DQNの川流れとは、大自然を甘く見たDQNが水難事故に遭う事である。
ことわざの「河童の川流れ」のもじりである為「川」流れとなっているが、川に限定せず海やダム等も含む。本記事では、レジャー中の水難事故全般について扱う。
概要
水辺でのキャンプは、気象情報を必ずチェックし、雨天になりそうな場合は中止すべきである。
しかし、せっかく休みを取ったのだから、みんなで集まったのだからと強行し、案の定増水して水難事故に遭う例が見られる。特に、梅雨時~秋にかけての雨量が多い時期に多発する。
晴天時であっても、テントを張る場所が不適切であったり、アルコールが入っている状態で川や海に入ったり、そもそも遊泳禁止の場所に入ったりしての溺水例もある。
この語は、インターネット普及期の2000年代初頭に「2ちゃんねる」などで使われ始めたものである。
下記の玄倉川水難事故が記憶に新しい時期だった上に、2ちゃんねるが今以上にアングラ色が強く不謹慎ネタを面白がる傾向があったこと、「河原でバーベキュー」をする人間の代表格が2ちゃんねらーの天敵である「DQN」、今で言えば悪ぶった陽キャ勢であったことから、「自業自得」「自己責任」と嘲笑するのが常であり、「夏の季語」とまで言われた。過去形で言っているが、本記事の掲示板を見ての通り、現在でもその傾向が強い。
しかし、大自然はDQNだろうが2ちゃんねらーだろうが共通して襲いかかる。対岸の火事と思わず、下記の注意点(そしてそれ以上に気象庁・内閣府・国土交通省など公式の情報)をよく読み、常に最新の知識にあたるようにしたい。
注意
2021年5月20日より、改正災害対策基本法が施行され、避難情報のガイドラインが変更された。
内閣府HPのPDFも参照の上、下記を読まれたい。
異常気象で水害も毎年のように起きており、これらは河原でバーベキューやってるDQNだけの問題ではない。自宅でニコニコ動画を見ていても同じことなので、嘲笑するのではなく、各自自分のこととして捉えること。
全般
常時の水場について
- キャンプ禁止・遊泳禁止の看板は絶対に守りましょう。死ぬ可能性があるから立っている看板です。
- そもそも、氾濫の恐れが非常に少ないと認められた場所で無い限り、河原にテントを張るのは基本的に危険です。河原は雨が降ったら全部川になります。
- 晴れていても、ダムの放流、山頂付近の雪解けなど、増水の理由はいくらでもあります。川を見たら増水すると思い、海を見たら満潮で沈むと思いましょう。
- 飲酒後は絶対に水に入ってはいけません。
- どんなに浅い水辺でも、子どもにはライフジャケットを着用させ、大人は1秒たりとも目を離さないようにしましょう。深さ30cmの水でも人は溺れますし、子どもは1秒で見えなくなります。
雨天時の水辺、および避難情報について
- そもそも、雨が降りそうなときにキャンプしてはいけません。連休や約束がパーになるかもしれませんが、死んだら永久にパーです。生きてまたやりましょう。
- 大雨や台風の時は、川や海からなるべく離れましょう。絶対に様子を見に行かないでください。
- 警戒レベル4:避難指示が出たら絶対に避難してください。「避難勧告」は廃止になりました。
- 救助されたら、「ありがとうございました」の一言を忘れずに。間違っても悪態を吐いたり暴力をふるってはいけません。
ダムについて
→ダム
- サイレンが鳴ったら直ちに避難してください。放流の合図です。
- 大雨の時のダム放流は、下流の避難を待っていられないことがあります。コントロール室はダム上部にあり、ここが水につかると制御不能になるためです。繰り返しますが避難指示が出たら絶対に避難してください。
台風について
→台風
- 大きかろうが小さかろうが台風です。川や海に近づかず、家で過ごしましょう。
- 熱帯低気圧も台風だと思って行動しましょう。学術上の分類はどうあれ、起きる現象は同じ「大嵐」です。
- 台風通過後も増水は続きます。空ではなく水を見ましょう。
その他マナーについて
レジャー中の水難事故の典型
全国の水難事故マップ も参照のこと。
増水による事故
増水の可能性を考えずキャンプの計画を立てたり、雨が降っても甘く見て避難を怠った結果起こるもの。
下記の玄倉川水難事故が典型例だが、これは極端な例であって、「俺はここまでバカじゃないから大丈夫」と思っていると大自然の餌食である。小さな油断でも事故は起こる。
旅行者が甘く見た結果だけでなく、2008年の都賀川水難事故のように、気象警報をアナウンスする設備が近くになく、突発的な集中豪雨に対応できなかった事例もある。
遊泳による溺水
自然の川や海は、プールと違って急に流れが速くなったり、深くなったりするところがある。気づかないままそういったところに入り込み、流されたり足を取られて溺水するもの。
そもそも水深30cmの水にうつ伏せに転倒したら溺死する可能性がある。いかなる深さであろうと、水はなめてかかってはいけないのである。子どもの場合は特に、水辺では絶対に目を離さないことが重要。
乗り物からの転落
遊泳以外のレジャーによる転落
釣りの際はライフジャケットを着用すること。花火では川縁からなるべく離れて歩くこと。
主なレジャー中の水難事故
玄倉川水難事故があまりにも有名なため、他の事故も同列に語られがちであるが、水辺のレジャーでは彼らより小さな油断でも事故の危険があることに注意が必要である。
玄倉川水難事故
ダムのすぐ下流、しかも川の中州にキャンプを張り、大雨のさなかにもかかわらず退避勧告を再三無視したことなどが重なり、13名の死者を出す大惨事となった。
藁科川水難騒ぎ
藁科川の中州で17-19歳の若者9名が深夜に大声を出して酒盛りをしていたところ、局地的な雨による増水で身動きが取れなくなり、レスキュー隊に救助された。全員命に別状なし。
玄倉川水難事故とからちょうど1年後に同じようなシチュエーションで起こったこと、こちらではレスキュー隊への暴言が映像としてはっきり残っていることから、併せて非難の対象になりやすい。
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関連項目
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