Explained単語

エクスプレインド
3.6千文字の記事
  • 0
  • 0pt
掲示板へ

諸君、々は失敗した


SCP-8900-EX - SCP財団exitより,2023/01/13閲覧

Explainedとは、「説明済み」「解明済み」を意味する英単である。

本記事では、シェアード・ワールドSCP Foundation』におけるオブジェクトクラスについて解説していくことにする。


Explainedは「もはや異常とはみなされなくなった」オブジェクトに付与されるオブジェクトクラスである。

概要

Explainedクラスオブジェクトはやや特殊な立ち位置にある。通例、オブジェクトというのは財団がアノマリーであると認定し、確保、収容、保護する対と定めたものである。

しかしながらExplainedは上述の通り、「もはや異常とはみなされなくなった」オブジェクトとして認定されているのである。これは「その原因・メカニズムが解明されたから」。「異常であったがその異常を失ったもの」であるNeutralizedや、「異常であったが財団が破壊したもの」であるDecommissionedとは根本がことなっている。

一例を挙げるならば、SCP-1851-EX - 『ドラトマニア/逃亡奴隷精神病』が挙げられるだろう。このオブジェクト黒人奴隷が苦役に耐えかねて脱走することを「異常」であるとみなしていたが、後に「非異常」と捉えるようになった、というものである。誰だって苦役なんかに耐えられるわけがないのに、かつての白人はこれを黒人特有の精神病と見做していたのであり、それを皮った作品である。


SCP-8900-EX - 『青い、青い空』の知名度の高さからこのオブジェクトクラスを『財団の失敗』であるかのように捉える向きもあるが、本来は異常を解明し非異常にするということから見ても分かる通り、財団の敗北どころか勝利である。SCP-8900-EXで「諸君、々は敗北した」とっているのは、異常を人々の認識を変えてむりやり非異常ということにしたためであり、通常科学的に説明がつく事柄であるとわかることは、火を恐れるばかりではなく活用することに成功したご先祖様のように、人類の進歩であるためである。

しかしながら、Explainedクラスオブジェクトには後味が悪い作品が多いことも事実。手放しに喜べるものばかりではないと考えると、やはり『財団の失敗』をある意味では体現するクラスなのかもしれない。


もはや異常ではないことを明確に記すためか、オブジェクトナンバーは通常とことなり、最後に「-EX」が付記される (異常であるとみなされていた時系列において書かれた報告書文中では「-EX」がついていない場合もある) 。このことから、「SCP-EX」という呼ばれ方もなされる。

オブジェクト例

SCP-920-EX - Evil Workgroup Printer (邪悪なネットワークプリンタ) 百アイコン

つながっている電子機器に異常を与えるネットワークプリンタであり、関わったデバイス常的を及ぼして、PCを弄ってファイルメールを勝手に送信したり、所在地のエレベータや各種システムまで弄くり始め、更にこれを処分しようとした人をに閉じ込めて一酸化炭素で殺するという恐ろしいプリンタである。

財団はこのプリンタをありとあらゆる電子的通信手段をシールドして収容していたが、ある日「一切の異常が見られないので有効に資活用すべく通常業務に用いる」ことが決定した。これSCP-920-EX受けてない?

SCP-1841-EX - Lisztomania (リストマニア)

とある作曲・ピアニストが弾いた楽曲が若者、とりわけ女性を及ぼし、曲のテンポに合わない踊り、奮した会話を喚起し、演奏中のピアニストに触れようとしたり、所持品はおろかゴミ、切れたピアノ弦を持ち去ろうとする。葉巻の吸い差しやコーヒーのかすでさえ争奪戦が突発するうえ、SCP-1841感染者は宿舎にまで押し入ろうとさえした。また女性は本来の貞淑さを失い、自身の夫よりも当該ピアニストと密であるという妄想を重ねる。その姿を財団は婦のようであるとまで形容している (本報告書の執筆は1878年であることに注意) 。このピアニストは亡くなったが、後に同じような効果をエルヴィス・プレスリージョン・レノン、ジミー・ヘンドリックスなどが示したことで財団は彼らを暗殺することに。

