E・HERO シャドー・ミストとは、漫画「遊☆戯☆王GX」に登場するカードである。
概要
遊城十代が使用するE・HERO。レベル4で攻撃力1000、守備力1500、テキストには何も書かれていないため、効果は持っていないようである(テキストが空欄なのに効果を持っているモンスターもいるため、断言はできないが)。
最終決戦、VSトラゴエディア戦で登場。
「ヒーロー・シグナル」の効果で特殊召喚され、「E・HERO オーシャン」とともに、「E・HERO エスクリダオ」へと「融合」された。
E・HEROは登場したモンスターをほぼ全て(例外はアニメGXの「E・HERO クレイ・ガードマン」のみ)OCG化させてきたため、登場直後にはこのカードもOCG化されると見る人もいたのだが、融合体の「E・HERO エスクリダオ」だけがOCG化し、このカードは忘れ去られたまま漫画GXは連載終了してしまった。
しかし、みんなが忘れたころ、「ストラクチャーデッキ-HERO's STRIKE-」の発売が決定、さらっとOCG化の情報が公開された。
OCG版
前述の通り、「ストラクチャーデッキ-HERO's STRIKE-」(2014年6月21日発売)で登場。
効果モンスター
星4/闇属性/戦士族/ATK 1000/DEF 1500
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):このカードが特殊召喚した場合に発動できる。
デッキから「チェンジ」速攻魔法カード1枚を手札に加える。
(2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「E・HERO シャドー・ミスト」以外の「HERO」モンスター1体を手札に加える。
漫画では特に効果がなかったが、OCGでオリジナルの効果が追加された。どちらも場合の任意効果でタイミングを逃さないのもうれしい。1ターンにはどちらかしか使えないが、どちらも任意効果なので使いたくないほうは使わなければよい。
(1)の効果は「チェンジ」速攻魔法のサーチ。対応する速攻魔法はほぼM・HERO関連であるため、実質M・HEROのサポートとなる。「ヒーロー・シグナル」、「ヒーローアライブ」など、特殊召喚の手段はいろいろある。
「マスク・チェンジ」をサーチすればそのままこのカードから「M・HERO ダーク・ロウ」につなぐこともできる。
(2)の効果は、墓地へ送られた場合にデッキから同名カード以外のHEROをサーチする。
どこからでも墓地へ送られさえすれば発動できるので、手札から融合素材にしたり、シンクロ素材にしてもよい。「E・HERO エアーマン」と異なり、3枚投入可能なのも利点だった。さらに、こちらは仮に召喚を無効にされようがどうしようが、とにかく墓地へ送られさえすれば使える。「おろかな埋葬」などで墓地へ送るという手もある。
(1)(2)の両方を使いたいならば、相手ターンの内に「ヒーロー・シグナル」、「リビングデッドの呼び声」などで特殊召喚し、次の自分のターンに墓地へ送るとよい。
(1)の効果は単体で使いにくいが、(2)の効果はHEROデッキ全般で使えるため、HEROデッキならば十分に活用できるだろう。その活躍っぷりに過労死同盟の候補に挙げられるとか…
環境やその後の推移
闇属性主体のシャドールにこのカードと「マスク・チェンジ・セカンド」と「M・HERO ダーク・ロウ」が出張していることもある。ミラーデッキではダーク・ロウが刺さり、他でもサーチ潰し+除外は刺さるデッキが大半なのでメタ起用である。
自身のサーチ効果自体が優秀で、さらに闇属性なので「M・HERO ダーク・ロウ」につなげられ、「マスク・チェンジ・セカンド」によってHERO以外のデッキでの採用も可能と、いいことづくめのカードであり、出張も問題視されたのか、2015年10月1日の改訂で制限カードとなった。
その後2019年10月1日の改訂により、出張の問題点よりもほぼ全カテゴリの「HERO」を合わせた「HERO」デッキにおいて、「V・HERO ファリス」、「V・HERO インクリース」の登場により、前からあった「V・HERO ヴァイオン」と合わせてこのカードが即座に墓地へ行きやすくなり、両方の効果が活かしにくくなっていた点が大きくなったためか、準制限カードに緩和され、2020年1月1日改訂により、制限解除された。
2022年2月19日の「HISTORY ARCHIVE」で登場した「Wake Up Your E・HERO」を「D-HERO デストロイフェニックスガイ」で破壊してこのカードをデッキから特殊召喚することが可能になり、ついに安定して(1)と(2)の効果を両方活かせるようになった。
その他
数少ない闇属性のE・HERO。下級モンスターとしては唯一である(上級も含めれば「E・HERO ネクロダークマン」、その他融合モンスターが数体いる)。「E・HERO エスクリダオ」の融合素材にもできる。「終末の騎士」で墓地へ送れるという利点もあり、後半の効果をこれで発動することも可能。D-HEROデッキのサーチ手段にもできる。
事実上のM・HEROサポートとなる効果を持っているが、十代はE・HEROとM・HEROを一緒に使用したことはない。ただ、現実のOCGでは、登場しているカードの関係でM・HERO単体でのデッキ構築は実質不可能となっている。
E・HEROは幼少期に響紅葉から受け継いだデッキ、M・HEROは紅葉とは異なる自分だけのオリジナルを作りたいとして、作品の中盤に新たに構築したデッキ。
チェンジ
「チェンジ」なるいかにも無関係なものを巻き込みそうなカードカテゴリが出てはいるが、意外にも想定外であろう「チェンジ」速攻魔法は「スター・チェンジャー」のみ。
遊戯王OCGではいわゆるぎなた読みでも、成立すれば原則カテゴリに含まれるとされる(「『ネオス』モンスター」と「ダークネス・ネオスフィア」など)ため、「スター・チェンジャー」も対象になる。後に「ギアギアチェンジ」も登場している。
もっとも、サーチできたとしても実際にサーチすることはあまりないだろうが……。
アニメオリジナルまで含めるならば、アニメGXで十代が使用した速攻魔法「コード・チェンジ」も存在する。
速攻魔法以外ならば「チェンジ」カードは相当数が存在する。
実際に挙げれば、「ウェポンチェンジ」、「エクシーズ・チェンジ・タクティクス」、「エクスチェンジ」など。
アニメ・漫画オリジナルにも「チェンジ!ジェット・アイアン号」、「パートナーチェンジ」など、いろいろとある。
関連動画
関連項目
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