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『DRAGON BALL』(ドラゴンボール)とは、鳥山明の漫画である。略称はDB。
集英社の『週刊少年ジャンプ』で1984年から1995年に連載していた作品。正式表記は英文字だが、日本ではカタカナ表記が一般的。 → タグ検索「ドラゴンボール」
単行本は全42巻。のちにサイズをやや大きくして一部手を加えた「完全版」が全34巻発行された。
日本のみならず世界各国でテレビアニメ化され、連載終了20年が経過した今もなお世界的な知名度を誇る。
概要
7つ集めるとどんな願いでも1つだけ叶うという玉「ドラゴンボール」をテーマに、主人公の孫悟空が活躍する物語。
主役の名前からもわかる通り、当初は中国の『西遊記』を下敷きにした冒険ギャグ漫画だった。
旅のきっかけとなるブルマが三蔵法師、豚のウーロンが猪八戒、(日本人のイメージだとピンと来ないが)強くて悪い「砂漠の」ヤムチャが沙悟浄にあたる。牛魔王のようにそのままな名前のキャラクターもおり、如意棒や筋斗雲といった『西遊記』由来のアイテムも登場していた。
紆余曲折の連載事情
初期から少なからず格闘要素はあったが、人気がいまいち伸びず、少年期の第21回天下一武道会編あたりから本格的にバトル漫画へと路線を転向する。
レッドリボン軍編、ピッコロ大魔王編、サイヤ人編…と物語が展開されるごとに本来のギャグや冒険要素は鳴りを潜め、ライバルや凶悪な敵と戦うシリアスな格闘バトルがメインとなっていった。また、「ドラゴンボール」も目的ではなく、状況を打開するための便利アイテム程度の軽い扱いへと変わっていった。
結果的に10年に及ぶ長期連載作品だったが、何度も連載を延長された節がみられる。有名なのはピッコロ大魔王(マジュニア)を倒したあとの「もうちっとだけ続くんじゃ」、セルを倒したあとの「もうちびっとだけ続くぞ!」だろう。どちらも「ちょっと」どころじゃなかったのは周知のとおり。
主役交代の試みと失敗
また、鳥山が主役を悟空から息子の孫悟飯に世代交代させようとする描写も随所に見られる。
マジュニア戦後に連載延長させられた際には、悟飯を登場させたうえで主役の悟空を死なせるという衝撃的な展開。人造人間(セル)編では再度悟空を死なせ、二度と生き返られない状態にして悟飯にセルを倒させ、魔人ブウ編初期で完全に悟飯を主人公に変えていた。悟空が若い世代に託したがるセリフも多数ある。
しかし、主役交代後も悟空人気が根強く、次第に悟飯の出番は減少。老界王神の潜在能力解放で圧倒的な戦闘力と存在感を見せたがそれも長くは続かず、結局、悪ブウを倒す頃には悟空が主役に返り咲いていた。
そして連載完結へ
このように延長や方針転換を繰り返したものの、鳥山の強い希望で1995年ついに連載が完結する。
(実はブウ編で連載終了するというのをブウ編の開始時に集英社と約束し了承を得ていたのだが、当時の編集長がその事実を知らず、ブウ編以降も連載を、という要請に鳥山が「話が違う」と抗議したため、集英社、バンダイ、東映動画等の関係会社がトップ級の会議や予想されるであろう株価へのダメージコントロールを図った上でようやく連載終了という流れになったのだという)。
最終話の第28回天下一武道会に登場する猛血虎(もうけっこ、DBは「もう結構」)の存在や、原作終了後の大全集内(「ちかごろのワシ」)で鳥山本人が「うれし~~っ!!これでやっとわしはドラゴンボールから解放されたのだーっ!!!」と叫ぶコマからも、当時の鳥山の心境がうかがい知れる。
ただし作品が嫌いなわけではなく、大全集では「終わったマンガには興味がないだけ」、「テレビ(おそらく『GT』)や映画はまだ続くのでよろしくね!」と補足している。
原作終了後の展開と影響
連載終了後もリバイバルブームが起きており、単行本や連載のリメイク、ゲームなどの関連商品が発売されている。
近年は新アニメや劇場版が制作され、原作になかったストーリーやキャラクター、設定などが新たにつけ加えられた。一方で、後付け設定の弊害として原作との矛盾が随所に発生している。
その他にも『ONE PIECE』や「プリキュアシリーズ」(DBアニメのディレクターだった西尾大介が初期作の監督)など『ドラゴンボール』が影響を及ぼした作品がジャンプ作品以外にも多岐にわたっている。
例として、同じジャンプの漫画家である荒木飛呂彦は『鳥山先生の漫画は発明である』と評し、宮崎駿監督の映画『千と千尋の神隠し』においては湯婆婆がカオナシにエネルギー弾のようなものを放つ場面の絵コンテに「ドラゴンボール風」と注釈が書かれている。
このように他の作品でもしばしばネタやパロディーとして扱われ、中には1話まるごとネタにしたものもある。
あと、鳥山の意見を無視して逆にコケ下ろされたハリウッド実写映画「DRAGONBALL EVOLUTION」なんてのも…
テレビアニメ
日本では1986年開始の『ドラゴンボール』から『ドラゴンボールZ』、『ドラゴンボールGT』までの3作品がおよそ10年続けて放送された。
『ドラゴンボール』(通称「無印」)は原作其之一からマジュニア編まで(+マジュニア編後のアニメオリジナルストーリー)、『Z』はサイヤ人編から原作最終話まで、『GT』はキャラクターデザインやプロットなど以外は原作者が一切関わっていないアニメオリジナルストーリーで構成されている。
これらは日本の最盛期に毎週視聴率30%越えがあたり前の超人気番組となり、放映していたフジテレビ有数のドル箱番組だった。該当世代で作品名やメインキャラクターの名前を知らない人はまずいないだろう。
海外でも人気だが、日本の特集番組でよく出る「○○国では最高視聴率○○%!」は集計基準が日本と異なるため真に受けてはいけない。日本の常識的にありえない数値を紹介しているが、海外ではCATVやアニメチャンネル限定の統計だったり世代別統計だったりするため、当然ながらその割合通りの国民数が観ていたわけではない。
(例として、フランスでは最高視聴率は87.5%に達したという記録があるが、決してフランス国民の87.5%が観ていたというわけではない。)
再アニメ化
GT終了後10年以上たった2009年になり、『Z』のOPやED、音声などを一新したデジタルリマスター版『ドラゴンボール改』が放送。2015年7月からは継続して新アニメ『ドラゴンボール超』が放送されている。
『改』は、『Z』で引き伸ばし目的に入れたアニメオリジナルをカットし極力原作に近づけ、テンポアップを図っている。『超』は、原作の魔人ブウ編其之五百十七と其之五百十八(『Z』の第288話と第289話、『改』の第157話と第158話)の間にあたり、映画2作のリメイク+鳥山原案のアニメオリジナルストーリーで構成されている。
ほかにもアニメスペシャルが全4作、アニメ劇場版が全19作、さらにOVAが1作、集英社が中心となって企画用に製作したアニメが2作、ゲームに収録されたOVAリメイクなどがある。
お絵カキコ
ドラゴンボールのお絵カキコも参照。
関連動画
関連静画
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関連項目
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