FIFAクラブワールドカップ(FIFA Club World Cup)とは、FIFAが主催するクラブチームによる世界大会である。
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概要
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UEFAチャンピオンズリーグ(CL)、コパ・リベルタドーレス、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)など、各大陸ごとで行われるクラブチーム間の大会の王者が対戦する。
FIFAワールドカップと名前こそ似ているものの、出場するチームは7チームと少ない(各大陸から1チームずつ+開催国代表が出場する)為FIFAコンフェデレーションズカップの色彩が強い。それに加え、全試合一発勝負のトーナメント方式であることもあり、大会期間も約2週間程度と短い。
2017年を最後にFIFAコンフェデレーションズカップが廃止となり、それに伴い代替大会として検討されるようになる。新型コロナウィルスの影響によって実現が遅れたが、従来の7チーム(6大陸連盟代表 + 開催地代表)によるノックアウトトーナメント方式は2023年大会が最後となり、2025年大会から32チームに出場枠を拡大して、4年ごとの開催となる。開催時期もこれまでの年末開催から6月から7月にかけての開催に変更となる。一方で、毎年開催されるFIFA主催のクラブコンペティションとして、2024年からFIFAインターコンチネンタルカップが創設されることとなった。
2000年にブラジルで「FIFAクラブ世界選手権」として第1回大会が開催されたが、大会開催後、広告代理店ISL社の倒産により一度は中止となり再開までに大いに揉めた末にトヨタカップから吸収発展して再開。そういった経緯もあり2014年までトヨタ自動車が冠スポンサーを務めていた。
2015年からは2021年までは中国のIT企業アリババグループ(Alibaba Group)が冠スポンサーとなり、現在はサウジアラビア政府観光局(Visit Saudi)が冠スポンサーとなっている。
2006年以降はFIFA主催による国際大会の名称を「ワールドカップ」で統一する方針により、現在の大会名に改められた。
1995年のボスマン判決以降、ヨーロッパと南米やその他大陸とのクラブ規模の格差が年々広がっており、2007年以降は2015年のコリンチャンスを除いてずっとヨーロッパのクラブが優勝している。そのため大会のレベルの低さが問題視されており、UEFAチャンピオンズリーグが事実上のクラブ世界一決定戦として認識されている。ヨーロッパのビッグクラブはこの大会をさほど重要視しておらず、むしろ日程面が過密になることから参加したくないというのが本音である。当初、出場を渋る欧州クラブ側に、「欧州クラブにとっては前身のトヨタカップから1試合増えるだけなので参加して欲しい」とFIFAが説得した経緯がある。
興業面においても欧州大陸王者の試合を除けば、観客動員数やテレビ視聴率が依然として芳しくないという問題があり、大会の存在意義が問われる原因の一つとなっている。
欧州と南米の競技レベルが依然として他を圧倒していること、大会開催時期が欧州サッカーのシーズン真っ只中であるために欧州王者への優遇処置として試合数を減らしていることから欧州と南米王者は2試合、アジアとアフリカ、北中米カリブ海王者は3試合、開催国とオセアニア王者は4試合と、王座に到達するまでの試合数が大陸ごとによって異なっている。
2025年大会からは、フォーマットが大幅に変更され、ナショナルチームによるFIFAワールドカップのフォーマットにあわせて、4年に1度の開催となるとともに、各大陸王者以外の強豪チームも参加する形になり、大会規模が大規模化する。これにかわり、従来の各年の大陸王者のみによる大会として「FIFAインターコンチネンタルカップ」が開始されることとなった。
出場チーム
2000年から2023年
| 大陸名 | 加盟連盟 | 選出方法 |
|---|---|---|
| アジア | AFC | AFCチャンピオンズリーグ優勝 |
| アフリカ | CAF | CAFチャンピオンズリーグ優勝 |
| 北中米カリブ海 | CONCACAF | CONCACAFチャンピオンズリーグ優勝 |
| 南米 | CONMEBOL | コパ・リベルタドーレス優勝 |
| オセアニア | OFC | OFCチャンピオンズリーグ優勝 |
| ヨーロッパ | UEFA | UEFAチャンピオンズリーグ優勝 |
2025年大会
| 大陸名 | 加盟連盟 | 出場枠 | 選出方法 |
|---|---|---|---|
| アジア | AFC | 4 | 2021年から2024年に行われるAFCチャンピオンズリーグの優勝チーム。 |
| アフリカ | CAF | 4 | 2021年から2024年に行われるCAFチャンピオンズリーグの優勝チーム。 |
| 北中米カリブ海 | CONCACAF | 4 | 2021年から2024年に行われるCONCACAFチャンピオンズリーグの優勝チーム。 |
| 南米 | CONMEBOL | 6 | 2021年から2024年に行われるコパ・リベルタドーレスの優勝チームと同期間を対象としたクラブランキング上位2チーム |
