントも貯めることができるほか、レート1-1でdポイントとの相互交換も可能(ただしdポイント→Pontaポイントは手数料がかかるため不利)なため、むしろdポイントとはライバルというより友人に近い間柄とも言える。……だったのだが2019年12月にライバル会社のauが独自ポイントを諦めてPontaと提携したため、dポイントとの相互交換が2020年9月30日を持って一度終了した。
- PayPay - Tポイントを見限ったソフトバンクが旗揚げ。正確には共通ポイントというわけではなく、日本におけるバーコード決済の草分け的存在にして代表格。2024年時点においても日本におけるバーコード決済においては他社とは比べ物にならないシェアを誇っており、PayPayのみしか電子決済を対応していないケースは未だに多い。共通ポイントでこそないが、ポイントをそのまま残高に充当できるので、実質的に決済さえできれば共通ポイントとして使うことが可能。ポイント優遇はソフトバンク系の決済と専用カードのみに限定されるが、それすら圧倒的なシェアを背景に問題にならないほどの影響力を持つ。なおポイント優遇はソフトバンク系に限定されるとは言ったものの、総合通販サイトで第3位のYahooだけでなく、近年やや勢いが落ちているとはいえ、一時期は飛ぶ鳥を落とす勢いだったLINEもソフトバンク傘下になったため影響力は大きい。
ステージ
dポイントクラブでは、利用実績に応じポイント還元率が変化するほか、利用可能な特典も異なってくる。
NTTドコモ非契約者でもdアカウントを取得さえすれば、ポイントサービス・ポイントカード・dポイントクラブクーポンの利用は可能である。
2015年12月~2018年4月
- シルバーステージとゴールドステージは最上位クーポンの一部を除き、
利用できるプレミアムクーポンは共通。 - 獲得ポイントによる上位ステージは膨大なポイントを貯める必要があるため、実質はdカードを持つかドコモ回線の継続保有年数の方が重要になっている。
ステージ名 | 条件 | ドコモ利用額1000円につき還元 | dポイントクラブクーポン | スペシャルクーポン | プレミアムクーポン |
レギュラー | ・半年間での獲得ポイントが599ポイント以下 | 10ポイント | 使用可 | 使用不可 | 使用不可 |
ブロンズ | ・半年間での獲得ポイントが600~2999ポイント 若しくは ・NTTドコモ回線契約を10年以上継続 若しくは ・dカード(スタンダード)所持者 |
使用可 | |||
シルバー | ・半年間での獲得ポイントが3000~9999ポイント 若しくは ・NTTドコモ回線契約を15年以上継続 |
使用可 | |||
ゴールド | ・半年間での獲得ポイント1万ポイント以上 若しくは ・dカードゴールド所持者 |
100ポイント |
2018年5月~2022年5月
- dカード系の所有によるステージ優遇が廃止され、純粋に獲得ポイントかドコモ回線の保有年数のみと単純化された。
- 旧レギュラーと旧ブロンズの間にステージが新設された。別にクーポン面の優遇は特になく、単純に利用継続年数による割引の区分がそのままdポイントクラブのステージにスライドされた格好である。獲得ポイントによる上位ステージ狙いはどっちみち膨大なポイントを要求されるのはそのままのため、クレジット機能つきのdカードをメインに使わない限りはプラチナどころか2ndステージに行くことすら難しい。
- dカードゴールドによるステージ優遇の廃止は基本的に改悪とも言える内容。ただし15年以上の回線保有で最上位のプラチナステージになるため、改訂前の利用年数のみの上位ステージであったシルバーステージでは利用できなかった最上位クーポンがプラチナステージだと利用できるようになったため、長期ユーザー、かつdカードゴールドを非所有というユーザーに限ってのみ有利な改訂となっている。
- ドコモ利用額による還元額の増加は純粋にdカードゴールド所有の特典となったため、表からは削除。
ステージ名 | 条件 | dポイントクラブクーポン | スペシャルクーポン | プラチナクーポン |
1st | ・半年間での獲得ポイントが599ポイント以下 ・旧レギュラーに相当する |
使用可 | 使用不可 | 使用不可 |
2nd | ・半年間での獲得ポイントが600~1799ポイント 若しくはNTTドコモ回線契約を4年以上継続 |
|||
3rd | ・半年間での獲得ポイントが1800~2999ポイント 若しくはNTTドコモ回線契約を8年以上継続 |
|||
4th | ・半年間での獲得ポイントが3000~9999ポイント 若しくはNTTドコモ回線契約を10年以上継続 ・旧ブロンズステージに相当するが、dカード所有によるステージ優遇は廃止 |
使用可 | ||
プラチナ | ・半年間での獲得ポイント1万ポイント以上 若しくはNTTドコモ回線契約を15年以上継続 ・旧シルバー・ゴールドステージ相当だが、dカードゴールド所有によるステージ優遇は廃止。 |
使用可 |
2022年6月~2024年9月
仮置き
2024年10月~
仮置き
ポイントカード使用可能店舗
現在進行形で加入店が増えているので、最新情報は公式サイト(外部リンク)を参照。
補足
クレジットカードであるdカードを一定条件で利用した際による獲得ポイントが増加するdカード特約店(公式サイト)や最近流行のスマホペイのドコモ版であるd払い(0.5%還元)の対応店などでもポイントをためることが可能。
関連動画
関連項目
- NTTドコモ
- ポイントカード
- ロッチ - マスコットキャラクター「ポインコ」の中の人。
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