だが、この振る舞いは現代でもアーティストアイドル声優歌い手実況者等のファンに結構見られることに着したい。いつの世もファンは過になるというだけで、異常だけど異常ではない。

SCP-1851-EX - Drapetomania (ドラペトマニア/逃亡奴隷精神病)

黒人奴隷が、に与えられた職務と土地を脱し、彼らの状況に同情する領地に移住したいという願望を持つ心の障である。……いや、そりゃ奴隷労働なんて逃げ出したくなるよね?

この文章は財団の前身組織のひとつである『全確保収容イニシアティブ』の主任研究員S. Cartwrightが提言した内容に基づいて、イニシアティブがまとめたものであるという形式になっているが、このS. Cartwrightとは実在の精科医サミュエル・A・カートライト (主任研究員S. Cartwright同様にドラトマニアという精神病を提唱したことで悪名高い) をイメージしている (あるいは、カートライトが財団前身組織の一員だったのだという意味合いで記述した) ものと思われる。

本報告書では「Dクラス職員とはもともと『ドラトマニアクラス職員だったのだが、財団となる各組織の統合に先立ち他組織からの批判を恐れ現在死刑囚が務めるプロトコルに変更された」という意味合いでのDクラス職員の起っており、かなり面い記事となっている。

SCP-3000-EX - Modified Hospital Beds (改造された医療用ベッド)

「アーリントンの人食い」として逮捕されたカールフレイザーのにあった4台の医療用ベッド子供をこのベッドの上で拘束し、自分たち自身のを食わせることで彼らの美を止めようとしていたらしい。非常に異常な男であり、異常な考えをしていたが、正直財団としては非異常性のものであった。財団が彼やそのベッドを収容したのも、彼が見せた食人や儀式を思わせる発言に異常があるとふんだからである。

結果として異常はないとみた財団は警察にこのベッドカールフレイザーを返すことに。しかし警察は財団が拠になるベッドと、容疑者であるカールフレイザーを収容した際に記憶処理を施されたため、カールフレイザーがなぜ逮捕に至ったのか、その決定的な拠を含め忘却していた。この拠不足の状態で裁判が開かれればどうなるか読者らも考えてみてほしい。

SCP-8900-EX - Sky Blue Sky (青い、青い空) 百アイコン

可視スペクトルを与える複雑な知覚現であり、1800年代に特定の撮技術の副産物として発生した。当時は写真のみに限定されていたが、1935年フィルム技術実験が起きた際に拡散してしまい――。

このオブジェクトの解釈についての論は非常に燃えやすく、ニコニコ動画では上がる動画がもれなく炎上するという事態も引き起こした。後にディスカッションで作者スポイラーを上げていることが知られたが、その後はスポイラーを『正解』として絶対視する者と、「作者スポイラー現実作画技法の矛盾」を摘するものでやはり喧々諤々の議論に発展するという数奇なオブジェクト現在では、「ヘッドカノン」を理解する上で重要なオブジェクトとして解説されることが多い。

関連コミュニティ・チャンネル

関連項目

【スポンサーリンク】

  • 0
  • 0pt
記事編集 編集履歴を閲覧

この記事の掲示板に最近描かれたお絵カキコ

お絵カキコがありません

この記事の掲示板に最近投稿されたピコカキコ

ピコカキコがありません

Explained

まだ掲示板に書き込みがありません…以下のようなことを書き込んでもらえると嬉しいでーす!

  • 記事を編集した人の応援(応援されると喜びます)
  • 記事に追加して欲しい動画・商品・記述についての情報提供(具体的だと嬉しいです)
  • Explainedについての雑談(ダラダラとゆるい感じで)

書き込みを行うには、ニコニコのアカウントが必要です!