| オセアニア | OFC | 1 | 2021年から2024年に行われるOFCチャンピオンズリーグの優勝チームの中で最もクラブランキングが高いチーム。 |
| ヨーロッパ | UEFA | 12 | 2021年から2024年に行われるUEFAチャンピオンズリーグの優勝チームと同期間を対象としたクラブランキング上位8チーム |
| 開催国 | - | 1 | 開催国のクラブのうち1チーム。 |
※2021年から2024年の間に1クラブが最上位のクラブ大会で2回以上優勝した場合、追加チームはクラブランキングにより決定する。
大会のレギュレーション
2000年
6大陸の代表+開催国枠に加え、1998年のトヨタカップ優勝チームのレアル・マドリードが招待枠として出場し、8チームで争われる。
大会はグループリーグ形式でおこなわれ、4チームずつ2組に分けてグループリーグを行ない、各組の1位同士が決勝戦を、2位同士が3位決定戦を行う。
2005年から2006年
各大陸の6チームによるトーナメント方式。南米とヨーロッパのクラブはシード枠のため準決勝から出場。3位決定戦および5位決定戦も行われるため、各クラブは最低2試合を行うこととなる。
2007年から2023年
2007年大会から開催国枠(開催国の国内リーグ優勝チーム)が設けられ、7チームによるトーナメント方式となる。南米とヨーロッパのクラブは引き続きシード枠により準決勝から登場。
まず、開催国枠のチームとオセアニア枠のチームでプレーオフを戦う。勝ち上がったチームとアジア・アフリカ・北中米カリブ海の代表チームの4チームで準々決勝をおこない、勝ったチームは準決勝へ進み、敗れたチーム同士で5位決定戦をおこなう(2007年大会のみ開催されなかった)。
準々決勝の勝者2チームとヨーロッパ・南米の代表チームで準決勝をおこない、勝ち上がった2チームが決勝、敗れたチーム同士で3位決定戦がおこなわれる。
2025年以降
出場チームが32チームに拡大され4年に1度の開催になる。参加32チームが4チームずつ8グループに分かれて総当たり戦を行い、各グループ上位2チームが決勝トーナメントに進出する。3位決定戦は行わない。3位決定戦がないこと以外は、FIFAワールドカップの1998年大会から2022年大会までと同じフォーマットである。
なお、6月27日から7月3日までの間、各クラブは、所属する協会の設定した移籍期間内であることを条件に、大会期間中に契約満了となった選手の交代と新規選手(最大2名)の追加を合わせて6名までの選手の変更が認められている。
大会結果
日本のクラブの成績
| 開催年 | 出場クラブ | 出場枠 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 2007年 | 浦和レッズ | AFCチャンピオンズリーグ優勝 | 3位 |
| 2008年 | ガンバ大阪 | AFCチャンピオンズリーグ優勝 | 3位 |
| 2011年 | 柏レイソル | 開催国枠 | 4位 |
| 2012年 | サンフレッチェ広島 | 開催国枠 | 5位 |
| 2015年 | サンフレッチェ広島 | 開催国枠 | 3位 |
| 2016年 | 鹿島アントラーズ | 開催国枠 | 準優勝 |
| 2017年 | 浦和レッズ | AFCチャンピオンズリーグ優勝 | 5位 |
| 2018年 | 鹿島アントラーズ | AFCチャンピオンズリーグ優勝 | 4位 |
| 2023年 | 浦和レッズ | AFCチャンピオンズリーグ優勝 | 4位 |
| 2025年 | 浦和レッズ | AFCチャンピオンズリーグ優勝 | グループステージ敗退 |
日本での放送
日本での放送は、トヨタカップの頃と同様に2005年大会から2015年大会までは日本テレビ系列(地上波)にて全試合全国中継されていた。2016年大会以降、地上波での中継は準決勝2試合・3位決定戦・決勝の計4試合、2020年大会から2021年大会は準決勝2試合・決勝の計3試合に縮小され、その他の試合は、BS日テレで生中継されるようになった。2022年大会は日本テレビと一部系列局(静岡第一テレビ・熊本県民テレビ)、BS日テレで決勝のみ生中継を行った。
ネット配信では、2016年大会以降、日本テレビの子会社Huluにおいて、地上波とは異なる国際映像を用いた全試合について、インターネットによる生配信を実施。2022年大会はFIFA+で全試合、Huluは決勝戦のみそれぞれライブ配信を実施した。
日本での関心度も日本で開催されなくなったことから年々低くなっており、それに伴って放送が縮小される形となっている。
2023年大会では放送料が高騰したこともあり、とうとう日本のテレビ及びサブスクで放送・配信がなくなる事態となった。
新フォーマットとなった2025年大会はDAZNにて全試合独占ライブ配信が実施された。
関連動画
関連項目
- サッカー
- FIFA
- UEFAチャンピオンズリーグ
- コパ・リベルタドーレス
- AFCチャンピオンズリーグエリート
- 日本テレビ
- トヨタカップ - 事実上の前身
- トヨタ自動車 - 2005年から2014年までの大会スポンサー
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