Fly Me to the Moon(邦題例:『フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン』『私を月に連れて行って』など)とは、ジャズのスタンダード・ナンバーの一つである。
概要
オリジナルは1954年、作詞家・作曲家のバート・ハワード(Bart Howard)によって作られ、ニューヨークのキャバレーで披露された。
当初は『In Other Words』(「言い換えると」「つまり」の意味)と言うタイトルであり、元々は3拍子のワルツであった。
現存する最古のレコード録音音源は、1954年のケイ・バラード(Kaye Ballard)の歌唱によるもので、現在もyoutubeで聴く事が出来る。[1]
その後、歌手のジョニー・マティス(Johnny Mathis)がこの曲に『Fly Me to the Moon』というタイトルを付けてアルバムに収録した。
現在ではオリジナル楽曲名を尊重して曲名を『Fly Me to the Moon (In Other Words)』と併記する場合もある。
現在よく知られているのは、1962年にボサ・ノヴァ風に4拍子アレンジされたもの。
これをフランク・シナトラ(Frank Sinatra)が歌ったものが大ヒットとなった。当時高まっていた「アポロ計画」における月面到達への期待感も一因であると言われている。そして後にアポロ10号・11号によって、シナトラの歌声の収められたテープは本当に月に行った。
その後、ジャズのスタンダード・ナンバーとして様々なアーティストによりヴォーカル、インストナンバーとして知れ渡ることとなった。
日本でも主にジャズシンガーやジャズバンドによって演奏されるが、珍しいところでは宇多田ヒカルや椎名林檎などの最近の歌手や、五木ひろしや八代亜紀などの演歌歌手も歌っている。
現在では非常に広い世代に高い認知度を誇る楽曲であり、1995年放映のテレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』のED主題歌として出演声優を含む様々な歌手による様々なアレンジバージョンがオンエアされ、アニメのヒットと共に当時の若い世代に広く知られるようになったのは大きい。また2000年に公開された、かつての米ソ宇宙開発競争をモチーフにした映画『スペース・カウボーイ』(Space Cowboys)では劇中歌として使用されたフランク・シナトラ版の朗らかな歌唱が非常に印象的であった。
近年では2008年に全日空のCMでギラ・ジルカによるカヴァー版が話題となり、2009年発売のアクションゲーム『BAYONETTA』ではブレンダ・リー(Brenda Lee)版が主題歌および挿入歌として使用され、2013年にはサントリーのシングルモルトウイスキー山崎のCMにナット・キング・コール(Nat King Cole)版が使用されやはり話題となった。
関連動画
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演奏してみた・歌ってみた・VOCALOID
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関連項目
脚注
- *YouTube - In Other Words (original) - Kaye Ballard 1954.wmv
http://www.youtube.com/watch?v=mcwlGjDNkkw
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